つまるところ本作は「本田圭佑ファンタジスタの世界に現れた件」であり、本田圭佑の異世界転生ものです。

恥ずかしながら当方ファンタジスタ未読ですが、ファンタジスタのキャラが日本代表になった時系列であること、そこに平然と本田圭佑が紛れ込んでいること、そしてなぜか違和感がないことは一瞬で理解できました。

ちょっと話題になった「ボランチなんてようせんで」など本田ファンのツボを押さえたセリフやエピソードも盛りだくさん。
マンガの中でも本田が世界と渡り合っている姿はグッと来るものがあります。

なにより坂本轍平らマンガのキャラと並んでも遜色ない存在感を発揮しているのがすごい。
きちんと彼らを引き立てて導いていくのは実在の選手ならではのパワーなのかもしれません。

プロフェッショナルことケイスケホンダの活躍がマンガで読めるのはファンタジスタ ステラだけですよ!

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エロイーズ 本当のワタシを探して

物語の始まりのシーンが好き

エロイーズ 本当のワタシを探して
ANAGUMA
ANAGUMA

本作、ベンチに座っていたエロイーズがふと記憶喪失になっていたことに気付くシーンから始まるのですが、その自然さがなんだか巧みで、ピンク色のカラートーンとともに強く印象に残っています。 メインとなるストーリーラインはサブタイトルにもある「本当のワタシ」探し。 少ない手がかりを元に記憶を失う前の自分がどんな人間だったのかを調べていく…と書くと壮大なミステリーやサスペンスのようでもありますが、そうそう大変なことが起こるわけでもないのが人生というものかもしれません。 どこにでも居る女性だった(と思われる)エロイーズ・パンソンの身の回りも、世の人のご多分に漏れずありふれた出来事ばかりだったようで、一生懸命過去の自分の身辺調査を行うほどに些細でちっぽけなことばかりが判明していきます。そのようすは親近感やおかしみと同時に、どこか空虚さというか、切なさも感じさせたり…。 「記憶を失う前の自分ってどんな人間だった?」というのを入り口に「そもそも根本的に自分ってどんな人間なんだろう?」という二重の意味で「本当のワタシ」を探すことになるのが妙味です。 そんな深いテーマもありつつ、バンドデシネとしてはかなり読みやすい部類に入ると思います。エロイーズのちょっとした仕草がどれもかわいかったり、普段縁遠いフランスでの「フツーの」暮らしが垣間見えるだけでも面白いので、読む機会があれば気軽に手に取ってみてほしい一作です。

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LOST MAN

LOST MAN

ルーマニア・ブラショフ郊外でスポーツ代理人をしているサカザキと、自称記憶喪失のサッカー選手マツモトは、アルバイトの桂木詩乃を伴って、1部昇格を狙っている地元パレスFCに売り込みに行った。マツモトを使えば1部昇格は確実というサカザキに、監督の判断は…?

ファンタジスタ

ファンタジスタ

都立水本高校サッカー部は、坂本琴音という女性監督率いる弱小チーム。彼らの今日の対戦相手は、強豪・帝東高校だ。スター選手ぞろいの帝東高校相手に善戦する水本高校だが、先制点を入れられた途端、集中力を失ってしまう。そこへ、遅れてやって来た坂本轍平が加わり、瞬く間に同点ゴールを決めた!!

見上げてごらん

見上げてごらん

剣道部への特別推薦枠で、スポーツの名門・私立聖稜高校に入学した遊沢了。当然のごとく剣道部に入部予定の彼は、登校初日から剣道具を持参して柔剣道場の門をたたこうとする。だがその時、テニス部志望のクラスメート・清水富士丸が、同じくテニス部志望の大島と黒沢に「入部希望者の集合場所が変更した」と嘘を教えられているところを目撃して…!?

第九の波濤

第九の波濤

東京育ちの海老原湊(えびはらみなと)は、父の十七回忌で訪れた長崎で、釣り好き少女に一目惚れし、彼女を追って長崎大学・水産学部に入学する。しかし、なんと、彼女が進学したのは水産学部は水産学部でも、「東京の」大学の水産学部。愛しの彼女はいないけど、毎朝の厳しい訓練は待っている…! 一体、何を希望にキャンパスライフを送れというのか!? 前途洋々とはいいがたい… 海を学び場にする水産学部一年生の、夢と希望の大学生活は、荒波の中、いま出航!!!!

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