※ネタバレを含むクチコミです。
高丘親王航海記とても面白いです。美とエロスの人というイメージがあった澁澤龍彦ですが、ストーリーの奇想天外さに驚かされながら楽しく読んでおります。近藤ようこさんの絵のタッチが合ってますよね。ユーモアと色気があってうっとりします。この近藤さんのツイートを見てから毎号すごいものを目撃させていただいてるんだなという気持ちになりました。 https://twitter.com/suikyokitan/status/1243929971392835586 あんなに不思議な物語のすべてのエピソードを同じページ数で書くのはもちろんですが、それを漫画にするのも神業ですよね。
人生最後に何が食べたい? 寿司や高級肉みたいな贅沢品、お茶漬けやインスタントラーメンみたいな日常食、母親や恋人が作ってくれた思い出の味などなど。 たわいもない話なのに、その人らしさが浮き彫りになって絶対盛り上がるテーマ。 主人公は編集者として働く星乃。 婚約者の一平と幸せな日々を過ごしていたが、衝撃の告白をされ結婚は破談に……。 抜け殻になってしまった星乃が、さまざまな人の「さいごメシ」を取材しながら再び前を向いていくというお話。 さいごメシを問うことで、その人の生き方や価値観が見えてくる。 人生の最後に誰と過ごしたいか、一番幸せだった時はいつか、どんな自分で在りたいか。 気軽に読める飯漫画の顔してるくせに、おおひなたごうらしいギャグも満載のくせに、人生に想いを馳せながら泣いてしまった。 自分の作った料理をさいごメシに選んでくれる人がいたら、幸せだよなあ。
とちう
おしゃれなんです。 大人の落ち着いた作品。 言葉は、少ないのにキャラクターそれぞれの背景が見えてくる。 零れ落ちる言葉たちもシンプルだけど心にグッとくる。 カラーの色使いも素敵♬ 独特のタッチの画も最初こそクセが強いのでどうかと思ったが、読み進めていくうちにこの画でないと物足りなくなってくる。不思議さ。 3巻完結。 魅力にハマりあっという間に読み終わって、何度も読み返したくなる。
女子高生同士のすこし不思議で歪な依存関係! 模試の結果が振るわず、夜更かしして勉強する毎日で寝不足な女子高生が電車に揺られ居眠りをしてしまう。 そんなとき、たまに見かける後輩の女の子が、電車で一緒に寝てもいいかと聞いてきて、いざ一緒に寝てみると目的地までのたった10分で何時間も寝たかのような感覚ですっきりしている。 こうして電車で一緒に寝るのが日々の習慣となっていくが…。 好きです!! 互いに名前も知らずに共に寝るというだけの利害関係のみで繋がっていた二人が、少しずつ関係を深めていき共依存のようになっていくのですが、 よく分かりもせずに続けていたその行為によってどんなことが起きてしまうのか深く考えていなかったし、考える気にもおきないように深みにハマっていく描写がとてもよかったです!! 取り返しのつかないことをしているんじゃないか、でももう離れられない、という罪悪感、背徳感も相まってめちゃくちゃいいっす!
また男女が揉めて始まった新連載。 今のところ「人生の最期になに食べる?」がテーマっぽい。そして「自分のさいごメシが他人のさいごメシにも成り得る!?」という予想外の展開。
試験勉強で根詰めすぎて通学中の電車でうとうとしてしまう主人公が、たまに見かける後輩の女学生に「自分も一緒に寝たい」と言われる。そしてその後輩と一緒に寝ると、不思議と何時間も寝たかのように頭がスッキリしているという不思議な現象が起こる。後輩は主人公の"夢"を食べているらしいのですが、良い睡眠がとれることで成績もアップしいい事ずくめ。 そして後輩は、人の夢を食べ続け、大きくそして強くなってゆく。どんどん人間離れしてゆく(そもそも人間じゃないのかも)姿に恐ろしさと同時に執着が生まれてゆく。そんな愛しきかいぶつから、もう離れられない。という話でした。 最初は後輩の方からグイグイ距離を縮めてきていたのに、気づいたら立場が逆になってしまっていた…という構図は大好物です。よいギブアンドテイク。
※ネタバレを含むクチコミです。