完結したマンガの感想・レビュー16083件<<319320321322323>>甘酸っぱい青春×サスペンス青年少女よ、春を貪れ。 山田シロ彦六文銭青春時代恋愛カースト最下位みたいな男はすべからく初恋こじらせ系男子だと思っているのだが、かくいう自分もその類で、本作が語る初恋とは?の内容がビシビシ古傷をえぐってきます。 年食ってくると青臭いものが、気恥ずかしさと慣れ(その悩みはすでに自分にとって1万回目のループだ、的な)で、飽きも含めて受けつけなくなってくるのですが、本作は久々に良い感じに共感をえました。 また、青春群像劇だけでなく、ヒロインの謎の死を追う感じで、サスペンス的な要素がまたそうさせるのだと思います。 初恋も、謎といえば謎ですからね。 あの時の熱狂とかは、今思うとなんだったのか?と。 事件とともに、自分の初恋を再認識していく過程は、なかなかおもしろい試みだと思いました。 はやくも、続きが楽しみです。久しぶりの良作人類を滅亡させてはいけません 高畑弓 蒲夕二名無しこの手のジャンルの中ではピカイチ!表情がコロコロ変わるリリンちゃん可愛いし、これから色々と成長が楽しみ!世界の真実、国民クイズ!国民クイズ 加藤伸吉 杉元伶一ろーじー※ネタバレを含むクチコミです。役を生きる、私が生まれる。やがて君になる 仲谷鳰あうしぃ@カワイイマンガ恋が分からない侑と、彼女に初恋を覚える先輩・燈子、そして燈子の親友・沙弥香。彼女達の心は、難解だ。 恋を知る私は、恋が分かない侑に感情移入しにくい。燈子の完璧さが隠す物も見えないし、沙弥香の燈子への心もどこか胡乱だ。 侑に甘えながら心を開き切らない燈子。燈子を受け止める侑の優しさ・苛立ち・変化。二人を見る沙弥香の複雑な心情。それを表現する彼女達の言葉は、時に鋭いが時に遠回り。 相手の事は思い遣れるのに、自分の心は掴めない三人。そのモノローグを追ううち、私は彼女達の本当に言いたい事を、未だ形にならない心を、考えずにはいられなくなる。 まるで人の複雑な心に踏み込む舞台の脚本の様な、彼女達の心理描写。そこには私を考え込ませ、よろめかせる強い引力がある。 ☆★☆★☆ 物語は、彼女達の心の変遷と生徒会劇の製作とをシンクロさせて進む。元々は燈子が自分の「人生の役」を完成される為に仕組んだ生徒会劇。図らずも燈子の内面と重なってしまった台本を巡り、三人の心は絡み・切迫し・圧縮されていく。 燈子のために侑が望んで変更した結末。そこに込められたメッセージを受け取った燈子は、舞台で役を生き切った時、「人生の役」から解放されていく。 舞台の完成と、燈子の新生。それが同時に表現される時、難解だった心情はシンプルになって私の心に届く。6巻まで積み上げた先に広がる光景は、凄い創作物を見た喜びと、燈子への祝福に満ちていて、脳が焼けつくような多幸感で煌めいている。 凄い創作物を見た時に、新たな発明品の目撃者である事と、純粋に描かれた内容に感激する事は、両立する事もあるし、そうで無いこともある。そして『やがて君になる』は、確実にそれらが両立する作品だ。 切ない人達の心の解放と新生を描いた、心に残る創造物が、創られ届けられた事に、深く感謝したい。 これもまた百合。私の拳をうけとめて! murataさいろく昨今様々な形でBLや百合も商業誌で見かけるようになってきました。 本作も角川のエース(ヤングエース?)で連載してたもので、出身はTwitterという最近よく見かける、編集者からの逆ナンパで始まった連載なのかなと。 最初の数話を読んで意外だったのは、思ったよりギャグテイストじゃないこと。 地味に真剣に悩む女子同士の恋愛と葛藤があり、この作品は最後の最後まで読むと報われるんだろうか?ハッピーエンドだろうか?とハラハラしながら読み進める事になった。ギャグだったらどう転んでも気にならん、というのは偏見でしょうか。 最後の4巻は彼女たちのまっすぐな気持ちだけが描かれているので振り返ると1巻とのギャップに驚くぐらいではある。設定はどれもよかったけど…もしくはルーズソックス 藤緒あい名無しあんまりフィーヤンっぽくないなぁ〜と思った。高校生が主人公だったりするからかな。例外的にOLとおじさんの恋愛もあってシュチュエーション的にヤマシタトモコの「Love,Hate,Love.」を思い出したけど、こっちのおじさんはただのヒモだからな…。なぜ恋愛感情を持つようになったのかよく分からなかった。猫あるある&猫飼いあるある拾い猫のモチャ にごたろさいろく猫飼いは悩まされる。こんなにめちゃくちゃされるのにこんなに可愛い。猫はそういう動物です。 飼い始めると家族として自由気ままに振る舞ってくれるのだが、色々と世話も焼ける。手間はかかりにくいかもしれないけど。 本作は構ってちゃん猫であるモチャとその家族が中心の4コマ漫画だけど(Twitterで著者のにごたろ先生が毎日更新されてる)先生の過去の飼い猫たちがモデルらしい。 三毛猫は可愛いよねぇ… モチャは♂なのですが(三毛猫の♂は激レア)幸せを呼ぶとか言われてるらしい。超貴重だとは聞きます。 作中は見てて和む猫の色々な様子が描かれているため猫好きは無心で最後まで読み切れると思われます。 作者の私信が漫画になってるけどそれが一番よかった愛を喰らえ!! ルネッサンス吉田名無しルネッサンス吉田先生の代表作といえばこれなのかなと思って読んでみました。古い花街の風俗店で店長をしている百花の話が中心になっていますが、百花の祖母の若い頃の話だったり、百花の店で働いてる優美の話もあります。優美の話にはタイトルに「私信」と付け加えられていたり、優美がこの漫画を描いたというラストになっていたので、作者自身の体験がモチーフになっているのかなと思いましたが、どれくらいの割合で事実なのか創作なのかは分かりません…。でも私は優美の話が一番好きでした。いい同居マンガだな春と秋について むんこnyae対人恐怖症の版画家・ハルと、彼と芸大生時代に知り合ったけど今はサラリーマンをやっているアキの、ほのぼの、時々、ヒリヒリな同居物語。 恋愛関係では全くないものの、口は悪いけど心根は優しいアキに依存しているハルと、アーティストとして評価されるハルに複雑な感情を燻らせるアキ。相性がいいのか悪いのか、一緒にいるのが当たり前になっていて、いわゆる普通の生活とは違うけど、このふたりがバラバラになったら何かが崩壊する様な脆さもある。絶妙な距離感と関係性を保ちながら、結果的にこれがベストバランスなんだなと納得するかんじ。 続編が最近出たので、まず前作を読んでみたらものすごくいい同居マンガでした。警眼、最新話を読んで警眼ーケイガンー 早坂ガブ名無し※ネタバレを含むクチコミです。 夏への扉、ではなくトンネル。青春とSFの気持ちいい融合夏へのトンネル、さよならの出口 群青 八目迷 小うどん くっか兎来栄寿原作は、ガガガ文庫でガガガ賞と審査員特別賞を受賞した小説で本作はそのコミカライズ版。 原作未読ですが、作画担当の小うどんさんの綺麗な絵柄にまず惹かれました。人物はカッコよく、またかわいく、そして田舎の夏の熱気や草いきれが伝わってくるような背景もまた魅力的です。 ストーリーは序盤から都市伝説のように流布されていた「すこしふしぎ」に近いSF的要素がミステリ感も持って描かれ、その謎を解き明かすべく動いていく展開に続きが気になります。 主人公・塔野カオルのキャラクターは複雑な家庭環境で育ったが故に典型的な主人公像と少しずれた部分があり、ライトノベルらしさも感じられる少し捻ったその設定が面白味に繋がっています。 また、ヒロインの黒髪ロング美人、東京からの転校生で何でもできる花城あんずの男の不良にも殴りかかっていく毅然とした強い性格も非常に良いです。青春SFでは魅力的なヒロインの存在は大事ですね。 裏表紙を見ると、今後は更にサブキャラクターの2人の男女にもスポットライトが当たって行きそうで楽しみです。 夏になると読みたい一作になるかもしれません。脱・既婚童貞なるか!?ダンナの童貞もらいます 神山とく名無し※ネタバレを含むクチコミです。恋の舞台裏は、みっともない。青い花 志村貴子あうしぃ@カワイイマンガ『青い花』の中で一番印象的な人、と問われると、私は実のところ、主人公の奥平あきら(あーちゃん)や幼馴染の万城目ふみ(ふみちゃん)よりも、ふみちゃんの先輩の杉本恭己を思ってしまう。 杉本先輩は所謂「王子様」。あらゆる女子の好意を一身に浴びる彼女は、ひと時ふみちゃんと付き合うものの、すぐに破局する。 彼女を印象付けるのは、完璧な仮面の裏に潜ませた、どうしようもなく幼い片想い。そのみっともなさは、美しい外面と落差がありすぎる……まるで派手な舞台と、その舞台裏の埃臭さのような。 舞台裏は暴かれてしまえば、表の煌びやかさを失わせる。しかしそれを観る事もまた、興味深い。舞台裏の必死さとツギハギな工夫、人間ドラマは、飾った美しさとはまた別な良さがある。 ◉◉◉◉◉ 演劇部の活動を通じて、しっかり者だがどこか幼いあーちゃんは、裏方からメインキャスト、部長として大きく成長し、幼さを捨てて変貌していく。一方ふみちゃんは、自分を振った先輩を叱り、あーちゃんに対する恋心から逃げないと覚悟する強さを得る。 しかしそんな二人の裏には、やはり美しくない物が隠される。 成長したあーちゃんだが依然恋心が分からず、それでもふみちゃんを傷つけたくなくて付き合う事に苦しむ。そしてふみちゃんは、この恋で傷ついてもいいと思いながら、いざ傷つくと泣いて執着する。 真摯で優しい二人の物語だが、決して美しい所ばかりでは無い。こうありたいと願う美しさの裏に、ままならなさと必死さを隠して、それはある時、ふと見えてしまう。しかしそんな彼女達の覚束なさを見る時、私は演劇公演の舞台裏を覗く様にドキドキし、剥き出しの心に同調する。うん、そういうこともあるよね、と。 心は不可解で、美しいのにみっともない。そう『青い花』は繰り返し描く。私はそんな美しさもみっともなさも、どうしようもなく好きなので、何度でも『青い花』を手にするのだ。 秘密を抱える兄弟の吸血鬼譚!ぼくらの血盟 かかずかずたか※ネタバレを含むクチコミです。「運び屋」片岡恭子の話だから死ぬ気で旅に出た 小沢カオル 片岡恭子名無しタイトルから自殺志願者の旅行エッセイ漫画かな?と思いあらすじを読んだらまさかの運び屋の話でなんだそりゃと購入。読んでみたら予想外の内容で面白かった。 ・運び屋(ハンドキャリー)とは、製造業者の部品などを貨物ではなく一般旅客の荷物として運ぶバイク便的な仕事 ・マイレージは200万でイモトと同じプレミア1Kカードを持っている ・スペインの路上で首締め強盗に遭い失神して失禁 いかにもエッセイ漫画ですっていう可愛らしいシンプルな絵柄で描かれてるのが違和感あるほど内容がハード…。かわぐちかいじに作画してほしい。 エッセイ漫画っぽいのに三人称の表現が多くて何でだろうと思ったら作画担当と主人公(原作者)が別だった。 単話で1話を読んでこの片岡さんのことが気になってTwitter見たけどすごく苦手な感じで後悔……著者の人格と著作物は別物とはわかってるけど…やめときゃ良かった。 単行本になる頃に覚えてたら買って読もうかな。諸行無常の響きあり狂人関係 上村一夫野愛天才浮世絵師・葛飾北斎という圧倒的な存在を軸に、弟子・捨八や娘・お栄らの生活を描いた作品。 捨八と彼を取り巻く女達の姿が艶っぽく、移ろいゆく四季と相まって心を掻き乱されるのです。 捨八への想いを内に秘めたまま彼を見守るお栄と、派手好きで大胆なお七、正反対のような女2人がなんとも魅力的。 どちらも激しくて悲しくて、どうしようもないくらいに「女」として描かれています。 個人的に一番感嘆したのはお栄の手の描写です。冬は北斎や捨八の世話を焼く手があかぎれだらけになり、だんだん暖かくなるにつれてもとの白い手に戻っていく。綺麗になった頃にはまた厳しい冬がやってくる。 季節の移り変わりとともに、お栄という女の強さと儚さがこの描写に凝縮されているように思います。 手が綺麗になっても、男と女が関係を持っても、浮世絵が完成しても、終わりに向かっているだけである。失われていくだけである。 激情に満ちていながらも、根底に流れる諦念のようなものが美しく儚い作品でした。純文学に出会えました。 決して理想的ではないけれど捨八に惹かれてしまうのは女の性だし女の業ですね。狂おしいほど好きです、捨八。 ドライビングドクター黒咲の最新話を読んでDriving Doctor 黒咲 神尾龍 ユウダイ 福本祐一名無し※ネタバレを含むクチコミです。ヒットマン124話を読んでヒットマン 瀬尾公治名無し※ネタバレを含むクチコミです。日本と違うベルリンの日常生活記ベルリンうわの空 香山哲名無し絵がパラッパラッパーみたいだなと思って手にとったらポップで面白そうだったので読んでみた。 ドイツは日本と違ってどぎつい広告がなかったり、恵まれない人に優しかったりと、余裕とあたたかみのある描写がとても印象的でした。 女の国、男は頭上を舞うばかり。櫻の園 吉田秋生あうしぃ@カワイイマンガ桜が覆う丘の上の女子高では、桜舞う頃、演劇部がチェーホフの『櫻の園』を上演するのが習わし。部員達は練習に励みながら、それぞれの恋の季節を過ごす。そんな青春模様を描いた四編のオムニバス。 ◉◉◉◉◉ 女子校に通う彼女達だが、お付き合いするのは周囲の高校の男子。描かれる恋は多様だ。 彼氏と体を重ねる事を躊躇う子も、彼氏を放って悪い遊び方をする子も、大切な人に何かを教わり、友達と会話を重ねながら、自分の心と体を大切にする事を覚えていく。心の解放に向かう様子に安堵する。 百合読者としては、後半の二編が気になるところ。自分の中の〈女性〉と折り合いをつけられない二人の女子は、片や男性らしさを身に纏いながら男性に恋し、片や男性を嫌悪しつつその女子に恋する。 二人は最後、互いの気持ちを知りながら、ただ分かり合い、慰め合う。そんな様子を見ていると、女性同士というのは恋をする以前に「分り合う」関係性なのだ、と思い知らされる。そういう意味では、実はこの作品は最初から最後まで〈百合〉的だ。 桜の精って男なんだって……という台詞(p113)とその前後の「男の気持ち悪さ」の遣り取りを読むと、どんなに愛し合い番ったとしても、男は女を解れないのだから、せめて彼女達の冠として咲いてろよ、という気持ちになる、男の私でさえ。西部開拓時代を女ガンマンが征く!BLACK TIGER ブラックティガー 秋本治名無しこち亀ファンで、毛色は違うけどどうかなと思いましたが面白い。 幕末の日本で、ティガーが謎のパワードスーツの弱点に気づいて撃退するシーンがとくに好きです。 episode.0も読みたいきよく、やましく、もどかしく。 アリハラナオ名無し読み切りのほう読んでなかったんですが第1話面白かったです。いま別マが無料公開中だから読めたんですけど、読切版も読みたいです。デジタル版だと表紙左下にあるQRコード(ここからepisode0が読めるとなってる)が読み込めないんですよね(/_;)どうやったら読めるんでしょうか… ケンカ百合、いつ卓球する?花と星 鈴菌カリオあうしぃ@カワイイマンガ卓球の有望選手だった花井さんは、中学時代ずっと勝てなかった相手を気に病んで、卓球を辞めてしまう。高校では違うことをするつもりだったのに、入学初日にその因縁の相手、星野さんと出会ってしまう。星野さんもまた、卓球を辞めていた。 ★★★ ムッツリ何を考えているか分からない星野さんに、強く突っかかる花井さん、そこに星野さんの幼馴染を挟む物語。基本花井さんと星野さんがアホなので、何処かおかしな展開とエキセントリックな雰囲気になる。 それでも花井さんの劣等感、表現下手な星野さんのもどかしさにジリジリする。 さらに初めての感情に戸惑う花井さんと、恋愛上手に見えて心が御せない星野さんの幼馴染が衝突する、幾つかのシーンが胸にくる。 長年抱えたライバルへの想いと、そこから始まる激しい感情が、とにかくエモいとしか言えない。ようやく最後、二人が卓球台を挟んで対峙するシーンを、見逃すな! (卓球漫画としての専門性はあまりないので、そこには期待しないで、ケンカ百合の極地を目撃せよ!)アニメを見て食戟のソーマ 附田祐斗 佐伯俊 森崎友紀名無し極星寮のえりな 最高だった オッパイとお尻 見れて最高<<319320321322323>>
青春時代恋愛カースト最下位みたいな男はすべからく初恋こじらせ系男子だと思っているのだが、かくいう自分もその類で、本作が語る初恋とは?の内容がビシビシ古傷をえぐってきます。 年食ってくると青臭いものが、気恥ずかしさと慣れ(その悩みはすでに自分にとって1万回目のループだ、的な)で、飽きも含めて受けつけなくなってくるのですが、本作は久々に良い感じに共感をえました。 また、青春群像劇だけでなく、ヒロインの謎の死を追う感じで、サスペンス的な要素がまたそうさせるのだと思います。 初恋も、謎といえば謎ですからね。 あの時の熱狂とかは、今思うとなんだったのか?と。 事件とともに、自分の初恋を再認識していく過程は、なかなかおもしろい試みだと思いました。 はやくも、続きが楽しみです。