mampuku
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1年以上前
 竹取物語をモチーフとし平安時代の日本のような舞台設定のファンタジーでありながら地球~月間を移動するハイテクノロジーを持つ近未来SFでもある。  月の世界の皇女であった主人公・カグヤは敵対勢力によるクーデターに巻き込まれ、皇女の証である宝剣を携え地球へと落ち延びる。その星は「穢星」と呼ばれ、月の重罪人が流される"流刑地"だった。というあらすじ。  精神的にも未熟だった主人公が幾たびの試練を乗り越えていくうちに使命に目覚めめきめきと頭角を現していくという、少年漫画としては割と王道な主人公像じゃないでしょうか(マキバオー、ナルト、東卍のタケミチなど)絵に関してはすごくジャンプの血が濃いなと感じました。デフォルメの仕方がバクマンによく似てます。  画力、世界観、キャラクター、どれを取ってもハイレベルですが、元ネタが中学古文で習う竹取物語だったり地球の重力に苦しんだりするのに一切の注釈や解説がないハイコンテクストぶり、衣服や装飾品の細やかな描き込みも含めて、週刊でなくウェブでもなくSQという雑誌に合っていたなと思います。「いとウザし」「マジあはれ」などのフレーズは中学生が喜びそうです。  絵やセンスがすごく好きな作家さんなので長編の新作が読みたいと思いながら6年が経ってしまった…
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前
この漫画の見所は●熊本県漫画●運転好きのかわいい上司を愛でる●難しい道を楽しむ、などが挙げられます。私は熊本も、車も詳しくないのですが、「難しい道」の描き方に面白さを感じました。 例えば、坂道やカーブを「写真」で表現するのは、意外と難しいです。自分で撮った写真を人に見せても「それで?」と言われて終わってしまいます。面白い部分を、端的に表現できないのです。 私はこれは、写真という、縦横比が固定のメディアの限界なのかも、と思っています。強調したい部分以外が入り込み過ぎるので、主題のぼやけた写真になるのです。 そこでこの「漫画」作品の表現を見てみると、特徴的なのは、コマの縦横比が極端なことです。 例えばヘアピンカーブは、見開き四分の三を横長に三分割して、うねりの面白さをコマいっぱいに見せ、それ以外の部分をカットしています。 また、勾配や極細の路地は、極端に縦長のコマにクルマと道のみを強調し、苦しさや切迫感を演出します。 更に上り坂を表現するのに、画面を90度回転させ、重力に逆らうように車を上向きにするなど、様々な工夫で、地形の醍醐味だけを、コマの中に凝縮しています。 こうして、アップダウンのある光景を、実感をもって描き出しているこの作品は、地形マニア(特に坂道マニア)や酷道ファン(酷道も険道も出て来ませんが)などに、受け入れられるかもしれません。 言葉ではなく絵で「高低差マニア」をワクワクさせる作品として、今後も期待したいと思います! (熊本県漫画としてのレビューは、他の方に託します!)