ただのホモということでよろしいですか?
歌舞伎をテーマにロマンスもありつつなおもしろい少女マンガ …なのは前半のみで、後半は恭之助と一弥の切っても切れない関係というか友情というかもうホモとしか形容できない関係にヒロインおいてきぼりなラスト。 でもおもしろいんだよなあ。 もういっそあやめなぞ出さずに描いても十分おもしろかったのでは?と思うんだけど少女マンガだからダメだったのかな。 とにかくこの作家はBL好きなんだろうなぁと、今連載している『僕の輪廻』を読んで思うのであった。
家柄が重んじられる歌舞伎界において、名門の御曹司として生まれたにも関わらず、実力のない恭之助。歌舞伎とは無縁の家に生まれながら、実力のみで最底辺から成り上がろうとする一弥。正反対の2人の男が、なんの因果か同じ女の子・あやめに恋をしたのが物語の始まり。歌舞伎を愛するあやめに好かれたい恭之助は、コネなんかいらないから実力が欲しいと悔し涙を流す。あやめの目の前で主役を張りたい一弥は、名門の養子になろうと…?
少女マンガ好きでベターな展開にちょっと飽きてきた人に押したいマンガ。最後の方はBLマンガ!?みたいになってしまうのですけど、歌舞伎と少女マンガの融合としてはすごい楽しんで読める気がします。 盛り上がるところに歌舞伎のシーンを持ってきてあって、そのときの登場人物の心情とリンクしたりします。歌舞伎ってなかなかとっつきにくい気がしますが、確かに歌舞伎俳優を追っかける一定のファンもいるわけで。女形もやるわけだから美男も多いのかも…。全く興味なかったのに一回歌舞伎見に行ってみたいなという気持ちになってしまいます。昭和元禄落語心中の影響で落語も見に行ってみたいので両方おすすめしたい!