あらすじ
荒廃した地上を舞台に鬼才・石川賢が描くバイオレンスアクション。名護屋の城を落とし、西の寺を次々に攻め落とす魔蝋軍の関東進攻がはじまった。関東を治める者は宇宙をも治めるという。西の正願寺、最後の砦・空蓮寺の空海坊爆烈は、肉眼では捉えらないほど速い動きが破壊力を生む拳法──爆烈拳を駆使し魔蝋軍に立ち向かう。
あらすじ
某大学に通う中畑建吉は、食うものも食わず、バイトしてようやく手に入れた大人のオモチャを寮に住む先輩に使い倒されてしまう。失意のなかにいる建吉の前に、奇妙なセールスマン・魔屋人幻が現れ、大人のおもちゃを勧める。とまどう建吉に、魔屋は持ってきていたトランクから、どんな男も満足させる機能を持った高性能アンドロイドを見せるのだが……。石川賢が美少女ヒロインに挑戦したラブコメディ、ここに開幕!!
あらすじ
“神”として“妖怪”として親しまれてきた“天狗”に独自の解釈を加え、イマジネーションあふれる作品世界に昇華させた『天空之狗』がいよいよ登場。天空社は表向きオカルト月刊誌「ミスト」を発行する出版社だが、本来は“天狗”としての使命を果たすためのメンバーが集った超能力者集団“天空之狗”だった。太古の昔より人間の精神に取り憑き、人間を食い物にしてきた闇の魔物・禍霊(まがつひ)の封印が解かれつつあることを知った“天空之狗”は、この世界を守るため“この世の外”との戦いに挑む。
あらすじ
永井豪が生み出したもう一つのバイオレンスアクション。中空を考え込みながら舞う翼の生えた人の姿があった。人間の世界に憧れを抱き、ホームを脱走、仲間から追われる身となったデビット・バード。彼の目に映る人間社会とは……? 追う者と追われる者の壮絶な戦いが始まる。
あらすじ
著者入魂の連作短編集。霧の中では現実が歪み、この世とあの世の境界が現れる。「ミストストーリー」(「霧」の中の物語)、そこにはもう一つの“現実”がある。面や人形に興味を持っている少女・ミコ。友人から冗談っぽく自分の顔が「お面」っぽいと言われ、両手で顔を持つ。──「面」、自殺した丸石の代わりの雪だるまを作っていた白田は、丸石をいじめていた黒条のグループから目をつけられる。翌日、黒条のグループだった徳森と幸原が殺される事件が起きる。──「雪」など7編を収録。
あらすじ
古代インドの長編叙事詩『ラーマーヤナ』を大胆にアレンジし、日本人にも馴染みやすいSFの世界観で展開した『神話大戦 ラーマーヤナ編』がいよいよ登場!! ラーマ王子と美しい妃シータ、勇者ハマヌーンの物語が、永井豪の芳醇なイマジネーションをもとにいま鮮やかに蘇る。突如、ランカ島(現スリランカ)の人々を魔神ラーヴァナが襲う。神にも悪魔にも殺されることがないラーヴァナに邪悪な波動を感じたインドラ神は、インドラの必殺の武器ヴァジラを手に立ち向かうのだが……。「アジアの人々のほとんどが『ラーマーヤナ』の物語を知っているのに、アジアの一員である日本人がほとんど知らないのはかなしい。マンガで描こうと思った」(『神話大戦』解説 永井豪より)
あらすじ
太陽系をかすめて通過するはずだった流星群が、まるで意思を持ったかのようにコースを変え、その進路を地球に取った。宇宙の破壊神・バロンと名乗る未知の物体は地球人に対し宣戦布告する。光子力研究所でその様子をモニターしていた兜甲児は、バロンの遣わした破壊獣・ナバロQ7に対しマジンガーZで応戦するのだが……。マジンガーZ、グレートマジンガー、鋼鉄ジーグ、ゲッターロボ、グレンダイザーが、強大な宇宙の破壊神と共闘するロボットアクション活劇。作品の枠を超えて集ったヒーローたちの戦いを刮目せよ。
あらすじ
禍目羅鳥(カメラちょう)が町を監視し、鬼属(キゾク)が支配する城下で悲人(ヒト)の少年タカは、「裸身剣」を繰るライアが難癖をつけてきた悲人を斬るのを目撃する。悲人同士の斬り合いを禁じた城下の治安を守るべく巡回にきた鬼械兵は、伝説の剣法「超次元流」の使い手である鋼機士ザンガーとまみえる。企画から作品発表まで20年の歳月をかけたという『機神』が電子書籍でいよいよ登場!!
まくうはっけんでん
あらすじ
時は戦国、永禄5年(1562年)。越後に上杉謙信、甲斐に武田信玄、小田原に北条氏康、尾張に織田信長と、日本の国土は網目のように分裂し、戦いの日々が続いていた。百姓の子として暮らしていた犬塚信乃は、侍になり天下取りを夢みていた。ある日、無数の死体が転がる戦場跡で犬山道節と出会う。道節は黄金城(里見城)を追っていた。『南総里見八犬伝』に着想を得、独自の作品世界を構築した『魔空八犬伝』がいよいよ登場。
ていときしゃでんしゃらく
あらすじ
明治時代を舞台に当時の新聞記者をモチーフにした意欲作。雑誌掲載時のカラーを完全再現!! 朝日奈楽(あさひな・らく)は女だてらに荒畑観山が主幹を務める新聞社で記者を務めている。夫が刺殺された事件を「毒婦お久美亭主を殺す」の見出しで、センセーショナルなイラストとともに紙面に掲載したところ、お久美のことを知る男が社を訪れ「デタラメを書くな──!」と記事を破り捨ててしまう──「毒婦 お久美亭主殺しの真実」他7編を収録。
ぜっとまじんがー
あらすじ
幼馴染みの弓さやかと背臼山遺跡へと向かった兜甲児は、突然の地震に足を滑らせ一人遺跡の地下に取り残されてしまう。助けを呼ぶ甲児に答えたのはZ神(ゼウス)だった。Z神から譲り受けた悪魔のごとき破壊力と神のごときやさしい心で、甲児は地球を守るため立ち上がる。『マジンガーZ』にギリシア神話の要素を加え、まったく新しい物語として再生した『Zマジンガー』、ここに始動!!
すさのおうかんぜんばん
あらすじ
超能力…その恐るべき力の存在は、一体何を意味しているのか!?耳宇高校の1年生・朱紗真悟(すさしんご)とそのガールフレンド・雪代小百合(ゆきしろさゆり)は、超能力に興味を持ち、ESP研究同好会に入会する。同好会の部長・美剣千草(みつるぎちぐさ)は、彼らに本物の超能力を見せた!超能力は誰にでもある、という美剣だったが…鬼才・永井豪が放つサイキック・ハード・アクション!!
あすてかいざー
あらすじ
プロレスラー、ビッグバンベイダーや獣神サンダーライガーの生みの親である永井豪が、石川賢とタッグを組んで手掛けた本格プロレスマンガ。ブラックミストと名乗る謎の集団が、日本のプロレス界に挑戦状を叩きつけた!! ロープで首を絞めるなど、すべて反則技で戦うこの集団はプロレスラーを次々に倒していく。首領であるサタンデーモンは「弱者には死あるのみ」と、生きるか死ぬかの“死闘”を標榜していた。そして世界のスポーツを取り仕切ろうとするのだが……。サタンデーモンの横暴ぶりに、宝玉・アステカの星を抱くアステカイザーが立ち上がる。「小学三年生」(小学館刊)1976年7月号~1977年3月号掲載分を収録。
ばとるほーく
あらすじ
祖父から託された3本のトマホーク── それは楯一族の霊が封印された3種の神器。バトルホークよ、いまこそ立ち上がれ!! 日本の全武道支配を目的にした謎の集団・紅鬼党。柔術、空手、剣道、キックボクシングなど世界各国の武術を取り入れ、頭目である紅鬼大人(こうきたいじん)は幻術や魔術のほか科学的な武器まで作り上げたという。ついに魔の手は日本武道の最後の砦であった講心館にも及ぶ。日本最古の武道・楯の流れを汲む楯哲舟は、日本のなまぬるい武道に嫌気がさし、楯一族の里である無煙谷にこもっていた。紅鬼大人率いる紅鬼党は、楯一族に対し宣戦布告を行う。はたして、楯一族は紅鬼党から日本武道の命脈を守ることができるのだろうか?
きゅーてぃーはにーてんにょでんせつ
あらすじ
天使の心を持ち、悪と戦う正義のアンドロイド・キューティーハニーが、七変化はそのままに、お色気要素をパワーアップさせて21世紀に降臨!! 早見青児の娘・早見青子が社長を務める、早見探偵社に警視庁殺人課刑事・轟兵太が訪ねてきた。130kgのバーベルを投げつけられて人が死んだ事件を調査してほしい、というのだ。早見は、轟から拳銃許可証を受け取り、助手の羽生久士と共に捜査に乗り出す。「天女降臨し、“獣”討つ!」のほか2編を収録。
うるとらまんたろう
あらすじ
欲望・疑心・貧困……人間の負の精神が生み出した未来の生物・奇形獣が地球を破壊しようとするとき、光の巨人・ウルトラマンタロウが現れる!不良にからまれていた白鳥ケンイチの窮地を救った天涯孤独の青年・東光太郎(あずま・こうたろう)には、本人すら知らない秘密があった……。頭に響く“タロウ”という謎の言葉。“タロウ”とは一体なにか?答えを見つける間もなく、光太郎に危機が迫る!!「母よ…ウルトラの母よ…力を…力をくれ!!」。異才・石川賢がその才能をおしみなく発揮した傑作『ウルトラマンタロウ』がいよいよ登場!
ながいごうのゔぃんてーじまんがかん
あらすじ
2017年、画業50周年を迎えた永井豪。生み出してきた作品数は180作品を超えます(雑誌連載、雑誌読み切り、描き下ろし単行本を含む)。そんな50年の歩みを振り返ったのが本書です。デビュー間もないころの『目明しポリ吉』『夕日の剣マン』などの初期作品から『ハレンチ学園』『あばしり一家』『デビルマン』『マジンガーZ』『バイオレンスジャック』『キューティーハニー』などの代表作、自身が大好きだという格闘技への思い入れ、現在「ビッグコミック」(小学館刊)で連載中の最新作『デビルマンサーガ』へのコメントまで、作者本人による作品紹介、本邦初公開となる描き下ろしイラスト、画業50周年記念インタビュー、作品年表を収録した、まさにファン必携の1冊です。
さらーきあ
あらすじ
地球温暖化に端を発したオゾンホールの増大によって、地表に強い紫外線が降り注ぎ人類は地上に住むことができなくなってしまった。北極と南極を覆っていた氷が全て溶け、地上の大半を水没させてしまう。地上に住めなくなった人類は生活圏を海中に求め、かつての地上の環境を作り人間のままの暮らしを行う者と魚類のDNAを取り込んだ新しい人類・水棲半魚人の2つに分かれる。水棲半魚人たちは、広大な海そのものが生活スペースとなるため増え続け、かつ巨大化していった。やがて、海底都市生活者をも襲うようになり、海中の2つの人類はお互いを理解し合うことなく殺し合う。西暦2071年、海底都マリ・ラメールでは、水棲半魚人に対抗するべく海底都市生活者が大型潜航艇・サラーキアの開発に成功する。潜航艇という名を冠してはいるものの、それは巨大ロボット兵器に近かった。ラメール少年隊の水城潮と結木マリンは、実戦訓練を兼ねた初の戦闘に臨むのだが……。永井豪が「新しいロボットもの」として構想した『サラーキア-我が白銀のマーメイド-』がいよいよ電子書籍として登場!!
おきたそうし
あらすじ
時は幕末。京の治安を守る新選組隊士のなかでも天才剣士と言われる沖田総司の生涯を、少年時代の淡い恋心を交えて描く。「強さ」に憧れる総司は、天然理心流近藤道場でも、少年ながらその太刀筋を近藤勇、土方歳三に認められていた。そんな総司のもとに、近所の少年たちが3人かかりでも敵わないシジミ売りの少年の話を聞く。総司は、さっそくその少年を探しに行くのだが……。『聖魔伝』のコンビが放つ渾身のドラマ。
地球を守る正義のヒーローが活躍する物語という設定も、石川賢の手にかかれば、SFバイオレンス的な内容に。すっかり手の内に入れてかなりハードな作品に仕上がっています。オリジナルの設定で残っているのはウルトラマンタロウというキャラクターのみ。タロウはウルトラの母によって選ばれた地球人だし、闘う相手も怪獣ではなく、人間の負の精神を受け継いだ奇形獣や宇宙人たち。少年誌連載とは思えない、作者お手のものの残酷シーンや派手なアクションたっぷりで石川節を存分に楽しめます。だから4話で終わってしまったのか?と思わなくもないんですが…。しかし、好きに描いたからこそ特撮ドラマではあまり表面に出ない、「なぜウルトラマンは地球を守るのか」とか、「地球はこのままでいいのか」など、メッセージ色が色濃く出ているのですね。血が流れないと痛みも感じないし、悲惨な未来を見ないと現実を省みることもしない。描かれた時代と対象層が微妙にずれていたのかもしれませんが、現代では正当に受け入れられると思います。