グランドジャンプめちゃの感想・レビュー10件不倫の末に普通の国のお姫様 結木万紀子名無し※ネタバレを含むクチコミです。必ずスカッとできる!けど切実でもある慰謝料狩り きづきあきら サトウナンキポコニャン※ネタバレを含むクチコミです。十人十色のパパ活 #1巻応援スワイプ 東西starstarstarstarstar_border兎来栄寿パパ活を描いた作品も非常に多くなってきました。最近では異世界でもパパ活していますからね。そもそも、名前がパパ活になっただけで同様の行為は遥か昔からずっと営まれてきており、社会が大きく変化しない限り未来においても恐らく無くなることはないでしょう。 そんな中でも一際リアルさを感じさせてくれるのみならず、多面的に現代のパパ活の実態を描いているのがこちらの『スワイプ』です。指先を少し動かしただけで人と繋がれ、またその繋がりを抹消して次へと進むこともできる時代の刹那的な関係を端的に表している良いタイトルだと思います。 内容としては、毎話違う女の子が主人公となる基本的に1話完結型のオムニバスです。さまざまな女の子たちがそれぞれの事情で行っているパパ活の模様を描いていくものとなっています。 パパ活をする理由といえば、毒親家庭に育って貧困であったり、遊ぶお金や推し活資金が欲しかったりというのがメジャーで多く描かれるところでしょうか。もちろんそういった人もいますが、本作で描かれるパパ活は更に微に入り細に入っています。 たとえば、2話で描かれるフリーターの千菜美。 彼女は、昔から「天然」と称されるキャラで大学まではそれで良かったものの、社会人となってからは普通の仕事に就いて働くのはあまりにも難しいパーソナリティでした。夜職であってもミスが頻発し厳しい。しかし、パパ活であればそんな自分も含めてパパが全肯定してくれる。パパ活でお金を貯めて、田舎の中古マンションで猫と穏やかに暮らしたい。そうした理由で行っている人も現実にも存在するでしょう。 また、人気AV女優が中国の富裕層のパパと行う高額パパ活であったり、トー横で特にお金には困っていないもののとある理由で行うパパ活であったり、いろいろなシチュエーションや動機が描かれます。 『ギャル弁 ー歌舞伎町の幽霊ー』のクチコミでも触れましたがこちらも1話や5話で扉絵に歌舞伎町タワーが描かれており、更に大久保公園やそこに突撃してくるYouTuberなども描かれていて、今感が強く感じられます。 6話でラウンジにて交際クラブのSランクの女性が (開業医じゃなくて勤務医だろうな…) と看破する件なども好きです。 また、基本的にお話は独立してはいるのですが、少しだけ結びつく部分もありニヤリとします。 ひとくちに「パパ活」として括られる中に存在するさまざまな側面をディティールを凝らして描き、現代への解像度を上げてくれる作品です。顔がいいぐらいでは納得できない職業:女~元アイドル27歳、枕営業も限界なのでパパ婚活します~ 大久保ニュー ふめいちゃんstarstarstarstarstarママ子プロ彼女続編と聞いて! 若い、可愛い、肌キレイ、ちょっとあほっぽい。たぶん20代前半までは女の子の持てる項目。 アラサーになってくると、加齢とともに少しずつ自分の体も周囲の評価も変わってくることがわかっているから早めにリッチパパ婚活。 だけどリッチマンには一癖も二癖もある方々ばかり。 希望と妥協の間で、いい男を見極めて結婚までたどりつけるか!! やや男目線の離婚物語 #1巻応援ぼくたちの離婚 稲田豊史 雨群六文銭離婚話になると、夫が非協力的だったり理解が足りなかったりなど、何かと女性目線だったりしますが、本作はやや男性目線でオムニバス形式で描かれています。 (1エピソードだけ女性が主人公です) 良いか悪いかは別として、 上記のようなモノに嫌悪感を抱いている男性陣にとっては、この男性目線の展開に、 「なんて酷い男なんだ・・・」 と思い、自分を見つめ直すかもしれません。 (「そのとおりだ!」と男側に同調するかもしれませんが) 私的には、女性がいつも被害者のように描かれるのは、どうも中立性に欠けているなぁと思っていたので、本作はそういう意味で新しい視点が得られて面白かったです。 女性目線でも、読んで胸糞悪くなるかもしれませんが、男の考えがわかるかと。 性格の不一致、徐々に変化していく配偶者、そもそも愛してない、病気になった、人間同士の関係なので色々ありますが、それを許せるかどうかも大事なポイントですね。 全般的に絵柄がキレイなのが特徴で、リアリティがある展開と相まって物語に引き込まれます。 2巻目はどんな関係がみれるのか、楽しみです。 どこか陰のある男を描かせたらピカイチブルース もんでんあきこ 桜木紫乃六文銭影山という一人の男を軸に、彼に関わった女性達から断片的にエピソードを描いていく展開。 自然とひきこまれますね。 徐々に、影山という男の存在があらわになっていくのですが、時に酷いことされているのに、女性達にとっては勲章のように扱われているのが、よい男の条件なんでしょうね。 この陰のある感じが、良い色気を醸して、小狡いですね。 もんでん先生というと、エロスのほうに目がいきがちですが、大人の男女間を描くなら、ある種必然的な流れとして描いているので、そこまで違和感なく、むしろ良いスパイスになってます。 ただのエロ漫画でまとめるには勿体ない、きちんと人間を描いるので深みがあって面白いです。 指が6本あり悲惨な家庭環境と貧困下から、器量だけで這い上がった1人の男の生涯を、女性を通して見ていく・・・さながら1本の映画のようでした。 上下巻と短く、ちょっと物足りなく感じる部分も、ある意味ちょうど良かったです。 短編をお探しの方にはおすすめしたい作品でした。玉置勉強じゃない方がよかったんじゃ?絶対に下着がみえない花屋敷さんの研究と考察 玉置勉強 野平花男名無し玉置勉強の作品を全部読んだ訳じゃないけど、この人が描くだらしない女キャラが好きなので、今回の作品の主人公は真逆のタイプすぎて自分の求めていたものとはだいぶ違った。「絶対に下着が見えない○○の研究と考察」という動画シリーズが元ネタなんだったら、もっと単純にエロい絵を描く人の方が向いてそうな気がした。なんでこの組み合わせになったんだろう。 事実はマンガよりも奇なり。ぼくたちの離婚 稲田豊史 雨群兎来栄寿「病んだ魂と、欠けた魂が、修羅場を作り出す」というキャッチコピーが秀逸。 こちらは、離婚を経験した人へ経緯や顛末を取材してリアルな体験談を連ねたWEBメディアの企画『ぼくたちの離婚』の書籍版をコミカライズした作品です。 言うなれば『その時の彼女が今の妻です』の逆バージョン、「その時の妻が今の他人です」。出逢いや馴れ初めからスタートしながら、そこから別れに至るまでのそれぞれのリアルな実体験と感情が克明に描かれています。 とてもよく理解できて同情してしまう人もいれば、まったく理解が及ばず宇宙人のように思える人まで様々に登場しますが、率直に言って面白いです。下手な創作より余程個性的で立った「キャラクター」とその感情の変遷に圧倒されます。 自身も離婚を経験している原作者曰く、 「苦痛に満ちた結婚生活。身も凍る修羅場。苦渋の決断。激しい後悔と開き直り。妻に対する未練や呪詛の言葉。そこに、当時の心境と現在の心情が入り交じる。引き込まれること、この上ない。「これは読み物になる」と確信した」 とのことで、それは間違いないでしょう。 Case#03の、『キル・ビル 』の暗殺集団のボスであるビルが元恋人のザ・ブライドを殺した本当の気持ちがよく解るという件に非常に感情移入しました。サブカルに精通したカッコいい美人というのも最高でした。今の自分も結婚を経てビルに殺される側になりつつあるなと感じます。 本筋ではないですが、Case#05の犬のエピソードもグッときますね。 絵が綺麗だなぁと思ったら、『麻衣の虫ぐらし』などの雨がっぱ少女群さんの別名義でした。綺麗な上で、人間の暗部が露呈するシーンのえげつない表情の迫力が凄いです。 「人間」を見たい方、修羅場を見たい方、離婚の危機に備えて反面教師にしたい方、ご一読してみては。「指が6本ある男」を巡る女達の群像劇ブルース もんでんあきこ 桜木紫乃天沢聖司色気の魔術師(※勝手に命名)もんでんあきこ先生の新刊ということで購入。町の名士だった影山博人という男が死に、かつて影山に惹かれた女達がひっそりと記憶を分かち合う物語。 この影山がまぁ〜〜〜すごくて。 「暗い過去を背負った陰のあるいい男」なんですよ。 これだけで「そんなの惚れない女いないわ!!」って感じですけど、作中でもまさにその通りで、過去に彼と関係をもった女性たち全員の心の中に、彼の存在が強烈に刻まれ残り続けているんですよね。 https://twitter.com/mondenakiko/status/1283882978381148160?s=20 だんだん明らかになっていく影山の過去も面白かったのですが、女達の間に流れる空気感がすごく素敵でした。 全員にとって影山が特別な男であるということが、不思議な連帯感生み出していて、それがなんかすごくいい…。 若く貧しい6本指の影山と、成功を収めた5本指の影山の両方と寝た有閑夫人。 経済格差が目に見えてわかる閉鎖的な町で出会い、影山が初めての相手だった同級生。 影山が引き取られた店で出会い、母親の葬式に立ち会い指の切断に協力した同僚。 母親の店を存続させるために頼みに行き、「1回分の礼」を受け取った娘。 上巻ではこの4人の女性の口から影山との思い出が語られます。 も〜〜ホントもんでんあきこ先生はナギと嵐とか雪人 YUKITOとか陰のある男書かせたら天下一品だなと実感しました。 影山が死ぬ少し前に「顔に痣がある女」がすぐそばで仕事を手伝っていて、この身体的コンプレックスのある女性がどう影山と関わっていたのか、下巻を読むのがすごく楽しみです。 (上巻1話の15歳の影山。最の高…)家出少女と神待ちかみまち 今日マチ子名無し※ネタバレを含むクチコミです。
※ネタバレを含むクチコミです。