火の山の少年
姉・アマテラスとふたりで暮らすスサノオ。スサノオは、オオカミのタケルとウサギのミミ公とともに、行方不明の父を捜す冒険に出る!!1958年から「幼年クラブ」に連載された表題作他、けな気な姉弟愛を描いた『あんじゅとずしおう』(「たのしい三年生」)、盗賊団に家族を奪われた少女・アリスと白いらくだ・リジイとの信頼を描いた『白いらくだ』(「なかよし」)。低学年向け雑誌に発表された初期作品3作を収録!!
チームを乗せたロケット旅客機が成層圏を飛ぶ!!ようこそ月基地(ムーンベース)ドーム都市へ。別名・忍者軍ともよばれる唯一の日本人チーム・魔人軍。世界プロ野球トーナメント・リーグ戦への出場をかけ、半分機械の改造人間と、動物と、ロボットと戦う!!エースの城、一本腕打法の一刀、グローブに目がついているという闇倉など、個性的なメンバーが集結!!石ノ森章太郎が描くドリームマッチ、これよりプレイボール!!
秘境三千キロ
雇われれば、どんな危険な場所にもおもむく少年探検家・タケルの冒険を描いた表題作。クジラに挑む『ねらえ!三郎太』、酋長である父の仇を討つ『おとうの死』、暴走するロボット犬を追う『犬をさがせ!』、ボクシングチャンピオンの謎の死を解明する『チャンピオンの死』、国際秘密調査局員の活躍を描く『ウミガラス島の謎』、目撃者と間違われて追われる『目撃者』など、少年たちの冒険と闘いを描いた全7作を収録!!
月や火星が様々な工業用資源の宝庫であることが判明し、各国が先を争い宇宙開発に取り組んだ時代――。日本では、AとBの二つの民間会社が宇宙開発競争に加わっていた。しかし、ジョージこと詩渡丞児(しどじょーじ)は、少年の身でありながら二つの会社に対抗してC会社を設立する。A会社のロケット基地は命の恩人の平和な島を荒らし、B会社の船はジョージの両親を見殺しにした。果たして、ジョージの勝算は何処に……!?
あかんべぇ天使
「困った人を助けようと天使は地上に降りてきて、びっこの子犬の体に入ったのさ」たおれ荘に住むヤッコちゃんは、童話作家のおじいさんのお話を聞き、お話通りの子犬を買ってきます。たおれ荘に住む皆の願いを子犬に聞いてもらおうとしますが…。他『おかしのくにのぼうけん』『ゴリラくん』『アイラブ!ミコちゃん』『虹の世界のサトコ』『わんわんわん物語』『動物村のクリスマス』『ガタピシくん』『ガチョンくん』を収録。
ラゴラ
地球に存在したもうひとつの衛星・ラゴラ。もともとは争いを好まないラゴラ人だが、自らの星が太陽の引力に飲み込まれる運命であることを知り、地球侵略を決めたのだった。壮大なスケールでラゴラ人と地球人との闘いを描く!!『ラゴラ』と同じくサクマノリオを主人公にした『ガルマ』、地下50メートルに造られた冷凍睡眠装置から150年ぶりに目覚めた少年たちを描く『おわりからはじまる物語』、全3作を収録。
赤いトナカイ
“赤いトナカイ”に乗ってくる使者が地球を滅ぼす──。ピラミッドに刻まれた謎の予言。ただの噂だと傍観する者、予言を信じ右往左往する者、しかし次第に人々は暴徒と化す!!学年誌「中学一年コース」(学習研究社)での掲載ながら、世界の終焉を描いた衝撃作!!他、『赤い死神』(「ぼくら」)、『悪魔のフィルム』(「週刊少年サンデー」)、『敵THEENEMY』(「週刊少年サンデー」)と全4作を収録。
幽霊船
嵐の夜、空を飛ぶ黒い幽霊船を目撃するイサム。その幽霊船から降りてきたひとりの男の後をつけると寺田邸に行き着いた。そこには嵐山大作と名乗る男からの脅迫状に怯える4人の男がいた。徐々に明らかになるイサムの家族の過去。幽霊船は正義の味方か、悪の味方か。壮絶なるゴーレム0との闘いが始まる。1969年公開のアニメ映画「空飛ぶゆうれい船」の原作漫画。SF要素と痛快な冒険活劇で石ノ森の初期の傑作作品!!
水野英子、赤塚不二夫、石森章太郎の共同名義で描かれたミステリー『くらやみの天使』。不幸を呼ぶダイヤ「死神の目」をめぐる殺人事件が起こる前日、チコちゃんは被害者の山形が言い争いをしているところを偶然目撃し……。警察官のお父さんと新聞記者のお兄さんを味方に、チコちゃんが真相に迫る!他、赤塚不二夫との共同名義で描かれた『そしてミヤはいなくなった』も収録。
黒い風
時は元和二年。豊臣方が徳川家康に滅ぼされてから一年が過ぎようとしていた。そんななか、敵に襲われ記憶をなくしたひとりの男がいた。その男の名は“黒い風”と呼ばれる忍者・小月風乃進であった──。表題作他、甲賀忍者の活躍を描く『忍びの影』、「別冊マーガレット」に掲載された『ゆか』、仇討の非情な世界を描いた『ある対決』、血を分けた親子の死闘を描く『風を斬る』、全5作を収録した時代活劇短編集!!
海底3万マイル
冒険好きの少年・嵐イサムは、ある日、突然「危険の狩人(ピンチ・ハンター)」になった。海の底に、地の底に、イサムはペットのチーターと共に“危険”を狩りに向かう。――海洋火山の見物に出掛けたイサムは、海辺で倒れていた少女を助ける。しかし、突如現れた火を吹く怪獣に襲われ……!?『東映まんがまつり』内で上映された長編アニメ『海底3万マイル』は、作者の描き下ろしオリジナル作品であり、そのコミカライズ版。
まだらのひも
「まだらのひも」という謎の言葉を残して死んだジュリア。窓も扉も中からカギがかかった密室で、彼女はいったいどうやって殺されたのか?コナン=ドイルの名作を石ノ森章太郎がマンガ化!他『蝙蝠屋敷の秘密』『消えた怪人形』『赤いなめくじ』『ミキちゃん』『とべQピッチ号』『きちがいロボット』など、ミステリやSF、ロボットなど石ノ森章太郎らしい初期作品が勢ぞろい!
そんじょそこらの企画物の合作とは訳が違います。本作の著者は水野英子、石森章太郎(当時)、赤塚不二夫の3人。頭文字のイニシャルを取って、ペンネームはU.マイア。内容は「死神の目」というダイヤにまつわる事件に巻き込まれた少女チコが、愛犬クロとネズミのシロ、そして家族とともに謎を解き明かすミステリーです。幻の作品といわれるだけあり、発表は昭和30年代初頭。さすがに絵柄や設定(パパが警察官、兄が新聞記者)に古臭さを感じるのはしょうがないところですが、テンポよく読めて3人で描いていることを全く感じさせません。これは絵が似ているということではなく、しっかり構成をして、それぞれの長所を生かして漫画にしているということ。秀作になるのは当然です。また何となくですが、楽しみながら描いているふうにも見えるんですよね。冒頭の事件の概略説明パートにチラッとU.マイア先生の自画像を描いているところとかも。これは誰のアイデアなんだろうw 巨匠の3人には失礼ですが、ちょっとほほえましく思います。