何度も「何を読んでるんだろう?」という気持ちになったけど不思議とページを捲る手は止まらないし、あのおっさんたちの前向きさに救われるような気がした。唐突に現れたキミオちゃんという小さいおっさんが実は警察署長だったというオチの話がいちばん好きでした。 3人のホームレスと不幸にも巻き込まれるひとりの女性。ジャンプ作家とかが同じ設定で描いたら普通に人気出そうと思いました。
という言い方をすると、生まれなければよかったのか、生まれてよかったのか、どっちなんだという話ですが…漫画好きとしては読みたいと思える漫画が多いに越したことはない… ショート・ショートの詰め合わせという感じで、短期集中連載とのことですが、共通しているのはコロナ禍の世界だということ。創作もあれば、会期が延期してしまった著者が参加する展覧会のドキュメント(っぽい)話もあり。 そりゃあ、電車がガラガラだったら流星課長の出番も無しだわな。 しりあがり寿が描くコロナウイルスが思いの外かわいい。
※ネタバレを含むクチコミです。
ホラーというよりは、最後に「実は〇〇は✕✕だった!」的なサスペンス・ミステリー要素が結構強いのかなと思いました。 ギャグ一本でやってきたおおひなた氏も、原作付きとなるとギャグを見事に封印しています。ただ表紙のトメちゃんの、どこか抜けた感じで魔法少女であることをみじんも感じさせない風貌からは、著者のらしさがにじみ出ているように思います。 オムニバスなので話によって怖さに多少ばらつきがあるものの、構成も展開も凝っていて全部面白いです。めちゃくちゃ怖いのが読みたい!という人にはもしかすると少し物足りないかもしれないので、ちょっと苦手だけど怖いもの見たさで読んでみたい、という人に丁度いいかもしれません。
絵になる絵を描く人ですね…ファンになりました。 心をこわして透明人間になってしまった(と思われる)弟とその姉の、シリアスになりすぎないユーモアに富んだお話でした。 むりやりこちらへ引っ張り戻そうとするのではなく、いつでも戻っておいでというような、良い距離感の優しさを感じます。
ご縁があり、連載前からバクちゃんを読んでいました。毎月ビームを購入していますが、楽しみにしていましたし、単行本が発売されてとても喜んでいます。 夢の枯れた星から、地球に移民としてやってきたバクちゃん。作者の増村さん自身が海外に住んでいた経験があり、実際に海外で過ごした経験と視点が、日本という国や社会を見る眼差しの根底にあると思っています。 一人暮らしを始めて20年以上になるのですが、故郷にいた頃よりも確実に、海外出身の人や海外にルーツを持つ人は増えていると思います。 あなたの周り、自分の周りにも、バクちゃんやダイフクくんはきっといます。彼らは、共存すべき他者であり、共に社会を構成するメンバーです。 この国には、沢山のバクちゃんがいる。この作品は、そのことを教えてくれます。一人でも多くのバクちゃんが、お腹いっぱい夢を食べられますように。
故郷に食べられる夢がなくなったので地球にやって来たバクちゃんですが、子供ながらに永住権を取るために奮闘してる姿を見ると応援せずにはいられません。とても健気で可愛いです。宇宙と繋がってる東京メトロとか、成人したバク星人は人間に変身できるとか、現代の東京とファンタジーが混ざった世界観も面白いです。オリジナルな設定がとてもユニークなので、現実的に描かれている移民問題についても取っつきやすくなっていると思います。故郷がないってこんなに悲しいことなんだって思いました。
みんな好きな人の見たい部分しか見ない。と言うか見たくない。でも本当の人間関係って「自分の理想」って色眼鏡を外した所にあるって気がつかされる漫画。ポップな絵が少し重いテーマを軽く読ませてくれるいい漫画。
何度も「何を読んでるんだろう?」という気持ちになったけど不思議とページを捲る手は止まらないし、あのおっさんたちの前向きさに救われるような気がした。唐突に現れたキミオちゃんという小さいおっさんが実は警察署長だったというオチの話がいちばん好きでした。 3人のホームレスと不幸にも巻き込まれるひとりの女性。ジャンプ作家とかが同じ設定で描いたら普通に人気出そうと思いました。