サンクチュアリ

政治 × ヤクザまんが

サンクチュアリ 池上遼一 史村翔
酒チャビン
酒チャビン

柔道部物語の史村六段のモデルでおなじみの史村翔先生(別名義:武論尊)さんの原作に、絵がうまいことでお馴染みの池上遼一先生が作画したまんがです。面白くないはずがないです。すぐ読んでください。 少しだけ浪花節的なじめっぽさがなくもないですが、基本的には良いスパイス程度で、登場人物は皆良い男です。カッコ良す。 欲を言えば、もう少し続いても良かったかもしれないですね。わからないですが。 ■好きになった点  登場人物が魅力的(生き方がカッコ良い)  敵キャラが強キャ(魅力あり)  夢があり、ワクワクする  じめじめしてない  絵がうまい  話が面白い(どういう展開になるのか気になる)  一話目から引き込まれる  展開がサクサク進んで小気味良い ■良かったエピソード  一話のラストで、一話の中盤で敵として出てきた人物が「目がピカァ」という感じで味方だったことが判明したシーン。ちなみに光っていたのはメガネと思われます。  敵のボスが絶体絶命のピンチに陥ってなお社民党との連立を拒む点。これは絶対にやってはいけないことですからね。しっかりと矜持を保っている点が良かったです。  政治の解説員として舛添さんっぽい方が出てきて時代を感じる。  敵ボスの散り際(流石すぎる散り際。敵といえどあっぱれ、流石の見識です。敵ボスの格がググっと上がるので、それに勝利した主人公チームの強さも際立ちます)  最後のBLシーン(個人的にはなくても良かったですが、なんとなく見せ場っぽかったので一応ランクイン)

あさひなぐ

「何者でもない」人たちのものがたり

あさひなぐ こざき亜衣
酒チャビン
酒チャビン

とあとがきで先生がおっしゃってるとおりのマンガです。 まず主人公がいなか臭いです。絶妙ないなか臭さで、いなか臭すぎるとマンガ臭くなってしまうのですが、本当にいそうで絶妙です。 ですがそれも素晴らしいです。 よく『ちはやふる』が少女マンガの皮をかむった少年マンガと言われていて、私すごく好きなのですが、それに近いスポ根的な部分もかなりあり、すごくこちらの作品も面白いです。つうか、よく高評価されてるのは見かけてはいましたが、こぎゃん面白いマンガとは思ってもみませんでした。ただ、若干こちらの方が少年度が低いというか、女子っぽい部分が多めでしょうか。そこも良かったと思います。 つうか最初の数巻は、わざとなのか描写不足なのか、別にそこまで皆頑張ってる感じがせず、したがって主人公のチームが負けようが特に何の感傷もなかったのですが(どちらかというと敵役の一堂選手の方が言い分もわかるし思い入れがありました。一堂という苗字も、世界的名作である奇面組へのリスペクトが感じられて好感が持てます)、途中からかなりよくなってくるので、5〜6巻くらいまでは諦めないで続けてほしいです! あと、こういう「冴えない主人公が強い人に憧れて頑張って強くなる」っていうのは定番ですが、本作品がレアなのは、憧れだった強い人から何かを受け継いで強くなった主人公が、憧れられる側だった人間に何かを返すところまで描かれている点です。 主に最終巻の話になってしまうのですが、大体前述の定番ものですと、最終巻は緊迫したストーリー運びながらも、どこか「どうせ優勝やろ」みたいなところもあるのですが、本作は最後の最後一捻りが聞いていてすごく心に残る作品となりました。 個人的には紺野選手とやす子が好きですね。すごくいいと思います。というか、このマンガの特徴として、マンガ自体とかストーリーとかが好きっていうよりも、若干脇役っぽい方も含めた登場人物のことがすごく好きになるっていう点があります。あまりそういった経験がなかったので、それも高評価をつけた理由です。 推しってこういうところからスタートするのですかね?? いずれにしても、自分ががんばっている人にはまず間違いなくオススメできる世界レベルの名作ですので、ぜひ読んでみてください!!全34巻と、完全に読者の心を入り口から折りにかかってきますが、がんばれる人なら大丈夫です!!!がんばってない人、頑張れる自信がない人はハンチョウを読みましょう!