猫つぐら島 猫は悪友 犬は盟友篇 其の2

猫つぐら島

ボロボロになって、絶望の淵に立たされた時、ふと、何か底知れぬ深みに出会うことがあります。この深みは誰もが持っているけれど普段は気付かない(或いは、気付かないふりをしている)ものなのかもしれませんが、本書の著者・猫十字社氏は極限状況に陥り、この深みにはまり、壊れてしまいました。つらく悲しいどん底の状態から「こちら」との扉を失ってしまった時、親友で犬を育てる「タカちゃ」と再会し、生まれたばかりの子犬を育てることになります。猫十字社氏はすべてを捨て、自分が信じた人=タカちゃの言うことだけを聞いて、犬を育て、犬と暮らす日々を送ることを決意します。犬との日々を送るうちに、猫十字社氏は静かに、穏やかに蘇生していきます。本編では、そのかけがえのない日々が、飾ることなく率直に、楽しく綴られています。そしてお互いの心が見えた時、犬は「元気な友達の目」を輝かせ、猫十字社氏は大きなやさしさを身につけます。まさに絶望のどん底の体験が「愉快で味わい深い人生を送るための得難い体験へと化学変化(あとがき)」したのです。この本では前作に引きつづき、本書に登場するタカちゃ先生が執筆した「これを知らないと犬(ケン)づら」という、犬と暮らす際に知っておいて欲しい基礎知識、基礎資料が掲載されています。また、本編の舞台となった長野県飯田市、下伊那郡の風景が犬の目の視点からはどのように見えるのかを実写した写真が載っています。合わせてお楽しみください。

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愛して姫子さん 2

愛して姫子さん

2019年、メジャーデビュー40周年を迎えた漫画家・柴門ふみ。40周年を記念して、1980年にメジャー誌で初連載した幻の作品を電子版で復刻!わたし室生姫子、高校2年。退屈、なにやらムシャクシャ……ついに私は決心した、平和な学園生活にバクダンを投げ込むぞ!叔母さんが、室生家に家出してきた。原因は夫の浮気。一方、学校では「家庭科教育」に力を入れ始めた。時ならぬ亭主の浮気増と家庭科教育の強化。女を家に縛りつけ、男は外で遊び放題、これは裏に何かあるに違いない! 真相を突き止めるべく、われらが姫子さんは調査に繰り出すが──。ヌードモデルにスカウトされて被写体になる快感を覚えたり、文化祭で女子高生デートクラブを企画したり、野球部の女子マネに志願して高校野球のタテマエに反発したりと、相変わらずのやりたい放題。でも、ひとつひとつ課題をクリアして、姫子もオトナになっていくのです……。他に、初期短編「かわいそうな姉さん」「星よりひそかに」を収録。

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ホワイトノート 柴門ふみ傑作選2

柴門ふみ傑作選

2019年、メジャーデビュー40周年を迎えた漫画家・柴門ふみ。40周年を記念して、初期傑作選を電子版で復刻!授業中、ノートをとろうとしない太田原薫子は学校の問題児。しかし、父親が高名な社会学者のため教師も口出しが出来ない。「白いノートに文字なんか書きたくない」薫子の頑なな態度には、ある理由が……「ホワイトノート」。芸大を目指して東京で二浪中の哲郎は、夏休みも帰省せず、ブラブラと過ごしていた。ある日、高校時代のマドンナ倉橋と街で偶然出会った哲郎は、女子大生になった彼女のことが頭から離れられず、深夜に電話をかけてしまう──「20才のぼくの夏日記」他に、「世良クンに会ったのよ!!」「桑田クンがんばって!!」「Tokushiman Graffiti’72」「反逆天使の墜落」「いちばん寒い僕の冬」「12月物語」。デビュー前にケン吉名義で描いたナンセンス漫画「嘔吐」「別れのことばはいわないで」「不倫の恋」「わたしにとって民主々義とは何だろう?」「共通一次」も収録。

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