闇夜の鴉の物語
SF漫画界の巨匠・松本零士が描く不思議な魅力があふれるファンタジー短編集。木下(きのした)に誘われて無人島の馬魚ヶ島にやってきた美しい女性。馬魚ヶ島を嫌う彼女は、かつてその島に住んでいて自分との別れ話から自殺した男の話をする。それから木下と彼女はセックスを始めるのだが、闇夜に佇むカラスがそれを見ていた……。そのカラスの正体とは?そして木下の目的とは?
男達が腰にぶら下げた拳銃で命のやりとりをしていた時代、そこはインディアンを初め、保安官や無法者が暮らす混沌とした西部劇そのものの世界。この大草原の小さな四畳半に住むのは、松本零士のおなじみのキャラクターであるトチロー。酒と女をこよなく愛し、男の誇りを何よりも大切に生きるトチローが大草原でドタバタ繰り広げる読み切り集。
空間機甲隊に所属するヤマは強行偵察の末、自然防衛サイト4に不時着する。半死半生の彼を助けたのは、ナミという名の女性だった……「空間機甲団」。未来に夢をかける少年、バン=サイゴーは希望を胸に宇宙へ飛び出す。しかし宇宙から帰ってきた兄が残した最期の言葉「おまえは宇宙へ行ってはいけない」が頭にひっかかっていた「機械人間マシンナーバン」。孤独な宇宙で生きようともがく人々を描く、7編のSF短編集。
美女にだまされ、タイムスリップの実験台にされた男の復讐劇「ダイナソア・ゾーン(恐龍帯)」。新しい人類を造るのに最も適した男として、未来に呼び出されたモト・アキラが見たのは合成生命体インセクターが支配する地球だった……「コスモレディSS」。才能はあっても愛に恵まれない哀しい男たちを、『銀河鉄道999』や『宇宙海賊キャプテンハーロック』など多くの名作漫画を送り出してきた巨匠・松本零士が描く、8篇の短編集。モテナイ男には世間の風がことさら冷たく感じるのだ……。
『銀河鉄道999』や『宇宙海賊キャプテンハーロック』など多くの名作漫画を送り出してきた巨匠・松本零士が、地球最後の日本人、モリ・シゲルの孤独な戦いを描く近未来サスペンス。長い長い宇宙探索の旅から地球に戻ってきたモリは、何者かによって記憶を消されてしまう。覚えているのは、自分が最後の日本人であるという事だけ……。なぜ、日本人は消えしまったのか?謎を追うモリの手には、孤独しか残らない……。
ド近眼でチビでガニマタな主人公・好川ウタマロが、自分の巨根とセックステクニックでさまざまな依頼を解決する、松本零士のエロティック人生哲学。同じアパートに住む冴えない男・ウタマロが気になる会社員・山下(やました)は、天井裏に忍び込んでウタマロの部屋を覗く。そこには、一升瓶サイズのモノで人妻とセックスするウタマロの姿があった。その後、依頼人であった人妻の夫がその部屋にやってきて……!?読み切り短編『さらばロマンの時よ』『聖女に白い血』も収録。
SFコミック界の巨星・松本零士が天才レオナルド・ダ・ヴィンチの謎多き生涯に挑戦する!!幾世紀もの未来。人類の生存する大銀河系は宇宙の「崩壊断面」へ遭遇していた。そこからすべり落ちれば「無の暗黒」へ飲み込まれすべてが終わる……。破滅までに残された時間はあと30年!リサーチの結果、これを救える人物はアインシュタインでもキューリーでもフォンブラウンでもなく、天才レオナルド・ダ・ヴィンチのみ!1452年夏、寒村ヴィンチを飛んでいた“蚊”の吸った血液から「彼」を再生させるプロジェクトが、ミナミ教授指揮のもと行われようとしていた。ミナミ教授の考えに反対するマミア・ルナ・螢子(けいこ※螢の文字虫→火)は、計画実行の直前、復元機(レプリカートパンドラ)を破壊し時空船(タイムクルーザー)でレオナルド・ダ・ヴィンチの生きていた時代へ向かう。彼女はレオナルドのそばでそのすべてを学び、もう一度未来に戻ると言うのだが……。
明暦2年(1656年)、将軍・徳川家光の治世は終わり、病弱で若い家綱の時代。三浦安次が領主の下野壬生3万石。その三浦家の嫡男を養育する城下にある黒松屋敷から物語は始まる。鬼道衆の手練れである蔵蒼平は黒松屋敷に潜り込み、黄金城への手がかりを探していた。そこに人でありながら鬼道衆と同じ力を持つ賽河星之助が現れ、蒼平と刃を交える。イマジネーション溢れる原作の魅力を、独特の感性と筆致で描き出した『妖星伝』第1巻。
アルバイトしながら中学校へ通う苦学生・大山大(おおやま・だい)は、間違えて時刻表に書いていない、存在しないはずの電車に乗車してしまう。その電車の名は漂流幹線000(スリーゼロ)。時を超え旅をする000の無限区間定期券を手に入れた大山は、謎の美女・メイビスに導かれるまま、時空を股にかける旅に出発する!西無時谷(にしむじだに)という名の駅に降り立った大山が見たのは、永遠の平和と幸福の追求のために時間が停止させられた街だった……。松本零士の描く時空ロマン大作!!
“ひるあんどん”と呼ばれるダメ男・敷井高志(しきい・たかし)の、悲喜こもごもな会社員生活を描く。深夜にタクシーで株式会社“大会社K.K”へやってきた新入社員・敷井高志は、翌日の入社式のために上京するも早く来すぎてしまい、会社の近くで営業するおでん屋台で酒を飲む。そして宿直していた先輩社員へ挨拶に行った敷井は、その社員が女を連れ込んでエッチしてるのを目撃して……!?
エンジン音が地上から絶えて久しく、バイク禁止令の敷かれた近未来。旧式のバイクに乗り、旧式の武器を使って機甲旅団司令のゼラ・ツェンダーを倒せば、バイク禁止令は解除され、自由に走って旅することができるという。だが、もう世界のどこにも動くバイクはなかった…。それでもゼラを倒すことに命を懸ける美女、セイバー・セラザートは、老人・シンに、もう一息で動くようになるバイクがあるとの話を聞き…!?
鉛をも溶解する灼熱地獄のような金星から、新たな土地を求めて地球へとやって来た高等生命体。だが地球の環境は、彼らの持ち込んだエネルギーを急速に奪い、それどころか、人間の脳細胞の働きも低下させてしまうという…。(翼手龍の墓場) 地球と金星の間には無の空間があった。金星の調査に向かった古教授と台場は、沈黙圏と呼ばれるそれを通過し、金星へとたどり着いた。しかし、そこで二人が見たのは…!?(金星の死の都) 他、全12編を収録したSF傑作短編!!
海底で異変が起きている!?地球規模の危機に、深海探査船「くろふね」は日本海溝に向かうが、1万メートルの深海で遭遇した「ヘルメット党」の潜水艦によって破壊されてしまう……。「くろふね」に乗船していた沖博士の息子・ススムは、「くろがね」と共に海に消えた父と兄の遺志を継ぎ、二人が残した潜水艦「スーパー99(ナインナイン)」に搭乗する!なぜ「くろふね」は狙われたのか?「ヘルメット党」の目的は?「スーパー99」、今、出航のとき!松本零士が描く大海洋アクション!
太陽系第10惑星プロメテ――1億7千万年の周期で太陽の周りを一周する、気の遠くなるほど遠い星。地球とほぼ同じ環境といわれるプロメテを開発しようと、人類はプロメテ移住計画を発動するが、パイロット・一文字断鉄の裏切りによって失敗に終わる。そして10年後……。ドップラー総統がプロメテ星を選ばれたエリートのみが支配する星にするべく暗躍するなか、一文字断鉄の息子・タクマは卑怯者の息子とそしられながらも、大江戸博士のもと、パイロットの腕を磨いていた。ドップラーによって劣勢に追いやられる大江戸一派だったが、彼らには巨大ロボット“ダンガードA”という、切り札があった!!『銀河鉄道999』の松本零士が描くスペース・ロボット・ロマン!!
●登場人物/ラダー(宇宙のとある惑星で殺戮を続ける男)、裸田(ラダーの先祖)。▼第1話/赤血光道編▼第2話/暗黒光道編▼第3話/無体漂流者編▼第4話/ワイナピチュの黒い影▼第5話/ガンフロンティア ●あらすじ/広大な宇宙の中にある惑星で無差別殺戮を続ける男・ラダー。彼が何故人を殺していくのか、ラダー自身も、その他の誰も知らない。ある時、出会った敵を追ったラダーは、一艘の漂着した宇宙船までやってくる(第1話)。▼地球に深い霧が漂っている。その霧が晴れた時、闇が訪れた。3ヶ月後、闇夜に宇宙船が現われ、裸田をはじめとする人々は、支持に従い宇宙船に乗り込む。地球を飛び立ったその時、地球は黒い星と衝突、消滅する(第2話)。●本巻の特徴/暴騰で語られるラダーの殺戮行為の理由が、第5話で明らかに。登場する惑星/ラダーのいた惑星(名前なし)(第1話)、地球(第2、3話)、大気の希薄な惑星(名前なし)(第4話)、ガンフロンティア(第5話)
「銀河鉄道999」でおなじみであり、SF漫画界の巨匠とされる松本零士が描く、地球の新しい将来に尽力する美女・メロウが活躍する近未来SFアクション。移動性ブラックホールと宇宙線シャワー、そしてダナサイトの影響を受けてしまった地球を元に戻すべく、惑星スヴァンから派遣されたメロウ。そして東京のネリマにいた台羽哲郎(だいば・てつろう)と森木(もりき)先生のところに降り立ったメロウは、自分にそっくりな森木先生の体を間借りする。そこへ現れた武装集団トレーダー・フォースは、メロウと台羽を捕らえるのだが……!?
とある古びたアパートが火事になった。そのアパートにひとりの老人が飛び込もうとしている。偶然前を通りかかった司朗は、慌てて老人を引き留めるが老人の力に勝てず、一緒に燃え盛るアパートの中に引きずり込まれてしまう。そのアパートの中で、司朗は一枚の美しい戦艦の写真を目にする。老人に指示されるまま、急いでその燃えかかった写真をカメラに収めた司朗と老人は、間一髪で脱出する。その夜、司朗の家に瀕死の重傷を負ったはずの老人が訪ねてくる。さっき司朗がカメラに撮った戦艦「まほろば」を、死ぬ前にどうしても見たいのだと言う。「まほろば」とは一体…!?
いま再び届けたい「あの日」からの物語 3.11の震災とそれに続く原発事故に衝撃を受けた著者が立て続けに発表した作品の数々。フクシマに住む少女が主人公の表題作「なのはな」や放射性物質と人間との関係を描いた3部作など、2012年に上製本で発売され注目を集めた『萩尾望都作品集 なのはな』に加えて、ビッグコミック本誌に掲載された「福島ドライヴ」を収録した、コミックスサイズ(B6判)の新装版。新装版にあわせての書きおろし「あとがき」も掲載。