監獄学園の作者が描くサスペンスが面白いにコメントする
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俺と悪魔のブルーズ

きっと「青空」は変わらない

俺と悪魔のブルーズ 平本アキラ
ナベテツ
ナベテツ

アメリカの痛ましいニュースが届いた日に、久々に単行本を手に取りました。黒人が明確に差別されていた時代の伝説のブルース・ギタリスト、ロバート・ジョンソン。 RJが生きた時代のアメリカでは、リンチが普通に行われています。それは人々の差別意識が社会における「常識」だったからです。当然、現代においてそれは否定されるものです。しかし、その意識というのは地下茎のように隠匿されているだけなのかもしれないと、悲報を聞く度に突きつけられているような気にさせられます。 ブルーハーツの永遠の名曲に、「青空」という曲があります。十代の頃にこの曲を聴いて、多少は他人に優しくなれただろうかと、四十代の中年は自省をします。RJの生きた時代も、空はきっと青かったのだろうし、100年先でも空は青いままだろうと。 作品についてあまり触れていないのですが、この作品は音楽マンガとしてもアクションマンガとしても歴史マンガとしても超一級の作品です(描くのが難しい作品であることも容易に想像出来るのですが…)。 どれほどの時間がかかろうと、この作品がきちんと完結することを願っています。 マンガとは関係のない蛇足ではありますが、故・石田長生さんがRJを唄った「汚職」という曲があります。悪魔との取引を「汚職」という言葉に込めた言葉のセンスの素晴らしさがとても光る曲なのですが、トリビュートアルバムでヒロトがカバーしていることも併せて記しておきます(「青空」は石田さんもカバーしてます。以下、本当に蛇足でした)

宝石の国

重さと軽さが同居する、命の話

宝石の国
アフリカ象とインド象
アフリカ象とインド象

大好きな漫画です。 学生の頃、この漫画に狂っていた時期がありました。 友人全員にこれを読めとしつこく勧めて、 読んだ人に対してはお前はこの漫画の何もわかってない!と浅い考察を語る最悪のオタクでした。黒歴史です。 つまり、人を狂わせるほど魅力ある漫画ということとも言えます。言えますね。 とはいえ、こちらは既に多方面で紹介され尽くした人気作でもあります。 今さら自分の稚拙な語彙でレビューしても読むに耐えませんので、 ネットの海に散乱した情報に少しだけ補足をして、読むことを迷っている方の壁を取り払えればと思います。 この漫画が話に上がる時についてくるのが、とんでもない鬱漫画だという話題。 これが読み手の1つのハードルになってしまっていると思います。もったいない! 大丈夫。救いはあります。怖くないです。 確かに取り扱うテーマは重く、展開に心が締め付けられることはありますが、この作品の魅力はそこだけではないです。 素晴らしいのは重厚な世界観の中に、ポップさのエッセンスを忘れず組み込んでいること。 (ここで言うポップさとは、いわゆる大衆に寄り添う心のこと) 会話のテンポ、 キャラの関わり、 かわいらしいジョークのセンス。 そういう要素の節々に、作者である市川春子氏の人柄を感じられます。 そしてその人柄から読み取れるのは、 この人は読者の心をズタズタにしたい訳ではないよ〜。 ということ。 きっと最後まで読み切った方なら共感してくれると思います。 苦しさの先に希望がある。 これは人間の話。命の話。生と死の話。愛の話。宇宙の話。 火の鳥超えてます。ガチ。

おれとあくまのぶるーず
俺と悪魔のブルーズ(1) 迷い児の十字路
俺と悪魔のブルーズ(2) 32口径を右手に
俺と悪魔のブルーズ(3) 禁酒の町
俺と悪魔のブルーズ(4) 地獄の猟犬に奢れ
俺と悪魔のブルーズ(5) 夜更けの彷徨
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