男のいない女たち

ヤベー女たちが魅力的すぎる!!恐怖と笑いのオムニバス

男のいない女たち 櫻井稔文
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)

『絶望の犯島―100人のブリーフ男vs1人の改造ギャル』や、『バスタブに乗った兄弟~地球水没記~』の櫻井稔文先生の最新作! 「小説幻冬」での連載ですね。 こちらからも少し遅れて読めます。 https://www.gentosha.jp/series/otokonoinaionnatachi/ 『男のいない女たち』というタイトルから、独身女性の真面目な話などを想像してしまうかもしれませんがそっち方面じゃないんですよね。 恐怖の激ヤバ女たちを扱った話で怖くて笑えて最高に面白いです!! https://twitter.com/b_sakuraichi/status/1618275758824394757 まず、第1回のタイトルからして最高。 「犬ストーカー女」て!!ド直球!! 男性が犬を連れて散歩していたら、犬に惚れた女が翌日から散歩コースで待ち伏せし始めてストーカー行為が過激化していくんですが、こうれがもう絶品! 大好き!! このぶっ飛んじゃった女性自体は怖いけど、受け手の男性のテンションが面食らって戸惑ってはいるのに、どこか冷静というか呆れてるような冷めた温度感なのもちょうどいいんですよね~。 こういうヤバくてオモシレー女たちを描いたオムニバスだと思うんですけど、楽しみすぎません!? 小説幻冬にはなかなか手が伸びないんですけど、こうやってweb掲載もしれくれたのは本当にありがたいです!

神聖喜劇

元になった小説がとても気になる

神聖喜劇 大西巨人 のぞゑのぶひさ 岩田和博
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男

今まで色々なマンガを読んできたと思うが読んできたマンガの中でトップクラスのセリフが多いマンガだった。梶原一騎原作も小池一夫原作も読んできたし、そこそこセリフがあっても気にせず読んできたがこのマンガは別格で多い。戦前の日本軍を舞台とした作品で昭和十七年一月からの三カ月の教育期間中に凄まじい記憶力を誇る主人公の陸軍二等兵・東堂太郎が異常な軍隊世界の中で過酷な新兵訓練を受けるが、その記憶力を武器として軍隊内部の不条理に抵抗していくのと冬木との友情を育む話。 登場人物は基本も丸坊主で上等兵である神山と藤堂と仲の良い生源寺が眼鏡をかけているくらいでなかなか判別も難しくもあるが途中からすんなり理解できるようになる 東堂太郎の記憶力で軍隊内の不条理に対決していきますが、不条理の内容も規則の解釈だったり当時の思想の基づく話や特に印象深いのは「大根の煮物は軍事機密か」などの色々なものがあったり戦前当時の話のため現代社会では言ってはいけない発言なども多々あった。規則や論理、各登場人物の背景などは当時の社会情勢を反映しているのかその辺は興味深いものがあった 大前田文七/神山との絡みや上官からの思想についての話などはあまりに長くてめくったページがよくわからなくなるレベルだったが最終的にはミステリーっぽい話に終わる。 でここで重要なのは俺はこのマンガを読んだが今まで書いてきたことが正しいかどうかがよくわかっていない。多分あっていると思うが登場人物の心情を理解できるまで読めたと到底思っていない。絶好調の時にまた読み返したいね 原作小説はとてつもない名作だということだが、死ぬまでには一回くらい読んでみたい あとスマートフォンで読むのではなくタブレットなどの大きい端末で読むのをお勧めします。

情熱大陸への執拗な情熱

やはり大陸はでかかった、という話

情熱大陸への執拗な情熱 宮川サトシ 宮川さとし
nyae
nyae

母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。を読んでからこれを読むと「元気そうでよかった」という、読む上でとくに必要のない感情が生まれてしまいました。 それはさておき、この漫画はひとりの(当時)マイナー漫画家が、情熱大陸に強く憧れ、いつか上陸(出演)するときのための準備にいそしむ様子を描いたドキュメンタリー漫画です。 準備というのも、ひとり胸に秘めてというレベルのものではなく、度々家族をゾッとさせるような行き過ぎたものもあり、それが非常に笑えます。彼は本当に「本気」なんだなというのは痛いほど伝わるんですが、大陸のデカさに気付くのに少し時間がかかってしまった。 そしてそんな彼をいたずらに振り回すような要素も多すぎた。 地元の同級生に上陸を先越されたり、上陸済の綾野剛とバイトで一緒だったことがあとから判明したり(遅ッ)、情熱大陸の公式Twitterに漫画に関してコメントされたり… しかし私自身もこんなふうに書いてますが、この漫画が連載されている時には「こんなこと描いてるけど、なんだかんだ話題になってるし、そのうち上陸するでしょ」なんて思っていました。要は私も大陸のデカさを全くわかってなかったんです。改めて読んで、やっぱでっかいなァ…と再認識したところです。