異世界でも無難に生きたい症候群
最初に金髪ゴリ… ヒロインと出会ったのがチート
異世界でも無難に生きたい症候群 安泰 笹峰コウ ひたきゆう
サミアド
サミアド
なろう系コミカライズです。 原作は未読で漫画のみ25話まで読んだ感想です。 よくある異世界転移もので、チート能力を持たない主人公が『理解』で活躍します。 金髪騎士ゴリ…ヒロインに『歪な鏡』と評される主人公は 善意には善意で、悪意には悪意で応じます。 一般人・高潔な騎士・野盗・邪悪な企み、全てを等しく『理解』する主人公は有能ですが危うさも有ります。 何の説明も無く放り出された異世界で悪や理不尽ばかりと向き合えば邪悪な外道に成り果てたかもしれません。 しかし、言葉すら通じない世界で彼の前に現れたのは脳筋ゴリ…ヒロインでした。 善悪あわせ持つ主人公とは反対に どこまでも善良で真っ直ぐな彼女は、折れかけた彼の心を救います(本人が後に述懐)。 タイトル通り『無難に生きたい』主人公ですが、自分だけでなく、剣の一振りで森を薙ぎ倒すゴリ…ヒロインや親しい人達と『(一緒に)無難に生きる』為に、無難とは程遠いヤバイ陰謀に首を突っ込んでいきます。 主人公が最初に出会ったのがマジカルメタルゴリラ(by主人公)で本当に良かった・・・。 ダークファンタジー系でエグいシーンもありますが、コミカルで可愛いシーンもあり 全体としては読みやすいと思います。 ストーリーは面白めの異世界もの、という感じです。原作の方が良いかもしれません(未読ですが)。 でも漫画版も主人公の内面変化を吹き出しの色で表現したり、工夫していると思います。 イリアス(ヒロインゴリラ)・カラ爺・ウルフェなど魅力的なキャラクターが居るので、彼らの言動を毎回楽しみにしています。
まもって守護月天!
主従関係ラブコメの世界を初体験した作品
まもって守護月天! 桜野みねね
六文銭
六文銭
「ロトの紋章」「ハーメルンのバイオリン弾き」のレビューでも書かせていただきましたが、私、ガンガンっ子なアラフォー。 90年代のガンガンといえば上記2作品に加えて「魔法陣グルグル」なんかが筆頭に上がって来るかと思いますが、個人的には本作をいれて四天王的に好きな作品でした。 (ホントは「南国少年パプワくん」「CHŌKOビースト!!」「PON!とキマイラ」「ライオンハート」「TWIN SIGNAL」「刻の大地」「突撃!パッパラ隊」「忍ペンまん丸」「浪漫倶楽部」などなどあります。ホントこの時代のガンガンが大好きでした。) さて本作の内容なのですが、一人暮らしをしている主人公のもとに、冒険家の父親から八角形のリング(支天輪という)が送られてくる。 その輪を覗くと、突如、一人の女性があらわれる。 彼女は、魔法のような不思議な力で主人をあらゆる不幸から守る、通称「守護月天」、名を「シャオリン(シャオ)」だという。 中国の戦国時代を経験している彼女は、現代の平和かつ技術の進歩した時代を目の当たりにして、色々戸惑っては空回りしっぱなし。 そして、この時代のこの世界では守る必要もないことに気づき、むしろ自分の存在が逆に迷惑だと判断して支天輪に戻ってしまう。 しかし、物悲しそうに一人暮らしをしている主人公の姿をみて、彼の孤独や寂しさから守ることを決意して、一緒に住むことになる・・・という流れ。 いわゆる主従ラブコメなのですが、当時これが自分にとって初体験でもあり、すごく新鮮でした。 また、シャオのド天然っぷりと、優しくて健気に主人を守ろうとする姿勢は、ホントに可愛くて、自分の中の何かのアビリティを解放された気分でした。 主従関係だとメイド服っぽい欧州風が多いですが、本作の中華風衣装もまた良いです。 三角関係、当て馬、おじゃま虫などいわゆるラブコメあるあるもふんだんにあるので、ラブコメ好きな人にぜひおすすめしたい作品です。 余談ですが、 SURFACE と聞いて、マイクロソフトのパソコンではなく 二人組の音楽ユニットを思いだせる人とはウマイ酒が飲めると思います。 というのも 「さぁ」 という楽曲が、本作のアニメのOPだったからです。 https://www.youtube.com/watch?v=I2ykU0wTci4 懐かしくて、たまに聞いてしまいます。
あしあとのまーち
抜群に味のある絵 #1巻応援
あしあとのまーち 宮乃ミト
兎来栄寿
兎来栄寿
まず、表紙と扉絵のカラーイラストから独特の雰囲気を放っています。素朴で、牧歌的で、アナログ水彩の滲みにどこか安らぐような懐かしさも憶えます。 そして、本編を読み始めると第1話の筆致に驚くことになるでしょう。枠線と吹き出し以外は、人物も背景もすべてが筆ペンか何かで描かれています。ごく稀に筆ペン主体で描かれるマンガもありますが、それらと異なるのは宮乃ミトさんの画風がかわいい寄りなこと。筆ペン系はリアルな画風に寄りがちで、これだけかわいいキャラがこうした荒々しい線で描き連ねられるのは珍しいです。しかも、2話以降はまた画材も変わっていきます。物語と共に絵も変わっていくのは面白い読み心地です。 舞台はラテンアメリカのどこかの国とのことで、以前描かれていた読切の「かえりみち」もメキシコが舞台だったのでラテンアメリカに強い興味があることがうかがえます。マンガでその辺りを掘り下げる人は少ないので、絵柄と相俟って独自色を出す要因になっています。 ストーリーも読むと心がほぐれて温まる内容となっており、癒しを感じます。 この魅力溢れる絵の世界に浸ってみませんか。
まにあってます!
私の「思い出せないマンガ」はこれだった!
まにあってます! 森永あい
かしこ
かしこ
マンバには「思い出せないマンガ」を探してる方がたくさんいますが、そういえば私にもそういう漫画あるな〜と最初に思い出したのがこの作品でした。たぶん小学生の時にネットで試し読みをしたんだと思うんですけど、「少女漫画」「誉ちゃん」「メイド服」の記憶があったので、検索したらすぐヒットしました。えっ!『山田太郎ものがたり』の森永あい先生の作品だったのか…!どおりで20年前に数ページしか読んでないのに強烈なインパクトが残っていた訳だ。そして森永あい先生が2019年に亡くなられたと知ってショックでした。 『まにあってます!』はイケメン三兄弟の家に借金のカタとして誉ちゃんがやって来て平和な暮らしをめちゃくちゃにしていくコメディーです。家の中では雇われの身としてメイド服を着て家事をするのですが、コロッケを揚げたら家を燃やすなど散々な出来です。でも三兄弟が通っている私立の名門校の編入試験に満点合格するし、去年まで男子校だったから女の子は一人だけっていう逆ハーレム状態で、むしろ誉ちゃん無双な漫画だったりします。イケメンを天然ドジっ子がブンブン振り回すTHE漫画なマンガで面白かったです。また読めて嬉しかったなー。
きつねとたぬきといいなずけ
ユーモア?ラブ?コメディ?だけでは無い?2020年注目作
きつねとたぬきといいなずけ トキワセイイチ
なかやま
なかやま
2020年6月に連載がはじまった作品 子供の頃に高尾山で親キツネと親タヌキを助けた主人公 田中 その恩返しとして、子ぎつねと子だぬきがいいなずけとして会いに来ることから始まる物語 とにかく、きつねとたぬきが愛らしい!カワイイ!ほっこりする!モフモフしてそう! と読むと癒やし効果がきっとある! 男性向け女性向け関係なく、誰にでもオススメ出来る作品です。 「じゃあ、カワイイだけの作品なの?」と言うと 違います!子ぎつねたちが自分たちが知らなかった世界に飛び出していく『広がり』と主人公 田中くんの止まっていた心が『動き出す』、三人四脚な成長の物語であると私は思っています。 それは無料公開されている一話の見開きのキャッチコピー 「一人と二匹、運命の交差する先はーーー。」 でも、暗に示されていると思います。 運命×交差 のキャッチコピーでカワイイだけで終わるわけがないです! 特に私が注目しているのは、きつねちゃんの台詞回し 独特な喋り方だけど、何処か詩的で美しい 『わあ・・・なんてキレイなんだろ、もっともっと早くに、こうしておけばよかったんだよ』 人では無いキャラクターであり、且つ子供、初めて人間の世界に出ていく緊張感があるはずで、作者 トキワセイイチ先生も結構こだわってセリフ作りをしているのでは?と考えます。 まだまだ話は動き出し! 単行本1巻が2月に出るので、今が読みどきです!