完結したマンガの感想・レビュー16089件<<246247248249250>>倉科遼という人物を虜にした永井荷風という文豪の物語荷風になりたい~不良老人指南~ 倉科遼 ケン月影さいろく本作は一本の連続物語ではなく、これを読んでもわかるのは永井荷風の事ではなくそれに憧れたある漫画原作者の一途な想いである。 「女帝」を始めとした夜のマンガの原作では帝王と言っても過言ではない、倉科遼が、自身の思い出や体験、思い返す瞬間などから自身が憧れ、成りたいと思っていた文豪・永井荷風に重ねて想いを寄せるというどこか走馬灯のような作品。 時代も大きく影響しているし、銀座のクラブ通いも大人過ぎてわからない、という色んな意味で別世界すぎる話なのだが、人間が憧れの人間に陶酔し、自身を重ね、弱さや脆さ、かっこ悪いところも含めて深く掘りながら夢中になっている様はとてもおもしろい。 ましてやそれが倉科遼という夜の帝王(ちょっと語弊があるけど)なので興味深いもので、実際倉科先生という人物も読者から見たら憧れられてもおかしくない存在だな、と本作を読めば更に印象づくのではないかと思います。故・速水翼先生の代表作霊媒師多比野福助 速水翼さいろくバンドブームというのもあり、当時を物語るような背景。 よくいえば流行、悪く言えば少女漫画あるあるな設定だったものの、そこに霊媒師(スピリッツマスター)という要素を足す事で大人気を博した作品。 速水翼先生は離婚されてしまったものの、頭文字Dのしげの秀一先生と夫婦仲であったというのも印象深い。 懐かしいなーという気持ちで今読むと突っ込みどころがいっぱいでホッコリする(内容は魔祓いが中心のダークさに加えミーハーな雰囲気があるので全然ホッコリ要素はないが)人は生涯、満足することはないのだろう。WHITE NOTE PAD ヤマシタトモコPom 高校生、葉菜と38歳のおじさん正吾がひょんなことから入れ替わる話。1年後に偶然再会。。って、何故1年!? わたし、わたしは、わたしは、、から始まるんですが、その始まりだけで引き込まれちゃいました。 入れ替わり後の高校生、葉菜(中身は正吾)が、わたしはさみしいって涙ながらに吐露しちゃってたのがグッときたなぁ。 人間の孤独ってものを、再認識させられた内容に感じた。 二人は生涯入れ替わったままなのかな。性格も身長も正反対の2人幾百星霜 雁須磨子かしこ170センチの高身長がコンプレックスの敦子さんと、小柄だけど態度はでかい千賀子さんはひょんなことから親友になります。ノッポの敦子さんには子供の頃からの許嫁がいましたが、身長が高すぎるという理由で婚約破棄されてしまいます。面白半分の千賀子さんの提案で元許嫁の顔を見に行くと、敦子さんよりも随分と背は小さいけど優しそうな相手で、お祖母様が勝手に婚約破棄したけど、実は敦子さんのことを想い続けていたことが判明するのです…! 恋愛模様もストーリーの大事な要素ですが、基本はコメディです。元許嫁の美人姉は男装してカフェで給仕をしていたり、ベースボールをしたり、舞台が明治時代という設定が活かされまくりです。そこで性格も身長も正反対の女学生2人がワチャワチャするのがめっちゃ楽しい!特にいつも大人しい敦子さんが家ではお母さんに甘えてたり、意外とムッツリなところがあるのが私の好きなところです。 簡単でおいしい夜食の作り方マンガ家 夜食研究所 村田雄介マンガトリツカレ男家の本棚を整理していたら出てきてちょっと読んだら結局最後まで読んだ。簡単でおいしい夜食のレシピマンガとしても楽しめるし作者がマンガについてどのように悩んでいたかや昔話も知ることできるので面白いマンガだった。ワンパンマンみたいなマンガも描いてほしいですがこういう日常的なマンガもまた描いてほしい このマンガの舞台になっている時期は「ホップ ステップ賞selection 17」に入っている「パートナー」とか描いていた時期なのかな https://www.amazon.co.jp/dp/4088711270 「中学時代」と書いて「地獄」と読む。最悪すぎて最高なジュブナイル・ストーリー来陽と青梅 深山はなstarstarstarstarstarたか2021年12月、半年ほど前に知り合いからおすすめされたものの積んでいた『来陽と青梅』をついに読みました。ヤバすぎますねこれは……!なんでこんなに知名度ないのか不思議。ある意味『チ。』ばりにエグくてぶっ刺さる話だからもっと話題になっていいはずなのに。 狭い世界。 未熟な男女交際。 男に媚びて友達を陥れる一人称が名前のクソ女。 シンプルに頭が悪い同級生。 陰口。 同調圧力。 とにかく中学生の最悪なところが全部ブチ込まれています。 私は中学時代「ねぇ〜たかは好きな人いる〜?⤴️」と恋愛体質の女子に絡まれて死ぬほどつまらない恋バナに巻き込まれるのがだ〜〜いっ嫌いだったので、「あはは…今は好きな人いないかな〜」と愛想笑いで流しながら 「なぜ常に好きな人がいる前提で聞いてくるのか」 「仮にいたとして、おめーに話したら確実に次の日には学年の無数の女子にバレるのにそんなリスク犯すわけねえじゃん」 「そもそも対して仲良くもねえお前にそんな大事な情報話すわけねーべ馬鹿か?」 と内心罵詈雑言を浴びせかけつつ、全力で恋バナを回避する努力していました。 本当に仲のいい友達には話しても良かったかも知れませんが、その当時読んだ小説で読んだ「誰が1人に秘密を言うことは世界中に向かって言うのと同じだ」という言葉を噛み締め、『身の安全』には充分気をつけて学生生活を送っていました。 だからこそこの漫画はゲボ吐きそうなくらいしんどい。 自分もほんのすこし何かが違ったら、主人公と同じこの地獄にいたかも知れない……。 「存在しない中学時代の記憶」を眺めているかのようなおぞましさがこの作品の魅力だと思います。 中学時代に味わわされた嫌〜な気持ちがブワーーッと全部まとめて甦ってくる最悪すぎて最高なジュブナイルストーリーです。メンタル元気な時にぜひ……!求める家族の形。にしてもドロドロ!理想の家族のつくり方 六花チヨPom 表紙明るく見えたのに、いざ読んでみたら意外にドロドロしていました。 しかも、姉妹ドロドロ。 ウメとサクラ姉妹も、家族も近過ぎる存在が故に、辛くなるってやつで。。 でも、妹ウメの旦那の大ちゃんが一番やだな嫌いと思った自分でした。笑 明るい理想の家族作るぞ!って話ではなかったです! 阪急電車がつなぐ過去と現在と未来阪急タイムマシン 切畑水葉ANAGUMAみなさま宝塚ときいて頭に浮かぶのはやはり歌劇団でしょうか。兵庫県に宝塚市という町があって、宝塚歌劇団はそこが本拠地です。関西圏以外の方には意外に知られていなかったりしますね。 本作の舞台はその宝塚。の周辺とそこを走るローカル線阪急電車。そしてどうでもいい話ですが私の出身も宝塚。地元がとんでもない解像度で描かれているの、う、嬉しい…!と思いながらずっと読んでました。 主人公の野仲さんは手芸が好きで雑貨屋さんで働いています。が引っ込み思案の性格でお友達がいないのが悩み…。彼女が偶然阪急電車のなかで小学校のころの親友サトウさんと再会したことから物語が動き始めます。 阪急ユーザー、生活圏と移動パターンが重なってくるのでこういうこと起きがちな印象。私の祖母も電車乗ったらしょっちゅう誰かと鉢合わせていました。 長く乗っている路線の風景って心に深く刻まれているものだと思います。たまたま私は阪急に縁があったのでより強く感じましたが、電車や駅と合わせて呼び起こされる記憶は多くの方がお持ちではないでしょうか。そしてその思い出は必ずしもいいものばかりではなかったり。 本作でも阪急電車という「タイムマシン」を通して徐々に二人の過去と思いが明らかになっていきます。 手芸という共通の話題をキッカケに関係が再開したことを喜ぶ野仲さんですが、サトウさんの方はどうもぎこちなくて「親友と再会!また一緒に楽しもー!」と無邪気な物語にはなりません。 なぜならふたりはもうこどもではなく、おとなになっているから。 二人のすれ違いの原因も幼い日の阪急電車にありました。ふたりのあいだに深い溝をつくった子どもゆえの残酷な出来事です。 野仲さんの視点で記憶をたどる時、思わず胸がキュッと痛んでしまうかも…。それほど生々しい質感があります。 とはいえタイムマシンは過去だけではなく、未来にも繋がっています。過去の友情を見つめ直したふたりを阪急が今度はどこに運んでいくのか、最後まで読み終えたあとには願わくばもう一度読み返してほしいです。 ふたりがあのとき何を考えていたのか、まさに電車に乗りながら思い返すような心地がして、じんわりと気持ちが染みてくるので…。近未来月面を舞台にした萌えSFものつきロボ 中平正彦名無しかわいいキャラクターのコメディ調ですが、ちょっとしたシリアスやSFネタもあって、バランスがとれています。 近未来月面都市でほのぼの生活を送りながら、アニメロボット作りという目的があり、それが果たされ地球に行くクライマックスと後日談として語られるルナリアンの矜持にはジーンとくるものがありました。 もう少し余談を読みたい気持ちもありましたが、全3巻で真に完結している点でも薦めやすい作品です。 新連載!〈恋〉が仕掛ける百合実験!恋の好奇心 大庭直仁あうしぃ@カワイイマンガ『不思議なゆうなぎ』大庭直仁先生、COMICリュウWEBにて連載開始! 『恋の好奇心』 https://www.comic-ryu.jp/_koukishin/index.html 〈恋〉と〈愛〉は友達。ある時恋は、愛にポッキーゲームを持ちかける。恋の好奇心を、愛が受け止めた時……! 『不思議なゆうなぎ』の不思議な絵柄はそのままに、より「百合」恋愛コメディ色が強くなる様です。二人はこの先、どこまでエスカレートするのか、楽しみです! リアルボンバーマン形式のデスゲームBTOOOM! 井上淳哉名無し絵が綺麗ですし、こういう系好きには細かいツッコミは置いといて一気に読み切ってしまう面白さを持っているジャンル的に薦められる作品です。 連載時だと引き伸ばしかかってるかなと思われる箇所はありますが、完結した今だと気にならないでしょうし。 最終巻がマルチエンド別冊なのは面白い試みでしたが、結構被っているので、超バットと超グットくらいもっと大胆に分岐させた方が良かったかなとは思います。この世に偶然なんてないわ。あるのは、必然だけ。×××HOLiC CLAMPstarstarstarstarstar名無しあやかしが見える少年、四月一日は、ある日導かれるかのようにある店へと入ってしまう。店主である侑子は言う。ここは願いをかなえる店だと。 四月一日は、あやかしが見えなくなって欲しいと願うも、対価としてこの店で働けと言われてしまう。労働力が願いに見合ったとき、願いをかなえると言われるが…? バイトとして侑子の店で働く中、四月一日に待ち受けるものとは!? 2022年春、実写映画化!この機会にぜひご一読ください!こんなに色々巻き込まれたくない!笑メゾン・ド・フルールの女たち 早坂いあんPom 大きな期待を抱いて、中古マンションをフルリノベした所へ引っ越してきた凪子一家に巻き起こる色々な問題。 マンションの理事長香子さん、バリバリ綺麗だし、バシッと言うし表はカッコいいけど実在したら自分は萎縮してしまいそう。。 何となく、凪子と香子が仲良くなるんだろうなーって話は想像できていたのだけど、中盤からまさか凪子の旦那も話の中心になっていくとは少し驚きました。 ま、最後は平和に終わって良かった。 山手線駅の数だけ上質な物語が山手線ものがたり 池田邦彦さいろく山手線の駅の数は29駅だそうです。 というわけでこちらには29話入っています。 そして何れもホッコリするエピソードであり、かと言って鉄道(JRが国鉄と呼ばれてた時代の話)が全てというわけではなく脇役的なときもあればただ駅として出てくるだけという話もあり、なんとも上手くできてるいい話が盛り沢山。 この内容で29話も1冊に入ってるとは…漫画本として素晴らしいコスパである。 ちなみに私は「田町の提灯殺し」が好きでした。 序盤からもそうだけど、照美がどんどんいいキャラになっていくのもまた見どころでしょう。すばらしすぎて泣きそうです! #1巻応援いえめぐり ネルノダイスキnyaeクチコミのタイトルは主人公が本編内で発するセリフを借りました。読んでいる時まさにそんな気持ちでした。 実際のところは何もわかりませんけど、著者が描きたいものを描いてるな!と感じられる漫画を読むと、読んでよかったな〜という気持ちになりますね。ネルノダイスキさんがこの作品を描いている姿を想像すると、さながら何かの職人のように原稿と向き合っていそうです。とくに8話目なんて一体どうやって描いてるのかめちゃくちゃ気になります。 この作品は、タイトルそのまま主人公が不動産屋に連れられて様々な家を内見する話です。あまりにも想像の斜め上をいく物件ばかりで、主人公と不動産屋のテンションの差がだんだんと開いていくさまが笑えます。しかし最後は読者の想像の斜め上高度5000メートルくらい上空をいくものでした。 気になった方にはもれなく読んでほしい、いや、体験してほしい!!! ちなみに、集合体恐怖症の方はゾクッとする場面が多くあるかもです。お気をつけを。栃木の右だよ! 魅力度ランキングドベ常連茨城ご当地マンガ #1巻応援茨城ってどこにあるんですか? 真枝アキ天沢聖司※ネタバレを含むクチコミです。 親父のくれた魂(ボール)はオレの中にあるんだ!SDガンダムフォース絵巻 武者烈伝 武化舞可編 矢立肇 富野由悠季 一式まさとサミアド武者烈伝は「SD 武者ガンダム風雲録」などで描かれた武者七人衆のリメイクです。 このボンボン版はコミカル寄り、プラモのオマケ漫画はシリアス寄りで設定が違うパラレルになっています。 タイトルは『SDガンダムフォース』ですがTVアニメは無関係。 『武化舞可(ぶかぶか)編』ですが他の編は皆無。 メディアミックスや続編予定が、プラモ売れなくて白紙になりました!(泣) 親武者(光の七人衆)がカッコ良くて、 "龍神導師 " とか "天翔狩人" とか厨二病な二つ名も大好きです。 しかし彼らは過去の決戦で力を失っており、子武者達「烈火隊」が大将軍の装備 武化舞可を手に立ち上がる事になります。 「七人衆の中に裏切者が!?」という伏線が物語を盛り上げます。 大人の営業戦略で七人衆が脇役にされたのがムチャクチャ不満でしたが、生き生きとした子武者や ダジャレとハッタリの効いた必殺技を見ている内に「コレはコレで」という境地に達しました。 しかし打ち切りの影響か中ボス撃破後に主人公以外の子武者は全員捕まって出番激減…。 打ち切られなければ成長して装備も「ぶかぶか」ではなくなったはず。残念です。 最終回では綺麗にまとめて爽やかなラストになっています。 親武者・光の七人衆の活躍は模型誌ホビージャパンで『武者烈伝・零』として漫画化されています。前日譚ですが子武者メインの本編より正直カッコ良いです。ジョークと思うことなかれ、真剣に恐ろしいショートショートえれほん うめざわしゅんstarstarstarstarstarさいろく奇才うめざわしゅん先生のとんでもないショートショート。 ただ「恐ろしい」というのは全てには当てはまらず、解釈次第である。 趣味趣向の偏向でオタク文化を切り分けたまま極端に育てたらどうなるか、といったような第一話。 ©、いわゆるコピーライト。それはその人名あるいは団体名が保持する著作権物である事を示すが、全てが著作権(IP)に守られていたらどんな未来かを揶揄しながらもさらに捻られまくった第二話。 そして一人の人間として認めるのはどこから?人権って何?というのをもしこうだったらどうなるか?というめちゃくちゃ考えさせられる第三話。 最後に、エピローグ。これも皮肉りまくってて面白い。 余談というかアレだが、自分自身これまで社会で生きてきて、「ただ声がデカいだけの人」というのが10年ほど前までは本当に大手を振っていたが、徐々にそういった社会が変わりつつあることを実感している。 未だに偏った人たちによる意見というのは目立つものだが、よーく考えてみるとそれらの意見は非常にマイノリティなもので、要するに普通じゃないですアピールであったりかまってちゃん的なアピールとなんら変わらないという解釈も出来てしまう。私がそう思っているとは言わないが、そういう事だろう。 うめざわしゅん先生の作品は割とそういった風刺が効いたものが多く、皮肉ってるだけではないものの、読者はある程度「自分でモノを調べる事が出来る」ぐらいの能力(教養?)を必要とする。 また、あえてやってるのにそのまま一本描ききっちゃうから途中から自然すぎて忘れてしまうが、多くは模写から始まる。北条司、藤子・F・不二雄のようにわかりやすいものから最近の漫画家のものまであって、それはそれでわかると(これはリスペクトだと思うが)とてもおもしろい。 本作はとにかく最高である、というのは言えよう。ショートショートは得てしてこういう不気味さが必要だ。日常から飛ぶ、「飛日常」な物語メメント飛日常 カラシユニコさいろくなんとも不思議な話ばかりだった。 かといってまったく理解できないような話はなく、ふわっと着地するものが多かった。 あ、飛んでるからオチがこうなのか。 ただ、読んでて1つだけ納得行かないのがあった。 窓際会社員のオジサンが主人公の話で、この読後感はモヤモヤというかエンヴィなのだろうか、すごーく納得いかん感じだった。決して不満であるというわけではないんだけど…なんだろうこの気持ちは。 ズルいなと思ったのか、羨ましいような気もするけどそうでもないような?なんというか複雑な心持ちになった。 いずれもふわっとしていて、どれもふわっと着地してしまう。第1話・2話と猫→犬と続いたから、こういう動物ものの短編集なのかなと思ったけどそんなこともなく。 ただ、「このぐらいがいい」という心地よさがある。 原稿落手のために挑めゲテモノ食い!書いて欲しけりゃコレを喰え ジェイ・加藤ANAGUMA大物作家・芹沢錬太郎に連載を確約させる条件、それは担当編集が彼の目の前でゲテモノ料理を食うこと、すなわち「ゲテ喰い」の儀に挑むことであった…。次々現れるキワモノ料理を目の前に「ぜ、絶対に嫌だー!!」と言いながら毎回「食ってみるとうめー(泣)」ってなってる新人編集・朝陽さんの姿が読者の涙を誘います。 真面目な話するとやってることがガチのハラスメントじゃん!というレベルなので人を選ぶノリではあるかも。個人的には他人に強制するくせに芹沢先生は絶対に食べないのが特に印象悪くしてる気がします。「文豪たるものゲテ喰いたれ」つーんならお前も体を張れや! とはいえ絵もきれいだし女の子キャラはかわいいしなぜだか出てくる料理は美味そうに見えてきてしまうのでキャラのノリにも出てくるメシにもついていけるかどうかは読んで判断してくれ…!という感じですが、想像も及ばないような料理が出てくるのは純粋に楽しいです。代わりに登場人物が犠牲になってますが。 あとは朝陽さんと他社の編集の足立さんがキャッキャしてるとこ(表紙の絵)が尊いのでそこですね。そこ。次巻以降は芹沢先生もゲテ喰いに巻き込んで溜飲を下げてくれねーかなぁ!清野とおるのファンなら読め全っっっっっ然知らない街を歩いてみたものの 清野とおる名無しもはや赤羽ですらない清野とおるの面白さの真価が問われている気がする一冊! 赤羽、love&peace、怪奇酒、おこだわり等々だいたい読んだのですがやはり清野とおる自身が変わり者(いい意味で)で面白いということがこの漫画からわかります。 赤羽抜きにしても面白いし観察眼があるしちょっとおかしい!(いい意味で)筋子は仕込むけど油と粉で酒飲む人間らしさレトルト以上・ごちそう未満! スキマ飯 谷口菜津子野愛グルメエッセイ漫画が狂おしいほど好き。 お洒落さや健康志向は控えめだとうれしい。拘りと雑さがいい感じに同居してるとなおさらうれしい。 さよなら、レバ刺し~禁止までの438日間の作者さんなので、食への偏愛っぷりが素晴らしい。 筋子が好きすぎてお取り寄せしたり自分で仕込んだりする拘りっぷり、かと思えば油や粉末スープ舐めて酒飲む怠惰な一面もあり。 酒と食を楽しむための努力は惜しまないけど、「丁寧な暮らし」みたいなものとは程遠い感じがとても好き。めちゃくちゃ好感が持てる! 人に言うの恥ずかしいけど美味しいご飯ってあるよね!を肯定してくれる漫画でした。 期待しすぎたかな...六本木マル俗刑事 矢島正雄 松森正 小堀洋マンガトリツカレ男東京爆弾を読んだ後に矢島正雄の作品一覧を見ていたら気になったので買って読んだ。矢島正雄/小堀洋は二人とも原作者だけどどういうことかなと思いつつ読んだが小堀洋と松森正の「六本木マル俗刑事」と矢島正雄と松森正の「テンコの反乱」が入っている短編集だった。矢島正雄/小堀洋/松森正のマンガはよく読んでいてこれもむちゃくちゃ面白いはずと期待しまくって読んだが両方とも面白いですが話の流れについていけない面もあった 『美味しい野菜でいっぱいだ〜』! #推しを3行で推す サラダ・ヴァイキング ソウイチロウサミアド①どエライ面白い ②すっごく面白い ③新連載1話目として高い完成度でむっちゃ面白くて次の話もメチャンコ楽しみ<<246247248249250>>
本作は一本の連続物語ではなく、これを読んでもわかるのは永井荷風の事ではなくそれに憧れたある漫画原作者の一途な想いである。 「女帝」を始めとした夜のマンガの原作では帝王と言っても過言ではない、倉科遼が、自身の思い出や体験、思い返す瞬間などから自身が憧れ、成りたいと思っていた文豪・永井荷風に重ねて想いを寄せるというどこか走馬灯のような作品。 時代も大きく影響しているし、銀座のクラブ通いも大人過ぎてわからない、という色んな意味で別世界すぎる話なのだが、人間が憧れの人間に陶酔し、自身を重ね、弱さや脆さ、かっこ悪いところも含めて深く掘りながら夢中になっている様はとてもおもしろい。 ましてやそれが倉科遼という夜の帝王(ちょっと語弊があるけど)なので興味深いもので、実際倉科先生という人物も読者から見たら憧れられてもおかしくない存在だな、と本作を読めば更に印象づくのではないかと思います。