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2020/12/14
身分の異なる2人の友情、決別、そして未来の物語 #1巻応援
舞台となるのは厳格な身分制度が残るシャルダオ連邦王国。 その身分制度の最下層ガティヤに属する少年ランは、乾物屋の店主に難癖をつけられているところを通りがかりの女性カヤに助けられ、そこで彼女の息子・ユリと出会います。 富裕層の子供でありながら学校でいじめられているユリは最下層に見ながら一生懸命に生きるランと意気投合し親交を深めていきます。 そんな身分の違う2人の友情を描いた作品です。 と、ここまで紹介したあらすじなんですが、実はこちらは本編第3話からの内容になっています。 というのも第1~2話はこの2人の出会いから6年後を描いており、ランは革命軍の一員として政府と戦っており、一方のユリは山岳地帯の村というランとは離れた場所でひっそりと暮らしています。 なぜこの2人が袂を分かつことになったのか、そして今後2人の運命がどのような道を進んでいくことになるのか、過去から現在そして未来へ向かう繋がりから目が離せない作品です。 この作品は日本国内の作家さんが書かれているのですが、最初は単行本として書き下ろされフランスで発売されており、現在は秋田書店の別冊少年チャンピオンで連載中のようです。 そういう経緯もあって、今後も応援していきたい作品です。 2巻まで読了
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2020/12/14
弁当男子×不器用教師の"秘密のレッスン" #1巻応援
お弁当を作ってそれをSNSに投稿することが趣味の高校生・春海くんはある日、提出物を出しに国語科準備室に入ったときに古文の水原先生が中身が真っ黒なお弁当を広げているのを目にします。 そのお弁当が自分が投稿したお弁当のレシピをもとに作られたことを知った彼は、思わずその日持ってきていた自分のお弁当を先生にあげてしまいます。 それをきっかけに晴海くんが水原先生に弁当作りを教えることになるというストーリーの作品です。 春海くんは匿名で投稿しているSNS上では上々の人気を得ていましたが、過去の経験から自分の好きを否定されることを恐れて学校の友達には弁当作りの趣味のことを話せずにいました。 そんな秘密を結果的に自分から水原先生にバラしてしまうことになるのですが 水原先生がその趣味を否定せず認めてくれたために、徐々に彼女に対して心を開いていきます。 水原先生は身長180cm以上で授業の雰囲気からも暗い印象がある先生でしたが、春海くんとの弁当作りの"レッスン"の中では普段とは違う柔らかい表情も見られそのギャップも楽しい作品です。 もしかしたらこの二人の中が今後さらに発展するかもしれないっていう期待もあり、また、登場するお弁当は見た目も中身も良くできていて料理漫画としての側面もしっかりある、いろんな魅力の詰まった作品です。 1巻まで読了
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2020/12/11
演劇部で始まる、心揺さぶる青春ストーリー #1巻応援
人と話すのが苦手で、高校入学を機にそんな自分を変えたいと思っていた主人公の尾庭旭(あさひ)。 そう思っていた矢先の入学2日目、電車の遅延のせいで学校に遅れてしまいます。 学校では部活動紹介の真っ最中、急いで体育館に向かう彼でしたが、体育館へ向かう未知の途中でうずくまっている人を見つけます。 旭が声を掛けると、どうやら彼も部活動紹介に遅れてしまったのですが、彼は人の目線が苦手で、体育館に入ろうとしたに振り返るみんなの目に怯えて中に入れなくなってしまったとのこと。 何とか彼を中へと送り、自分もクラスの列に入り部活動紹介を見ていた旭でしたが、演劇部の紹介に入った時にあることに気が付きます たった1人で舞台の上に立ち堂々と演じている人物、それが先ほど道端でうずくまっていた彼だったのです この出会いをきっかけに旭が演劇部に入部することになるという物語です 旭が入ることになった演劇部は実は部員が3人しかおらず、部活動紹介で演じられたのが1人芝居だったのもそれが理由でした。 そこに旭が入り、4人で活動していくことになるのですがこの4人の関係性が抜群に魅力的で、部活動の運営や演劇論を通して互いのことを知り関係性が深くなっていく様子に素直に心が動かされます。 また、人と話すのが苦手という旭のコンプレックスが単なる物語の導入の取っ掛かりとしてだけでなく、彼の人物像の深堀り、そして彼が部活に入ったことで触れる演劇論にもリンクしていて、旭の成長の物語としてもすごく完成された作品です。 1巻まで読了
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2020/11/29
"魔女狩り"から人々を救うため奔走した、実在した医師の物語 #1巻応援
物語の舞台は16世紀ヨーロッパ。 領主のヴィルヘルム5世に仕える医師・ヨーハン・ヴァイヤーは、狼の姿になって人間襲う“人狼”が現れたという町に派遣される。 そこで彼は自身の医学の知識と当時の宗教観に囚われない分析眼で人狼の正体を見極めようとする、というのが導入のエピソードとなる作品。 16世紀のヨーロッパに実在し、魔女裁判に反対した最初期の人物として知られる医師・ヨーハンの生涯を描く物語。 作中では魔女を筆頭に人狼や悪魔など、人々を恐怖に陥れる者たちの存在が仄めかされる。 それに対しヨーハンは、それら未知の存在は医学で説明することが可能だというスタンスをとり、その上で「無知こそが恐怖の根源であり、知ることをためらってはいけない」という師の教えに従い、"魔女"とされてしまった人々を医療の力で救うために奔走する。 なのでこの作品は決してファンタジーではなく、自らの信じる道に従い人々のために奮闘するヨーハンの戦いの記録である。 また、ヨーハンの行っている治療は当時の倫理観で見るならば異端であるが、現在の医療の知識を持ってこの作品を読むと作中のヨーハンすらも辿り着いていない事実が見えてくる。 この「当時の人々の視点」「主人公の視点」に加え「現代にいる読者の視点」によって見え方が異なる、そういう意味ではこの作品はもはや"歴史"そのものを描いているのかもしれない、そういう感覚を覚える作品。 上中下巻読了
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2020/11/29
男女混合オメガバース×エリート同士の頭脳戦 #1巻応援
優秀な人材を集めて日本一のエリートを育てるための学校・九条学園。 そこには絶対的な権力を持つ生徒会が存在する。 ある日、"α"である生徒会長の蓮は、1年生の首席でありながら"Ω"であるために虐げられている綾音と出会い、彼女を生徒会に入れることを宣言する。 この作品は"オメガバース"の世界観を踏襲しており、特に"生まれつきの能力により人間の階級を分ける"という要素を強く作品に組み込んでいる。 αである生徒会長の蓮と副会長の楓、βである会計の樹、そして蓮に拾われる形になったΩの綾音、この生まれつき階級の違う4人が同じ生徒会にいる事自体が不自然なのだが、九条学園生徒会という絶対的な権力を持った存在の中で それぞれの"目的"のために策略を巡らせていくという、頭脳戦・心理戦が物語の中心にある作品。 登場人物たちの思考が深く展開もテンポよく進んでいき、そしてその中にオメガバースの設定が上手く組み込まれているので、会話劇や作品の世界観にとにかく引き込まれる作品。 ただし、オメガバースの"番を作る"という意味合いの描写のほうが全くないわけではなく、恐らく今後の頭脳戦・心理戦の中に絡んできそうな雰囲気がある。男女混合のオメガバースということもあり、いろんな要素が絡み合ってどんどん複雑な関係性が生まれる作品になっていきそう。 1巻まで読了
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2020/11/29
20年の時を越えた、いじめの"因果応報" #1巻応援
20年ぶりの中学の同窓会で再会した、いじめられっこの相沢とその首謀者だった鈴木。 同窓会の間は表向き楽しそうに談笑する二人だったが、写真撮影でみんなの注目が外れたタイミングで鈴木は相沢に声を掛けてきて「いじめられる側にも原因がある」、など挑発するような発言をする。 このように今だに相沢のこと見下してる様子の鈴木だったが、実は相澤には鈴木に伝えていない秘密があった。それは自分が鈴木の1人娘・詩織の担任の教師だということ…。 一見すると相沢の鈴木に対する復讐の物語だが、どうやら物語はそう単純ではなさそう。というのも、相沢だけでなく、他の登場人物の負の感情が物語の端々に描かれていて、それらが複雑に絡み合って現在の関係性が成り立っている様子。そしてその中心にいるのが、何も知らずに学校生活を送る鈴木の娘・詩織。 気になるのは、相沢が鈴木に対する復讐心を持っていそうな雰囲気はあるのだが、彼が鈴木や詩織に復習のためのアクションを起こしたという"明確な描写"が今のところ見られないこと。この作品が相沢の復習の物語なのか、それとももっと多くの登場人物の感情が入り乱れた複雑な愛憎劇なのか、詩織の今後の運命と合わせて予断の許さない作品。 1巻まで読了
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2020/11/22
絶望と希望を胸に滅びゆく世界を生き抜く物語 #1巻応援
世界にゾンビが現れて半年が経過した世界。 街はすでに壊滅状態で、生存者はほとんど残っていません。 そんな中で息を潜めて暮らしている主人公の三倉。 彼がある日食料を求めて民家に忍び込むと、そこには1人の女の子が。 驚いた三倉でしたか、その女の子・ゆゆと話していると、彼女のお母さんが感染してゾンビになってしまっているらしいと察します。 しかし、そうこうしているうちにそのゾンビ化したゆゆのお母さんが現れてふたりを襲い始めます。 なんとか逃げ出した御蔵でしたが、襲われた時に傷を負ったことで自分も感染してしまったということを悟ります。 この作品は自分が完全にゾンビになって自我を失う前に余裕を安全な場所まで 連れて行くと誓った御蔵 の様子を描いた物語です。 ゾンビものといえば「噛まれてしばらくするとゾンビ化して自我を失ってしまう」という作品が多く、ゲームの「バイオハザード」シリーズの主人公のように耐性を持っているためにゾンビ化しない作品、「空腹なぼくら」のようにゾンビになっても自我を残している作品などもありますが、この作品は本来であればすぐにゾンビ化するところをなぜか主人公の三倉はゾンビ化せず、ただ確実にゾンビ化は進行しているという状態です。 そのため、ゆゆを連れて生き延びるという既に目の前にある試練に加えて、自らがゾンビ化してしまう前になんとかゆゆを安全なところまで連れて行かなければならない、というタイムリミットのある試練が三倉には課せられています。 その結果、物語により緊迫感が生まれるとともに、自分が遠くない将来にゾンビ化してしまうだろうこと、いつゾンビ化してゆゆを襲ってしまうか分からないこと、などいろいろな要素が絡み合った三倉の複雑な心境が描かれる作品です。 1巻まで読了
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2020/11/22
兄の罪を「自らの罪」として背負ってしまった少女の物語 #1巻応援
5年前の秋、当時小学生だったわかなの生活は兄の冬真が「同級生を殺害する」という事件を起こしたために一変してしまいます。 "殺人者の家族"ということを隠すため両親は離婚し、わかなは苗字を母方の姓に変え、父親とは離れて暮らしていました。 高校生になった現在、周囲に兄の殺人のことを知っている人はいませんが、それでも事件のせいでわかなは周囲の人と関わることを諦めてしまい、その結果、学校でいじめられてもそれを受け入れてしまっています。 そんなある日いつものように同級生にいじめられていたところを、真歩という女の子に助けられたところから物語が始まります。 この作品、心を閉ざしていた主人公の若菜がひとつの出会いによって変わっていくという少女漫画に近い設定の物語ではありますが、その若菜が心を閉ざした理由が兄の殺人というかなりヘビーな内容になっています。 自分が原因ではないからこそ一度かかってしまった枷は簡単には外れず、さらに一度事件として報道されてしまった以上、いつ何時事件を知っている人物画目の前に現れるかも分からないという恐怖も存在します。 そんな彼女と真歩が出会うことで少しだけわかなの心境に変化が現れます。 ただし その変化というのが良い面だけではなく、ある事実が判明することによりまほとの出会いすらも若菜を苦しめる遠因となってしまいます。 達人の加害者と言うのがテーマの作品なので読んでいて楽しい気分になる作品ではないですが、真歩との出会いで少しだけ変わり始めた若菜の人生が今後どうなっていくのかというのを見守っていきたい、そんな作品です。 1巻まで読了
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2020/11/22
転校した先は乙女ゲームの主人公!? #1巻応援
父親の転勤で引っ越した結果、新しい学校に転校することになった主人公の中野千夜子。 中学から女子校に通っていたため全く出会いがなかったのですが、今回転校したのは共学の高校。 もしかしたら新しい出会いがあるかもと思っていた登校初日、曲がり角で早速イケメンとぶつかりそうになります。 しかし、次の瞬間、謎の効果音とともに目の前に乙女ゲーのような会話の選択肢が現れます。 何かよくわからないけれどもとりあえず選択肢の中の一つから会話を続けると、次は好感度のパラメーターのようなものが現れて、相手の男の子の好感度が上がったらしいということがわかります。 その後も男子との会話が発生するたびに自分にしか見えない選択肢やパラメータが現れます。 そんな乙女ゲームのヒロインに転生したような状態になってしまった主人公・千夜子の物語です。 この作品、千夜子が沢山の男の子と出会い選択肢に従って会話をし好感度を上げることで、ハーレムラブコメのような展開に進んでいきます。 なぜ目の前に選択肢が現れるようになったのかは現段階で不明なのですが、この状況に対する千夜子の順応がとても早く、選択肢を利用してどんどんいろんな男子との仲を深めていきます。 ただ、これはそんなハッピーな展開だけが溢れている作品ではありません。 乙女ゲームのような状況ということは、選択肢を間違えれば当然相手の好感度 を下げるということ。 そしてその相手は二次元の存在ではなく実際に目の前にいる同級生、ということから生まれる葛藤、さらに、現状はハーレム状態ですが実際に誰かとの恋が成就したり逆にバッドエンドになってしまった場合にどうなってしまうのか、そのあたりも1巻のなかで少しずつ描かれます。 全然先の読めない作品ではありますが、単純な少女マンガではない面白さのある作品です。 1巻まで読了
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2020/11/22
無実の罪を着せられた令嬢に"贅沢"を教え込む #1巻応援
魔法薬を売って生計を立てているが、人相が悪く町外れに住んでいるため人々から「魔王」と呼ばれている魔法使い、アレン・クロフォード。 彼はある日、家の近くの森の中で傷だらけの少女が倒れているのを発見します。 どうやら彼女はシャーロット・エバンスと言う隣国の第2王子の婚約者らしく、国税の使い込みや不貞行為国王暗殺などの罪で逃亡中だとのこと。 しかし目を覚ました彼女に話を聞いたアレンは、彼女が"無実の罪"を着せられただけであると確信します。 そしてそんな彼女を住み込みのメイドとして雇うことにするというお話です。 この作品、罪を被せられたシャーロットはすごく自己肯定感が低く、無実の罪で処刑されようとしていたにも拘わらずその罪をなすりつけてきた第2王子のことを一切悪く言わず、全て自分が悪いと思っていました。 そんな彼女に対して、自身も人に裏切られた過去のあるアレンは自身の境遇を重ね、彼女の心を癒し、人としての尊厳を取り戻させるために"イケナイこと"を教え込むと言いつつシャーロットに贅沢をさせようとすると言う物語です。 なので、コメディタッチの作品ではあるんですけども、そこにはちゃんとキャラクターのバックグラウンドがあって、コントのようなやりとりの中にもしっかりとした説得力のある作品です。 もちろんコメディとしても、素直に贅沢を享受できないシャーロットとシャーロットに楽しんでもらおうと半ば意固地になって贅沢を押し付けるアレンのやりとりがラブコメのようでもあり、いろんな種類の楽しみ方を提供してくれる作品です。 1巻まで読了
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2020/11/08
既存の麻雀のイメージを覆す"麻雀ラブコメ" #1巻応援
高校の片隅で1人スマホでネット麻雀を打っていた麻野イサムは、ある日突然、見知らぬ女の子に「一緒に麻雀を打ってください」と声を掛けられます。彼女は麻雀部に所属する後輩・上家(かみや)サクラ。先月麻雀を始めたばかりだという彼女に対し、ネット麻雀をやり込んでいて実力に自信のあった麻野だったのですが、実は彼はリアルでの麻雀は打ったことがなく、いざ打ち始めると上家さんとの会話に惑わされて自分の戦略が全く通用しません。なんとか彼女に勝とうと一生懸命考えを巡らせるうち、いつしか麻野は上家さんのことを意識し始めるようになり…という、「麻雀ラブコメ」という新たなジャンルを開拓しているのがこの作品です。 麻雀マンガといえば、これまでは競技としての戦略性やギャンブル的な表現が中心の作品が多かったのですが、この作品は"コミュニケーションツール"としての麻雀に注目しています。 麻野が得意とするネット麻雀は対戦相手とのコミュニケーションが基本的には一切なく、リアルで麻雀を打つ時の相手との会話や表情、仕草など、相手とのコミュニケーションという要素に惑わされる麻野の様子がコミカルに描かれています。 このネットとリアルの違いという面は麻雀を知らなくても、例えばオンラインでボードゲームや人狼ゲームをやったことがある人には理解しやすいかもしれません。 そして、そんな麻野が勝つために一生懸命に麻雀を打とうとするうちに上家さんや他の麻雀部員との会話が盛り上がっていき、自然とラブコメへと発展していきます。 「バガタウェイ」などで知られる古日向さんの絵柄は可愛くて読みやすく、また、各話の最後にはその話に登場する専門用語を監修の内川さんが丁寧に解説してくれています。連載誌も麻雀とは関係ないフラッパーということもあり、麻雀を知らない人にこそ読んでみてほしい作品です。 また、ネット麻雀のあるあるネタも多く、麻雀の描写自体もすごく丁寧で、麻雀を知ってる人ならさらに面白い要素を見つけられる作品になっています。 ちなみに、監修の内川さん、作中でも「コータロー」というネコとして登場していますが、麻雀界で一二を争うイケメン麻雀プロなので興味があればそちらも調べてみてください。 1巻まで読了
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2020/11/08
"お隣のお姉さんに「おかえり」と言う仕事"に転職した人の話 #1巻応援
主人公のサラリーマン・松友裕二がいつものように終電間際まで残業し帰宅すると、マンションのお隣に住んでいる女性・早乙女がドアの前で呆然と立ち尽くしている場面に遭遇します。 話を聞くと出張先に家の鍵を忘れてしかも明日のプレゼンで使う大事な資料が家の中にあるとのこと。 鍵を開けるために松友がベランダから渡って窓を割って家に入ることにしたのですが、中から鍵を開けた際に発した松友さんの「おかえりなさい」という一言に早乙女はいたく感激し、 「私が雇うのでおかえり担当部長になってください」 という謎の提案をされます。 これは"おかえり担当部長"(実際には家政婦のような仕事)をすることになった松友と、彼を月30万円で雇った早乙女との物語です。 「小説家になろう」発の小説、いわゆる"なろう小説"が原作のこの作品。 早乙女は月30万円を給料として払えるほどのエリートサラリーマンで、一方の松友も最初の出会いの時に躊躇なく早乙女を助けたことからもわかるように、かなり有能な人物として描かれています。 「おかえり」を言ってもらうためだけに隣人を雇うというぶっ飛んだ設定なのですが、ちゃんと契約書を締結したり、休日に一緒に外出する際には"休日手当"が支払われたりと2人のやり取りは大人としての体裁を保っていて、そのアンバランスさが面白いコメディ作品になっています。 また 仕事で気を張っているためか早乙女は家に帰ってくるとどうも精神年齢が幼くなる傾向があるようで、そこにもギャップがあって楽しい作品です。 何より松友の早乙女への対応が彼女を女性として意識しつつもとても紳士的で、いろいろと"ハプニング"が起こるのですが作品から変ないやらしさは全然感じられません。そのため、社会人でも頭を空っぽにして楽しめるラブコメ作品になっています。 1巻まで読了
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2020/11/08
すべてが瑞々しく映るボーイ・ミーツ・ガール #1巻応援
特待生で高校に入った主人公の早瀬雪灯(ゆきと)。スポーツもできるイケメンでさらには性格も良く、非の打ち所のない完璧な人間に見える彼ですが、実は家庭の事情で 人には見えない努力を重ねていて、現状に不満を持っているわけではないのですが本人の言葉で言うと「ただひたすら息を止めているような感覚」を抱えた状態で日々を過ごしていました。 そんな中、たまたま立ち寄ったゲームセンターでとある女の子・宝生結以と出会うところから物語が始まります 。 偶然出会った彼女との会話の中に自身の抱える閉塞感を打破する何かを見つける雪灯でしたが、その後、結以が入学以来不登校を続けている同級生で不良少女だという噂もされているような子だということが判明します。 この2人のこれまでの生き方や考え方には大きく違いがあり、2人が関わりを持つことにより双方が影響を受けていく様子が描かれます。 また、同じ高校に通う雪灯の幼馴染 ・杉本遙夏という女の子も登場し、構図としては三角関係のような形にはなっていきます。ただ、遙夏は雪灯のことが好きなような描写は見えるのですが大人しめの性格で思いを内に秘めていて、雪灯は遙夏のことを大事に思っているけども恋愛にはまだ興味がないといった様子。そして結以はそれとは全く違うところで何か事情を抱えている様子で恋愛に発展するような雰囲気はまだありません。そんな雰囲気も含めてこの3人の関係性が変化していく様子、その全てが瑞々しく映る作品です 「りぼん」で連載されている作品ではありますが、大人の鑑賞に充分に堪える作品だと思います。 1巻まで読了
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2020/11/08
幼馴染5人が足を踏み入れてしまう"極限の孤独" #1巻応援
幼馴染で夏祭りに来ていたヒロ・ツカサ・サキ・マツリ・ユノの5人。 彼らの町の神社には直径メートルぐらいの巨大な球のような石が御神体として祀られているのですが、ヒロとツカサの2人はその意思に大きなヒビが入っているのを見つけます。 興味本位でその石の割れ目の中を見ようと棒を突っ込み割れ目を広げようとするツカサとそれを止めようとしたヒロでしたが、次の瞬間、ヒロはその割れ目から自分にそっくりが何者かが出てくるという幻覚を見ます。 その後、残りの3人に見つかり、非難されたことでその御神体は諦め祭りに戻ることにしたのですが、人混みに戻った時、彼らはある異変に気が付きます。 どうも彼らは祭りに来ている人の誰からも認識されなくなってしまっていたようで、すれ違う人にぶつかっても、金魚すくいの水槽の中に落ちてしまっても、誰も気にも止めません。 そんな彼らが自分たちの「存在」を取り戻すために駆け回るという物語です。 この作品、表紙を見ると楽しそうな夏祭りの風景なのですが、ここから1巻の間で怒涛の展開が繰り広げられます。 自身の存在が認識されなくなること以上に衝撃的な光景を目の当たりにし、なんとか元に戻れるよう奮闘するのですが、この現象の正体が明らかになろうとした瞬間、追い打ちをかけるように彼らに試練が訪れます。 とにかく先へ先へと引き込まれる展開、さらに最後の予告の部分にこの後また大きく物語が展開していくことを予感をさせるページが載せられていて、1話を読んでしまったら最後、次の巻まで読まないと気がすまなくなる、そんな作品です。 1巻まで読了
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2020/10/19
言葉は通じないけど、意外となんとかなる。 #1巻応援
主人公の学生レンは講義をサボったりネットゲームにハマったりとと自堕落な生活を送っていましたが、ある日、目が覚めると見知らぬ城の中にいました。地面には謎の魔法陣、そして目の前には角の生えた紫髪の美少女が座っていて、直感的に異世界転生したと把握したレンでしたが、目の前の少女が話しかけてきた時にどうやら言葉が通じないらしいということが判明します。 この作品はそんなレンと彼を召喚した魔王の少女マリィとの日々を描いた作品です 。 レンが召喚されてからずっと言葉が通じないまま物語が進んでいくのですが、『翠星のガルガンティア』や『ヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~』のように相手の言語を習得していくというような描写はなく、2人それぞれが身振り手振りで何とか意思疎通を図ろうとするという日々が描かれます。いろいろと頑張りながらなんだかんだ上手くコミュニケーションができている、そんな様子がとても可愛らしい作品です、 また、言葉が通じない代わりに、いわゆるノンバーバルコミュニケーションの部分は共通しているようで、読者も普通の作品と比べてより相手の表情や仕草に注目しながら読むことになるので、日常シーンが中心の作品にもかかわらず絵の情報量が多い、ある意味で漫画という表現方法にすごくあった作品ではないかなと思います。 今のところ魔王のマリィの視点での描写がほとんどなく、レンを召喚した理由などについても謎の多い作品ですが、そのあたりも今後のコミュニケーション次第で明かされていくと思うので、それも楽しみな作品です。 1巻まで読了
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2020/10/19
自分の想いを封じるために"彼女の恋が叶えばいいのに" #1巻応援
モデルとしても活動している生徒会長のレンに恋をしている女子高生のミサキ。そんなミサキにはヨウという親友がいて、時々彼女に恋の相談をしている。ボーイッシュで自分とは全然違うタイプだけどいつしか親友と呼べる仲になっていたヨウのことををミサキはとても信頼していて、ヨウのほうもミサキの恋を応援してくれている。 しかし、実はヨウはミサキの恋を応援している素振りを見せながら、彼女のことを密かに想っていた…という物語。 この作品、同性相手に叶わぬ恋をする女の子が主人公の百合作品ではあり、タイトルの『彼女の恋が叶えばいいのに』という言葉から推測されるように、ヨウはミサキに対する想いを胸にしまい込んだままミサキの恋が成就すればいいと思っている、切ない恋物語でもある。 ただ、物語は2人の関係性だけでは収まらず、物語が進むにつれてミサキが恋をしている相手・レンが徐々に2人の間に入り込んでくる。それも、ヨウとミサキ、おそらくは2人ともが望まない形で。その結果としてどんどん人間関係が複雑になっていき、ヨウの想いも変化していく。 最初は「ミサキの恋が叶ってしまえばいい」と思っていたヨウが今後その恋心をどう変化させていくのか、目が離せない作品。 1巻まで読了
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2020/10/19
ある日現れたのは「暗殺」が専門のメイド様 #1巻応援
ある日普通の高校生・横谷人好(よこや ひとよし)がインターホンに出ると玄関に見知らぬメイドさんが立っていた。彼女は人好に「私を使用人として雇ってはいただけないでしょうか」と尋ねる。そのまま追い返すのもなんなので家に上げて話を聞いてみることにしたのだが、以前までどんな仕事をしていたのかと聞くと彼女は「主に暗殺や監禁・拷問などを嗜んでいた」などという。そんな彼女が、人好の家で使用人として暮らし始めるという物語。 このメイドの人物像は現状彼女の回想のみで語られているため詳しくはわからないが、暗殺などの隠密行動は得意な一方で料理や掃除など一般的な家事はからっきしで、メイドとしての働きはあまり期待できない様子。そんな彼女が人好の家で暮らし始め、今まで経験してこなかった日常や、彼女に自然に接してくれる人好の優しさに触れることで少しずつ人間らしい感情を獲得していくという様子が見られ、暗殺や拷問など物騒な言葉が飛び交う割にとてもほのぼのとした作品。 ただ、実は彼女が人好の家を訪れたは偶然ではなく理由があるようで、人好の方にも秘密がある可能性も示唆されているので、その辺りも含めて今後が楽しみな作品。 1巻まで読了
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2020/10/19
女子高生がゼロから始める鉱物採集 #1巻応援
アクセサリー好きの女子校生・谷川瑠璃は、お店で見つけた水晶のネックレスを買うために母親に小遣いをせびるのですが、あっけなく断られてしまいます。 しかし、その時 母親が「昔、おじいちゃんが山菜採りに行った時によく水晶を拾って来ていた」という話をします。 その話を聞き、興味本位でその水晶が取れるという山に向かったるりでしたが、そこで鉱物学専攻の大学院生・荒砥凪と出会います。 この作品は凪との出会いにより鉱物採集の世界に足を踏み入れていく瑠璃の物語です 凪の方は大学院で鉱物学を専攻していることもあり、地質学の知識や鉱物の学術的な価値にも造詣が深い女性です。 一方の瑠璃は元々アクセサリーとしての宝石が好きだということもあり、鉱物の純粋な宝石としての価値のほうに興味があり、凪の説明そっちのけで鉱物採集に夢中になりがちです。 この2人が共に鉱物採集に行くようになる物語なのですが、凪が詳しく説明してくれるので鉱物の知識も得ることができ、その一方で瑠璃が鉱物採集に自ら積極的に動いていくので物語としてもテンポよく進んでいきます。 また、凪が所属する大学院の研究室の様子も描かれていて、もちろんデフォルメもあるでしょうが 鉱物学という理系的な学問の専門的な部分にも触れられる作品になっています 単行本の巻末には実際に鉱物採集ができるスポットの紹介もされているので、実際に鉱物採集をしてみたいという方の入り口としてもよい作品だと思います。 1巻まで読了
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2020/10/12
とある夫婦の"普通の日常" #1巻応援
この作品は漫画家のアシスタントで夫の悟さんと発達障害を抱える妻の知花さんという夫婦の生活を描いた作品です。 タイトルを見ると少し固い内容をイメージされるかもしれませんが、表紙の絵を見ていただければわかるように、優しい絵柄で夫婦の日常を描いた、とても読みやすい作品になっています。 物語は主に夫の悟さんの視点で描かれておりますが、悟さんは夢である漫画家になかなかなれないことから自らを「ちゃんと生きられていない」という風に形容していて、そんな理由もあってか、発達障害を抱える知花さんに対してとてもフラットに接している印象を受けます。 知花さんと会話しているときや作品の中で起こるトラブルに対して悩んでいるときなどに悟さんは「発達障害」という言葉を使わずに言葉を紡いでおり、このことからも彼が「発達障害」そのものとは関係なく、知花さんという1人の女性に対して寄り添って生きていることが感じられる作品です これはあくまで私の個人的な感想なんですが、この作品は「発達障害」について描いている作品ではないんじゃないかと思っています。 「発達障害」は厚生労働省のホームページでも、病気ではなく生まれつきの特性で、そして個人差がとても大きいという特徴があると説明されています。 この作品も「知花さん=発達障害」という構図ではなく、知花さんの人物像を表現する根拠として「発達障害」を用いているように感じられ、悟さんも「知花さんが発達障害だから」ではなく、知花さんがどういう人物で、トラブルを解決するためにどうすればよいか、というのを一生懸命に悩んでいるように見えます。 つまり、悟さんが「発達障害について知る様子」ではなく、「愛する相手のことを理解していく様子」を描いている作品なのではないかと思っています。だからこそ「発達障害」自体が特別なものではなく、相手のことを知ることで理解し合える存在に感じられ、今まで発達障害と関わりがなかった方にも強く共感できる作品になっているのではないかなと思います。 他にも『アスペル・カノジョ』や『リエゾン ーこどものこころ診療所ー』、『見えない違い 私はアスペルガー』など、発達障害を取り扱った作品はいくつかあり、そんな作品と併せて読んでもらいたい作品です。 1巻まで読了
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2020/10/12
"不完全な世界"を探索する主人公の"本当の目的” #1巻応援
クレボーン島という島の辺境にある小さな村に住む、宿屋の娘ニコラ。 彼女が村の近くの平原で薪を拾っていると、本来山の奥深くに住むはずのドラゴンと呼ばれる巨大な生物が突然現れる。 身の危険を感じ逃げようとするのですが足がすくんでしまって動けなくなってしまうニコラを通りがかりの謎の男が助けてくれる。 ハガと名乗るその男はドラゴンのことを近くで観察していたといい、あまり自らのことを詳しく語らないのだが、村の人たちは彼は国内の調査をするため国王が極秘に派遣した調査隊「王の探求者(キングスシーカー)」なのではないかと噂をし始める。 そんな中、今度はそのドラゴンが直接村を襲い始めるが、ハガの奮闘によりドラゴンを討伐することに成功する。 その様子を見たニコラは、彼の弟子として冒険について行かせてほしいと懇願するが、ハガはその願いを受け入れることができなかった。 なぜなら彼の行なっていることは単なる冒険ではなくある"目的"があったためである。 この作品とにかく第1話の構成が素晴らしく、1話の中で世界観を見事に表現しつつ最後には裏切りを見せそして2話以降にもしっかり引きを作っていく。 2話以降で彼の本当の目的やかつて一緒に調査を行っていた仲間の話、そして何故か敵対している同業者の話などが徐々に加わり、1話のインパクトに負けずとも劣らない物語が展開していく。 物語の核心に触れて頂くために、まずは何も情報入れずに1は話を読んでみてほしい作品。 1巻まで読了
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2020/10/05
令和のソーシャルディスタンスラブコメ? #1巻応援
高校2年のJK・長谷川結理は、近くの男子校に通う同学年の男子・葛城慶一郎に告白し、付き合うことになる。その告白の流れで慶一郎にキスをしようとする結理だったが、なぜか慶一郎から拒絶されてしまう。「完全にキスの流れだったじゃん」という結理に対して慶一郎は、告白にOKはしたが「性的な接触については同意していない」という謎の回答をする。 実は慶一郎は祖父・父ともに元内閣総理大臣と言うエリートで、さらに"葛城家のしきたり"として「十八歳まで異性との性的接触を禁止されている」という厳格な家庭に育った人間だった。結理と同い年である慶一郎が18歳になるまではあと1年半。つまりそれまでの間、結理が慶一郎に気安く触れることは許されないらしい。 それからというもの、結理が不意打ちで彼に触れようとしたらまるで痴漢を撃退するかのごとく関節を決められたり、2人でいるときも実は葛城家のSPに監視されているということが判明したりと、なかなか恋人として(物理的に) 距離を近づけることができない。 そんな、恋人同士のイチャイチャに夢を持っていた結理と、何よりも自身の家柄としきたりを重んじる慶一郎との交際を描いた作品。 あらすじを見ると、アプローチを仕掛けて行く結理に対して慶一郎があしらっていくという形のラブコメのように見えるのだが、実際にはそれだけではない作品。というのも、導入部分からは読み取れないのが、読み進めていくと結理が慶一郎のことを好きな以上に慶一郎が結理のことを大好きで、彼自身も結理に近づきたい、触れたいという感情を我慢しながら彼女に接しているということが分かってくる。 そんな彼が、基本的には葛城家のしきたりを第一に行動し結理との距離を保とうとするが、ある時には正攻法で、ある時にはしきたりの隙を突いて結理の期待に応えようとしてくれる、そのギャップが可愛らしい。 ただ、そんな慶一郎の行動が若干的外れだったり、そもそも結理の期待しているようなイチャイチャとはかけ離れていたりして、なかなか結理自身が満足する交際はできない、その様子もラブコメとして楽しい作品。 1巻まで読了
sogor25
sogor25
2020/10/04
「青春×機関銃」NAOEさんの新作スペースファンタジー #1巻応援
普通の高校生・郡司晃(ぐんじ あきら)は下校途中、なぜかフードをかぶった青年と杖をついたおばあさんの二人しか乗っていないガラガラの電車に乗り込みます。すると次の瞬間、おばあさんは背中から何本も触手のようなものを伸ばし、それに対して青年は 刀のような武器で応戦するという、およそ現実とは思えないような戦闘が始まってしまいます。 突然の出来事に呆然とする晃でしたが、戦闘の隙を突いて逃走を図るおばあさんに触手で捕まり、そのまま拉致されてしまいます。おばあさんの家まで連れてこられた晃は、そのおばあさんから彼女が宇宙人であること、地球には一般人に紛れて宇宙人が普通に生活していること、そしてそんな宇宙人を管理している「Arien Management Organization」通称「AMO」という組織が存在することを知ります。 この物語は こんな経緯で宇宙人の存在を知った彼が AMO の一員となり戦いに巻き込まれていくという話です。 実は地球には人間に紛れて宇宙人が住んでいたという設定は ファンタジーとしてよく見られる設定ではあると思いますが、迫力のある戦闘シーン、主人公の晃が宇宙人の側にいきなりさらわれてしまうという導入、そしてその後の晃がAMOに所属するまでの一連の展開が面白くてつい物語に見入ってしまいます。 また、普通の高校生だと思われていた晃にも、本人すら知らない秘密があり、実はその伏線が一番から隠されているという構成の上手さもあり、とにかく先へ先へと引き込まれる作品になっています。 1巻まで読了