名無し
1年以上前
グルメ漫画でもありビジネス漫画でもあり
人間ドラマでもあるという感じがする良い漫画。
いきなり第一話から第三話くらいにかけて
青果市場・仲卸という野菜流通の現場が
とてもリアルに判り易く描かれている。
漫画らしく都合よすぎではあるがテンポが良いし、
深刻な場面も適度に愛嬌のある展開で面白く読める。
その中に野菜への愛着と人間関係の愛情みたいなものも
ちゃんと、たっぷりと入っているが、
けしてくどくなく、ベタベタしたところがない。
まさに新鮮野菜の風味が生きている煮物、
という感じの美味しい面白さ(笑)
グルメ漫画は、美味いが絶対、になりやすい。
ビジネス漫画は、リアルに描きすぎると怜悧な感じになりやすい。
人情漫画は強く描きすぎると、重くてクドクなりがち。
その点「八百森のエリー」は、どれかの要素が突出しすぎたり
することがなくて話が上手く整っている感じがする。
バランスがとれているというか。くどくなくて後味がいい。
読後感は健康的に良いと言ってもいいだろう。
野菜をメインに扱った漫画だけに。
リアリティがない?部分をあえてあげるとすれば、
やたらと長身イケメン、ややジャニーズ系、少々BLっぽい、
そんなキャラが市場男子として多数登場することか(笑)