蕎麦マンガの感想・レビュー6件貴重な蕎麦マンガ蕎麦日和 高梨みどりstarstarstarstarstarひさぴよグルメ漫画で蕎麦を題材とした回はあるけど、「蕎麦」だけをテーマにしたマンガは意外と少なく、そういう点でも貴重な一作。 連載は女性誌「YOU」で、本格的な蕎麦の知識とともに素朴で細やかな人間模様が描かれており、老若男女だれが読んでも楽しめる漫画だと思う。 作者の高梨みどり先生の作品はこれまで何作か読んできたが、いずれの作品も地味ながら「ああ、読んで良かった・・・」と思える読後感があって、いつも温かい気持ちにさせられる。 購入にあたっては、Amazonのオンデマンド印刷だと値段が高いので電子版で買ったほうが良い。(現状はebookjapanの電子書籍でしか買えないのでご注意を)そば 人情話そば屋幻庵 かどたひろし 梶研吾名無しそばの蘊蓄より、そばに纏わった人情話が温かで面白い。何度も読める作品ですね⚾️読んでスッキリし味わってスッキリしたくなる蕎麦漫画そばもん ニッポン蕎麦行脚 山本おさむ名無し蕎麦は和食の中での一料理として立場を確立はしている。 しかし和食について語り話題にする場では そこそこ以上の評価はあまりされていない気もする。 和食は美味しくてヘルシーで見た目も美しい、とか、 煮物や焼き物は素材の味を引き出している、とか、 天ぷら・寿司・鰻がいかに美味しいか、とか そういうことについて語ったものは多いが、 意外に蕎麦そのものについては熱く深くは 語られていない印象もある。 立ち食い店もあれば老舗名店もあるし、 家庭で普通に気軽に茹でたりもするし、 職人しか作れない手打ち蕎麦もあるし、 広くて深くて面白くて美味しい存在だと思うのだが、 一部の「通」と言われる人以外はあまり興味をひかないみたい。 それは多分、見た目に地味だとか、 脂肪分とか糖分とかの判りやすく刺激的な美味さよりも、 風味や旨味といった感覚的な美味しさを味わう存在 だからかもしれない。 インパクトに欠けるから、ともいえるかも。 しかし「そばもん」を読めば、蕎麦をもっと知りたくなる。 食いたくなる。味わいたくなる。 そして知って食ってスッキリとなれる。 蕎麦なんて嫌いだ美味しくないし、という人や、 蕎麦なんて立ち食いでサッと安く喰えりゃいい、という人や、 逆に、いや蕎麦は美味しいよ最高だよ、という考えの人や、 それぞれの人達に 「え、そういう食べ方って美味しそうだね」 「そうか今度はそうやって味わってみよう」 と思わせる面白い話が満載されている。 家で茹でて食べる蕎麦をより美味く味わう方法。 多数ある蕎麦屋の中から自分の好みの店を探し出す方法。 手打ちにも機械打ちにも良さ悪さがあり夫々が存在する意義。 蕎麦がいかに日本各地に根付き発展し様々な形態に至ったか。 読んだら 「今日は蕎麦を食おうかな」 となり、食ったら 「明日は、今日と違う蕎麦も試してみようかな」 と、なってしまう漫画(笑)。蕎麦が食べたくなる、正統派時代劇!そば屋幻庵 かどたひろし 梶研吾名無しそば屋、といっても普通のおそば屋さんではありません。めったに店が出ない神出鬼没の屋台のおそば屋さん。その店主も有能だった元旗本が早隠居して、家族に隠れて商っているという異色の存在。そんなそば屋のまわりでおこるいろいろな事件を、主人公の牧野がそば屋の店主として、また以前の人脈や剣の腕で解決していくお話。武家の顔と町人の顔を使い分ける主人公はかっこいい!家族や周りの人に正体がバレそうになったり、実際バレてしまったりするのもまた楽しい。ストーリーそのものは昔ながらの時代劇を見ているような勧善懲悪展開が気持ちいい!またそば屋で出すおそばも楽しみの一つ。主人公が結構なそば馬鹿で、屋台で出すそばが毎回工夫が重ねられているので、読んでるとそばを食べたくなります。絵も綺麗でテンポも良く、すいすいと読み進められる名作だと思います。 そば好きが高じて…そば屋幻庵 かどたひろし 梶研吾マウナケア私、そばは大好きです。ですのでこの作品はおさえねばと勢い込んで読んだら、旗本のセカンドライフなんて想像すらしませんでした。かといって期待外れかというとそんなことはありません。そば好きが高じて担ぎ屋台の親爺になってしまった、牧野玄太郎という旗本の若隠居で元勘定方が主人公。彼がこの屋台・幻庵に顔を出す人の困りごとを解決するためにひと肌脱ぐという人情時代劇で、時代物にありがちな説教くささもなく、登場人物がわいわい楽しみながら人助けをしているのがいい。元役人だと遠山の金さんみたいな展開になりそうですが、玄太郎は見栄は気っても大暴れするようなタイプではなく、肝心なところは元同僚や後輩にお任せ。お願いするときのお土産はもちろんそば。権力乱用?もあったりして適度に力が抜けたところが良い味出してます。表紙にも描かれているそばばっかり食ってる芸奴は濃厚な玉子、端正な顔立ちの息子はほろ苦い薬味、といった風情。シンプルな話で後味よく、いつでもどこでも味わえる品。一度ご賞味ください。そばもんについてみんなで語ろう!!そばもん ニッポン蕎麦行脚 山本おさむstarstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男蕎麦に特化した名作 「そばもん」 蕎麦の違いや、出前の歴史の話がわかって好き。これ読むと蕎麦がすげー食いたくなる
グルメ漫画で蕎麦を題材とした回はあるけど、「蕎麦」だけをテーマにしたマンガは意外と少なく、そういう点でも貴重な一作。 連載は女性誌「YOU」で、本格的な蕎麦の知識とともに素朴で細やかな人間模様が描かれており、老若男女だれが読んでも楽しめる漫画だと思う。 作者の高梨みどり先生の作品はこれまで何作か読んできたが、いずれの作品も地味ながら「ああ、読んで良かった・・・」と思える読後感があって、いつも温かい気持ちにさせられる。 購入にあたっては、Amazonのオンデマンド印刷だと値段が高いので電子版で買ったほうが良い。(現状はebookjapanの電子書籍でしか買えないのでご注意を)