著者が雑誌デビュー直前の1965年に刊行された貸本単行本で、自ら「底抜けに明るく」と謳う通りのコメディタッチの長編作。のちの『アゲイン』『まことちゃん』へとつながる楳図コメディ・ギャグのルーツといえます。※電子書籍版に『「城跡にひそかに集まれ!!」読本』(巻末解説)は収録されていません。
幽霊を呼ぶ少女
著者が21歳のとき描いた初の少女マンガにして、記念すべき少女ホラー第1作!四谷怪談と子供のころ両親から聞いた民話をヒントに、その後の楳図ホラーの出発点となった記念碑作。得意の「髪がズルッ」が早くも登場!※『「別世界」「幽霊を呼ぶ少女」読本』(別冊インタビュー・解説・漫画)は収録されていません。
恐怖の地震男
古代アトランティス大陸の伝説を背景に、少年の記憶が時空を越えて転生する、先駆的なSF大作。デビュー作「別世界」と後の名作「イアラ」をつなぐ、雑誌デビュー直前の作者の転機ともなった名作を完全復刻!※電子書籍版に『「恐怖の地震男」読本』(特別付録解説)は収録されていません。
雪の花
「タイムパラドックス」を時代に先駆けて少女漫画に取り入れた、1964年の野心作。怪談「雪女」のモチーフを借りながら、そこに時空をこえる不滅の愛を織り込んで描かれた、幻のSF少女漫画!※電子書籍版に『「雪の花」読本』(別冊付録解説)は収録されていません。
灰色の中の影像
半世紀近く前に描かれた、四谷怪談を現代に甦らせる異色のスリラー作品。心理的な恐怖表現の頂点をめざした劇画タッチの長編で、これまで知られていなかった著者の新たな一面を明らかにする傑作を初めて完全復刻。※電子書籍版に『「灰色の中の影像」読本』(別冊解説)は収録されていません。
まぼろし少女
バレエの名作「赤い靴」を劇中劇として下敷にした物語。靴に取りついた幽霊に導かれ、主人公の少女が踊りながら死の淵に誘われるという幻想的な作品。また、バレリーナを夢みて死んだ少女の儚い思いが生みだす恐怖譚でもある。掲載雑誌を元に半世紀ぶりに完全復刻した、楳図ホラーの隠れた傑作!※電子書籍版に『「まぼろし少女」読本』は収録されていません。
花びらの幻想
楳図作品初の記念すべき傑作少女漫画。浦島伝説を背景に、母と娘の絆を華麗なバレエを通して描いた幻想ロマンで、貸本単行本として刊行された正・続2巻の長編を、デビュー50周年記念として半世紀ぶりに完全復刻!※電子書籍版に「『花びらの幻想』読本」(別冊インタビュー・解説)は収録されていません。
宿り花
半世紀近く前に描かれた、四谷怪談を現代に甦らせた異色のスリラー作品。心理的な恐怖表現の頂点をめざした劇画タッチの長編で、これまで知られていなかった著者の新たな一面を明らかにする傑作を初めて完全復刻。※電子書籍版に『「宿り花」読本』(別冊付録インタビュー)は収録されていません。
山びこ姉妹
著者の貸本時代、1962年から63年にかけて、「虹」38・39・40・41・44・46集(金園社)に連載された『狐つき少女』を原本から初集成。貸本時代の著者が得意としたふるさと・奈良の自然にはぐくまれた民話調の奇譚。人気を博した「やまびこ姉妹」はシリーズ化され、佐藤プロ「花」では名作『へびおばさん』を産むが、その前触れとなった重要作。カラーもふんだんに再現。※電子書籍版に『「山びこ姉妹」読本』(巻末解説・インタビュー)は収録されていません。
へびおばさん
1964年に貸本短編誌に7回連載された長編少女スリラーで、のちに雑誌にリメークされ、大ヒットをよんだ著者の初期代表作をオリジナルバージョンで初めて復刻。これまでのリメーク版にはなかった扉や4色カラーもふんだんに収録した完全版。「かんな」と「さつき」名姉妹コンビが奈良の山深い里山を舞台に繰り広げる民話調の恐怖譚で「山びこ」シリーズの第二弾です。ある日、おかねが渕で巨大なうわばみの姿となった女性に姉妹が遭遇するが、その女性は友人の少女の家に新しく迎えた継母だった…。週刊少女漫画誌デビュー直前の作者が放った、その後の少女ホラーブームを巻き起こす傑作をオリジナルで!※電子書籍版に「『へびおばさん』読本」(巻末インタビュー・解説)は収録されていません。
猫面
貸本出版社から1963年に刊行された単行本の完全復刻。著者自身が「残酷表現を極めた」といういわく付きの作品で、凄まじい描写がこれでもかと展開されている。物語は、猫嫌いの城主の一子・秀信が猫そっくりに生まれたことから始り、心が醜くゆがんで成長し、残虐な仕打を繰り返してゆく。この作品で著者は、人の心に潜む残酷さ、非情を描いたといわれている。※電子書籍版に『「猫面」読本』は収録されていません。
紅グモ
1966年に刊行された単行本の復刻の前編。クモをテーマにした少女ホラーで、「少女フレンド」に16回に渡って連載された著者の代表作の一つ。カラーページも含めての完全復刻。※電子書籍版に「『紅グモ(前編)』読本」(別冊解説・インタビュー)は収録されていません。