寸々2023/12/05資本主義社会に生きるみなさんへ、『カデギ』を読んで今すぐ物欲を減退させよう!!!!この漫画が描かれているのは数年前の韓国だが、2023年現在の日本でも、物流周りの深刻さは当時より一層厳しくなっている。 物流倉庫で働いていた作者の実体験を元にした作品ではあるが、単なるコミックエッセイではなく、かといって問題を情に訴えかける社会派漫画でも無い。 辛い労働環境を感情的に描こうと思えばいくらでも出来るんだろうが、"カデギ"という現場に対して適度な温度感を持って描いているように感じる。これは作者の狙ったところっぽくて良い。 逆にそのテンション感は、PC・スマホ画面のクリックひとつでモノを買ってしまう「消費者としての私」にジワジワと訴えかけてくるものがある。 韓国(特にソウル)は競争が激しい社会であることが知られているが、日本(の東京)もまた同じで、現代社会で働く「労働者としての私」という面にも刺さる描写ばっかり。 ソウルで生き抜く主人公の同士的キャラクターの女性が出てくるんだけど、これがロマンスにならないのも好きなポイント。 韓国の若者はラブロマンスに飽きているという風潮もあるらしく、それを汲んだもの?カデギ 物流倉庫でミックスコーヒーをがぶ飲みしながら働いた話イ・ジョンチョル 印イェニ 首藤若菜11わかる
寸々2023/12/05書店あるある?ラブコメ杓子定規な性格の主人公が漫画の面白さ(とミステリアス美女書店員)に魅せられ、書店員のアルバイトとして働くことになり…という導入から始まるお仕事ラブコメ。 書店(特にコミック売り場)で働いたことのある人ならあるある…になる?ようなエピソード、昨今の書店を取り巻く事情だったりが描かれる。この辺りはラブコメでありながらも叙情的というか。 街の本屋や、本・漫画のフィジカルさを大切にする人に読んでほしい。まちの本屋の御書山さんいずみせら3わかる
寸々2023/12/05ネタバレ幼馴染喪失からの克服百合死んじゃった友達の名前をカッターで手首に掘る女、ヤバ!! 「作品だけでもこの世に残しておかないとその人としての存在が消えてしまう」という思い込みを、自分も創作活動の中に身を置くことで「作者の本当の感情までは理解できない(=作品は作者のもの)」という考えに昇華していく。その克服シーンが、死んでしまった友達と夢の中でネコ語(本当の気持ちを隠したコミュニケーション)を交わす絵で描かれるのが凄い。 "Life goes on"的な物語が個人的に最近刺さることが多い。 星期一回収日さん、『綺譚花物語』と比較すると今作は黒い画面が特に印象に残る。ネコと海の彼方星期一回收日 陳巧蓉(巧喵)3わかる