講談社マンガの感想・レビュー6230件<<229230231232233>>天国から脱走したゴッホがピカソと共に、現世の日本でマンガ家を目指す!ガカバッカ 赤堀君マンバ運営【掲載誌】 モーニング2017年48号(2017年10月26日発売)より連載開始 【代表作】 『ドーナツ父さん』 【受賞歴】 『お父さんは○○』(赤堀隆史 名義) 第62回 ちばてつや賞 奨励賞 【公式ページなど】 モアイ http://morning.moae.jp/lineup/875 Twitter https://twitter.com/pon_kan_tii 巨匠コンビの短編告白~コンフェッション~ かわぐちかいじ 福本伸行霧兵衛良かった点 ・密室内の命がけの心理戦が面白い 総評 原作:福本伸行 作画:かわぐちかいじという巨匠コンビで面白くないはずがない。 後半に行けば行くほど緊迫感が増していき結末も含めて良かった。 イケメンの偏愛が好きな人にはもってこい!花野井くんと恋の病 森野萌少女漫画博士うららか頭がよくて、イケメンな花野井くんに異常なまでに愛されるラブストーリー。 主人公のほたるちゃんの何気ない言動から、髪を切ったり、無くし物をずっと探したりする花野井くんの愛が、ま~~~あ重いこと重いこと。でもこんなに愛されるっていいなと思える。ずっとニヤニヤする。 眉毛についた"たくあん"が印象的なほたるちゃんが、普通なのもまたいい。(最初は「主人公だし、もっと可愛い女の子でもいいんじゃないの?」と思ったけど、ドンドン可愛く見えてくる。ほんと。) ・絵が綺麗 ・偏愛(一途過ぎ) ・イケメン男子が闇属性 ↑こういうのが好きな人にはもってこい! 1話から主人公のためになら死ねる宣言しちゃう重い男子をぜひ! 私は大好き!!"夢に出そうな"謎の男を追えThis Man その顔を見た者には死を 恵広史 花林ソラmampuku 『BLOODY MONDAY』とも『ACMA:GAME』とも原作者が異なる、恵広史の完全新作。 都市伝説「This Man」をモチーフとしたサスペンス。「This Man」と同じ顔をした連続殺人鬼と、その背後に潜む巨大な陰謀に「似顔絵捜査官」天野 斗(あまのはかる)が立ち向かう。 ただでさえ不気味な「顔」が、漫画のなかで動いているのを見るとなおさら恐ろしい……。今のところ元ネタの都市伝説とのつながりは「顔」だけ?これは考察がはかどるやつかも 静的なコマ作り犬ヶ島 望月ミネタロウ ウェス・アンダーソン影絵が趣味ドラゴンヘッドを境に、線の多くて動的な暗いコマ作りから、線の少ない静的な明るいコマ作りへとペンタッチを改め、さらにはペンネームまでをも改めた望月ミネタロウですが、近年では静的なペンタッチにさらに磨きがかかり、ほとんどコマのなかで繰り広げられる人形劇といわんばかりになっています。 そんな望月が新たに選んだ主題が、映画監督からストップモーションアニメの監督に触手をひろげるウェス・アンダーソンの最新ストップモーションアニメです、そして、このめぐり合わせは何と起こるべきして起こったことなのでしょう。 ウェス・アンダーソンというひとは映画監督の時代からすでにストップモーションアニメのような画面をつくっていました、それこそ役者さんに人形劇の人形のような演技をさせるんですね。はたしてそんな映画が面白いのかというと、これがほんとうに面白い。本来ならカメラが追うべき人間が止まっていることで、かえって、カメラに映るそれ以外の全体が、つまりは物語の全体が躍動してくるのです。人は止まっているのに列車は走っているとか、人は止まっているのに自動車が家に突っ込むとか、そんな当たり前の物の動きがいっそう躍動してみえるのです。 望月が静的なコマ作りで目論んだものとは、まさしく、生まれもジャンルも異なるウェス・アンダーソンと知らず知らずのうちに共鳴してのことだったのではないでしょうか、望月はコマを静止させることで、かえって、コマからコマへの連結を躍動させしめたのです。ゆえに、ウェス・アンダーソンと望月ミネタロウの邂逅は必然的なものと言わざるを得ないと思うのです。「これは事実談であり、この男は実在する。」空手バカ一代 梶原一騎 影丸譲也 つのだじろうstarstarstarstarstarマンガトリツカレ男つのだじろう/影丸譲也版両方とも楽しく読めた。 つのだじろうの方は空手道を追求、影丸譲也の方は格闘漫画を前面に出している感じ。片マユゲ剃り、剣道三倍段、自然石割りなどのネタの宝庫でもあり、格闘漫画好きとしては避けては通れない傑作だと思う。 一番好きなエピソードは、山籠り終了後街に降りて来たときに、電柱を殴って、電線に止まっていた鳥がおちて「強くなった」と実感するシーン 虚実が入り混じりつつも、実際にあったことように原作をかける梶原一騎は偉大だ 「明日のために今日も寝る」の精神は持ち続けたい男おいどん 松本零士名無し若い頃は主人公の大山に憧れたが、最近読んだら繰り返し同じような話が多くて疲れた。 王道ファンタジーとんがり帽子のアトリエ 白浜鴎大トロとても絵が緻密で、ストーリーも王道ファンタジーでワクワクします! ちょっと考えさせられるあそびあい 新田章やむちゃ読んでいて、小谷さんの純粋さというか素直さ?がリアルだなぁ~と感じました。 なんだか世間が思い浮かべる奔放な女性と、実際に生息しているアバズレの間にはかなりズレがあるようだな、と思っていたので、リアリティのある人物が見られて良かったです。エロくさせずにこのテーマを描くって中々難しいと思うので、新鮮で良いですね。キャラがそれぞれたっているバトルスタディーズ なきぼくろトトロ野球のルールがわからなくても面白い。 『交響詩篇エウレカセブン』や『デッドマン・ワンダーランド』の作者が描く、人の魂についての物語リヴィングストン 前川知大 片岡人生名無し桜井祥蔵は魂石から死亡時の記憶を読み取ることができる人情派。相方の天野はクール過ぎて人間とは思えないほど謎な人物だが…魂石を抜き取ることが仕事。 この2人が人間の運命はたましいの9割によって定められている世界のなかで、たましいの消え行く危機に陥った人々と出会うストーリー。殺伐としたなかに生きる意味を考えさせられる、作者を知らない人にもおすすめの作品です。もしもパンデミックになったら?エマージング 外薗昌也無用ノスケ子新種の出血熱ウイルスが日本を襲い、未曾有の危機に国民はパニックに陥ってしまう、というお話。 もし致死性の感染症が国内で発生したらどうなってしまうのか? 医療機関や研究機関は果たして正常に機能しうるのか?政府の対応は? 我が国の危機管理の脆さを暴きつつ、スリリングかつドラマチック(そして少々グロテスク)にシミュレートしてみせた衝撃作。 ド迫力の絵で読者を惹きつけながら、人物描写は程々にしつつ問題提起に徹していき、2冊でサクっとオチまで駆け抜けます。 なので、パンデミック映画のような濃厚パニックホラーを期待して読むと肩透かしを喰うかもしれません。 とはいえ表紙からも覗えるように、発症から大量出血で命を落とす描写はかなり怖いです。犯罪者を専門に扱う天才外科医のメディカルサスペンスバカレイドッグス 矢樹純 青木優 津覇圭一マンバ【掲載誌】 ヤングマガジン2017年44号(2017年10月2日発売)より連載開始 【代表作】 『あいの結婚相談所』矢樹純 『シンギュラー』青木優 『終末の天気』津覇圭一 【公式ページなど】 WEB ヤンマガ http://yanmaga.jp/contents/backalleydogs 矢樹純 Twitter https://twitter.com/yagi_jun 青木優 Twitter https://twitter.com/a_o_q がんばれまりりん!悪女 深見じゅん大トロ悪女(わる)なのは周りの人たちで、主人公は無垢で健気でかわいいです! 応援したくなります。リトル「喧嘩商売」ランカーズ・ハイ 中島諒mampuku喧嘩商売の少年コミック版みたいな感じでとても面白かったのですが、残念ながら誌上での人気は伸びず、アプリ版に移行してしばらくして完結。これからはちゃんとアンケ送ってあげよう…期待の若手作家さんです。まっすぐすぎる青春DAYS 安田剛士まーしょんスポーツ漫画としては王道の、初心者でヘタな主人公が名門サッカー部に入って努力していくという話だが、ここではストーリーも大事だが、主人公の”心”に注目して読んでほしい。 1冊読み終わるごとに1つ良いことをしたいと思えるはず。 ナニワの暴れん坊・我良の地球最強生物を決める、ぶん殴りエンターテイメント全生物に告ぐ オオヒラ航多マンバ運営【掲載誌】 アフタヌーン2018年1月号(2017年11月25日発売)より連載開始 【代表作】 読切作品『あの夏の雲』(good!アフタヌーン」#33掲載) 【受賞歴】 【公式ページなど】 モアイ http://afternoon.moae.jp/lineup/885 Twitter https://twitter.com/kota211293 pixiv https://www.pixiv.net/member.php?id=5397325作者の母を追いつつ、自身の源流を探る物語HaHa 押切蓮介鳥人間近年の押切蓮介といえばハイスコアガールのイメージが強いかもしれない。「あの事件」によって憔悴しきった時期に、大物っぷり溢れる豪快な母の半生を描くことに挑んだヒューマンコメディ。 母の歴史を知ることで、母の言葉の重みを知っていく……なかなかに心に響くマンガ。うるさいだけだった母の小言が、作者自身にも、もちろん読者にも、ドスンと響いてくる。 母を素晴らしい存在として描くだけの良い話ではなく、若かりし母の残念なエピソードもちらほら。このあたりは従来の押切作品っぽさを感じつつも、それがまた「あーこんなことあったんだなぁ」というリアリティを感じられて良い。 過去作の「猫背を伸ばして」にも押切母が登場するが、こちらも合わせて読むとより楽しめると思う。 単巻で短いながらも濃密な作品でした!まだまだやってやるODD FUTURE 中島佑starstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)僕はお笑い芸人だ。 7年目でもまだ若手で、まだ売れてもいない。 今年で30になるが、意識するとふと他の生活を考えてしまうことがある。 そんなとき、いつも思い出すのは僕がお世話になった先輩と、この読切漫画だ。 この漫画は、売れていくイケメン芸人と、真剣にお笑いに向き合っていたが苦悩の末にアイドルにハマって辞めていった主人公を描いている。 イケメン芸人は主人公・清水の才能を羨み、清水はイケメン芸人を妬んだ。 僕の先輩は、心底面白くて、芸人の誰からも愛されていて、でも地味で人気がなかった。 僕なんかのことを可愛がってくれた「大久保たもつ」さんという大好きな先輩だ。 深夜のバラエティに少しずつ出始め、ドラマ化した芥川賞受賞作の「火花」で売れていく若手芸人役を演じて、去年の冬に、突然芸人を辞めた。 「ODD FUTURE」の主人公・清水は、実はこの大久保さんがモデルだと聞いた。 当時、まだ芸人を辞める前に、この漫画を読んだ大久保さんがTwitterで感想をつぶやいたところ、作者から返信があったと喜んでいた。 この漫画がいいのは、もがいた闇の向こう側に一筋の救いを見せてくれているところだ。 僕たち若手芸人はその一筋の光にすがって売れるか辞めるまで、もがき続ける。 おそらく都内にいるであろう1万人ほどの売れていない芸人が抱えている苦しみ、葛藤、光と闇を生々しく描いてくれている。 主な収入はアルバイトで、睡眠時間削ってたくさんライブに出ていっぱいオーディションを受けても売れなければお笑いでの給料は雀の涙だ。 それでも頑張れるのはひとえにお笑いが好きだから。 しかし好きでも結果が出ないと疑念が首をもたげ、自身の才能を疑い、貧しい老後、孤独死を考えない人はいないだろう。 僕が大好きな先輩も芸歴10年目にして辞めてしまった。 夜道で泣きながら必死に自転車をこいで気持ちを紛らわせた記憶がまだ生々しく残っている。 しかし、実はいまその大久保さんは就職して幸せそうに暮らしている。 人生何が起こるか分からない。 この漫画はあくまで可能性だ。 再び立ち上がることもあるかもしれない、そうじゃないかもしれない、もっと向いていることがあるかもしれない。 この漫画を読むと、それでも自分が思う幸せに向かって頑張ろうじゃないか、少しでも報われることもあるかもしれないよね、と語り掛けてくる、気がするのだ。 そう思うとまだ頑張れる。 今年で30。 結構じゃないか。 80で死ぬとしてもまだあと50年。 余裕余裕。 折り返し地点にすら来ていない。 まだまだやれる。 やってやる。 読切がずっと読めるモアイさんはありがたい。 http://www.moae.jp/comic/chibasho_oddfuture 監獄学園の作者が描くサスペンスが面白い俺と悪魔のブルーズ 平本アキラなまこデラックスブルーズでのし上がっていく話かと思いきや、悪魔との契約?とかが絡んできて展開が読めない。 ギャグは一切ないけど、本当に面白い絶望ゆえの積極的な死十二人の死にたい子どもたち 熊倉隆敏 冲方丁starstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)※ネタバレを含むクチコミです。読み応えのある1巻完結インハンド 紐倉博士とまじめな右腕 朱戸アオstarstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)面白かった。 同作者の「ネメシスの杖」にも出てくる寄生虫の権威で天才的な紐倉博士が主人公の1話完結病気サスペンスもの。 「リウーを待ちながら」が秀逸すぎたので作者の過去作品を辿っていく形で読んでいるが、1話完結型でも内容が濃くて満足感がかなり高い。 このシリーズでの連載をずっと読んでいきたかったのだが、もう出ないのだろうか。 この漫画で扱っているテーマは、 ・水際対策を越えて入ってきた致死性のウィルスに対する初期対応 ・いきすぎたアンチエイジングブームからの不老不死への欲望 ・遺伝がもたらすものと環境因子 といった感じの濃厚な3話。 話の内容もかなり掘り下げられていて面白いが、登場人物の関係性も良く描かれている。 かなり変人だが天才の紐倉博士と、元医者の優秀な助手のやりとりがいい。 紐倉博士は目的のためには手段を選ばないタイプで、助手は倫理観、正義感から融通が利かない堅物なので当然衝突するのだが、二人とも優秀なので平行線ということもなく会話は案外建設的だ。 紐倉博士は興味で動き、助手は高い給料で釣られ正義感で動くのも対照的だ。 ドラマで見たいなとも思う。 インハンドというタイトルだが、全ては神の手の内ということだろうか。 祝「ドルメンX」映画化銀河は彼女ほどに 高木ユーナmampukuサブカルみがあってある意味オシャレでもある独特なノリ。エモーショナルでパワフルな青春的恋愛。これぞ高木ユーナって感じ。毎度意表を突いてくる芸風ですが、ちゃんとエンターテインメントしててくれるので非常に信頼がおけます。 今回ヒロインの女の子が表紙で、そう考えると「不死身ラヴァーズ」の表紙が主人公の男だったのってラブコメとしては珍しかったかも。でも、どちらも納得ですナウシカ好きにおすすめ空挺ドラゴンズ アフタヌーン編集部 桑原太矩フルカワジブリのような世界観とダンジョン飯を彷彿させるグルメ。 ファンタジーの世界の中にある生々しい人の生業がとても癖になります。<<229230231232233>>
【掲載誌】 モーニング2017年48号(2017年10月26日発売)より連載開始 【代表作】 『ドーナツ父さん』 【受賞歴】 『お父さんは○○』(赤堀隆史 名義) 第62回 ちばてつや賞 奨励賞 【公式ページなど】 モアイ http://morning.moae.jp/lineup/875 Twitter https://twitter.com/pon_kan_tii