写真部の篝(かがり)は、新聞部に取材写真を撮るように頼まれる。被写体はは同じ高校一年生でありながら演劇部の次期部長と期待される才能をもつ京哥(きょうか)だった。京哥は以前篝が撮影した写真を見たことがあり、写真を撮られるなら篝が良いと指名したという。初対面ながら、お互いの芸術への姿勢を認め合った二人は意気投合した。盗撮写真を送りつけられて困っているという京哥のために、篝は犯人探しを手伝うことになるが…… 表題作ほか、二人と同じ高校を舞台に衣装製作者になる夢を追う怜羽(ときわ)と、そのモデルを勤める美影(みかげ)の不器用な相思相愛を描いた「シュガー・ドールは恋を知らない」を同時収録。※電子版はmimosa本誌掲載時のカラーページをカラーのまま収録しています。
智と功生は、大学進学を機に隣の部屋に住み始めた幼馴染。幼い頃に智が怪我して以降、功生は体が弱い智の面倒を見てくれている。ある日二人はサークル仲間と花火大会に参加するが、途中で智の体調が悪くなってしまう。それに気づいた功生が智と先に帰ろうとすると、智の体調が悪いのになぜ功生も一緒に帰るのかと部員に問われる。サークル内の微妙な空気にいたたまれなくなった智は自分が功生を縛り、邪魔をしていると考え、功生から離れることを決意して── ※電子版はmimosa本誌掲載時のカラーページをカラーのまま収録しています。
ブロウ<新装版>
境田が勤める東西署に新しい署長・佐久間がやってくる。学生時代の彼女の兄である佐久間に再会して驚く境田だが、彼はバリキャリで融通の利かない警官になっていた。お堅くなった佐久間の部下となり、チクチクと嫌みを言われる日々にうんざりの境田。しかしある日、境田が住んでいる警察官舎が放火されてしまう。署内の仮眠室を仮住まいにしようとする境田に、佐久間が同居を提案。驚きながらも境田はそれを受け入れ、二人は同居を始めることになる。神経質な上司・佐久間と大雑把な部下・境田。真逆な二人の同居生活だったが、共に過ごしお互いを知る中で気持ちにも仕事にも少しずつ変化が生まれて…。加筆修正に加え、描き下ろしを追加した新装版となります。
ヤンキーが居なくなった平和な田舎町に住む翔李は、小さい頃にピンチを救ってくれたヤンキーに憧れて、自称ヤンキーと化していた。ある日、都会から引っ越してきた弁護士・佐伽羅がやってくる。翔李は佐伽羅のいい人ぶった態度が気に食わないが…… ※本電子書籍は『mimosa vol.17』収録の「正義と愛と花嵐 第一話」と同じ内容です。
日々の仕事に向き合いながら平凡に過ごすサラリーマンの内海。いつもと変わらない外回りの昼休憩、突然現れた青年に「ゲーム、最近してる?」と話しかけられる。訳も分からず答える内海に対し、「また見せて」とだけ言い残し去っていく青年。彼の言葉に内海はある過去を思い出し…。※本電子書籍は『mimosa vol.17』収録の「繋ぐ指先、瞬く世界 第一話」と同じ内容です。
一人暮らしをする大和のもとに、姉が拾った子猫を預けにきた。断ろうとしていると、幼馴染の直柔まで暫く泊めて欲しいとやってくる。子猫の貰い手が見つかるまで、直柔を子猫の世話係として住ませることになり、二人と一匹の同居生活が始まるけれど…!? ※本電子書籍は『mimosa vol.17』収録の「嘘つきで一途な猫は 前編」と同じ内容です。
好きな人と恋人になる。そんな特別を普通にしたい。学生時代からずっと「普通」と言われ続けてきた普川。正社員になるため派遣社員として頑張ってきたが、突然会社のエース・須波田から「独立する自分の会社にきてほしい」と提案される。普川は驚くが、自分を変えるために須波田と働くことを決意。しかし、須波田は異常なほど誰からも好かれてしまう「特別」な人間だった! 平凡な人生…のはずだったのに、須波田のいろんな一面を知っていく中で普川の生活、そして気持ちは変化し始めて──。※電子版はmimosa本誌掲載時のカラーページをカラーのまま収録しています。
好きってこと、隠さなくていいんだ。サラリーマンの浅木は、大好きなキャラクター・ドッキーの制作会社で働いている。過去のトラウマのせいでドッキーが好きなことを隠してきた浅木。しかし体調を崩して早退した日、浅木の家を訪ねてきた同僚の岩本にドッキーで埋め尽くされた部屋を目撃されてしまう。今まであまり交流のなかった岩本に秘密がバレて動揺するが、彼は全く気にしてない様子で浅木の過去をかき消すような言葉をかけてくる。岩本のぶっきらぼうな優しさのおかげで、周りを気にせず、徐々にありのままの自分でいられるようになった浅木は岩本に惹かれていくが―― ※電子版はmimosa本誌掲載時のカラーページをカラーのまま収録しています。
ゼミの教授に気に入られている小岩井は、同じゼミの藤橋からどうやら目の敵にされているらしい。教授のことを大尊敬している陽キャな藤橋に対し、ゼミ内でもひっそりとした存在の陰キャな小岩井。だが小岩井は、藤橋に対して密かに「とある魅力」を感じていて…。※本電子書籍は『mimosa vol.16』収録の「小岩井くんは触りたい 第一話」と同じ内容です。
高校生の頃剣道部に所属していた冬月は、部の集まりで8年ぶりに同級生の陽介と再会する。陽介が主将を、冬月が副主将を務め、部を大きく成長させた二人。しかしある事がきっかけで距離ができてしまい、卒業後会う事はなかった。再び友人という関係を築き、今の陽介を知っていく冬月。一方の陽介は、ある事に対する後ろめたさが残ったまま冬月と交流を続け── ※電子版はmimosa本誌掲載時のカラーページをカラーのまま収録しています。
この高鳴りは、スリルか、恋か。金欠のなんでも屋・力は、ある夜バイクタクシーの仕事中に訳有りそうなスーツの男・勝利を乗せる。走行中、巷を騒がせ、力の弟にもケガを負わせた犯罪集団・サグと鉢合わせしそうになるも難を逃れた。後日、勝利がサグを壊滅させるために活動していることや、サグと戦うことで大金を得られる可能性を知った力は、弟の復讐と金のために勝利と手を組むことに決める。距離感が近くて、危険を楽しむ勝利との日々はドキドキすることばかりで…… ※電子版はmimosa本誌掲載時のカラーページをカラーのまま収録しています。
ブラック企業を退職した聖永は勢いのまま、通勤中に駅の広告で見かけてからずっと憧れがあった自然豊かな田舎を訪れる。計画も荷物もないまま一人で散策していると、いかつい見た目をした地元民・群士に声をかけられ… ※本電子書籍は『mimosa vol.15』収録の「君は夏一番 第一話」と同じ内容です。