カスタマスカレード!

他人の気持ちを自然に察する天才岸本くんと元引きこもりの猫被り江藤さん

カスタマスカレード! 瀬戸うみこ
るる
るる

*カスタマスカレード! 江藤さんが可愛過ぎた😆 なんなのあの可愛いのか可愛くないのかの 絶妙な匙加減。 ちょっと他のBLとは違う味があった。 読んでるとムズムズわくわくしてくる感じ。 *恋愛中 相変わらず江藤さんが可愛いーーー! 岸本くんが悶えるのがよくわかる。 岸本くんと付き合って世界が広がり始めた江藤さんは一歩踏み出してリーダーになって江藤チームが結成。 当て馬の吉澤さんも登場するけど、 徹底的に潰す爽やかに黒い岸本くん良き🤭 岸本くん出張帰り前の喜びの舞ってなんだそれ、 可愛過ぎる😍 *蜜愛篇 これはちょっとイマイチだった。 2人の仲がどんどんパワーアップしているかと思ったら(いや、してるんだけど)父親絡んだ本格的な邪魔が来て仲が安定してても楽しめなかった。 2人で会社出て独立するなら邪魔よりそっちをもっと読みたかった。 *カスタマーベリック 江藤チームの渋谷メインのスピンオフ。 微妙だった。 2人の性癖が癖強くて面白いかもと思ったら 「言わない」から面倒なことになるし、 元カレ元カノ最悪でイライラするしで 読み終わったら予想と違った。

十次と亞一

幻想文学とミステリーと人情 #1巻応援

十次と亞一 コドモペーパー
兎来栄寿
兎来栄寿

切り絵作家でもあるコドモペーパーさんが描く、大正期を舞台にした独特の空気感を纏う作品です。紙の装丁は、その影響もあってかオシャレで素敵なデザインとなっています。時折、普通の絵に交えて切り絵による描写が差し挟まれるのも印象的です。 物語は、タイトルの通りふたりの青年が中心となって紡がれます。 うだつの上がらない漫画家である十次。 色男で売れっ子の小説家でありながら字の書けない亞一。 亞にも「次」の意味があるという点では非常に近しい名前を持つふたりの出逢いから、本作は幕を開けます。 最初は償いから始まり、やがてひとつ屋根の下で暮らすようになり、文字を書くことができない亞一に代わって十次は口述筆記を行います。その、ふたりの力を合わせて幻想文学を作り上げていくところは何とも言えないワクワク感があります。ふたりの関係性を強固にする理由が描かれた上での、134Pのセリフがとても好きです。人間の営みは目に見えないところで誰かに大きな影響を与えているものですね。 しかし、亞一にはどこか妙なところがあり、読んでいるといくつかの謎が出てきます。ある日それは十次に対するとある行為の予告として立ち現れます。コドモペーパーさんの絵は温かみがあってかわいらしいのですが、その絵柄に反して不穏な雰囲気が流れ始めます。 最後まで読めば、すべての謎は綺麗に氷解します。それを踏まえて読む2周目は、端々の描写がまた味わい深くなります。 主人公が物書きであり、また実在の文学作品が登場することもあって文学好きの方はより楽しめるでしょう。そうではなくとも、1冊で綺麗に完結している作品としてお薦めです。

サヨナラゲーム

オムニバス、スピンオフで繋がるカップル複数のシリーズ

サヨナラゲーム 南月ゆう
るる
るる

*サヨナラゲーム 郁の方は多分初めは「好き」というよりも自分に懐いている、好意を持っている後輩が告白断ることで離れていくのが惜しい気持ちはあったんだと思う。そんなことで付き合いだすのはどうかとも思ったけど、そのキッカケがあってこそ要祐の思いが報われたからなー。今後この2人が登場して幸せになってたらいいな。 *チェンジワールド 2人の共通の知人、穂積さん登場。 要祐のことを狙っているかと思いきや密かに郁を気にしてたとは。 要祐は海外赴任になって遠距離にはなったけど、最終的に同棲でハピエン。 郁側の親にはバレてそうだけど、要祐実家の話は今後出てくるのかな。 *ラブネスト 前作で邪魔に入った穂積さんがメイン。 関係が込みいってるー!郁と要祐に仕掛けたように過去にした意地悪から仕返し喰らう話。 昔悪意込みで別れさせたのが好きになった人の弟だったとは。まあそこは自業自得。 ただ、穂積さんの元カレはクズだ。最低。 アイツこそボロボロになればいいのに。 てかナルって何者? *ラブネスト 2nd 前作に引き続き旭と匡人、そして2人の家族関係が中心。 匡人実家。事情を知ったその時のショックと時間かかって理解したという可那子さんがリアル。 でも受け入れる準備ができているなんて素敵だと思う。 旭父が亡くなった時に皆見えた旭と匡人の心の繋がりに涙。 旭と出会って自分の過去の悪業を心から反省したことを行動で示して、恒生の気持ちを溶かした。 どんな過去にも2人が出会う為に意味があった😭 *エンゲージ 3巻まで既読 ラスボス、ナル編といったところ。 節操なし同時進行とか地雷中の地雷👿 なのにどうしてナルはこうも色気があって魅力的なんだ? 完全地雷な人なのにドキドキが止まらないし小悪魔だし美しいし何なのー😻😻😻 ナルのスペックが型破り。 資産すごいしどうなってるんだ? 飄々と余裕かましてたけど、3巻でナルが盟に初恋😻 盟に行く為に今の恋人たちを切ろうとしてるけど、そりゃー上手くいかないよね、あんなに魅力的だし同時進行を合意してるんだから。

ギブギブの悪魔

自己犠牲の強い主人公に強い共感 #1巻応援

ギブギブの悪魔 四ツ原フリコ エイタツ
兎来栄寿
兎来栄寿

刺さる人にはとても深々と刺さりそうです。 競争が嫌いで、自分が得をするために他人を蹴落としたくはない。 自分が得られないことで、他人が得られて幸せになるならそれもまた良い。 小中学生の頃から自己犠牲や譲ることが基軸にあり同級生から「もっと強欲になっていい」と言われて生きてきた私は、かなり深い共感を得た作品です。 常に自分より他人を優先してきて、作曲家崩れのヒモと暮らす女性・ひろ野が、ライトノベル作家・涼と出逢ったことでその考え方や生き方を徐々に変えていく物語です。 本作で、特に印象的だったのはバイト先の後輩である友枝とのエピソード。 ひろ野が慎み深さとは裏腹に「人のために何かをする」という相手の喜びを取り上げているのではないか、という部分は考えさせられました。 相手の好意への遠慮は、語弊を恐れずに言えば相手の好意を摘むこと。遠慮せずに受けた方が良い好意も、世の中にはままあることでしょう。大事なのは、それをしっかり見極められる目を持っておくことでしょうか。 自己評価がとことん低いところも共感してしまうのですが、相手が気に入ったり認めてくれていたりする自分という存在を自分で貶めるということは、相手の考え方をも貶めるということに繋がっています。 謙虚さは、時に自分に優しい者を傷付ける悪魔となってしまう。肝に銘じておきたいです。 程よく笑いも交えながら大事なことをしっかり描いている素敵な作品です。