個人的に、歴史物で成功しているのは大概深い意味を持たせたものが多いように見受けます。某日本刀のつくも神様(神様方は顔面偏差値が凄まじく高いファビュラスな男性陣)の作品も、天然パーマの普段は何でも屋やってるちゃらんぽらんな元攘夷志士のお話も。
ただ楽しい!というより、シリアスにも話を転ばせていける内面や過去や設定がみんなあるように見受けます。

そこにいくと本作はもったいない気もする。清少納言がおそばに上がった定子様こそ、美しさ快活さ優しさ身分、すべての女性の最高到達点(私の一意見ですが)とも言ってよい女性で、その女性が辿った数奇な運命は最高に洗練された日々が本当にシリアスに終わった。
そんな感じだと思います。

その隣にいた日々を描けば私としてはかなり受けると思うし、また、古典の入り口としても大きな意味を持つと思います。
今のままだと設定がちょっと複雑な上に種明かしが遅く、またエンターテイメントとしても萌えや盛り上がりが今一つに感じます。
例えば二話での則光の武骨さも私は好きでしたが、ページ数にして3枚くらいで一番の萌え処が終わってしまう。たかが手紙のシーンを引き伸ばせというのではないのですが、もっと細やかに描写をして読者を感情移入させてもよいかと思う。気付いたらかたがついてる状況がわりと散見される。

タイトルに清少納言て入ってるんだし、それで惹き付けられて読みたいと思う読者は大抵歴女か、ある程度歴史に興味がある女性陣だと思います。
ローゼンの時のファン層とまた違うファンを相手にする以上、歴史物好きの動向好みに多少戦略立てるのもありかなと。
まあ素人が好きに申し上げているだけですが。。

久しぶりに大興奮した新連載!にコメントする

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名無し
1年以上前
個人的に、歴史物で成功しているのは大概深い意味を持たせたものが多いように見受けます。某日本刀のつくも神様(神様方は顔面偏差値が凄まじく高いファビュラスな男性陣)の作品も、天然パーマの普段は何でも屋やってるちゃらんぽらんな元攘夷志士のお話も。 ただ楽しい!というより、シリアスにも話を転ばせていける内面や過去や設定がみんなあるように見受けます。 そこにいくと本作はもったいない気もする。清少納言がおそばに上がった定子様こそ、美しさ快活さ優しさ身分、すべての女性の最高到達点(私の一意見ですが)とも言ってよい女性で、その女性が辿った数奇な運命は最高に洗練された日々が本当にシリアスに終わった。 そんな感じだと思います。 その隣にいた日々を描けば私としてはかなり受けると思うし、また、古典の入り口としても大きな意味を持つと思います。 今のままだと設定がちょっと複雑な上に種明かしが遅く、またエンターテイメントとしても萌えや盛り上がりが今一つに感じます。 例えば二話での則光の武骨さも私は好きでしたが、ページ数にして3枚くらいで一番の萌え処が終わってしまう。たかが手紙のシーンを引き伸ばせというのではないのですが、もっと細やかに描写をして読者を感情移入させてもよいかと思う。気付いたらかたがついてる状況がわりと散見される。 タイトルに清少納言て入ってるんだし、それで惹き付けられて読みたいと思う読者は大抵歴女か、ある程度歴史に興味がある女性陣だと思います。 ローゼンの時のファン層とまた違うファンを相手にする以上、歴史物好きの動向好みに多少戦略立てるのもありかなと。 まあ素人が好きに申し上げているだけですが。。

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名無し
1年以上前
拝読しました。 ここからは、かなり主観に偏った自己満足な批評が始まりますので、ご承知くださいますよう、お願いいたします。 私は、この作品と同じ時代を扱った、「うた恋い」という作品がとても好きです。 うた恋いには作品の中に「想い」があるからです。 平安時代という、現代とは全く価値観の異なる世の中にある、【現代の私たちの苦悩】あるいは【私たちの葛藤】。 どこの時代の人も、みんな自分の人生に惑っては正解を見つけ出そうとする。 本当はどんなに悩んでも、誰もが認める大正解なんて見つけられないけど、それでも自分の中での最高の正解を見つけられた、そういう人物たちの話を、平安貴族の人生を通して私は見つけられました。 だから、うた恋いが好きでした。 ただ、ただ、美しい絵や楽しい笑える、スカッとする物語は今の世の中にたくさんある。 でも、その中でも長く人の心に、【正解の一つ】として残り続けるものが、私は好きでした。 という、どう考えても偏狭な、変質的な持論好みを持つ私には、正直申し上げてなかなか今回からは雲行きが怪しくなってまいりましたorz まず、設定を整理すると、 ・あの初回に出てきた世界最高峰らしき美女は定子様ではなく、諾子のお姉ちゃん ・そのお姉ちゃんと、グッドルッキングガイはもと婚約者 ・なんかこう、秘密があって諾子は性別がそうなった形 整理してみたんだけど、わりと難しい…。 まず、お姉ちゃんという設定だと、歌の家の清原家のお嬢様ということになり、 私の一番の萌えポイントであった 【あの後ろ姿の美女=定子様】説が覆されてくる。 清原家は貴族ではあるけれど、定子様のご実家に比べたら格は落ちるし、 何より定子様は皇后で帝の正妻だったから、グッドルッキング実方の婚約者ではない訳で。 個人的には、清少納言が憧れる、と言ったら定子様しか思い浮かばないので、彼女が作中で憧れる人物が清原家のお姫様で、グッド皇帝実方の婚約者、という時点で、かなり??となった。 初回では諾子はその憧れの姫には会ってない、 となっていたはずなのだけど、お姉ちゃんなんだからさすがに会ってるはずで。そのあたりもなんだか掴みきれなかった。 あと、実方様いらしたんだから、個人的には家から出てほしい(笑) あの橘家の中でのみ、物語が進んで秘密が明かされようとしている。 朝廷うろついたり、寺院参詣したり(笑) 秘密があって、それが明かされればまた違った展開を迎えるのはわかるんだけど、そこまでがかなりもたついているイメージがある。 あと、すごく些末なことなのだけど、口調が諾子わりと変わるというか、統一性がとれてないような時をふと見受ける。 私の勘違いなら申し訳ない。 とりあえず、私の主観は以上です。 私の求めているガチ勢的な【わたしゃこう生きとるねんよ見てみ!】系ではないかもしれないので、そういった、漫画にあまりにも深い意味を求めすぎる系統以外の人は楽しめるはずです。 長々と失礼しました。

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名無し
1年以上前
物語の舞台は今は昔平安時代。 橘家のお姫様光子は、こよなく 愛する弟君の花嫁を屋敷にて待ちかねていた。 地味で漢文に秀でている、さして美しいとも聞かぬ義妹。しかし屋敷に現れた弟嫁は、ふわっふわのロングウェーブに鮮やかな唐衣を纏った、あからさまに女子力の高い美女だった。 しかもその美女にはとんでもない秘密があって? のちに一世を風靡する清少納言のお話ですが、 歴女としてあさきゆめみし、イシュタルの娘うた恋、風光るをはじめとする新選組ものなどを読破してきた自分が、久しぶりに続きはまだかー!と叫びたくなった作品。 本当にBeLOVEが月二回刊行されてよかったと心から思う。 作者Peachpitといえば、ローゼンメイデンでお馴染み魅力的な美女やある種退廃的なストーリーを描かれることで有名。 その作者が、容姿心映え、ともに歴代最高峰の美女である皇后定子様をどう描くのか見物である。 また、当時の朝廷は、身分容姿ともに完璧すぎるイケメン男子で溢れていた。 光源氏のモデルの一人とも言われる超絶美男子藤原実方、身分高く容姿も抜群、声までよいときて時々清少納言にはすねる(しかもこどもっぽく)藤原斉信。 そして能吏であり、人が土下座してまでその書を所望する真面目系無愛想イケメン藤原行成。 朝廷の女官たちの憧れであり垂涎の的であったイケメン男子たちと、清少納言の機知溢れる優雅こそはこれよ、なやり取り。 それを作者がどう描かれるのか。 ぜひ今後とも正座待機して続きを心待にしたいものである。
名無し
1年以上前
拝読しました。 ここからは、かなり主観に偏った自己満足な批評が始まりますので、ご承知くださいますよう、お願いいたします。 私は、この作品と同じ時代を扱った、「うた恋い」という作品がとても好きです。 うた恋いには作品の中に「想い」があるからです。 平安時代という、現代とは全く価値観の異なる世の中にある、【現代の私たちの苦悩】あるいは【私たちの葛藤】。 どこの時代の人も、みんな自分の人生に惑っては正解を見つけ出そうとする。 本当はどんなに悩んでも、誰もが認める大正解なんて見つけられないけど、それでも自分の中での最高の正解を見つけられた、そういう人物たちの話を、平安貴族の人生を通して私は見つけられました。 だから、うた恋いが好きでした。 ただ、ただ、美しい絵や楽しい笑える、スカッとする物語は今の世の中にたくさんある。 でも、その中でも長く人の心に、【正解の一つ】として残り続けるものが、私は好きでした。 という、どう考えても偏狭な、変質的な持論好みを持つ私には、正直申し上げてなかなか今回からは雲行きが怪しくなってまいりましたorz まず、設定を整理すると、 ・あの初回に出てきた世界最高峰らしき美女は定子様ではなく、諾子のお姉ちゃん ・そのお姉ちゃんと、グッドルッキングガイはもと婚約者 ・なんかこう、秘密があって諾子は性別がそうなった形 整理してみたんだけど、わりと難しい…。 まず、お姉ちゃんという設定だと、歌の家の清原家のお嬢様ということになり、 私の一番の萌えポイントであった 【あの後ろ姿の美女=定子様】説が覆されてくる。 清原家は貴族ではあるけれど、定子様のご実家に比べたら格は落ちるし、 何より定子様は皇后で帝の正妻だったから、グッドルッキング実方の婚約者ではない訳で。 個人的には、清少納言が憧れる、と言ったら定子様しか思い浮かばないので、彼女が作中で憧れる人物が清原家のお姫様で、グッド皇帝実方の婚約者、という時点で、かなり??となった。 初回では諾子はその憧れの姫には会ってない、 となっていたはずなのだけど、お姉ちゃんなんだからさすがに会ってるはずで。そのあたりもなんだか掴みきれなかった。 あと、実方様いらしたんだから、個人的には家から出てほしい(笑) あの橘家の中でのみ、物語が進んで秘密が明かされようとしている。 朝廷うろついたり、寺院参詣したり(笑) 秘密があって、それが明かされればまた違った展開を迎えるのはわかるんだけど、そこまでがかなりもたついているイメージがある。 あと、すごく些末なことなのだけど、口調が諾子わりと変わるというか、統一性がとれてないような時をふと見受ける。 私の勘違いなら申し訳ない。 とりあえず、私の主観は以上です。 私の求めているガチ勢的な【わたしゃこう生きとるねんよ見てみ!】系ではないかもしれないので、そういった、漫画にあまりにも深い意味を求めすぎる系統以外の人は楽しめるはずです。 長々と失礼しました。
名無し
1年以上前
第二話、拝読しました。 ここからの内容はネタバレ、私見、テンションの最高なハイさを含みます。 率直に言うと、前半までは個人的に正直そんなビビッと感はなかった! まあ、第一話がセンセーショナル過ぎて、第二話へのハードルを私ががん上げしていたのは認める! いいセリフはあったし決して流れは悪い訳ではない。ただ、光子姉の気持ちの変化などは、もう少し丁寧に書き足してもいいかな?という印象もあった。 「Peachpitはこんなものじゃない…これで終わるようなPeachpitじゃない…」 と、少なくとも私はガチで思っていた。 この時点で、本屋で立ち読みしていた私の購入意欲:いいかな感は50:50となっていた(怒らないでください) しかし、そこに突如として現れたのが282ページからの激熱、いや劇的な展開である。 本作掲載雑誌のBeLOVEで、ちょうど手前に載っている作品の実によい感じのエッセンスを、この作品にても感じ取れてしまい、一人本屋で頷いていた。 いや確かに分かるよ、武骨な男が時おり見せるマジとか本音はな、萌えるよな…。 と頷きつつ。 ヒロインの心の叫び、あなやぁぁあ~のシーンで私の購入意欲は80%にまで上昇していた。 しかし、Peachpitのことを高く買っている私には、まだ今少し望むところがあった。 (まだだ…まだ慌てるようなページの残り枚数じゃない) そしてめくった最終ページにいたイケメンを見た時、私はレジに駆け出していた。 私はかつて自分が愛した、あのロシアの氷上の妖精の面影をそこに見たのだ。 あの妖精を思わせる超絶イケメンが、めっちゃ風雅な感じで狩衣(かはしらんが)かとにかく着物を纏いてヒロインを探しているのだ。 買うっきゃないじゃん。 という感じで私は今、BeLOVEをめくりながら、武骨な可愛い系イケメンおよび、御簾越しの妖精イケメンとヒロインとの様々な絡みを想像しています(*ゝω・*) 今回は後半が特に萌え感がありました。 定子様が現れたらさらにとんでもないことになるんだろうな~(またハードルをがん上げしていくスタイル) とにかく読んで後悔しない、むしろうほほと、次話まで大変楽しみにできるストーリーでした!迷っている方もぜひお読みになって欲しい作品です(*ゝω・*) PS あのシーンどっちがどうだったんだろうな~ あなやぁぁあ~
清少納言と申します
史上最高に"フリーダム"な清少納言! #1巻応援
清少納言と申します PEACH-PIT
sogor25
sogor25
平安時代。それは戦国時代・幕末と並ぶ日本歴史上の三大フリー素材の一つ。「とりかえ・ばや」のように平安時代独特の雰囲気を最大限に保った状態でオリジナルのストーリーを繰り広げているものもあれば、「姫のためなら死ねる」のように最低限の史実だけ乗せてあとは縦横無尽に自由に描かれている作品もあり。ではこの作品はどちらなのかというと、圧倒的に後者である。 橘則光の嫁として登場したのは、ふわふわのファーのついた唐衣と葦で作った"目の前を覆う御簾"という体のサングラスを掛けた清少納言(作中では清原諾子(なぎ子)として登場)。そして彼女に対峙した則光の姉・光子は正装した則光に対して「いとエモし!」と言ったり、心を乱したときにアロマを焚いたり。。。そんな感じで、平安絵巻の形を取りながら現代のセンスをフルに織り交ぜて描かれている作品。さらに話が進んでいくとなぎ子のとんでもない秘密も露わになって、ハイテンションなドタバタが加速していく。自由奔放ななぎ子、彼女を"嫁"と認められない光子、そして優柔不断ながら実はなぎ子に負けず劣らず独特な感性を持っている則光、切れ味鋭いコメディをやりつつも結婚を巡って謎の攻防を繰り広げるこの作品から目が離せない。 1巻まで読了
いま、インドによばれて
新天地インドで生きたいように生きていく #1巻応援
いま、インドによばれて 志真てら子
兎来栄寿
兎来栄寿
宮川千賀 現在、世界で最も人口の多い国はどこでしょうか? 中国。 と言えたのは去年までの話で、2024年現在はインドが中国を抜いて1位となっています。数学に強い国民性もあり、今後インドから超巨大IT企業も続々と誕生していくのではないかと期待されています。私自身もインドの将来性に期待して少しばかり投資をしていたりもします。 本作は、そんなインドに恋人の都合で連れてこられた漫画家志望だけど、28歳フリーターのなつめの物語。 なつめの彼氏は、なまじ稼ぎが良い出世頭なだけに、なかなか芽の出ないなつめに対して家事を無意識的に強要してしまう前時代的な価値観の持ち主。 もやもやとした感情が蓄積していたところにアニメやマンガが好きで日本語を覚え、タクシードライバーとして働いているルビーとの出逢いが彼女の人生に大きな転機をもたらしていきます。 「女だから」という理由で未来を閉ざされてしまい、自分が本当にやりたいことをやれない悩みや辛さは万国共通。日本にいると自由奔放に見える国であっても、蓋を開けて見ると思いもよらないきつい縛りがあったりします。まだまだ古い価値観の残るインドでは、女性の権利や立場は今後の変化に期待するところも大きいです。 中盤で登場するアニメ制作会社のCEOビジャヤや、インド在住25年目のさつきらもまた社会において女性であることから抑圧を受けてきた者たち。そうした逆境に立ち向かって戦ってきた彼女たちの姿に勇気づけられる人も多いことでしょう。女性はもちろんですが、さまざまな理不尽を押し付けられてきた人は共感できるのではないでしょうか。 インドマンガとしても楽しめる部分がたくさんあります。 先日、『地元最高!』の作者の方がガンジス川に入って倒れたというニュースがありますが、作中にまさにこれではないかという描写が登場します(お大事にして続きを描いていただきたいです)。 またチャパティを使った家庭料理を作るシーンや、盛大に行う結婚式での写真など文化を感じられれるところもあれば、世界遺産のタージマハルにまつわるエピソードも印象的でした。クトゥブ・ミナールやアグラセン・キ・バオリなどの名所、インドのアニメ・マンガイベントの「デリーコミコン」なども行ってみたくなりました。 前を向きモチベーションをもらえる本筋と、濃厚なインドの香が立ち上るような描写が上手く融合している作品です。
れいしょくガール!
冷食グルメ×少女マンガ編集! #1巻応援
れいしょくガール!
兎来栄寿
兎来栄寿
皆さんは普段、冷凍食品は食べますでしょうか。私は10年前くらいに食べたとある逸品で完全に冷凍食品を見る目が変わってしまい、それ以来冷凍庫には常に常備してあります。忙しい時には調理の簡便さがありがたく、それでいて最近のものは味も良いものが多いです。冷凍茶豆やブロッコリー、ブルーベリーも愛食していたのですが最近はそれらも高くなってしまって物価高を感じます。 タイトルと表紙から想像される通り、冷凍食品に特化したグルメマンガです。ただ、それに加えて入社1年でまっく興味のない少女マンガ編集部に異動になってしまった青年・聖と彼の教育係である宇津木のふたりを中心とした、編集者マンガとしての側面も持ち合わせています。少女マンガのことを微塵も知らないところから、巨大な同人イベントで出会った作家さんの同人誌に心惹かれて担当し、一緒に作品作りをしていくまでに成長する姿は、胸が熱くなります。 登場する冷凍食品は、実在するものばかり。名だたるメーカーの協力のもとに描かれており、そのまま食べてももちろん美味しいのですが料理のできる聖によってアレンジを加えられるレシピも見所です。エビシューマイから作るエビチリや、チャーハンクッパなどはとても美味しそうで実際に作ってみたくなります。 また、グルメマンガといえば食べる際のリアクションがクライマックスですか本作では毎回少女マンガにありがちなシチュエーションで美味しさや味わいを例えられるのが特徴的で面白いです。 キャラクターとしては、マンガ好きでエビ好きの黒髪ロングストレートつり目美人の宇津木さんを私が推さないわけもなく。 ″ 冷凍食品は「手抜き」じゃなくて「手間抜き」なの!″ などのセリフに表れる、冷食愛の強さも良いです。彼女と聖の間に芽生える、まさに少女マンガ的な関係性にもにっこりしてしまいます。 味の素の海老大餃子、見つけたら買い込みたいです。
終末の箱庭
新たなる恐怖の幕開け! 連作ディストピアホラー #1巻応援
終末の箱庭
兎来栄寿
兎来栄寿
バズりにバズった「笑顔の世界」を始めとするホラー短編で『ちゃお』読者にたくさんのトラウマをもたらしたホラーの名手・岬かいりさんの新作です。 今回も、1話ごとに恐ろしい世界をたっぷりと見せてくれます。あたかも『世にも奇妙な物語』の怖い回のような、さまざまな設定がなされた世界における恐怖の数々。本作の特徴としては、単話ごとに楽しめるように描かれているのですが、それぞれのお話ごとの繋がりが明確に描かれておりやがて収斂していくことを仄めかす構成が挙げられます。 短編としても楽しめながら、大きな設定がもたらす謎やサスペンス性により1粒で2度美味しい作品です。 『笑顔の世界』のクチコミにも書きましたが、岬かいりさんの描く歪んだ世界はただ露悪的なだけではなく現実世界と地続きなのが印象的です。 さまざまなディストピア感が描かれますが、それらは決してファンタジーではなくややもすれば現実で人間の愚かさや弱さが引き起こしてしまいそうなものでもあります。逆に言えば、人間が愚かであるからこそこうした物語による警鐘が必要であり、それを浴びて生きてきた血脈がこうした物語に対して悍ましくも目が離せないという感情を抱かせるのかもしれません。 岬かいりさんは、個々のシーンにおいても「通常であれば読者はこういう感情を持つから、こういう反応を期待するだろう」という部分をそのまま描かず、たくさん裏切ってくれるのもまたホラーに合っています。 終わったときには近年のホラー系作品の中でも一際名作として聳え立っていそうです。
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