音楽マンガの感想・レビュー171件<<34567>>ロックが好きなら読んでBECK ハロルド作石名無し何をやっても人並み以下でクラスでも目立たない存在の主人公が、ギタリストの竜介との出会いをきっかけにバンド活動にのめり込んでいき、徐々に自分でも気付かなかったほどの音楽的才能を発揮していくというストーリー。 学校でいじめにあったり、大物プロデューサーに嫌われバンド活動を妨害されたりと、立て続けに困難な目にあいながらも健気に頑張るコユキの姿を見ると素直に応援したくなる。ロックが好きという人なら必ず楽しめるマンガだと思う。名作のだめカンタービレ 二ノ宮知子名無しのだめも、千秋先輩も仲間や先生も、みんなキャラが立ちすぎるほど立ってるけど、それが不協和音にならずに楽しめるのは、ほんと作者の力量だと思います。振り切ったギャグめいたシーンが面白いのはもちろん、彼らの悩みや夢に感情移入して、じーんときます。漫画だと当然、音は聴こえないのに、逆に聴こえないからこそ、想像の余地があって、どんなに素晴らしい演奏なんだろうと思える良さがあります。 アニメ化もドラマ化もされて大人気でしたが、やっぱりなによりも原作の漫画の魅力があればこそ!だと思いますね。音楽を通じて揺れ動く男女の物語四月は君の嘘 新川直司名無し※ネタバレを含むクチコミです。カン違いだとカン違いしていたとカン違いさせる漫画?ぐりこカミングスーン 赤堀君名無しひーくん(恋人)は100年に一人の天才ロッカー! 将来は絶対に武道館を満員にする! いまは、ひーくんを支えるために私が稼がなきゃ! ・・ごめんね、ひーくん。 アナタのために私は悪魔に魂を売るわ。 アナタが「日本の音楽シーンを支配する悪魔だ」という その悪魔(アイドル)に今だけバイトでなるわ! 「ぐりこカミングスーン」は 間違いなくバカップルのカン違いコメディ物語なんだけれど、 才能があるのに気がつかないで苦労をしているという、 ある意味で贅沢なバカップルのお話だ。 「無能なこと、無意味なことに気がつけよ!」ではなく 「有能なこと、才能を無駄遣いしていることに気がつけよ!」 とツッコミたくなる物語だ。 なぜそこで、そうカン違いする! と思いつつ読んでいたのだが、 読んでいるうちに「アレ?」と思う部分が ダンダンと増えてくる。 カン違いロッカーのひーくん。 カン違いアイドルのぐり子。 ロックやアイドルそれそれを崇拝するファン。 スカウトマンやマネージャー、プロデューサーなど業界人。 それらの日本の音楽シーンの全部に対して、 「お前らみんなカン違いしてるよ」と ディスって笑いにしているような漫画だと思って読んでいったが、 実はそう思った自分こそカン違いをしていたのでは?と ジワジワと思わせてくる漫画だった。 ピザ屋でバイトした後に 「あの大空にピッツアをひろげ~」 と唄う、ひーくん。 それを見て 「ひーくん、かっこいいかも・・」 と思ってしまった。 それこそカン違いかもしれないけれども。 温泉施設でのだめカンタービレ 二ノ宮知子オムライス温泉施設に置いてあって久々に読むかぁと思ったらとまらなくなりました。千秋先輩がイケメンすぎる。母すぎる、、、のだめのドラマも見たくなりました。主に笑いですが真面目に音楽も有り、涙ありではらはらもします。面白すぎる。和歌、ラップ、そして百合Change! 曽田正人 冨山玖呂 晋平太たか※ネタバレを含むクチコミです。ブルージャイアントBLUE GIANT 石塚真一名無し面白かった。 日本編を読んでない人でも楽しめる!BLUE GIANT SUPREME 石塚真一 NUMBER8aicoずっと気になって読みたかった漫画。日本編を読んでないけれど、海外編からでもおもしろい!音楽好きにはたまりません。文字が少なくて展開が速くてストーリーに入り込んじゃいます。これぞ漫画の醍醐味!おい、お前ら!ロックとはこういうことだぜ!!日々ロック 榎屋克優名無し頭の中に渦巻く熱を放出するにはロックしかないんだとばかりに全身全霊で演奏する様子にはたまらなく心揺さぶられるものがある。 日々沼拓郎、高校生、八百屋の息子。 「沼」という漢字を分解すると「ロック」になる。 学校ではイケてない彼がハマっていること、それはロック。 密かに出てるライブではギターをかき鳴らして自分の魂を歌って気づいたら全裸になってることもある。 日々起きるくだらないこと、自分なんかにはどうしようもないこと、そんなことを熱い歌詞にして魂を迸らせている。 歌ってるシーンなんて最高すぎ。 疾走感のある歌詞が画面を埋め尽くして感情がフルにぶつかってくる。 格好悪いがなんだ!ブサイクがなんだ!モテないがなんだ! こいつはロックしてんだぜ!! 実写の映画は全くの別物になっていたけど、いいかお前ら!漫画を読むんだ! 体育館ぶっ潰すシーンなんて最高にブチ上がる! 日々沼拓郎のドブのような快進撃を見なきゃ損だ!カッコ悪いはカッコいい!!日々ロック 榎屋克優猫あるく勢いまかせで泥臭いけど、すごい疾走感だ! 色々ダメだけどかっこよ過ぎる! とにかく熱くなりたかったら手にとってみてもらいたいです! 店長のキャラすごくいいね!! 勢いがある!!!!日々ロック 榎屋克優大トロ青春な感じです。バンドとかやっていた人は共感するところもあるんじゃないでしょうか… 実写映画も面白かったです!耳の聞こえない親友に届けたい音色水晶の響 斉藤倫兎来栄寿実在の脳性麻痺のバイオリニスト、式町水晶さんをモデルにした物語です。 この単行本1巻に収録されている短編「水晶の音」から始まったこの作品ですが、「水晶の音」は母親視点から見ると非常に心が苦しくなります。何らかの障害を覚悟しての出産。何とか産まれた後も、度々医師から告げられる他の子たちにはない困難。動かせない体、見えなくなるかもしれない目、尽きるかもしれない命。それでも、懸命に我が子の生きる道を作ろうと尽力する姿に心を打たれます。と、同時に自分がもし同じ立場に置かれたら、と考え込まずにはいられませんでした。 少年がバイオリンや素晴らしい奏者と出逢いその天性の才能を花開かせることはそれ自体素晴らしいですが、そこに至るまでに精神的にも大変な疲弊をしたであろう彼の親の愛と努力も同様に素晴らしいと思いました。 そして、連載版。少年が出逢ったのは、腎臓が悪く透析が必要で耳が聞こえない親友。彼に自分のバイオリンを聞かせたい、という純粋で切なる願いの尊さがまた響きました。 しかし、異質な物を排除しようとする人間の醜さにより、少年は差別・いじめという試練も受けます。子供特有の残酷さに人よりも生きるのが大変な心身を更に傷つけられる様子は見ていて心が痛くなります。 それでも、親友のために頑張ろうとする水晶のように美しい心を持った気高い少年を応援せずにはいられません。良い舞台の上で、少年のバイオリンで親友がその音色を聞きながら得意のダンスを踊れる日が訪れることを待望します。音楽に賭ける夢Blow Up! 細野不二彦マウナケア主人公はミュージシャン。サックスで身を立てようとする青年のお話です。主人公を含めた音楽に携わる者たちの置かれた状況をうまくとらえて、彼らの音楽に対するスタンスの違いでストーリーを構成。うまいだけのスタジオミュージシャン、最後のチャンスに賭けるベーシスト、親の七光りのアイドル…。埋もれるのかのし上がるのか、それは技術だけじゃないし心意気だけでもない。自分の才能を信じて道を進むその悲喜こもごもが伝わってきます。それで、夢の途中というより苦労の途中、で終わってしまうのが何とも切ない。このラスト、決してHAPPYじゃないと思うのですが…。苦労してる知り合いを見ているせいで、深読みしすぎてますかね。 至高のコミカライズ…!蜜蜂と遠雷 恩田陸 皇なつきstarstarstarstarstarたか初めて恩田陸の小説を読んでから15年以上経つのですが、コミカライズされた作品を読んだのはこれが初めてです。 『蜜蜂と遠雷』という作品に触れるのは2016年に原作を読んで以来で、いい感じに細部を忘れている状態で読み始めたのですが、もうとにかく作画が素晴らしい…!! キャラデザもコマ割りもこれ以上ないくらい洗練されていて、ページを開いて眺めるだけで贅沢な気持ちになりました。 (実は皇なつき先生のことを本作を読むまで存じ上げなかったのですが、wikiで過去の経歴を見て「このコミカライズは神と神の共演だったのか」と震えました。) まず表紙をめくってすぐの見開き、ホフマンからの推薦状のページが雰囲気がいい。そして1話の見開きでスタイリッシュなキャラデザで描かれる主役4人がババーンと登場する…!もうなんてかっこいい構成…! https://i.imgur.com/OIINWvo.png https://i.imgur.com/OwlhUiK.png (『蜜蜂と遠雷』 恩田陸/皇なつき) ただ一方で、みんなイマドキの美女・イケメンすぎて若干の戸惑いと気恥ずかしさを感じています。 自分にとっての恩田作品の良さの1つが「キャラがまとう80年代〜90年代の空気」なので、脳内作画もそれに合わせてちょっと古い感じで想像していました。 それがどっこい、皇先生の美麗な絵で描かれ「え!君たちこんなにかっこよかったの…!?」と、初めて生で会った知り合いがメチャクチャ顔が良かったみたいな照れと戸惑いが(笑) 冒頭で「いい感じに細部を忘れている」と書いたように、漫画と小説のセリフの違いに気付けるほど細部は覚えていないのですが、キャラクターが発するセリフがところどころ「ちゃんと恩田陸」で、「ああ、本当に漫画で恩田陸作品を読んでいるのだなあ」と不思議な感動がありました。 https://i.imgur.com/kfjv0Bi.png (『蜜蜂と遠雷』 恩田陸/皇なつき) 1巻を読み終わってもう続きが読みたくてしかたない…!!連載を追いながら原作を再読しようと思います! https://comic-boost.com/series/133バンド系の良作ハレルヤオーバードライブ! 高田康太郎あくあ漫画や小説で「音楽を表現すること」の難しさを某さんと語り合う中、バンド系の良作として名前があがったので一気読み。うん、面白かった☆ 最初はコテコテのラブコメぽかったが、絵もストーリーもどんどん加速していく。熱血系な主人公のキャラは素直に好感が持てるし、ヒロインやサブキャラたちも魅力的。特にライバルキャラが出てきてからは、ハラハラドキドキ感が高まった。音楽的なバトル要素プラス、甘酸っぱい恋愛も楽しめたし、一粒で二度おいしい☆青春は美しい!坂道のアポロン 小玉ユキ猫あるくとても清涼感のある漫画でした。高校編は儚い青春の形を爽やかに、丁寧に描いているのですが、終盤のテンポが早い展開におどろいたけれど、しっかりと最後は最高の形で締めてくれたと思います。小玉先生の描く女の子がものすごく可愛い。 のめり込むように読んでしまった傑作北京的夏 松本剛 ファンキー末吉名無し※ネタバレを含むクチコミです。ロックってなに?パンクティーンエイジガールデスロックンロールヘブン ハトポポコ名無しハトポポコ先生の漫画、キマってるよなぁ。いや、ヤク的な意味で。そもそもパンクティーンガールデスロックンロールヘブンは声に出したい日本語だよね。日本語じゃないけど。 まぁ女子3人がロックとはなんぞや?している漫画です。一人ほんとにやべー奴いるけど。そんなわけでパンクティーンデスロックンロールヘブン読んでみて、読んでみてください 心の叫びが一直線に伝わってくる俺節 土田世紀マウナケアどんなに踏みつけられへし折られても、まっすぐに空を見上げ続けていれば、いつか花を咲かせることができる。まるで演歌のような主人公・コージの生き方に勇気づけられる人は多いと思います。私はリアルタイムで読んでいた世代なもので、当時まさにそう感じていました。この作品が連載されていた時期はちょうど私が社会に出て働きはじめたころ。田舎出身のマイノリティであるコージやオキナワに自分を重ねたりしていて、未来への不安定な感情とともに存在している思い入れ深い作品です。なので、著者の訃報を聞いて真っ先に読み返したのがこの作品でした。泥臭くて暑苦しくも、一直線に心の叫びが伝わってくる力強い作風。鼻の穴とか服のしわとかどうしてここまで描き込むのかと思える自己主張の強い墨っぽい絵柄。ひとコマひとコマにやっぱり気持ちが入ってしまいますね。こんな思いにさせてくれる作品には、これからもなかなか巡り合えないじゃないかと思います。 Me And The Devil Blues俺と悪魔のブルーズ 平本アキラマウナケアある日、テレビを観ていたら都市伝説系の番組で「悪魔に魂を売ったミュージシャン」といった内容をやってました。出るかな、と思ってましたがやっぱり出ましたね、ロバート・ジョンソンの名前。彼が十字路で魂を悪魔に売り、引き換えに超人的技術を身に付けたという通説はその筋ではわりと有名。で、この話に興味を持った方にはこちらをどうぞ。この「クロスロード伝説」が真実だったら、という視点で描かれたのが本作。モノローグから入り、主人公のRJをブルーズの悪魔が迎えにいくまでの冒頭部が意味深。タイトルにもなっている「Me And The Devil Blues」の歌詞をひっくり返したような展開(歌詞は悪魔に「出かけよう」と声をかける)で、これは意識的にやっているのかな? 農夫・RJの性格も小心者として描かれ、R・ジョンソンとはイメージが違う印象。そして彼は悪魔と白人と旅に出る、というのですからあえて通説を変えていこうとしているのでしょう。著者は「アゴなしゲンとオレ物語」で有名。様々な意味で著者の違う一面が見られます。完結していないのが残念ですが…。音楽マンガである以上に、季節をめぐる、とりわけ夏のマンガとして…BECK ハロルド作石影絵が趣味数年ぶりにハロルド作石の『BECK』を通して読んだら、もういい歳のくせに、ページをめくるそのたびに泣き腫らしてしまった。まだ青春時代と呼ばれる十代の頃、自分も『BECK』を読んでそう思うまでもなく、すでに社会の爪弾き者として、自身のインスピレーションに従って生きて行くしかないと心に誓ったものだったのが、いつしか歳を重ね、つまらない反骨精神だけは相変わらずだが、そのいっぽうでは自身は社会によっても生かされていると思うほどには大人になった。ようするにある程度の分別がついたのである。いまだに社会人などいう言葉には虫唾が走るが、ふいに気がついてみれば、あの頃にはあんなにも嫌悪していた社会の構成員としての大人になっている自分がいる、そんなつもりはなくても税金を払ったり健康保険の恩恵に授かったりしている自分がいる。 つまらない話になった。単に『BECK』のように徹底的に社会の爪弾き者となり、次々と難題が降りかかり、追い詰められ、尚且つそれらを乗り越えてゆくというのはマンガだからこそ起きうる事態であり、だいたいどんなに非市民的に見える人間であっても実は社会と地続きに繋がっているという意味で凡庸さからは抜き出ていないということである。もっとつまらない話になってしまった。嗚呼、マンガとは所詮嘘いつわりの虚構ではないか、夢もへったくりもあったもんじゃない、死のうかな。とでもなりそうなものだが、まだ死んでいないのは、数年ぶりにハロルド作石の『BECK』を通して読んだら、もういい歳のくせに、ページをめくるそのたびに泣き腫らしてしまうほど感動したからに他ならない。 なんか言ってることが矛盾してるんとちゃいますか、と死亡遊戯の金本くんばりの関西弁で言われてしまいそうだが、はい、その通りです、と頷くほかもない。じっさい『BECK』ほど嘘くさい話もないというか、あたかもマンガのように次々と問題が降りかかり、どうにか乗り越えたと思ったら、もっと大きな問題にぶち当たり、それら問題-解決は回を追うごとにどんどん雪だるま式に大きく膨れあがり、とうとうコユキはスターにまでのぼりつめる。そこで、ああ嘘くさい! 言い切ることができるのなら今すぐにでも自殺して楽になれるのだが、そうはならないのは『BECK』というマンガがめぐる季節の内部にあるからではないのか、という仮説が立つ。とりわけこのマンガは夏という季節から始まり夏という季節で終わる、すなわちこのマンガは夏という季節の内部にある。だいたい音楽マンガであるくせに、ライブハウスとかスタジオのコマなんかよりも釣り堀とかプールとかコインランドリーとか夏の一部を切り取るようなコマが多すぎはしないか。そして何よりも、あの夏の、膨張して怪物のように膨らんだ白い雲。それが問題-解決的なものの契機のたびに大きなコマで挿入される。だいたい雲というのは気体であるくせに、なんであの夏の雲というやつはくっきりとした輪郭をもっているように見えるのか、それこそ、ずいぶんと嘘くさい話ではないか。 私たちは誰もが皆めぐる季節の内部にいるが、その内部にいればこそ真偽の答えは常にその外部にしかない。とりわけ夏休みという季節がそうで、夏休みのあいだはすべてのことが何がなんだかわからないのが常である。そして夏が過ぎてから、そこに夏があったということを、さながら夢でも見ていたように悟る。季節はめぐり、夢は募る。あの夏の雲を見上げるたびに、私たちはまるで嘘のような夢に魅入られたひとだと気づく。「ゾン100」作者のデビュー作、甘酸っぱいハレルヤオーバードライブ! 高田康太郎mampuku「ゾン100」作画担当の高田康太郎先生の連載デビュー作。キラキラした恋と軽音楽の漫画です。ザ・青春って感じでときめけるので、「BECK」や「風夏」とは全く違った魅力ですね。主人公の少年が歌ったときの演出などは独特で迫力がありました。 この作品はとにかく表紙を含め(1巻はおとなしめですが)カラーイラストが最高なので本棚にコレクションしたくなります。 指揮者を志す天才少女とバイオリニストの少年の話天にひびき やまむらはじめmampukuめっちゃ面白い! 実績と実力のある作家先生によるジャンルもの(とりわけ音楽モノ)ってどうしてこんなに面白いんだ。 この手の漫画って言葉で面白さが伝わりにくいので是非実際に読んでみてほしいのですが、伝わりにくい理由として考えられるのは ①音楽漫画のセンスや技法などを、素人が素人に説明するのが極めて難しい。 ②もともと興味がなかった分野でも、漫画が描く奥深さ面白さが興味を引く。つまり事前の入れ知恵にはあまり意味がなく、いざ読んでみることで初めて興味が湧くことが多い。 天にひびきもまさにそんな漫画。音楽に興味があってのだめカンタービレを愛読する私でも新しい発見が多くあり好奇心が刺激されまくった。『凝縮された少女漫画』で最高のエンタメ!!この音とまれ! アミューたかブロッコリーのことを「凝縮された森」と呼んだ天才にならい、『この音とまれ!』のことは「凝縮された少女漫画」と呼びたい。この作品はジャンプSQ.で連載されていますが、コマ割りが少女漫画であるため勝手に少女漫画と呼ばせていただきます。 4月にアニメ化されるということで放送前に読んでみたのですが、まあ〜すごい作品でした。何がすごいって、**とにかく見所が多すぎる…!** **・主人公の過去が凄惨(不良に琴職人の祖父の家を焼かれる) ・琴の名家に生まれたヒロインのお家騒動がヤバイ ・顧問が実はめちゃくちゃすごい人 ・ライバル校のキャラがやたら濃い** 辛い過去、ハードな練習、美しい演奏描写、琴の知識、熱い友情、恋の予感と、とにかく注目すべき要素が多いんです。 **私が思う少女漫画の名作の条件の1つは、「ドラマチックな悲劇が起こりそれを愛・友情で乗り越えていく」こと。**『この音とまれ!』はその条件に当てはまる部分がすぎていて、**凝縮された少女漫画としかいいようがない。** まずそもそも**作者(とそのご家族)がお琴の経験者で、琴の演奏描写が非常に優れていて読み応えがある。**そこへさらに、先に挙げたようなヘビーな設定を次々持ってくるもんだから、ドラマが洪水のように襲ってきて読者は感情を付さぶられまくる。そして、思い出したようにヒロインといい感じの雰囲気になるシーンが挟まる。 んもう、最高にエンターテイメント…!! またテーマである**「琴」の演奏シーンの作画は常に大迫力**で、読み終わってソッコーで本物の演奏を比べてしまったほど。作中に登場した、アミュー先生の家族がこの作品のため書き下ろした楽曲はYouTubeで聴くことができます…! https://www.youtube.com/watch?v=Y_Db88Ef6FQ ちはやふるやナナマル サンバツなど、熱い文化部漫画が好きな人は間違いなくハマるので、ぜひ手にとってください!(※なおアニメはおすすめしません!)<<34567>>
何をやっても人並み以下でクラスでも目立たない存在の主人公が、ギタリストの竜介との出会いをきっかけにバンド活動にのめり込んでいき、徐々に自分でも気付かなかったほどの音楽的才能を発揮していくというストーリー。 学校でいじめにあったり、大物プロデューサーに嫌われバンド活動を妨害されたりと、立て続けに困難な目にあいながらも健気に頑張るコユキの姿を見ると素直に応援したくなる。ロックが好きという人なら必ず楽しめるマンガだと思う。