理由は分からないが突然夫が失踪する、という出来事が少しずつ人間関係を歪ませていき、やがて決定的な事件に発展する。登場人物の細かい心の動きから大きなうねりを生む物語のダイナミズムが素晴らしい。
巻末の作者による解説も「ここまで考えて描いてるんだ!」という驚きがあって面白かった。

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かしこくて勇気ある子ども

かしこくて勇気ある子ども

女性を描き続けてきた著者が見つめる、この世界の現実。『Sunny Sunny Ann!』『ハウアーユー?』以来、6年ぶり長編作品。「勇気をもってくれた親へ ありがとう 生まれてきてくれた命へ ありがとう 勇気はアナタの中にある灯火」 サヘル・ローズ氏(女優) 「ようこそ、この世界へ」。私たちは今、全ての子どもたちにこう、語りかけることができるだろうか。」 安田菜津紀氏(フォトジャーナリスト) 第一子を妊娠し、生まれてくる我が子へ期待を膨らませる夫婦。二人は、賢くて勇気ある子に育てば、明るい未来が訪れると信じていた。出産を目前に控えたところに、夫婦はある少女の身に起きた事件を知る。それは少女が賢くて勇気があった故に標的となった凶行だった。無邪気に信じていた未来が揺らぎ、妻の心は動揺する。これから生まれてくる子供に、私たちは何を伝えればいいのだろう――
Sunny Sunny Ann!

Sunny Sunny Ann!

持ち物は一台の車と自由だけ。彼女の名前はアン。太陽のように力強く輝く。自由でいられなくなるくらいなら、家族も家もいらない。一人旅を続けるアンの前に現れる、旅人、娼婦、家出少女、新婚夫婦、未亡人たち…。殺人、強姦、誘拐、誘惑、裏切り、信頼、愛情、すべての人生は一本の道でつながっている。どこまでも突き抜けるような青空の下を駆け抜けるロードコミック!太陽のように力強く輝く。山本美希、鮮烈のデビュー作。
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