ある夜、パリの街の、とある路肩のベンチに座っていたエロイーズは、ふと気づくと記憶を失っていた。 自分が誰なのか。 なぜ記憶を失ってしまったのか。 いっこうに思い出せない彼女は、自分のことを調べはじめる。 そんなエロイーズに待ち受ける答えとは? 今、本当の“自分探し”の旅がはじまる――。
日本に次ぎ、アニメ・マンガ好き、 世界で第2位の国・フランスでマンガ家になったエルザ・ブランツが描く、 懐かしさ満点のコミックエッセイ! “かめはめ波”は練習すれば出るかもしれないと思っていた “キャッツ・アイ”になりきりカードを飛ばしてみる、など 日本人と共通する、懐かしき思い出と、 日本では知られていなかった、フランスのアニメ・マンガ事情とは!?
今を生きる、悩める女性に贈るフレンチコミック。仕事は順調。でも恋愛は長続きせず、結婚は夢のまた夢。そんな「今」を生きる30代中盤、独身の女性の悩みと、これからをどう生きて行くのかを描いた物語。●あらすじ クレールは新生児室(NICU)に勤める32 歳の看護師。仕事熱心だけど、プライベートでは相手との関係が長続きしないのが悩み。親友や職場の同僚は順調にパートナーを見つけ、家庭を築いているのに――。そんなある日のこと、パーティーでフランクという男性と知り合いに。今度こそ運命の人だと信じ、同棲し始めるクレールだが……。拭えない男女間の考え方の壁、恋人や夫と一緒に暮らすということ、親世代と今の生き方の違い、仕事に向き合うということ、性生活の悩み、家族を持つことへの憧れと現実、そして出産のこと。淡々としているのに、なんだか胸にジンワリ響いてくる、女のリアルが描かれたフランスのベストセラー作! あとがき(寄稿):山内マリコ
胸なし、金なし、男なし。あるのは大きなお尻だけ。 パリで暮らすアラサーOL・ジョゼフィーヌのさえない毎日を描いた、超人気おひとりさまコミック! ・ろくな男がいないと思う ・オシャレとワインが大好き ・人には言えないコンプレックスがある ・最近、鏡に映る姿が自分の母親に似てきた ・毎日頑張って働いている ・最近、ペットの購入を考えている そんな、すべての女子に読んでほしい、極上のフレンチコミック!
憧れの北欧スウェーデンは楽しい発見がいっぱい! インスタで話題沸騰中@aiko_doodle(やまだあいこ)のスウェーデン・カルチャーコミック。お酒を求めて近隣の島へ?/「フィーカ」はなくてはならない、まったりタイム /ケージなし!ペットは電車にそのまま乗る /食事の別会計は当たり前 /夏は太陽を愛でよう /効率重視!チューブ調味料 /スキンケア、ファッションはシンプルに! etc. スウェーデンの暮らしをのぞいてみませんか?
本作、ベンチに座っていたエロイーズがふと記憶喪失になっていたことに気付くシーンから始まるのですが、その自然さがなんだか巧みで、ピンク色のカラートーンとともに強く印象に残っています。 メインとなるストーリーラインはサブタイトルにもある「本当のワタシ」探し。 少ない手がかりを元に記憶を失う前の自分がどんな人間だったのかを調べていく…と書くと壮大なミステリーやサスペンスのようでもありますが、そうそう大変なことが起こるわけでもないのが人生というものかもしれません。 どこにでも居る女性だった(と思われる)エロイーズ・パンソンの身の回りも、世の人のご多分に漏れずありふれた出来事ばかりだったようで、一生懸命過去の自分の身辺調査を行うほどに些細でちっぽけなことばかりが判明していきます。そのようすは親近感やおかしみと同時に、どこか空虚さというか、切なさも感じさせたり…。 「記憶を失う前の自分ってどんな人間だった?」というのを入り口に「そもそも根本的に自分ってどんな人間なんだろう?」という二重の意味で「本当のワタシ」を探すことになるのが妙味です。 そんな深いテーマもありつつ、バンドデシネとしてはかなり読みやすい部類に入ると思います。エロイーズのちょっとした仕草がどれもかわいかったり、普段縁遠いフランスでの「フツーの」暮らしが垣間見えるだけでも面白いので、読む機会があれば気軽に手に取ってみてほしい一作です。