とりあえず奈良に行きたくなった。親戚がいるし隣の県だから高校時代に授業さぼって遊びに行ったりもしたけど東大寺以外の記憶がない。
売れない若い漫画家が自分のやりたい表現と世間(の媒介者である編集者)が求めるものとの間で思い悩む話、というのが始まりなのだが、いつしか奈良の寺周辺の群像劇になって、気付いたら異世界ファンタジーになっている。
登場人物の台詞や仕草が妙に細かく人間臭さを持っていて愛おしい。作者の日記やnoteを読んでいるとやはりそういう映画なり物語が好きなようだ。ずっとこんな作品が読みたかった。
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とりあえず奈良に行きたくなった。親戚がいるし隣の県だから高校時代に授業さぼって遊びに行ったりもしたけど東大寺以外の記憶がない。
いろんな影響からの混ぜ具合が新世代な感じがしますね。文学、漫画、インターネット…。
最終回読みました
作者自身もnoteで「この終わり方、自分ではよく分からない。」と書いているぐらいで、正直同感だった
でも、いや、だからこそ良い終わり方だったと思う。
僕も全編通してよく分かりませんでしたが、嫌な分からなさではありませんでした。単行本楽しみにしています。
単行本早速買って読んだ。通常混ざり合わない世界が混ざってるのがやっぱりいいですね。現実とファンタジーだけでなく、東京と地方、メジャーとアンダーグラウンド、ギャグとシリアス。それぞれが対立項でなく渾然一体となって作者と作品を作り上げてるのが奇跡的。それは現代的なビルの隣に突然遺物が現れるこの国の風景とも被る。
町田康が武蔵美の講師になって『奈良へ』を課題図書にしてる。作者も嬉しいだろう。
https://muscat.musashino-u.ac.jp/portal/slbssbdr.do?value(risyunen)=2023&value(semekikn)=1&value(kougicd)=2100120191&value(crclumcd)=