人間として社会を生きる一人の雪女の日常を描いた読切。 https://bigcomics.jp/episodes/ede2d0c147441/ 妖怪であることをコンプレックスや生きづらさとして抱えて生きるのか、他人には無い大切な個性として生きるのか。 マスコットキャラ的な猫又や同僚、豆腐小僧とのコミカルなやりとりを経て見えてくるものがあってよかったです。 それにしてもリュックの行方は…。
第10回青年漫画賞ビッグコミック編集長賞を受賞した作品。審査員だった浦沢直樹先生の「ラストが陰惨すぎるのではないか」という指摘を受けて、ラスト2ページを描き足しての掲載になったとの事。ちなみにビッコミで公開されるのは改訂前のものだそうです。 ビッグコミック系で描いていくなら浦沢先生の指摘通りエンタメとしての完成度が必要になんだろうなと思いました。青年漫画賞受賞者にはMONSTERのような作品を描いて欲しいという気持ちが私にもあります。でもあの救いようのないダークな感じがウケる雑誌もあるだろうからやっぱり好みの問題かもしれないですね。加筆については正直してもしなくてもあまり印象は変わらない気がしました。
元夫婦。一度は人生を共にした関係なのだから、やはり他人にはなれないのだろうか。 ちょっと距離はありつつも、共通の話題は尽きることがない。知らない日々の話も聞きたい。そういうものなんだろうか。 あっさりしているようでいて、生きる希望を感じさせてくれるお話。
元夫婦という間柄ならではの会話から親しみと少しのぎこちなさが感じられて、ちょっとクスっとできて最後はグッときた
25歳が描いたとは思えない渋いヒューマンドラマでした。若年性アルツハイマーになってしまった父親。お気に入りの煙草を吸っている時だけは意識が正常になりあの頃の父親に戻るんだけど、その銘柄が廃盤になってしまったので残り2箱しかない。大事に吸わせなければならないと思っていたところに母親がガンで倒れてしまう。最後のお別れの為に煙草を吸わせようとするが…。煙突を大きな煙草に見立てたシーンが詩的で印象に残りました。このままビッグコミックで渋めの人情もの路線で描かれるんだろうか。なんにせよ次回作が楽しみな新人さんです。
コミックスは紙のみの発売という謎仕様だったので読めてなかったのですが、オアゾに別件できてたついでにたまたま目について購入しました!!!! 永井先生も巨匠なので言いづらいのですが、正直微妙でした・・・。単純なリメイクではなく、ストーリーはオリジナルです。ストーリーの骨格自体はそこまで変でもなかったと思います! ただ原作はミステリアスなムードが魅力なのですが、そういった部分がなくなってしまっていました。作風の違いってこともあるので、しょうがないのかもしれないのですが、別の作品の方がマッチしたかもしれないと思いました!すいません! 性的な描写もヤクザ同士の構想もなんとなくどことなくアレでした。。 冒頭「はじめに」に書かれた永井先生のばるぼらとブラックジャックに関する考察はなるほどど思いました。勉強させていただきました。
「荀令君」というのは三国志で有名な曹操を補佐した参謀・荀彧(じゅんいく)の別名です。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8D%80%E5%BD%A7 本作によると荀彧は当時のインフルエンサー的な存在で皆の憧れの的だったようす。主人公の陳羣(ちんぐん)がそんな彼のちょっと間抜けな様子を見て指摘すべきかあたふた逡巡する…というコメディ。 短いページの中で髪は神聖なものなので帽子を被るなど、当時の中国の知識も色々学べて勉強になりました。チャラい伊達男設定の郭嘉もいいスパイス。
主人公の稲葉はデリバリーヘルスの送迎ドライバー。 元ヤクザ上がりで女性たちに真摯に接する無骨でかっこいい姿と、「カルピチュ」やニンニクマンと呼ばれるキャラクターを愛好するちょっと子どもっぽいところのギャップが魅力的。昔気質のおいちゃんという感じでデリヘル嬢たちにも気に入られている姿がなごむ。 前編のラストではデリヘル嬢のミソラがトラブルに巻き込まれたところを颯爽と助けに入るのだがこれがまたかっこいい。早く続きが読みたい。
衝撃エッセイ「父はヤギと共に」の作者さんの新作です。強烈すぎる両親と絶縁してたけど愛犬が亡くなったので久しぶりに実家に帰ることになった…という話なのですが、前半は両親の激やばエピソードの紹介が主でした。特にお母さんがすごいですね…。お母さんも自分の言うことを否定しないで受け入れる愛犬のことは溺愛していたみたいだけど、ご飯を作った後の鍋を犬に舐めさせて「こうすれば川を汚さないで済むから!」って言ってたのは引いたな…。一緒に生活してた作者さんはかなり大変だったと思う。今はカウンセリングに通って漫画にすることも出来るようになったってのは救いだな。後半はいよいよ両親との再会だそうですがどうなるのか…。読むのもドキドキです。
引きこもりで家庭内暴力もはたらく中年息子への対応に疲弊して、ヒョウモントカゲモドキを息子として飼い始めるところまではなんとなく理解できるし、そんな妻の異変に戸惑いつつも意外とすんなり付き合ってあげる夫の対応力の高さが良かった。そんな優しさを持ち合わせている夫だけど、仕事の忙しさを理由に子育てに参加せず、息子を褒めたこともないという過去がこの現状の原因とも言える。そしてあのオチ。家庭内に平和が訪れたように見えるが、あれが一種の症候群が見せた幻だったとすると、現実の息子は………。
テーマは素晴らしかった!会社の隣の席の小柄な女性が、実はジークンドーという武術の使い手で、家でも家庭でも見下され鬱々とした気持ちを抱えていた主人公が、彼女にジークンドーを教えてもらうという展開。 ワンイチパンチという技を取得した主人公は、普段から目について「殴りてえ」と思っていた痴漢を撃退しようとします。 細かい事いうとところどころモヤッとしてしまった部分はありますが、ジークンドーにはとても興味がわきました。
殺し屋の太郎はロボットのように無感情で人を殺すので、育ての親であるボスからは仕事が完璧だと信頼されています。そんなある日ふとしたきっかけで本当の家族の記憶がよみがえってきました。彼の父親は発明家でしたが最高傑作のロボット「タロウ」のことしか頭になく、母親も完璧じゃない息子「太郎」のことを嫌っていました。こうした歪んだ環境の中で「このロボットさえいなければ…」という考えが浮かんだ太郎はタロウを粉々にしてしまいます。それを父親が目撃して…というところまでが前編です。 雑誌に掲載された神羊弱虫さんの作品は今のところ全部読んでると思いますが、より絵が洗練されてきて引き込まれるコマが増えたように感じます。最後の父親の真っ黒な目にゾッとしました…。これは後編でどうなるのか。太郎に人間らしい感情が戻ることはあるのか。気になるところです。
読む前から分かってたけど下ネタがすごい(笑)!魔法少女のマホちゃんが初めて人前で魔法を使うので照れながら一生懸命がんばってくれるのですが、魔法のステッキがどことなく卑猥な形をしていたり、魔法そのものが液体だったり…思ってた以上の下ネタだったなぁ〜。でも、くだらねー!と思いつつガッツリ楽しんじゃってる自分がいるね。やっぱり原氏の漫画は面白いなー!!
※ネタバレを含むクチコミです。
タイトルと内容にいい意味でギャップがあって面白かった。不思議な力を持った少年が漆黒のカイザーとして人助けをする訳ですが、ただの中二っぽい漫画だと思って序盤だけ読んでスルーしちゃうのはもったいない。ぜひオチで黒猫のクロこと漆黒のルシファーが真相を語るところまで読んでほしい。実は「100万回生きたねこ」みたいな話なんですよ。作者さんは作品を読むたびに漫画が上手くなってる気がする。次回作も楽しみにしています!
太田基之作品を読むのは初めてだったのですが、ホッとする優しい絵柄がとても素敵でした。まさかのホラーオチとは
残暑の夜とあるスナックにいざなわれた悩める若きサラリーマン。そこにはクラゲで身体を洗っている美女がいて…という、いつもの原克玄よりビッグコミック寄りの大人な雰囲気ただようギャグ漫画でしたね。江里子ママのキャラがすごくいい。訳わかんない行動ばっかりしてるけど、こりゃ虜になっちゃうよ。次号もビッグコミックに原氏(あおり文で原氏呼びされてるの面白かった)の読切が載るらしいので楽しみ!
ギャンブル狂なダメ男のイケメン背後霊を目当てに付き合ってたのにうっかり除霊されてしまう。途端にアクが抜けたように真面目になった男からプロポーズされて幸せになったけどコレジャナイ感がハンパないという話。今回はページ数も短かったけど太田基之はやっぱり面白いなと思った。そろそろビッグコミックに描いてきた短編をまとめて単行本にしてほしい。
なんか続きそうな終わり方で第3弾あり得るんじゃないかこれ。 前回のあんまり覚えてないんですけど、永井豪版はわりとライトな感じのばるぼらですよね。本当だったらばるぼらに出会った才能ある男たちは、どんどん人生が狂っていくはずですが… ピアノの上で御開帳はさすがに笑いました。
ちばてつやの自伝的長編ストーリーで「あしたのジョー」の最終回から「のたり松太郎」の連載開始あたりを書いている。このあたりは過去の自伝的マンガではあんまりないのですごいよかった。 過去の自伝的なマンガは 「のろテツ奮戦す 屋根うらの絵本かき」「家路1945-2003」「赤い虫」「トモガキ」「ひねもすのたり日記」などがある。「ハネ太」は準ノンフィクションという扱いなので自伝マンガなのかは個人の判断に任せます。 「グレてつ」では「のたり松太郎」は読切や短編のつもりと書いてあったが家にあった「のたり松太郎」の連載第一回のビッグコミックを確認したところ 「構想、取材に総力を賭け、ちばてつやが自信を持って世に問う最新長編、堂々連載開始!!」と書いてあり一体どういうことなんだ?って気持ちになったよ
なんだぁ!?と思ったらかわいらしい話だった。 なるほど、タイトルが振りになっていたとは。
人間として社会を生きる一人の雪女の日常を描いた読切。 https://bigcomics.jp/episodes/ede2d0c147441/ 妖怪であることをコンプレックスや生きづらさとして抱えて生きるのか、他人には無い大切な個性として生きるのか。 マスコットキャラ的な猫又や同僚、豆腐小僧とのコミカルなやりとりを経て見えてくるものがあってよかったです。 それにしてもリュックの行方は…。