飛鳥新社マンガの感想・レビュー13件予言が当たるかどうかは別として私が見た未来 完全版 竜樹諒かしこテレビ東京の都市伝説の番組で「東日本大震災を予言していた漫画」として紹介されて話題になりましたよね。しかしそれ以上の大災害が2025年7月5日にやって来ると予言したのがこの完全版です。作者さんは感覚の鋭い方らしく予知夢という形で未来が見えるそうです。他のいくつかの予言も日付まで当たるのはすごいです。肝心の大災害を予言した部分は作者さんの夢日記を元にした散文みたいな内容だったので、実際に読んでみても「信じるか信じないかはあなた次第です」の域を出ない話ではあるな〜と思いました。ただ人を騙そうとする方ではないことは伝わりました。同時収録されてる漫画家引退前に描かれたホラー漫画も、プロとしては話の作りが甘いような気がするけど、そういう不思議な感覚がある人が描いたものだとして読むと面白かったです。信じる?信じない?私が見た未来 完全版 竜樹諒2025年7月5日みんな生きてたらここで会おうぞ本の内容通りなら2025年7月5日にとんでもない自然災害が起きるらしい… 周りでも信じてる人が多くて怖いです😱 あなたは信じる?信じない?体は人間、アタマは犬の新感覚ニューヒーロー!!ドッグマン 中井はるの デイブ・ピルキー書肆喫茶mori店主※ネタバレを含むクチコミです。これを描いた小学生のマンガに対する理解度の高さよドッグマン 中井はるの デイブ・ピルキー名無し※ネタバレを含むクチコミです。 最高峰を目指して「多浪」するということ東京藝大ものがたり あららぎ菜名名無し※ネタバレを含むクチコミです。何というセンスオブワンダーマインド・ゲーム ロビン西かしこおっっっっもしろい漫画を読むとやっぱり元気が出ますね。湯浅政明のアニメを観たことがないのですがそれきっかけで知りました。表紙はアニメに合わせて変えたのでしょうか。このイメージで読むと全然違いました。サイバーなゲームの話だと思ったら、精神の解放!な話だったし、ちょっとメルヘン(鯨が出てくるあたりとか)で、コメディーでもありました。この予測不可能の展開と画面の疾走感はどうしたら生まれるんでしょう。合間に宇宙の心理やら名言(一番好きなのは「くじけそうになったら小3」)がたくさんあるのも何かしらのゾーン入って描いたとしか思えないです。考えて作ったというより全部が即興っぽいのですが、そんなことあり得るのだろうか。とにかく今夜はいい夢を見れそうです。男性目線のパリエッセイパリ愛してるぜ~ じゃんぽ~る西starstarstarstar_borderstar_borderかしこかわかみじゅんこ先生のパリパリ伝説を読んでて「パリに住んでみたいな〜」と思ってたのですが、じゃんぽ〜る西先生のパリ愛してるぜ〜を読んで「やっぱ観光だけでいいや…」と思いました。割と取り上げてる内容も近いと思うんですけど、捉え方が違うと印象も変わってくるんでしょうね。私が夢を見すぎていたかもしれないので、じゃんぽ〜る西先生に現実を見せてもらえてよかったです。 日本人男性同士でビズをしたらどうなったかの話には笑ってしまいました(笑) 「短編集」という名前の短編集短編集 魚喃キリコ名無しどんなに名作でも世代が違うと読むことがないままになってしまう作品ってあると思いますが、自分にとってのそれが魚喃キリコでした。こんなにハイセンスな漫画を読んでる人なんて周りに誰もいなかったですし、センスが高いからこそ若い感性に刺さるような作品なのかな?とずっと誤解していました。新装版が発売されたことをきっかけに大人になってから読みましたが、圧倒される面白さでした。全作品を読まねば!と思うほどです。 この「短編集」というシンプルすぎる名前の短編集には、「南瓜とマヨネーズ」の土田とハギオがまだ付き合っていた頃の話だったり、他の作品と繋がっている短編が多々あるようなので、魚喃キリコ作品を読めば読むほど感想も変わってくるんだろうなと思っています。翻訳が出てくれてありがとうな作品ナイトメアアンドフェアリーテイル フー・スウィ・チン セレナ・ヴァレンチノ 兼光ダニエル真なかやまシンガポール出身のフー・スウィ・チンさんの日本で最初の商業誌 出会いのキッカケは「弐瓶勉先生がウルヴァリンのアメコミを描いているらしいぞ!」と言うことでネットの通販サイトを観ていたら、たまたま隣に表示されていたことだったと思います。(十数年前のこと・・・ 当時はマーベルやDCでもない作品が翻訳される事など無いと思っていて、一生懸命 英語で読んでいたのが懐かしいです。 作品は、各話で変わる「人形のアナベル」の持ち主の女性を主人公とし、彼女たちが何らかの事件に巻き込まれていくことで話が進んでいきます。 後半は赤ずきんやシンデレラのおとぎ話をベースにした話に変わっていくので読みやすくなっていきます。 ただ、全体を通して後味が悪い話が多いため、人を選ぶとは思います。 自分がこの作品(作者さん)が好きなのは 日本人にはかけない絵柄で、日本人に読みやすいマンガの形で成立している という点です。 現在出版されている他の作品も魅力的ではありますが、彼女の作風がよく出ているという点では自分はこの作品を一番推しています。 絵柄が気になったら是非気にかけて頂きたい作家さんです。 とにかく日本で出版してくれてありがとうございます 何かのキッカケに 同人誌で描いていた muZz も出版されないかなぁ・・・ アレも良いんですよ・・・イカレた児童マンガがやってきた!ドッグマン 中井はるの デイブ・ピルキーANAGUMA子ども向けだと思って甘く見るなかれ、めちゃくちゃ面白い。ドッグマン誕生の経緯がまずヤバくて、大事故に遭った刑事に警察犬の頭を接合するっていう壮絶なバックボーンをいきなり見せられます。そこら辺のマーベルヒーローでは及ばない悲惨さ。主導権犬が獲るんかい。 この荒唐無稽さが最高で、子どもってこういう無茶苦茶なやつホント好きなんですよね。これ読んでまだ笑える大人でよかった。 意外とテーマも考えさせられるものがあって、世界中から文字が消えたことでヒトの理性が失われ、社会が崩壊するっていう超スケールの極悪計画が平然と実行されたりします。結果としては作中ではウンコなすり付け合ってるだけなんですが。 優れた児童書の条件は「いかに子どもの想像力を刺激できるか」ということだと思うのですが、本作の自由な発想力は大人が読んでもインパクト充分。頭のネジを緩めたいときに最高の一冊です。 最後に僕が一番好きなカットを4章「ソーセージ戦争」から引用しておきます。なにこれ??? スズキさんの休息と遍歴―またはかくも誇らかなるドーシーボーの騎行少年レボリューション ダディ・グース作品集 ダディ・グース(とりあえず)名無しダディ・グースは、かつて幻の漫画家だった。 70年代初めに、週刊漫画アクション誌上で鮮烈な印象を与える作品を発表しながら消えた、伝説の存在であった。 だが、既に、ダディ・グースが後の小説家・矢作俊彦の若き日の姿であったことが明らかになっている。 矢作は、最近新作が38年ぶりに発表され大きな話題となった『気分はもう戦争』(大友克洋画)や、『サムライ・ノングラータ』(谷口ジロー画)、『鉄人』(落合尚之画)などの漫画原作を手がけてはいるが、基本的には、小説家として活動している。 大変申し訳ないが、このクチコミは「少年レボリューション」に対するものではない。 (興味があるかたは、高騰している中古などで手に入れてもらうしかないが、現在の漫画読者が読んで面白いものとは、ちょっと言えないと思います) タイトルに書いた『スズキさんの休息と遍歴―またはかくも誇らかなるドーシーボーの騎行』という、矢作俊彦の“小説”について、書きたいと思う。 なぜ漫画のクチコミで“小説”を取り上げるのか、と言えば、これこそが、元漫画家で後に小説家になった表現者が、その可能性を真に見せつけたものだと信じるからだ。 この小説には、元「気鋭の漫画家」だった矢作自らが、物語世界に有機的に存在する多量の「絵」を添えていて、その見事さも、この小説の魅力となっているのだ。 初めて読んだ時、「ああ、これこそが、漫画を描ける小説家の“新しい”小説だ!」と感嘆したのを覚えている。 「漫画」という表現が持つ力は、必ずしも漫画それ自体の中にだけ存在するわけではない。小説『スズキさん〜』は、「おそるべき子供」であった漫画家ダディ・グースの、「最新作」でもあったのである。 矢作のように、元は「あまり売れない漫画家」で、後に小説家になったものといえば、山田詠美(漫画家のペンネームは山田双葉)が思い浮かぶが、彼女は画力の点で漫画家として決して高いレベルではなかった。 著名な例では、小松左京が「もりみのる」などのペンネームで漫画を発表していたり、山上たつひこが漫画の筆を折って小説家・山上龍彦に転身したりなど、実は漫画家(ないしは漫画家志望)だった小説家というのは、結構いるのである。 極めて特殊な例で、イラストレーターとしてデビューし漫画的作品を発表している橋本治がいるが、漫画にとても詳しかった彼が「漫画家志望」であったかは寡聞にして知らない。(橋本の作画能力は素晴らしく高いが、超多才だった彼に漫画を描くことを期待するのは、少し酷だったろう) しかし、どの場合でも、「漫画」と「小説」の世界観やテーマに共通性があっても、その両方の能力を活かして作品を作り上げた例は、あまり見つからないと思う。 この矢作の『スズキさん〜』は、本当に貴重なトライであり、先鋭的な達成だったのだ。 『スズキさん〜』が三島賞の候補になった時、審査員の大江健三郎が、その「絵」を激烈に批判して落選させたと、最近、やはり同賞の審査員だった筒井康隆が矢作との対談で明かしていたが、それもその「新しさ」を証明する勲章である。 矢作俊彦=ダディ・グースという稀有でへそ曲がりな表現者が、再びそうしたトライをしてくれることを、ずっと願っているのです。新人漫画家のブラック労働暴露本とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話 佐倉色名無し漫画家としてデビューして2年目の新人漫画家が不幸なことに遭遇してしまったブラック労働を暴露した漫画。事の顛末はネットでも話題になったようなので、それを作者側から整理した感じかな。 週刊連載は過酷とか、原稿を取り立てる鬼編集者とかの漫画家風物詩的な話ではなく、読者プレゼントの色紙が最初100枚という話だったのにいつのまにか1000枚以上描くことになっているとか(キャラ指定ありフルカラー)っていう編集者があまりにも無茶な要求を平然としてきて疲弊するという類の、ブラック企業の暴露本に近い内容。 当時問題があった企業や雑誌、メディアは全て実名で描かれている(個人名は伏せているが)ので、事のあらましがよくわかる。漫画家に限らずフリーランスの人とかは読むと「大手だからってしっかりしているわけじゃない。気をつけよう」って思えて漫画の内容に止まらない得るものがあるのかもと思った。ロビン西の名作マインド・ゲーム ロビン西yu漫画読んでて初めて頭がおかしくなりそうになったドラッギーな作品(薬物体験はないけど)。極限状態で法律とか常識から自由になった時の心の解放感ってこんな感じなのかな。絶版だから見つけたら買っておいた方がいいと思う〜。アニメも最高。
テレビ東京の都市伝説の番組で「東日本大震災を予言していた漫画」として紹介されて話題になりましたよね。しかしそれ以上の大災害が2025年7月5日にやって来ると予言したのがこの完全版です。作者さんは感覚の鋭い方らしく予知夢という形で未来が見えるそうです。他のいくつかの予言も日付まで当たるのはすごいです。肝心の大災害を予言した部分は作者さんの夢日記を元にした散文みたいな内容だったので、実際に読んでみても「信じるか信じないかはあなた次第です」の域を出ない話ではあるな〜と思いました。ただ人を騙そうとする方ではないことは伝わりました。同時収録されてる漫画家引退前に描かれたホラー漫画も、プロとしては話の作りが甘いような気がするけど、そういう不思議な感覚がある人が描いたものだとして読むと面白かったです。