※ネタバレを含むクチコミです。
さみしさ。 ごく普通のような、ノンフィクションな家庭の話。 読んでいたらわかる、お父さんの苦悩と寂しさ。 もっと不幸な人はいる!そんなの贅沢だ!と思うかもしれないけど、本作はそういう話じゃない。 ちなみに冒頭20Pぐらいで泣きそうになった。 「うおおおん」と泣く男の姿に、心奪われる。 生きとし生けるものは全て分け隔てなくいずれ死ぬ。 そのために生き、その間に葛藤があり、頑張って生きてきた証として誰かの思い出として残る。 それを実感することが出来た。
文化庁メディア芸術祭マンガ部門、新人賞!めでたい、よかた。 私は推理小説をちょっとずつ読み進めるかの如く毎晩ちょっとずつ読んでいたので毎晩が楽しみだった。 2巻が出た頃には早く次くれ!と思って待っていた。 どうなるんだろう、どうしてだろうっていうワクワク感やハラハラ感がしっかりあって感情移入もしやすく素晴らしい作品だったし、最後まで良かった。 絵も雰囲気もカッコよくて映画を見ている気分になれる。 少しだけ線が荒かったりベタが荒かったり(わざとかも)するところが日本っぽくなくて、すごくすごく海外っぽさを感じられる。日本のマンガ界も世界標準のおしゃれが取り入れられて進化させられる人がいるんだ、と安心する。 月並みだけど、おすすめの作品。
これは読み切りで済ませてはもったいない。連載化希望。
美青年型お手伝いアンドロイドのHALくんは家事代行だけではなく、持ち主であるマダムとその夫の性生活もお手伝いもする万能っぷり。しかし壁越しにその営みを聞いていた隣人の女性小説家から「意志のない機械は哀れ」だと言われてしまう。けれどもその小説家は自分に経験がない為に性描写が上手く書けないことに悩んでいた。 アンドロイドのHALくんの美しさが際立ってました!どんな仕事でも嫌という感情がなくて一生懸命なんですが、何となくハルくんは洗濯物を干してる時が一番楽しそうな気がするな…。隣人達の挙動に興味津々な小説家がどんなアクションを起こして来るのか、後編が楽しみです。
隕石が落ちる影響でその日の夕方に滅亡予定の地球。そんな地球最後の日を誰とも過ごす予定がない人が集まったオフ会に急遽参加することになった写真家の男。しかし集まったものの地球が滅びるその瞬間までとくにやることがない。その中に数多のパワハラを受けてきた上司に最後に仕返しをしたいという人物が居て…そしてその仕返しと地球滅亡は意外な結末を迎えます。 作品全体のテンションが高くも低くもなく、地球最後の日って意外とこんな感じなのかなとか変にリアリティを感じて面白かったです。
拍手!最高!!すばらしい!!! さすがは「ゆりでなるvえすぽわーる」の作者様だなと思います。またビームで描いてほしい!
まえにこの「トリ」というなんとも言えない読み味の読み切り https://manba.co.jp/topics/33185 を描いていた作家さんの新連載。 茶器の妖精?かどうかわかりませんが美味しいお茶を淹れる使命を全うした"ちゃき"と"りゅう"が外の世界に出るという話、のようですたぶん 絵だけ見るとまるで絵本の世界です。短編連作なので次号もこのふたりが出てきてくれるかは謎。謎だらけ。
カネコアツシならこう描くだろって感じのダークヒーロー。正義と悪が単純な二項対立でないこと、世界に対する恨みの持ち方が今っぽい。カネコアツシ、望月ミネタロウ、松本大洋は自分が若い頃から読んでいるが、それぞれに表現が深化している。
※ネタバレを含むクチコミです。