ナベテツ1年以上前「バカ」を描くには知性がいる、と書いて納得して頂ける方は、是非この作品を読んで下さい。腹を抱えて笑える魅力的なバカが沢山出てきます。 作者の山田先生は、「へうげもの」でファンの裾野が一気に広がりましたが、直前に描いていたこの作品も素晴らしい作品です。 基本、山田先生の作品は「快楽主義者」と「禁欲主義者」のせめぎあいになるのですが、この作品はその構図が実に分かりやすく、更に面白く描かれています。 豪速球に思いっきりバットを振り回す。そのプリミティブなコミュニケーションは山田先生のマンガでしか味わえないものですし、時折垣間見えるシリアスな部分もまたスパイスとしてこの作品を引き立ててくれます。隔週連載でしたが、モーニングで読むのが楽しみな作品でした。ジャイアントどでかい男の物語7わかる
名無し1年以上前現実の団地は住んでたからわかるけど、漫画の中の団地はゴトウユキコ 水色の部屋 みたいな焼けた畳でストーリーはちょっと暗く映画のイメージ強い でもこの漫画好きだから上下巻読んでほしい自由広場団地を舞台としたマンガが読みたい3わかる
ナベテツ1年以上前幸せか?と訊かれて、ためらいなく頷くことが出来る大人は、どれくらいいるのでしょう。少年の日に思い描いていた大人と今の自分との間に、どれくらいの距離があるのか。殆んどの人間はそんなことを忘れてしまうんでしょうけれど、この作品は、くたびれた大人になった主人公を「ハッピーにしてあげる」という謎の美少女が出会い、始まります。 ピュアであるということは、必ずしも良いことではないと分かるくらいには老成してしまった人間は、彼女の問いかけに対して恐らく言葉をなくしてしまうのではないかと思います。それでもこの物語を読んでしまうのは、恐らくある種の郷愁があるからではないかと思います。もう戻ることの出来ない時代があると理解して、ただ喪ってしまったことを嘆くのではなく、手にしたものをいとおしむことが出来る大人になったと自覚すること。星里もちる先生は、物語の中に数滴の「毒」を混ぜる人なんですが、この作品はそのバランスが絶妙だと思いますし、その毒を包む糖衣は比較的受け入れられやすいと思います。 夢かもしんないつぎはぎだらけの幸せでも6わかる