愛し愛されて生きるのさ結婚まであと○センチ。 湯切優starstarstarstarstar_border野愛子どもの頃は泣き虫で守られてばっかりだった男の子が、成長して逞しくなって女の子を守れるようになってめでたしめでたし……だけが正解じゃないんですよね。 守る守られる強い弱い男女みたいに白黒つけなきゃいけないことなんかないし、手を繋いで支え合って対等に愛を語るのが美しいじゃないですか! そうわかってはいるけれど、好きな人より強くありたいとか弱いままでいたくないという気持ちもわかります。やっぱりいいところだけ見ていてほしいし頼られたいもの。 この感情を「わかるわかる」だけで片付けず、それは愛なの?ただのプライドじゃない?と問いかけてくるのが素晴らしい。 健やかなるときも病めるときも……の言葉の意味を身をもって理解した2人が美しいです。 単純に大きい女の子が好きな人にもおすすめ。野愛8ヶ月前『結婚まであと○センチ。』のお気に入り度をstarstarstarstarstar_borderにしました。結婚まであと○センチ。湯切優異世界×キツネ×ご飯こぎつね、わらわら 稲荷神のまかない飯 いただきますっ! 松幸かほ 西実さくstarstarstarstarstar_border野愛異世界モノでもふもふのキツネがいてご飯もでてきて……魅力的な要素を詰め込みすぎに思えるけれど、優しくて可愛くてあたたかい世界観に夢中になってしまいます。 職場のトラブルでどん底にいた料理人が、事故で稲荷神の里「あわいの地」にやってきてしまい、持ち前の料理の腕で稲荷神たちと打ち解けていくお話。 ちっちゃい見習い稲荷は可愛く、大人(?)の稲荷神はかっこよく、料理は全部美味しそうで幸せな気持ちになります。 ただ癒しの世界だけでなく、誰かに喜んでもらうことの幸せや辛いことの乗り越え方など大切なこともたくさん教えてくれます。 いちばんちっちゃい見習いのすーちゃんがとにかくかわいい。あと冷蔵庫のシステムがめちゃくちゃかわいいので見てほしい。 野愛8ヶ月前『こぎつね、わらわら 稲荷神のまかない飯 いただきますっ!』のお気に入り度をstarstarstarstarstar_borderにしました。こぎつね、わらわら 稲荷神のまかない飯 いただきますっ!松幸かほ西実さく野愛9ヶ月前『シブヤニアファミリー』のお気に入り度をstarstarstarstarstar_borderにしました。シブヤニアファミリー久米田康治久米田をひさしぶりに読むシブヤニアファミリー 久米田康治starstarstarstarstar_border野愛はじめて読んだのに懐かしい〜って思ってしまった。まだまだ懐かしむような漫画家でも作風でもないのに! 日常漫画っぽいけどソリッドなギャグをたくさん放り込んでくる感じ、畳み掛けてくるのにテンションは高くない感じ、久米田だなあ…としみじみうれしくなってしまった。懐かしいというより心地いいなのかも。 渋谷をテーマにしてるのもすごくいいなあ。 お洒落な街とか若者の街だったのはひと昔前のことで、今の渋谷は人やモノやカルチャーが統一感なくひしめき合うコラージュみたいな街だと思う。 そのスピード感と情報量の多さが作品とマッチしていて気持ちいい。 実際に住んでるからこその解像度の高さなんだろうか。野愛9ヶ月前平方イコルスン『スペシャル』 グッとくるというかゾクっとするというか また読み直して日常を噛み締めてしまう作品自由広場2〜3年内に完結した漫画で終わり方がグッと来るやつ4わかる人物描写がよかった創作文芸サークル「キャロット通信」の崩壊 綿本おふとんstarstarstarstarstar野愛小説家はとうの昔に諦めてしまったけれど、何者かになりたい気持ちを捨てきれずに集まり続ける3人の女の子。 平和で楽しそうな3人の文芸サークル「キャロット通信」が何をきっかけに崩壊したのかを描く作品。 可愛らしくあたたかみのある絵柄、女の子たちのほのぼのした会話、そこからの残酷で現実的な展開がおもしろいのはもちろんだけど、主人公・川上の人物描写が素晴らしかった。 工場で長年働きながらも工場の人たちをナチュラルに下に見てる感じが節々に現れていてゾクゾクした。ちょっとしたリアルさがいい。 この描写があるから後半の展開がさらに残酷に見えていいんだよな……と感心してしまった。 夢を諦めないのはいいこととされがちだけど、諦めきれないのは悲劇でもあるんだなあと改めて実感させられる作品。 救いと見るか呪いと見るかは読む人次第なのかも。野愛9ヶ月前『創作文芸サークル「キャロット通信」の崩壊』のお気に入り度をstarstarstarstarstarにしました。創作文芸サークル「キャロット通信」の崩壊綿本おふとん物語られる側にいく豪雨を待つ えさしかstarstarstarstarstar野愛人生で一度くらい、雨でも降っていれば格好ついたかなという瞬間があると思う。雨だったら晴れだったらゴミが一発で入ったら……動き出すきっかけを探しているだけに過ぎないが、あの瞬間自分を見ている何かが確実に存在する。 自分が見ている世界のフレームに自分が入ることはないのに、入っている気がする。 そんなことを考えながら読んだ。 クラスメイトに告白したい女の子。勝負のタイミングを伺うガンマン。漂流するクルーザー。日照りに苦しむアフリカの人々。 違う場所、違う時代を生きる人たちが同じように豪雨を待っている。物語を動かすために雨が降らなければならない。物語は入れ替わりながら、日常と非日常を混ぜ合わせて進んでいく。 今雨が降り出したら自分もこの物語に取り込まれてしまうのではないか。自分も豪雨を待つものに、物語られるものになってしまう。 ガルシア・マルケスとか好きな人は読んでみてほしい。つい豪雨を待ってしまうはず。野愛9ヶ月前『豪雨を待つ』のお気に入り度をstarstarstarstarstarにしました。豪雨を待つえさしかこれ持ってお散歩したい模型の町 panpanyastarstarstarstarstar野愛凄い作品や凄い才能に出会ったときに「何食べたらこうなるんだ」「どんな景色が見えてるんだ」みたいな言い方をすることがあるけれど、panpanya先生はわりと普通の食事をして普通の通学路や散歩道を通って生きてきたんじゃないかと思う。 広い世界に目を向けなくても、目の前のものをじーっと見つめていたら勝手に広がっていくんじゃないかと思わせてくれる作品。 なんの変哲もない日常のようでめちゃくちゃ変、でもなんか見たこともやったこともあるような気がする。この作品を読んだ直後にお散歩したらとんでもないことが起こりそう。 非日常にトリップしてたら地元の市章が出てきて急に日常に引き戻された。 « First ‹ Prev … 3 4 5 6 7 8 9 10 11 … Next › Last » もっとみる
愛し愛されて生きるのさ結婚まであと○センチ。 湯切優starstarstarstarstar_border野愛子どもの頃は泣き虫で守られてばっかりだった男の子が、成長して逞しくなって女の子を守れるようになってめでたしめでたし……だけが正解じゃないんですよね。 守る守られる強い弱い男女みたいに白黒つけなきゃいけないことなんかないし、手を繋いで支え合って対等に愛を語るのが美しいじゃないですか! そうわかってはいるけれど、好きな人より強くありたいとか弱いままでいたくないという気持ちもわかります。やっぱりいいところだけ見ていてほしいし頼られたいもの。 この感情を「わかるわかる」だけで片付けず、それは愛なの?ただのプライドじゃない?と問いかけてくるのが素晴らしい。 健やかなるときも病めるときも……の言葉の意味を身をもって理解した2人が美しいです。 単純に大きい女の子が好きな人にもおすすめ。野愛8ヶ月前『結婚まであと○センチ。』のお気に入り度をstarstarstarstarstar_borderにしました。結婚まであと○センチ。湯切優異世界×キツネ×ご飯こぎつね、わらわら 稲荷神のまかない飯 いただきますっ! 松幸かほ 西実さくstarstarstarstarstar_border野愛異世界モノでもふもふのキツネがいてご飯もでてきて……魅力的な要素を詰め込みすぎに思えるけれど、優しくて可愛くてあたたかい世界観に夢中になってしまいます。 職場のトラブルでどん底にいた料理人が、事故で稲荷神の里「あわいの地」にやってきてしまい、持ち前の料理の腕で稲荷神たちと打ち解けていくお話。 ちっちゃい見習い稲荷は可愛く、大人(?)の稲荷神はかっこよく、料理は全部美味しそうで幸せな気持ちになります。 ただ癒しの世界だけでなく、誰かに喜んでもらうことの幸せや辛いことの乗り越え方など大切なこともたくさん教えてくれます。 いちばんちっちゃい見習いのすーちゃんがとにかくかわいい。あと冷蔵庫のシステムがめちゃくちゃかわいいので見てほしい。 野愛8ヶ月前『こぎつね、わらわら 稲荷神のまかない飯 いただきますっ!』のお気に入り度をstarstarstarstarstar_borderにしました。こぎつね、わらわら 稲荷神のまかない飯 いただきますっ!松幸かほ西実さく野愛9ヶ月前『シブヤニアファミリー』のお気に入り度をstarstarstarstarstar_borderにしました。シブヤニアファミリー久米田康治久米田をひさしぶりに読むシブヤニアファミリー 久米田康治starstarstarstarstar_border野愛はじめて読んだのに懐かしい〜って思ってしまった。まだまだ懐かしむような漫画家でも作風でもないのに! 日常漫画っぽいけどソリッドなギャグをたくさん放り込んでくる感じ、畳み掛けてくるのにテンションは高くない感じ、久米田だなあ…としみじみうれしくなってしまった。懐かしいというより心地いいなのかも。 渋谷をテーマにしてるのもすごくいいなあ。 お洒落な街とか若者の街だったのはひと昔前のことで、今の渋谷は人やモノやカルチャーが統一感なくひしめき合うコラージュみたいな街だと思う。 そのスピード感と情報量の多さが作品とマッチしていて気持ちいい。 実際に住んでるからこその解像度の高さなんだろうか。野愛9ヶ月前平方イコルスン『スペシャル』 グッとくるというかゾクっとするというか また読み直して日常を噛み締めてしまう作品自由広場2〜3年内に完結した漫画で終わり方がグッと来るやつ4わかる人物描写がよかった創作文芸サークル「キャロット通信」の崩壊 綿本おふとんstarstarstarstarstar野愛小説家はとうの昔に諦めてしまったけれど、何者かになりたい気持ちを捨てきれずに集まり続ける3人の女の子。 平和で楽しそうな3人の文芸サークル「キャロット通信」が何をきっかけに崩壊したのかを描く作品。 可愛らしくあたたかみのある絵柄、女の子たちのほのぼのした会話、そこからの残酷で現実的な展開がおもしろいのはもちろんだけど、主人公・川上の人物描写が素晴らしかった。 工場で長年働きながらも工場の人たちをナチュラルに下に見てる感じが節々に現れていてゾクゾクした。ちょっとしたリアルさがいい。 この描写があるから後半の展開がさらに残酷に見えていいんだよな……と感心してしまった。 夢を諦めないのはいいこととされがちだけど、諦めきれないのは悲劇でもあるんだなあと改めて実感させられる作品。 救いと見るか呪いと見るかは読む人次第なのかも。野愛9ヶ月前『創作文芸サークル「キャロット通信」の崩壊』のお気に入り度をstarstarstarstarstarにしました。創作文芸サークル「キャロット通信」の崩壊綿本おふとん物語られる側にいく豪雨を待つ えさしかstarstarstarstarstar野愛人生で一度くらい、雨でも降っていれば格好ついたかなという瞬間があると思う。雨だったら晴れだったらゴミが一発で入ったら……動き出すきっかけを探しているだけに過ぎないが、あの瞬間自分を見ている何かが確実に存在する。 自分が見ている世界のフレームに自分が入ることはないのに、入っている気がする。 そんなことを考えながら読んだ。 クラスメイトに告白したい女の子。勝負のタイミングを伺うガンマン。漂流するクルーザー。日照りに苦しむアフリカの人々。 違う場所、違う時代を生きる人たちが同じように豪雨を待っている。物語を動かすために雨が降らなければならない。物語は入れ替わりながら、日常と非日常を混ぜ合わせて進んでいく。 今雨が降り出したら自分もこの物語に取り込まれてしまうのではないか。自分も豪雨を待つものに、物語られるものになってしまう。 ガルシア・マルケスとか好きな人は読んでみてほしい。つい豪雨を待ってしまうはず。野愛9ヶ月前『豪雨を待つ』のお気に入り度をstarstarstarstarstarにしました。豪雨を待つえさしかこれ持ってお散歩したい模型の町 panpanyastarstarstarstarstar野愛凄い作品や凄い才能に出会ったときに「何食べたらこうなるんだ」「どんな景色が見えてるんだ」みたいな言い方をすることがあるけれど、panpanya先生はわりと普通の食事をして普通の通学路や散歩道を通って生きてきたんじゃないかと思う。 広い世界に目を向けなくても、目の前のものをじーっと見つめていたら勝手に広がっていくんじゃないかと思わせてくれる作品。 なんの変哲もない日常のようでめちゃくちゃ変、でもなんか見たこともやったこともあるような気がする。この作品を読んだ直後にお散歩したらとんでもないことが起こりそう。 非日常にトリップしてたら地元の市章が出てきて急に日常に引き戻された。
子どもの頃は泣き虫で守られてばっかりだった男の子が、成長して逞しくなって女の子を守れるようになってめでたしめでたし……だけが正解じゃないんですよね。 守る守られる強い弱い男女みたいに白黒つけなきゃいけないことなんかないし、手を繋いで支え合って対等に愛を語るのが美しいじゃないですか! そうわかってはいるけれど、好きな人より強くありたいとか弱いままでいたくないという気持ちもわかります。やっぱりいいところだけ見ていてほしいし頼られたいもの。 この感情を「わかるわかる」だけで片付けず、それは愛なの?ただのプライドじゃない?と問いかけてくるのが素晴らしい。 健やかなるときも病めるときも……の言葉の意味を身をもって理解した2人が美しいです。 単純に大きい女の子が好きな人にもおすすめ。