海外で日本人が武装グループ絡みの事件に巻き込まれても、今の日本では武力行使や特殊工作ということはできないそうですね。特殊部隊のようなものはあるらしいですが、これの活動は国内犯罪限定だそうで。じゃあ、国ではなくて民間の部隊で影の組織なら…、というのが本作。リーダー・五条厳の頭文字から名付けられた五人のチーム、オペレーションG.G.。日本人のみで構成された彼ら特殊部隊が海外で拉致された人物を救出するストーリーです。この作品、一話あたりのページ数は約80ページと、かなりのボリューム。かつ、事件のディティールをきちんと説明しているため、セリフも多く、一見”濃い”印象を受けます。ただしよく似た構成の『ゴルゴ13』とは違って、アクションを重視しているために、キャラが動き始めると展開はスピーディ。日本人が主役ということで、そのメンタリティも盛り込まれていて、疑似現実とはいえメリハリの効いた活劇になっています。実在したら…なんてのは野暮。テロの現実を知識として身に付けつつ、スパイ映画ふうに彼らの活躍を楽しむのがいいと思います。

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