はいむえふきむらなおみげんそうたんぺんしゅう
あらすじ
ダークキャットの原形になった『黒猫少年』や、ハイムFと呼ばれるアパートの怪異を描いた『ハイムF』。ダークキャット本編でも登場した、小野寺省吾と倉沢亜弓や、シズマらサブキャラクター達が活躍するストーリーなど、全5編を集めた短編集!!収録作品:『黒猫少年』/『ハイムF』/『省吾事件メモ―桜の下の憂鬱―』/『猫魔ヶ岳恋歌』/『シズマ挽歌』
にっぽりとんぼれん
あらすじ
日暮里のテキヤで鳴らす東条組を仕切るのは、“日暮里とんぼ”こと、高校生の東条透。発育途中の体には納まり切らないバイタリティで、男の花を咲かせるぜ!日暮里テキヤの顔役として忙しい毎日をおくる透の前に、ある日突然、許嫁となのる明日葉真亜子、通称・風鈴屋マーコが現れる。美しいだけでなく、侠気も持ち合わせたマーコの登場に、透の男らしさに磨きがかかる。
さよならいんぷ
あらすじ
平和な日常をおくりながらも、不思議な夢にうなされる少年オン。どこかで見覚えのあるこの記憶は、いつ見たものだろうか……「原野へ」。思春期をむかえ幼いころの気持ちを失っていく少年を叙情的に描く「さよならインプ」。白亜紀にまよいこんでしまった少年たちが見たものは、侵略者におびえる恐竜人だった……「白亜紀の少年」など、ベテラン・木村直巳のデビュー作「最後の妖精」を含む5編の短編集。
はなはにおえど
あらすじ
万年最下位の四流大学野球部の新監督としてやってきた美女が、ダラケきった部員達を叩き直して再生させる熱血野球コミック。メチャクチャ弱くて万年最下位の宗衛門町大学野球部に、ナイスバディな美女・赤桜道花(あかざくら・みちか)が新監督として着任する。ワールドカップの女子硬式野球日本代表のエース兼四番バッターだった経歴を持つ道花は、部員達へ全日本大学生大会で優勝させてあげると宣言するのだが……!?
ぼくによろしく
あらすじ
初めての子供が生まれようとしているのに、実感が湧かないでいるサラリーマン・山内は、どこか懐かしさを感じさせる女性・佐々倉と出会う。子の誕生を前に、自分の子供時代だった70年代を懐かしむ山内は、佐々倉に感じた懐かしさの正体に気がつく……。表題作「ボクによろしく!」をはじめどこかに置いてきてしまった子供時代への憧憬が描かれる、短編集。
けんかぐみ
あらすじ
無類の強さを誇る伝説的喧嘩屋・室町一毅(むろまち・いっき)のもとに結成された「喧嘩組」の活躍を描いたバイオレンスアクション。ケンカがしたくて極道になった醍醐アキオ(だいご・あきお)は、“負けずの室町”の異名を持つ伝説的喧嘩屋・室町の強さに惹かれて子分に志願する。そして、室町に敗れた者たちである元プロレスラーの岩城(いわき)と長ドス使いの武闘派・白鳥(しらとり)までも、室町の下に集結して……!?
ほうかごのけんじゅう
あらすじ
家族や友達にめぐまれ、充実した毎日を過ごす女子高生の吉瀬響子は、ある日、学校からの帰宅途中に橋のたもとで拳銃を拾う。しかし、警察には届け出ず、中学生のとき自分をいじめていた高野和也を呼び出し銃口を向ける。はたして響子は……。『監察医朝顔』を手掛けたコンビによる、心の闇をノックするショッキングサスペンス!!
ごくどういれぶん
あらすじ
監督は惚れた女を追っかける一匹狼のヤクザ、コーチはサラ金返済地獄で、ナインは極道11人!?日本のヤクザとイタリア・マフィアが前代未聞のサッカー決闘試合!恐怖の島シシリーで、今、キックオフ!!
はなのなにわのくにんしゅう
あらすじ
社会人野球チーム「吹田タイガーガラス(略してタイガース)」の個性的なメンバーがハチャメチャな活躍をする人情野球コメディ。タイガーガラス株式会社に勤務する元国体スキー選手で女性にモテモテな赤井(あかい)は、部長の折山(おりやま)に頼まれて会社の野球チーム「吹田タイガーガラス」の試合に参加することに。しかしスポーツ万能なのに野球はやったことがない赤井は、バットで自分の頭を打つほどのダメダメぶりで……!?
おおぞらろまん
あらすじ
時は大正。あこがれのT高(いわゆる旧制高等学校)に入学が決まった白木涼一は、下宿屋・赤羽荘に住むこととなる。そこにはT高の先輩、遊び人の青海和彦と、下宿屋の息子・赤羽比呂志がいた。山形からでてきた白木には、学校のバンカラな雰囲気も、先輩二人が教えてくれる遊びも、刺激が強く驚くことばかり。真っ直ぐな先輩たちの生き方は、白木の人生観を変えていく……。自由な空気に満ちた大正デモクラシーの時代、自分は何者なのかに悩む3人の青年たちの青春グラフィティ。
げんやくせいしょ
あらすじ
光あれ!――自らを神デロリンマンと名乗り、福音を述べ伝える謎の男。彼は人々の病を治し、悪なるものには神の裁きを与える。迷いさまよえる若者の姿を描いたジョージ秋山渾身の福音の書、今ここによみがえる!!
デビュー作「最後の妖精」を含む、木村直己の初期短編集がこれ。「監察医朝顔」や「天涯の武士」など、青年誌掲載の木村作品を読んだことのある人には、あまりに現在と作風も絵柄も違うことに、ちょっとした驚きを感じると思います。この本に収められているのは、すべてSFファンタジー。そして絵柄は手塚治虫や石ノ森章太郎に近い、柔らかなタッチ。漫画家の絵柄は、何年も描き続けていくうちに変わってくるものですが、それにしても現在と比べるとまるで別人のよう。また一方ではそれ以外の絵も描けるんだといわんばかりの、劇画タッチの作品「小雪鬼」なんて作品もあり、将来花開く才能の片鱗も見受けられます。これら5編の短編が中学三年から高校三年の間に発表され、単行本にまとめられていたということにもびっくり。木村直己という漫画家に興味をもった人は、一度読んでおくべきかと思います。