うちはうち、よそはよそ
母親に捨てられて残された子どもの話 菊屋きく子
壁の向こうでどのような生活をしているか、誰もわからない。
当たり前のことなんだけど、そうだよなあと気付かされた。
さらに、ちゃんと生活はできているけど足りていない状態は、なかなか外部には分かりづらい。
主人公は衣食住足りていたけど、愛情が足りていなかった。
かけ違いになってしまったボタンは戻されることなく、途中からやり直した形になるんだろう。
この漫画がフィクション混じりのノンフィクションなのか、ノンフィクション混じりのフィクションなのか、どちらかはわからない。
ただ、老い先短いという年齢にはまだ遠そうな祖母が救われていない気がして、やるせない。