大食い甲子園の感想 #推しを3行で推す
・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ もう何回も読んでいるがほとんど内容を忘れているので毎回楽しんでしまう。いまさら気づいたが喰いしん坊!の数十年後のような舞台設定だった。ハンター錠二が歳食っていたり、ステーキの坊さんも偉くなっていたり、おそらく大原満太郎はAJFF(全日本フードファイター) の会長になっているのかな 物語の設定、チームメンバー、試合運びや展開、トレーニングシーンは土山しげるならでは面白さが出まくってる。 ・特に好きなところは? 今日読んだのに思い出せない。覚えているのはシューマイ対決かな。 土山しげるの漫画を読むとよくあるのだが読んでる時は面白いのだが、数時間たつと主人公の名前すら思い出せなくなる。 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 喰いしん坊!を読んでからの方が楽しめるとは思う。オススメするかと言われると難しい。つまらないのか言われるとそんなことはない。面白いかと言われるとそんなにハードルをあげて読む感じでもない。ただ俺はすきなんだよねという感じだ
「最近全然たべれなくなってさー 3杯しか食べられないよ」と嬉しそうに大量の飯をかきこむ友人がいます。これは明らかに、『本調子であればもっと食べれるが、調子が悪いので君たちの3倍しか食べれないんだよ』という、謙遜を装った示威行為なのです。野生動物でも、誰が一番えらいのかの順位付けは重要です。
人間の男性集団ではしばしば、大食いが偉さを図る尺度となるのです。大食いはマッチョなんですよ!
そんな“大食い”を漫画に取り入れたのは、なんといっても土山しげる先生です。代表作『喰いしん坊!』では、フードファイターとよばれる大食い人間たちが、プライドをかけて戦うという、あまりにも斬新な設定で、食が細くなった中年男性の胸を焼けさせました。今回紹介する『大食い甲子園』は、このフードファイターの世界観をさらに追及した作品です。読んで時のごとく、大食いの甲子園を目指す高校生たちの物語なのです。
舞台は岡山の桃太郎高校大食い部。15年前に全国優勝したものの、いまでは弱小校になってしまい、廃部の危機を迎えています。ここに、将来を嘱望されながらも賭け大食いがばれて“大食い界”から姿を消した盛山空太郎が監督としてやってくるところから物語がはじまります。
それまでは、ただガムシャラに食べることしかしてこなかった桃太郎高校大食い部の面々に、盛山は理論的かつ実践的な方法を教え、大食い部は一丸となって甲子園を目指していくのです。
物語全体は、さわやかな青春スポーツ漫画のノリです。「乱食いはじめ」の声とともにはじまる練習シーンも素敵です。部員がただひたすらにむしゃむしゃご飯を食べるこの乱食いは、おそらく柔道の乱取りをイメージした言葉なのでしょう。一週間かけて精神と胃を鍛える合宿でひたむきに努力する姿もとても美しい。ただ、その打ち込むものが“大食い”ということで、なんともいえない雰囲気になるのです。
大きな“胃力”があり、才能あふれる早味はいいます。「大食いなんてただ食ってりゃいいんだと思っていた…他のスポーツと同じように作戦があるなんてこれっぽっちも思ってなかった…そして…大食いで人を感動させられる事も…」そ、そうなのか?と、思わず突っ込みたくなります。
この、さわやか青春マンガのノリと、抑えがたいツッコミへの欲求があわさると、なんとも言えない高揚感が生まれ、気づくと次へ次へとページをめくってしまうのが『大食い甲子園』の魅力。
もう食が細くなってしまい、大食いでアピールできなくなってしまった僕は、読み終わるとやっぱり胸が焼けてしまうのです。