何度、時をくりかえしても本能寺が燃えるんじゃが!?

ループする信長

何度、時をくりかえしても本能寺が燃えるんじゃが!? 井出圭亮 藤本ケンシ
ゆゆゆ
ゆゆゆ

11巻発売に合わせ、ヤンマガWebで5巻まで無料!(要会員登録)。 ということで、読みました。 何巻か読んだことがあったのですが5巻までは初めてでした。 キリがよいといえば、良いところなんですね、5巻。 まだまだ続くんですけども、ちょっとスッキリしました。 登場するのは、信長を始めとする見た目も性格も濃いキャラクターたち。 室町時代の武士というのはかなりヤバイ人たちだったというので、その後にこういう武将たちがいてもおかしくないのかもしれません。 そして、ループしています。 うまくやれば、信長は本能寺の変から逃れられるらしいです。 失敗したら即炎上。 途中の経緯がわからないまま時は経って、炎上時にほおりこまれます。 このルールに適応できるこの信長は、柔軟な人だと思いました。口と性格は悪いですが。 そう、信長の口が悪いです。黙っていればイケメン枠に入りそうなのに、口と性格が悪いです。 表情と合わせて煽ってきます。 威圧やどこかの方言だからというレベルでないです。口が悪い。性格も悪い。 でも、ループする条件を悪用(とはいえ、どう使うかは決まりにない)するあたり、信長を発想力のある、柔軟な人として描いているなあと思いました。 5巻で一区切りついて、第二章というんでしょうか。 6巻以降も読んでいきたいと思います。

人間昆虫記

手塚先生の惜しい傑作!!!

人間昆虫記 手塚治虫
酒チャビン
酒チャビン

なんで人間昆虫記かっていうと、主人公の十村十枝子(本名:臼場かげりさん)が、擬態や寄生を得意としていて、その特技を活かし、各界のトップランナーたちに寄生してはその才能をコピーし、規格外の天才・才女としてのぼりつめていくという物語で、その寄生・擬態のさまを昆虫になぞらえているのだと思います。 演技にはじまり、演出、デザイン、小説執筆、コロシ、ビジネスと、いろいろな分野でトップクラスの実力を身につけて世間をアッと言わせます。 そんな彼女ですが、そうして身につけた才能はあくまでも寄生して擬態したものであって、本当の自分ではなく、彼女自身は虚しさを感じています。 けっこう話は大人向けで、正直主人公は完全に狂人めいているのですが、実はものすごく真面目すぎる性格でピュアだったりもするというところが、なんとなく真に迫っているようでなるほどなぁと思いました。 本作品ですが、正直手塚作品の中ですごくメジャーというわけでもないと思っていたのですが、2011年に実写化されているようですね。全然知らなく、みそびれていたのですが、1970年の作品が40年の時を経て取り上げられ得るというのが、手塚作品の世代を超えた魅力のなせる業!ヅカラーとしては大変嬉しい出来事です!! さて、なぜ惜しいかというと、なんかラストが急足で中途半端に終わってしまっているのですよね〜。。大人の事情等があったのかもしれませんが、主人公が双子かも?とか水野さんのその後は?とかだいぶ回収されなかった要素があるように思われましたので、それらを描き切った完全版を読みたかった!!!それまでの話の流れが最高にノってただけに悔やまれます!!!!