14歳のときに猟奇殺人を犯した青年×ゾンビワールド
日雇いの仕事や女性に体を売って日銭を稼いでる青年・矢風文人(やかぜふみと)。文人がシャワーを浴びている間に女は財布を盗って逃げてしまうが、時を同じくして東京では人が凶暴化して人に噛みつくという未知の感染症が広がっていて……。 アウトローなサスペンスものかと思って読んでたらゴリゴリにゾンビものになって笑った。「白蛇(しろまだら)」と名乗り猟奇殺人を犯していたらしい主人公の過去が気になる。
事故で両親を失い、自身も大怪我を負った野球少年・朝富士大生。彼を再起させたのは、「両親を甲子園へ連れて行く」という約束。2年という大きなブランクのなか、熱血球児の挑戦が再び始まる!!
かつて高校球児だった作者さんによる高校野球の話です。決して明るく楽しいだけではない展開になる部分も多々あるのでその辺りはきっとリアルなんだと思います。
でもそんなリアルな雰囲気に気持ちが引っ張られてしまうことはなく、主人公の朝富士大生くんがとにかく前向きなので読んでいて元気になります。
ここからは少しテクニカルな話になります
漫画を読んで「絵がうまいなあ」と思ったことは過去幾度もありますが「漫画を描くのがうまいなあ」と思ったのは高嶋さんの漫画を読んだ時が初めてです。
変則的ながら見やすいコマ割りおよびフキダシの配置、比較的多用されていながらひとつひとつが印象に残る見開き、読み手がテーマ(今回の場合は野球)に造詣が深くなくともスッと入り込んでくるネーム。
漫画だからこその技巧がこれでもかと詰め込まれていて臨場感がすさまじく、時には目の前で試合が繰り広げられているんじゃないかという錯覚に陥ったこともあるので
漫画家志望の人にもぜひ読んでみてほしいです。
3巻の途中でライバル校が出てきてからがそれまでに増して絵も話もグッと良くなります。おすすめです。