THE POOL
『亜人』の桜井画門が世界に放つSFアクション! 未知のモンスターがはびこる惑星で、「チーフ」率いる舞台は不審なSOS信号をキャッチした。発信元の廃坑道で、何かにおびえる遭難者集団を発見する――。
魔女の花屋さん
「魔法で人を幸せにできる魔女になりたい」と願い田舎から出てきた少女・アリー=エイベルが出会ったのは、「人は魔法に頼らなくても幸せになれる」と普通の花を売る変わった魔女のヨシノ=ヨーク。魔女見習いとしてヨシノの花屋で働くことになったアリーは、魔法で叶えるはずだった誰かの“幸せ”をその手で叶えていくことになり――!? 浜弓場双が描く花と魔法のヒロインファンタジー、開幕!
ワレワレハ
地球に侵入して女子大生に擬態した異星人・コスモと、大学デビューですっぴんを封印する地球人・ひかり。ふたりの友情は平行線のまま、共有も共感もできるはずなく…だけど、ふたりでいるとなんか楽しい! ひとりでいるときよりも、ずっと! アフタヌーンの新人賞「四季賞」2022年冬のコンテストにて、選考委員の藤島康介氏から選考委員特別賞を受賞した投稿作『ワレワレハ』を連載版にブラッシュアップしてシリーズ化。1話16ページのショートなので読み疲れの心配もなく、通勤や通学にも最適。クセになる作風をぜひご賞味あれ!
鎖国の時代、通訳者は「通詞(つうじ)」と呼ばれた。真面目で熱心なタイプの森山少年は、時々空回りしながらも 考え続けて伝える努力ができる、期待の通詞見習い。彼はやがて成長し、後にペリーやハリスとの交渉の場に立ち会う 幕末外交の影の功労者となる! 幕末時代の最先端の仕事の中で笑い、泣き、時々傷ついてもまた顔を上げ、職業人になっていく。強くて優しい、幕末のお仕事ヒューマンドラマ!
かつては友達に恵まれ、人生のエリートコースを順調に進んでいた近藤京也。だが受験に失敗し長野県1位のバカ高校・北方高校に入学、更にとある事件で友を一人ずつ失ってしまう…。気づいたら人生はどん底へ、今はしがない49歳の派遣社員。だが、ひょんなことで京也は33年前にタイムリープしちゃう!! 新しい未来のために、今度はみんなを守り抜くと決意する!!
黒狼
全力血みどろ新選組、中華大陸で吠える! 20世紀初頭、動乱収まらぬ中国東北部・満州に現れた新選組・原田左之助。馬賊同士の戦いに巻き込まれた左之助は、中でも凶悪な男・張作霖に目を付けられる。銃さばきが強さを決める社会で、使える武器は槍と刀――。戦い続ける男の豪快時代活劇、開幕!!
人の思考を読み込み、認識、記憶、知覚をも書き換えてしまう症状を持つ病気、認知拡張症候群(ACS)。他人の思考を読み込んでしまう読心者・ひばりと他人に認識されない消失者・らいか。ACSの治療法を求め、二人の発症者が世界を書き換える。マインド・ハッキングSF開幕!
氷上のクラウン
トリプルアクセルなんてみんなやってる。俺が跳びたいのはもう1回転多いクワドラプルアクセル! 前人未到の4回転半ジャンプに挑戦する少年フィギュアスケーター・麻生優馬。そいつを公式戦で成功させて世界を驚かせてやる! …それもあるけど、一番驚かせたいのは幼なじみの遠野いぶきちゃん。天才フィギュア選手を母に持ちながら、自分の滑りに苦悩してる。これをキメたら、きっと彼女だって笑顔になるはず! だから、跳ぶ!
怪談イズデッド
市立菊原小学校の会議室で夜な夜なおこなわれている話し合い。そこに集うのは「テケテケ」「トイレの花子さん」「プールの幽霊」「人体模型」「ガイコツ模型」「ヒキコさん」「二宮金次郎像」。これは時代の変化に翻弄され影が薄くなってしまった彼らによる、儚くも健気な生存戦略の物語である――!!エロス!タナトス!ナンセンス!「学校の七不思議」はせちがらい現代日本を生き延びられるのか?流行らないとすぐに死んじゃう新感覚サバイバルギャグ!
かぜとすなの城
【四季賞2021春 沙村広明特別賞受賞作】残酷で、とてもあたたかい———一夜限りの友情物語。(good!アフタヌーン2021年7月号)
多幸感MAXラブコメ4コマ! 「見た目はいいけど中身は小学生(友人談)」な高校生・高嶺さんは、罰ゲームの「好きな人を告白する」を「好きな人に告白する」と勘違いし、飛鳥くんを屋上に呼び出し告白! 見た目がゴツイけど実は優しくてイイ奴な飛鳥くんが出した結論は……OK! 二人で仲良く遊ぶ、ドタバタでキュン死な日々は突然始まった!
まだ警察も知らないシリアルキラーを次々に捕まえる「謎の通報者」が現れた。通報を受けて駆け付けた警察の中には、管轄外であるはずの生活安全課の巡査部長・磯貝史郎の姿が。彼は、かつて婚約者を殺したシリアルキラーを捕まえるために、「謎の通報者」の正体に迫ろうとしていた。そして、辿り着いたのは……まだ20代のたった一人の少女・黒井ヒナタだった。「第六感」少女とはぐれ刑事のバディーが、シリアルキラーたちに対峙するサスペンス開幕!
『ハナヤマタ』や『おちこぼれフルーツタルト』の浜弓場双さん最新作ということで、まず間違いないでしょうと思いながら読み始めて、期待通りに面白かった作品です。 15歳になった少女アリー=エイベルが、魔女になる夢を叶えるため大都市であるキャリッジ街の魔法学校グランモールにやってきたものの魔法は時代遅れでただの花嫁学校になってしまっており、街外れの丘の上に住む「花の魔女」ヨシノ=ヨークに弟子入り志願するところから物語が花開いていきます。 第1話「サクラ」 第2話「ミモザ 」 第3話「カルミア」 第4,5話「バラ」 と、世界設定はファンタジーですが登場する花や花言葉は現実を踏襲しています。ヨシノという名前もサクラから。吉野山が故郷の身としては嬉しくなってしまいます。 元々の高い画力が映えるキャラクターはもちろん、ファンタジー世界の彩りという点では非常に大事である背景も精緻に描写されており読んでいる間はこの世界に浸れます。私は、こういう描き込みが細かいファンタジーが大好物です。 特に、サブタイトルにもなっている花が描かれる各話のクライマックス部分の作画は気合いが入っていて思わず嘆息してしまいます。気が早いですが、たくさんの実在の花を扱っているのでアニメでフルカラーになって動きもついたら非常に映えそうです。 見習いシスターのオリビア=オークスやジョルダン家当主でホテルオーナーのジャネット=ジョルダンなど、魅力的なサブキャラクターも続々と登場しながら展開するストーリーの良さも美点です。 『ハナヤマタ』などのころから秀でていた、心の琴線に触れながら読むと元気をもらえるハートフルな内容は本作でも健在です。そこに、花や花言葉という要素が重なって非常に良い読み味となっています。 各要素のレベルの高さは流石という他ありません。長く続いていくことを祈りたい、素敵な作品です。