MELODYの感想・レビュー55件<<123>>よしながふみ作品これを読め愛すべき娘たち よしながふみ名無し昨日何食べた?や大奥のイメージが強い作家さんですがこんな素晴らしい作品も書かれていたなんて! 是非とも読んでいただきたい。 繊細な女性たちの人生の一場面が切り取られていて、しかもすごくリアルというか全員実際に身近にいそうな人ばかり。 何かすごい事故や事件が起こるわけではないのですが、どの話も起伏があって印象的な会話があってすごく、なんというか、沁みます。 一人の女性が苦悩して、でも色々行動した結果一つの結論に行き着く様がすごく綺麗に繊細に書き表されてる気がします。 好きな一冊でした。絵がとにかく美しい医療少女マンガヒポクラテスの卵 ススキノ海名無し新刊ページで見つけて試し読みで中身を見るやいなや購入した作品。曽田正人や博(明日ちゃんのセーラー服)や二階堂幸のような、きらめいていて繊細な絵柄に惚れ惚れしてしまう。かっこいい優等生のクラスメートと初めて話したとき、あけすけに失礼なことを言われるところはまさに王道少女漫画で思わずニッコリしてしまいました。 なんというか、今まで読んだことのない新しい読み味の医療マンガでした。 医療マンガの中でも「医学生」をテーマにし少女漫画の文法で描かれているのでだいぶエモーショナルな仕上がりになっていて不思議な感じ。 医者や医療そのものより、それを目指す10代の女性主人公の感情の動きに焦点が当たっているというのが面白いです。 (ただ、心肺蘇生のできない主人公、態度と物の言い方が悪いボンボン、過酷な労働環境に疲弊してズケズケ言う医者…と、1巻の時点では主人公を含め皆まだ人柄がわかりきってない状態なので、その癖の強い言動に読んでいてちょっとストレスを感じてしまいました) 2巻でどんなふうに物語が進んでいくのかとても楽しみです!幸せって何だろう?大正ロマンポルノ 麻生みことstarstarstarstarstar_border干し芋タイトルを見てどんなお話なんだろうと思い読みました。 大正時代、盲目の遊女と小説家志望のダメンズが恋に落ちて、仕送りもなくなり、借金がかさむダメンズに盲目だからこそ音に敏感な遊女が賭博で一儲けするが、壺振りとグルだと疑いをかけられ、ボコボコに。 それを、空気で感じた遊女が自殺用に持っていた匕首で相手をグサリ。 そのお話を、小劇場の劇団がお芝居にする。 男と女は、何事も計算通りにいかないもどかしさが、あります。 付き合っても上手くいかないのは、分かっているけど、今の状態がふたりの距離感が一番いいのは分かっているけど、色々気になり気持ちがギスギスして、日常生活にも支障をきたすけど。 お互いに必要とされていることは分かっている。 男女は、別れがあるけど、今のままだど、長く一緒にいられる。 どちらが幸せなんでしょう? もう一つの作品『徒花』は、なんともいえない繊細な感情を淡々と描かれています。 自分の本当の気持ち、お世話になった恩、戻るべき場所、ときめき、揺れ動く感情、自分でも整理がつかない混沌とした心に、答えはすぐには見つかりません。そして、幸せとは何かを考えさせられます。女性たちが日本を動かす話大奥 よしながふみ名無し作者のキレイな絵のファンで読み始めた。 この大奥はキャラクターが独創的でストーリーがとにかくいい。大河ドラマとして面白いので、いろんな人に読まれてほしい一作。 完結したので読んだ大奥 よしながふみマンガトリツカレ男昔に3巻ぐらい読んで長くなりそうだなと思って待ってたらいつのまにか19巻まで続いていた。あらすじは謎の奇病で男性の数が減ってしまった江戸時代の大奥が舞台。将軍も男性ではなく女性になったため大奥が女性ではなく男性がいる世界になっている。 最初の方は女性が多い場合の世界観や独自の文化(御内証の方/お褥すべり)など細かい点を楽しんでいたが7巻あたり吉宗編から一気に面白くなった。謎の奇病の正体の解明/将軍家内の権力争いの表現や謎の奇病である赤面疱瘡の解明や治療方法、治療後の世界観、諸外国や各藩に対してどのように対応していくかやラストも含めてすごい面白かった。 風雲児たちを読み返してからもう一回読もうかと考えている秘密ファンの漫画家によるイラストも見どころ!秘密 パーフェクトプロファイル 清水玲子名無しキャラクターのプロフィールやこれまで捜査してきた事件について載っているのはもちろんですが、秘密製作時のネームやプロットも見れちゃうのはすごいです!ネーム絵の時点でもかなり綺麗に描かれているので驚きました。萩尾望都先生との対談だけではなく、一条ゆかり先生、日渡早紀先生、麻生みこと先生、山田ユギ先生による描き下ろしイラストも収録されています。ご、豪華メンバーすぎる…!!文鳥を飼っているので…すぴすぴ事情 ~白文鳥偏愛日記~ 立花晶大トロ文鳥を飼っているので読んでみました。 鳥さんあるあるがたくさんで癒されます! 「ぼくの地球を守って」のシリーズ第3章ぼくは地球と歌う 「ぼく地球」次世代編II 日渡早紀かしこ『ぼくの地球を守って』『ボクを包む月の光-ぼく地球(タマ)次世代編-』の続編になります。現在も雑誌MELODYで連載中です。『ボクを包む月の光』よりも『ぼく地球』の世界観が戻ってきたような気がしました。前世の記憶を持つ7人も活躍しますし、絵柄にもあの頃に近い雰囲気を感じる時があります。 単行本ではまだ6巻しか発売されていませんが、謎の少女が現れて「大母星が消滅したのはキチェスのせいだ」と言い始め月基地を欲しがり、輪たちが東京タワーの秘密装置にキィ・ワードを入力しようとする展開にワクワクしています。同時進行で蓮くんと妹の地球子(ちまこ)ちゃんにも前世があり、それがある重要人物だったことも判明しました。これまでの『ぼく地球』の登場人物が全員集合する壮大なストーリーになりそうですが、今回の主役は間違いなく蓮くんですね。清く正しく美しく、それ以上に強くあれかげきしょうじょ!! 斉木久美子野愛現実もこうであってほしい。読み返すたびに強く思います。 ライバルを蹴落とすためにトゥシューズに画鋲を入れるような世界ではなく、仲間達と切磋琢磨して高め合う世界が真実であってほしい。 ちょっと意地悪だったり厳しい先輩は出てくるけれど、かげきしょうじょ!!の世界はみんなキラキラしていて清く正しく美しくあろうとする姿がとにかく眩しい。 蹴落とすとか出し抜くのではなく、誰よりも強く輝けばよいのだという「強者の理論」が気持ちいい。 歌もダンスもビジュアルも秀でた完璧な人間が、同じようにもしくはそれ以上に完璧な人間の中に放り込まれて、容姿や技術さらに心の中までも美しくなっていく という現象が本当に好きなので(宝塚はわからないけど老舗王道アイドルを見ていて思う)そこを描いているかげきしょうじょ!!は本当に素晴らしい!! これがショービジネスを志す若者の真実だと信じて、さらさと愛ちゃんがスターになる日を信じて追いかけたいと思います。予想外の結末大正ロマンポルノ 麻生みこと名無し第1話は盲目の遊女と小説家志望の青年の恋物語。第2話と第3話はその物語を演じる劇団員の演出家と主演女優が主役の話になります。表紙もこの「大正ロマンポルノ」がメインなんですが、もう一つの収録作「徒花(あだばな)」の方が自分は好きでした。新進気鋭の陶芸家の青年が美術商の娘に一目惚れする話です。娘が褒める作品は必ず売れる程の目利きでもあり、お互いの才能に惹かれあって結婚をしようとするのですが、娘には父親から離れられない理由があり、結局は青年を捨てて父親の元に戻ってしまいます。こっちの方がアブノーマル度が高いと思いました。 母との関係に悩む娘におすすめです愛すべき娘たち よしながふみ名無し子供って親に対して何かしら思うところがあるじゃないですか。そうやって大人になっていくんだと思いますが。特に同性の親にはそうだと思うんですよね。母と娘の間柄を描いたものでこんなに自分にしっくりくるものは他にありません。親だからこそ許せたり許せなかったりすることってあると思います。主人公と母の関係は自分にとって理想かもしれません。冒頭に「親だって人間だもの!機嫌の悪い時くらいあるわよ!」というセリフがあるんですが、これって自分が未熟だったら逆に言えない言葉だと思うんですよね。自分が親になったらそう言えるようになりたいです。明るく楽しく笑えるグルメ漫画食と薔薇の日々 松苗あけみ名無し「純情クレイジーフルーツ」で有名な松苗あけみさんのグルメ漫画です。貧乏な家に育ち、食べることが大好きな女の子・米(まい)ちゃんが、お金持ちのお嬢様の和菓子(わかこ)の家のレストランの売り上げを上げるべく奮闘するストーリーです。 専門的なグルメ漫画ではありませんが、恋愛とグルメが混じった松苗ワールドが楽しめます。明るく楽しい気分になれる漫画です。相変わらず美しい。秘密 -トップ・シークレット- 清水玲子名無しシビアなSF少女漫画好きの方に、是非ともお勧めしたい漫画家さんです。この作品は一編ずつ独立したお話が多いので、読みやすいと思います。舞台は近未来、死亡後に取り出した脳で、記憶がモニターで再生されるようになっている世界(死んだ後に脳内丸裸ですよ)と、非常に恐ろしい設定なのですが、描かれる1コマ1コマが美しく、少々グロい世界も幻想的に昇華してしまいます(笑) 秘密の魅力秘密 -トップ・シークレット- 清水玲子ひみつ清水玲子先生の美麗な絵と緻密なストーリーがサスペンスをより密度の濃いものにさせている傑作です。公益のために個人のプライバシーはどこまでも暴かれていいものだろうかと考えさせられます。私たちが今を生きている現代社会に「第九」がなくてよかったと痛切に感じます。南風が吹き抜ける、眩しくて暖かい親子の話 #1巻応援髪を切りに来ました。 高橋しんnyae高橋しん先生の漫画を読むのはほぼ初めてですが、これを読んでズブっとはまりましたので他の作品も読まねば、という気持ちです。 主人公親子は、この沖縄の離島に何を求めてやってきたのか。 ふたりは移住ではなく「離島留学」として描かれている。 まずその「離島留学」というものの存在をちゃんと認識したのが最初の発見でした。驚いたのが、小学生の子供でも親元を離れてわざわざ来ているということ。なのでこのふたりのように親子でするのは滅多にないらしい。 離島留学、そうせざるを得ない事情がある子達のための措置なのか、あくまで本人の希望なのか。それに関しては2巻以降で深掘りするのかもしれません。 そしてこの主人公ふたり、独特な距離感がもう堪らない。とにかく真面目に真摯に生きてきた父・睦と言葉を発せない息子・一星。そんな一星くん、ここぞというときにだけ「お父さん!」とほっぺを赤くして言うんです…(か、可愛いすぎか〜!)。 表紙の絵になんとなくでも惹かれた人、その感覚は間違ってない。保証します!日本史の復習大奥 よしながふみビビリーヌ歴史モノながらそこまで内容は固すぎずテンポ良く読めます。 日本史の復習にもなりますし、読んで損ないです。2巻のお万の方編は泣けます…。 じっくり読みたい女の話愛すべき娘たち よしながふみ名無し2003年発行が意外に感じるくらい、違和感無く読めます。 女と男、母と娘、女友達…いつだって変わらない悩みがあり楽しみがありますよね。 キャッキャしたりドロドロしたり、私は女同士ってものが好きなのですが、第4話の中学生の頃の回想シーンが特に好きです。精神的に大人になってきたこの頃、友達とのませたおしゃべりが一番楽しかったのを思い出します。映画化もした小説のコミカライズしゃべれども しゃべれども 佐藤多佳子 勝田文nyae落語を題材にした話ですが、これを読んで落語の世界を知るというよりは、人間同士のコミュニケーションでつまずいてしまった人達の成長物語という感じ。 なので大変読みやすいです。 様々な事情で“話すこと”に悩む、年齢も性別もバラバラな4人になぜか落語を教えることになってしまった噺家の三つ葉が主人公。 三つ葉本人も、自分の落語とは何かに悩み立ち止まっていたところだったが、4人との関わりが予想外の化学反応を起こしいろんな人を巻き込みながら自分自身も一歩ずつ前に進んでゆくのが面白い。 かなりクセの強い4人だけど、三つ葉の真面目で正直な性格が徐々にみんなの凝り固まった心をほぐしてゆく様が感動的。すごく清水先生っぽい話Deep Water〈深淵〉 清水玲子あくあ※ネタバレを含むクチコミです。 秘密読んでる人いる?秘密 season 0 清水玲子名無し毎回ハラハラさせられる。 特に残酷な子どもの描写出てくると上手すぎて辛い。難解な謎解きバトル魔法にかかった新学期 ひかわきょうこ名無し最初は期待していたものの、難解な謎解きが続いたあげく、最後はあっさり終わってしまった。 もっとキャラ同士の人間関係や恋愛模様を見たかったのに残念。 敵が異形じゃなく人間(幽霊)だった方が、話が膨らんだ気がしないでもない。かわいい女子たちの、ゆるふわピクニック!おしゃピクしませんか? 南マキ名無し南マキ先生の新連載。 少女漫画版の『ゆるキャン△』といった感じの日常おしゃれピクニック物。 不器用で天然なOLが、公園で会釈する年齢バラバラの女子を誘ってピクニックするまでの短い話だが、ラノベ的にデフォルメされたかわいい女の子たちのやりとりに、とにかくほっこりする。 1冊にまとめた新装版がでたかげきしょうじょ!! シーズンゼロ 斉木久美子mampuku描きおろし漫画が収録とのことで、本編では見られないような自由っぷりで良いオマケでした。ただ、オマケ漫画の域を出ないので、コレクターズアイテム、あるいはこれから初めて読む人向けかもしれません。変な友達と思索と恋レナード現象には理由(わけ)がある 川原泉たか 表題作を含む4つの短編からなる物語。全話とも**「私立・彰英高校は県下でも指折りの全国でも有数の超・進学校で ーーーつまりは偏差値が高い」**というナレーションから始まります。小説のような味のあるナレーションと、個性的な登場人物たちが思索にふける哲学的なモノローグがすごくいい…! 知的だけれども一風変わったクラスメイトたちが、お互いに友達よりも一歩先の特別な仲になるまでを、内面(モノローグ)を大切にして描いているので、読めば必ずお気に入りのカップルが見つかるはず。知的な面白さと、ラブコメ的な面白さの両方を楽しめる素敵な作品です! **「レナード現象には理由がある」** 成績トップの飛島くん×マイペースな蕨(わらび)さん **「ドングリにもほどがある」** 目立たない友成くん×超ポジティブな亘理さん **「あの子の背中には羽がある」** 柔道部主将の保科くん×お隣りに越してきた女子小学生 **「真面目な人には裏がある」** タラシのたっくん×円滑な人間関係が大切な日夏さん<<123>>
昨日何食べた?や大奥のイメージが強い作家さんですがこんな素晴らしい作品も書かれていたなんて! 是非とも読んでいただきたい。 繊細な女性たちの人生の一場面が切り取られていて、しかもすごくリアルというか全員実際に身近にいそうな人ばかり。 何かすごい事故や事件が起こるわけではないのですが、どの話も起伏があって印象的な会話があってすごく、なんというか、沁みます。 一人の女性が苦悩して、でも色々行動した結果一つの結論に行き着く様がすごく綺麗に繊細に書き表されてる気がします。 好きな一冊でした。