グループ・ゼロマンガの感想・レビュー259件<<34567>>一体このマンガはなんだったのか?鋼鯨‐ザ・タンカー‐ 青柳裕介starstarstarstarstarマンガトリツカレ男これが掲載された雑誌「コミックギガ」で読んでいたが、電子書籍になったので久しぶり読んだけどほとんど内容を忘れていたな。 新人航海士がタンカーに乗ってアラブ方向にいくのだが、そのタンカーには二つの派閥があり派閥どうしの勝負がタンカー上で野球するということ、その野球もタンカーの上だと風が強いので鉄球を投げるとかむちゃくちゃな感じで、最終的に野球の試合になる前に、船の進行先で突如戦争が始まったり、噴火で困っている人たちを助けたりしていて、さあ野球の試合が始まるぞと思ったら終わった。 コミックギガについてはこの記事がまとまっています。 http://www.webdice.jp/dice/detail/1878/ これは著者が歩んだ道の通過点のひとつでしかないのだ…絶叫劇場 谷間夢路nyae可憐でthe少女漫画な絵柄に対し、容赦のないグロ描写。キャラクターの独特なテンション、一貫性があるんだかないんだかわからないストーリー。作者の頭はちょっとオカシイとしか思えない。 これを読んで「なんだこりゃ、アハハ」と笑うことはとても簡単だ。 しかし著者が生前に生み出した作品の数と幅の広さを知ると、これは長い漫画家人生のほんの一作に過ぎないんだな、これだけ読んでとやかく言うのは愚かしいな、とやけに厳かな気持ちになってしまった。だって15歳で貸本劇画でデビュー(Wikipedia参照)って…それだけで凄いじゃないか。 いろんな点でホラー漫画とは、短編集とはこういうものだという固定観念をぶっ壊してくれました。谷間先生はもう亡くなっているので、現代でもそういう作家に出会ってみたいものです。 固定観念がぶっ壊れたというのは、全ての短編において主人公の少女は別人であるはずなのに、ボブヘアに小柄なセーラー服、不自然に逆だった前髪と、風貌が全く同じであるということ。何か意味があるのか…?と最後まで読んでみたものの、何もなかった。そういう「なぜ?」というところがたくさんあるのにそのまま貫いていたので、それでもいいんだなという気付きになったということです。 「動脈切れてないわ…」じゃあないんだよ(とやかく言ってしまった)もっと早く読むべきだった...ヴァラナシの牙 山松ゆうきち 沢本英二郎starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男山松ゆうきちは好きだし、沢本英二郎も知っていたので発売していたのを知っていたが電子書籍にもなってるしいつでも読めるなと思って読んでいなかった。 今確認したらkindle unlimitedで読めることを知ったので読んだが想像以上によかった。この漫画を山松ゆうきちの作画でやったらそれはそれで面白いと思いますが沢本英二郎の作画の方が読みやすいそうな気がします。 山松ゆうきちの好きな漫画を聞かれたら今までは「インドへ馬鹿がやって来た」「くそばばの詩」「サイキール リクシャー ワーレー キ ドカーン」「ニッポン玄人考に入ってる殺し屋の漫画」だったがそれに追加で「沢本英二郎と組んだヴァラナシの牙」というねいや〜凄い漫画があったもんですヴァラナシの牙 山松ゆうきち 沢本英二郎starstarstarstarstarひさぴよいや〜凄い漫画があったもんです。なんかもう凄すぎて一気に読んで放心してしまいました。アレですね、映画館で素晴らしい映画を観終わった時の感じに近いです。とにかく凄いという言葉しか出てこないので、クチコミを書くことを諦めてしまいました。じゃあどういう漫画なんだ?と詳しく知りたいという方は、V林田さんの「ヴァラナシの牙」紹介記事を読んでみてくださいな。この記事が最良のパンフレットになることでしょう。 https://manba.co.jp/manba_magazines/11176 四万十川に行ってみたい四万十川 青柳裕介starstarstarstarstarひさぴよ釣りと人情、環境保護の視点のバランスが見事です。川を知るとはどういうことか。川釣りの奥深さを通して、人間にとって大切なことは何かを教えてくれているように思います。 1997年頃の作品で、青柳裕介先生の後期の作品という位置づけになるかと思います。代表作「土佐の一本釣り」が有名ですが、自分は「川歌」から入りましたので、海よりも「川の人」というイメージがあります。この漫画も、生まれ故郷の四万十川の美しさを漫画で残すために描かれたのだと思います。 自分は川釣りの経験が少しある程度で釣りには詳しくないものの、清流を描いた物語や、環境保護を扱った作品が好きなので、この「四万十川」はいつか読んでみたい…と思っていたところ、電子書籍で復刻されたので嬉しい限りです。 補足ですが、3巻に「突堤の帝王」という釣り漫画の読切が収録されています。 こちらは釣り趣味に寄った話なので、釣りに興味がないとやや退屈するかもしれません。みんな 見ろっ 広く感じる部屋ができたぞおっ!!建作ハンズ 河本ひろしhysysk主人公は田舎から出てきた建築デザイナーを目指す高校生。トップの成績で合格を果たし、持ち前のセンスで先輩やライバルを内装バトルや建築バトルで打ち負かすのだが、すべての実現可能性(最後は高校生が1人ずつ無人島で家を建てる)、評価の内容に納得できないので突っ込みながら楽しむしかない。 とはいえ子供向けにこんな珍しい設定で挑んだのは素晴らしいと思う。これ読んで建築の道を目指した人がいて欲しい。 役に立つ知識としてはピート・ハインのスーパー楕円テーブルと、部屋を広く感じさせるレイアウトは正方形を意識しろというのがある。連載当時読んでいたら5倍は面白かったかも...四角いジャングル 中城健 梶原一騎 高森敦子starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男※ネタバレを含むクチコミです。 愛を語るならば先ずはこれを読まれよ鉄門海上人伝 とみ新蔵かしこ愛と狂気は紙一重。ついそんなことを思ってしまいながら読み終わりました。村の荒くれ者がふとしたことで人を殺してしまい、惚れた女と泣く泣く別れ、仏門に入り、旅をする中で人々を助け、最後には即身仏になる…。なんとも激しい一生ですが、その昔に実在した人物なんですね。てっきりとみ新蔵先生の演出だと思っていた信じられない展開の数々が実話だとは。1970年に「週刊女性」で連載され、部数増加に貢献するほど人気だったということにも驚きましたが、当時の主婦の方々がハマった理由はなんとなく分かる気がします。まず劇画タッチで描かれる鉄門海上人が男らしくてカッコいい。あと惚れた男が僧侶になった女の心情を綺麗事ばかりじゃなく描いてるところがいい。私も「こんなのもらったってどうしようもないんじゃ!」と思いましたもんね。いやでも二人の愛は本物です。最後にはこんな成就の仕方があるのかと感動しました。初期のオットセイの形がアレだった!?やる気まんまん 横山まさみち 牛次郎名無し1977年から2003年まで日刊ゲンダイで連載されていた擬チン官能漫画。 ふと、これまで読んだことのなかった、単行本1巻から読んでみようと手にとって驚いたのだが、あのオットセイは、最初からあのコミカルな形ではなく、初期の頃は普通のオットセイとして描かれていたというのを、今更ながら知った。 やるまん復活を報じたゲンダイの記事に理由が書いてあったのだが、 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/info/275039 要は、当時の表現規制に対応するため、苦肉の策で男性器を動物に見立てることで生まれたアイデアだったらしい。 やるまん以前は少女マンガを数多く描かれてきた横山まさみち氏だったが、「エロは描かない」と言いつつも、結局、一番の長寿連載となってしまったというのは、何とも業の深さを感じさせる話だ。 ちなみに記事の中で「43年前の“幻の第1回”を発掘」とあるが、電子版「やる気まんまん」の1話「セックス・ファイト」に普通に収録されていたので、そこまで幻というわけでもなかった。人間の持つ恐ろしさ、哀しさ、暖かさ…色んなものを感じられるホラー漫画かなえられた願い 犬木加奈子名無しおどろおどろしさや不気味さ、恐怖心を煽る、という意味ではライトなホラー漫画なので、読んだあと一人でトイレに行くのが怖くなる心配はありません。それに、ちょっとレトロで個性的な画風と丁寧な作画、身近なテーマが中心の短編集で、さらっと読めてしまいます。 とは言え、単に読者をむやみに怖がらせるだけの内容ではなく、一話一話にしっかりとしたストーリーがあり、人間の満たされることのない欲求や、嫉妬心、妬み恨みが引き起こす不幸が描かれているので、読み進めているうちに人間の心に潜む醜さを思い知ることになり、ある意味背筋が寒くなる瞬間があったり、また考えさせられもしました。そんな中、ときどき心がほっとするような展開の話の回も挟まれているのが救いです。人間の持つ恐ろしさ、哀しさ、暖かさ…様々な面を感じられる、質の高いホラー作品だと思います。 昌幸さんのほどよいツンデレが楽しい夢のむこうで、君を抱きしめる 宮越和草名無し昌幸さんが少しずつゆずに心を開いて、ラブラブになっていく様子が読んでいてとても楽しい。悪夢のせいでゆずに冷たい態度をとってしまっていた昌幸さんですが、それは悪夢から逃げていたということなのでしょうね。ゆずの真っ直さと強さが昌幸さんを動かし、悪夢に立ち向かわせていきます。 ゆずが大人しそうな外見に反してぐいぐいと引っ張っていく行動派なところが、繊細な昌幸さんにはぴったりなんだと思います。ラブラブになってからの昌幸さんは大変あまーいです。このギャップにドキドキ。 そして悪夢の中で昌幸さんを殺す女はゆずなのか、別人なのか、悪夢が現実となるのか、そうしたミステリーの要素が入っているところも、この漫画の面白さです。時代劇にも通じる梶原ワールド斬殺者 梶原一騎 小島剛夕名無し非常に珍しい、原作:梶原一騎、画:小島剛夕というコンビの宮本武蔵を題材とした作品です。 小次郎を倒した武蔵を討つ事を命題とした主人公が、どんな方法であれそれを成し遂げようとする主軸の話とは別に、武蔵を取り巻く様々な人物も描いて物語の厚みを増しています。小説家志望であった梶原氏の原点が垣間見られる作品なのかも知れません。 圧倒的な力強い絵力を持つ小島剛夕氏の画だからこそ表現出来た梶原ワールドを堪能できます。亡くなった妻の隠された「秘密」を夫は何も知らない...オレは妻のことをよく知らない 八月薫 ロドリゲス井之介名無し主人公の男は自分勝手な男ですね。好き放題浮気をしておきながら、奥さんが亡くなった途端に不倫をしていたのではないかと怒るところが情けなく感じました。 物語としては表紙のイラストのイメージではセクシー路線の漫画なのだと思っていましたが、次話が気になるミステリー路線が素晴らしいと感じました。「本当に大切なものは失って初めて気づく」といいますが、まさに主人公にうってつけの言葉だと思います。 読みだしたら先が気になって仕方がない秀作です。 ほのぼの漫画…ではありません女なんだからっ幸せ家族 汐見朝子名無し表紙だけ見て、ほのぼの漫画なのかと思ったらそうでもなくて、良い意味で期待を裏切られました。 12話の結婚や子育て、家族にまつわる短編集になっていて、それぞれしっかり面白く、どれもハッピーエンドなところが読後感も良いです。 私はEPISODE7が好きです。自分も人を見た目で判断したりしないでこうなれたら良いのになと思いました。優しい世界なBL短編集LOVE道!! サンバ前川名無しかっこいい&かわいい男子ばかり出てきて、目の保養です。 表題作に出てくる哲くんは、素朴でまっすぐで、田舎育ちのおいしい野菜みたいな感じの人。かたや都会から来た小説家の先生は超美形。2人は見た目も性格も違うけど、どこかシャイでピュアなところは共通していて相性が良い。 その他の短編も、込み入ったドロドロな関係とかは無縁のくすっと笑える優しい世界。美形男子と優しいストーリーが好きな方におすすめします。劇画レンタル彼氏レンタル彼氏 倉科遼 東克美 花小路ゆみ名無し最近は何でもレンタルが出来る時代、レンタルおやじなんて言うのも有るのだからレンタル彼氏なんて当たり前。彼氏と言ってもレンタルした彼をどうやって使うかは本人次第。愚痴を聞いてもらうだけでも、見栄を張りたくてイケメン彼氏を連れて歩きたいだけでも、引っ越しの手伝いをしてもらっても、もちろんホテルに連れ込んでも、最低限のルールを守れば何でも出来る。それって結構面白いと思って読み始めたら、性的描写はあるもののかなり真面目なストーリーで驚いた。この作品はレンタル彼氏で人生が変わった人、それも良い方向に変わった人の物語で、読後感は悪くなかった。 戦後を舞台とした空手格闘漫画暴拳 みね武 東史朗名無し暴挙は戦後の日本を舞台としたサバイバル格闘空手漫画です。主人公は徒手空拳で空手を武器として立ち回り戦後の日本を生き抜きます。武に生きる主人公の誠実さとその苦悩がドラマチックに描かれています。 時代背景はかなり古く、ボクシングが拳闘と呼ばれていた時代で、現代ではあまり見れないとても硬派な漫画であり、アクションシーンが物凄く派手で読んでいてスカッとします。 空手の蹴りでボクサーを倒す拳士が最高にカッコよかったです。 タイトルの「暴拳」は「冒険」とかけているのかなと思って読んだのですが、主人公の「拳士」が沖縄空手を奮い、暴れまわる物語だとは思いませんでした。バス釣りの基本が学べますバス・ハンター渡【合冊版】 金井たつお 吉田幸二名無しブラックバスに魅了され腕前とともに人間としても成長していくストーリーです。確かに小さい頃はバスプロという存在にあこがれていました。タックルもなかなか高価ですし、ましてやボートなど高嶺の花でした。とにかくいろんなルアーの特徴やアクションの付け方など学べるマンガです。ただ、時代的にキャッチリリースが美徳として描かれていますが、現在は害魚としてのイメージが大きく、リリース禁止の地域が多いようですので、これからバス釣りをする人は注意が必要です。原作が小泉八雲!知ってる作品から知らない作品まで楽しめる。怪談 日野日出志 小泉八雲名無し怪談で有名な小泉八雲の名前は知っていたのでどんなストーリーなのかと興味を持ち読み始めました。 あの有名な耳なし芳一や、初めて読む茶碗などオムニバス形式で怪談話が描かれていて、ワクワクしながらサクサク読むことができました。 絵のタッチは何となくですが、小学校の頃に図書館にあった歴史漫画を彷彿とさせる感じで、懐かしいです。 しかし、さすがは小泉八雲原作というべきか、ゾッとするようなものが多く怖い話に興味のある人にはすすめたい。 江戸川乱歩原作なので間違いない盲獣 江戸川乱歩 久木田高明名無し※ネタバレを含むクチコミです。日常の不思議を丁寧に描いた作品想い出スタンプ 佐藤智一名無し父と娘の家の中の文通、図書室の本を通しての文通、紙ひこうきでの文通、野球少年の文通、伝書鳩での文通など、様々な人たちの「手紙」を通してのつながりを描いた短編集です。人物も背景も、絵が1コマ1コマとても丁寧に描かれています。ストーリーは、ほのぼのするところもあるし、登場人物のちょっと切ない心情が描かれていて、このまま短編ドラマにできそうな世界観があります。ありふれた日常の中で起きた、ちょっと不思議な心に残るさまざまな経験を、短い時間で味わえるので、人間ドラマが好きな人におすすめです。ストーカーホラー男、不気田くん不気田くん 犬木加奈子名無し犬木先生のストーカーホラー男、不気田くんの不気味な愛のお話。 最初は不気田くんに理不尽に破滅させられる女の子たちが可哀想で胸糞な話なのですが段々と純愛になっていき、不気田くんの悲恋物語に変わっていきます。 犬木先生は少女ホラー漫画家というイメージがありますが男性が主役というのも一風変わって面白いです。 まさに「夜に光る華」を描写した秀逸な作品夜光華~聖女帝~ 倉科遼 東克美名無し物語冒頭アダルトなシーンから始まりましたが、セクシーなシーンがメインの作品ではありません。女性も楽しめると思います。 主人公の晴美はとても美しいですね。彼女の美しさと性格の良さは読んでいて心をがっちりと掴まれました。 田舎の女子高生が家族のために都会に出て、ナイトクラブの頂点を目指すという話は引き込まれます。 晴美は家族を救えるのか「女」の頂点に立てるのか...必見の一作です!「愛と哀、逢い」が交じり合う、忘れかけた情熱がよみがえる作品蜜会~あなたのすべてを、俺にください~ 奥めぐ美名無し絵柄が好みでないと面白いと思ってもなかなかハマれなかったりしますが、本作は絵がきれいなので、幅広い方、特に女性向けかなと思います。 女心を擽る若い主人公のあふれ出す愛情が伝わり、苦境に立つ女性を守ろうとする若い力、情熱が手に取るように伝わってくるストーリーです。カフェ、長髪美人、うなじの美しさ。憧れの全てを持っている哀愁ある目線が堪らない。 無難な日常を守りたい女性が、実は心の底から求める欲情に共感する作品。 <<34567>>
これが掲載された雑誌「コミックギガ」で読んでいたが、電子書籍になったので久しぶり読んだけどほとんど内容を忘れていたな。 新人航海士がタンカーに乗ってアラブ方向にいくのだが、そのタンカーには二つの派閥があり派閥どうしの勝負がタンカー上で野球するということ、その野球もタンカーの上だと風が強いので鉄球を投げるとかむちゃくちゃな感じで、最終的に野球の試合になる前に、船の進行先で突如戦争が始まったり、噴火で困っている人たちを助けたりしていて、さあ野球の試合が始まるぞと思ったら終わった。 コミックギガについてはこの記事がまとまっています。 http://www.webdice.jp/dice/detail/1878/