完結したマンガの感想・レビュー16110件<<206207208209210>>被災地に対する悪意に塗れた漫画15才の時に東日本大震災で家族を亡くし、天涯孤独の身になり東京でホームレスになった話(合本版) あぶくま君名無し何かを貶めるためだけに描かれた漫画というのが正しいのでしょうか、嘘と妄想を元に実在する地方自治体を悪く描くことに特化した漫画です。被災した一般人は無能だったり醜く描かれ、自分を助けてくれる(実際にはこき使われていいように使われているだけなのですが)ヤクザだけは美化して描く。こんなものを販売する気が知れません。自分を認めたいミューズの真髄 文野紋さいろく大人になるとなかなかできない。 振り返って、反芻して、考えてた時間って大人になると減るんだと思う。 それを「つまらない大人」と自己卑下してしまうようなのがつまらない大人なのだ。 でも割とみんなそうして生きてきてるんだ、と安心させてくれた。 読んでてめちゃくちゃ心配になる彼女のターン、そしてズバっと切り裂かれるような気持ちになる彼のターン。 どっちもダサくないよ、頑張れよ、と言いたくなる。 ここからどう転がっていくのか楽しみな作品。おざわゆき先生のお母さんの実体験あとかたの街 おざわゆきstarstarstarstar_borderstar_borderかしこ名古屋大空襲を生き延びたおざわゆき先生のお母さんの実体験。空襲の前後に大地震があったことなども描かれていて、実際にそこに住んでいた自分と同じ庶民の感覚での戦争体験を感じることが出来た。主人公の家は貧乏だから仲が良かったクラスメイト達が進学した女学校に自分だけ行くことが出来なくて劣等感があったんだけど、学徒労員でも優遇されて戦闘機を作ってる三菱の工場で働いていた女学校の生徒達は真っ先に空襲で狙われて亡くなってしまったエピソードが悲しかった。おざわゆき先生のご両親はそれぞれに過酷な状況を生き抜いて来られたんだな…。5巻の巻末にはこうの史代先生との対談も収録されていました。おざわゆき先生のお父さんの実体験新装版 凍りの掌 シベリア抑留記 おざわゆきstarstarstarstar_borderstar_borderかしこ当時19歳だったお父さんは東京で大学生をしていて、上野で落語を聞いて下宿先に帰るとお父さんが召集令状を持って迎えに来ていた…というところから話は始まります。しかし一度も実弾を撃つ事なく満州で終戦を迎え、そのままソ連の捕虜にされてしまいます。まだ収容所に向かう途中での畑のじゃがいもを掘り起こして泥がついた生の状態のものを食べるシーンからすでにその過酷さが伺えます。ようやく日本に帰国できた時に見えた緑の山々が美しかったという思い出は、ちばてつや先生もご自身の体験として漫画に描かれていたと思う。実際にあった恐ろしい出来事の話だけど直視できないような描き方はされていないので読もうか迷ってる人はぜひ。元々はコミティアで発表された作品だとは知りませんでした。 どうなるこの三角関係恋ニ非ズ 佐藤友生starstarstarstar_borderstar_borderNano幼馴染である蒼介、朱里、翠の3人は奇妙な三角関係にあった。 朱里は担任である翠と付き合おうとするが、教師と生徒、バレたら問題になる。そこで偽装彼氏として名乗りを挙げた蒼介。 最初こそは順調だったものの、徐々にほころびが…。 蒼介はさすがというかなんというか。翠はキモくていいですねえ。 朱里ちゃんはちょろくて心配になる。 まだ途中までしか読めてないけど続きが気になる。年齢を重ねた父子の新しい生活を垣間見れる素敵な作品。いいとしを オカヤイヅミstarstarstarstarstar干し芋東京で一人暮らしをしていた灰田さん。 サラリーマン、バツイチ、彼女ありののんびりな生活。 母の急逝で色んなことが変わっていく。 独身ということで昇進を諦めさせられ、彼女からもフラれ・・・。 そんな中、東京都下の実家で一人暮らしの父が心配で実家に戻ってみたら・・・。 無口な父との二人暮らしの生活は、今まで知らなかった父を知ることから始まった。 二人の距離感を図りながら、探り合い、生活スタイルの違いを感じ、父と息子の新しい生活が始まった。 母は、父に内緒で息子に残したもので灰田さんは、何を手に入れるのか? 父は、学生時代に体験した、東京オリンピックを懐かしみ、楽しみにしていた二度目の東京オリンピックは、コロナ禍延期に。いつも通っていた図書館にも感染を気にして行かなくなり、日々のマスク生活も息苦しく、今までの生活が変わってしまうことに戸惑いを感じながらも、二人の生活は続いていく。クズはクズのまま生き抜けるかクラスにいじめはありません 永瀬ようすけ野愛ずっと通っていたわりに外に出てしまうとどういう組織か見えにくくなるのが学校。 当たり前のように守ってたことや取り組んでたことが社会の常識から大きく外れてたりするのが学校。 個人的にはいい思い出もそこそこあるのに、こういう作品を読むと「学校ってクソだな〜」と安直に思ってしまうのが不思議です。 中学教師・西島が担任する生徒・太田真里奈が自殺した。 人間の血が通ってるまともな教師ならショックを受けるはずなのに、西島は「あああ〜疲れたぁぁ〜しんどぉ〜」としか感じてないのでまじでクズです。 太田がいじめられているのでは?という場面に出くわしても見て見ぬふり、太田が自殺してもいじめなんてなかったと断言し、真実を暴こうとするやつらをどうにかこうにかねじ伏せようとします。 清々しいほどのクズだけど、クズなので清々しくはないんだなあ…。 学校という組織が人を狂わせるのか、狂った人が最後まで組織にしがみつこうとするだけなのか。西島といじめっ子たちがただただクズなだけなのか。 クズはクズのまま生き抜くことができるのか見守りましょう。主人公に一切感情移入できない漫画も案外面白い。 とある出版人の戦後台湾史 #1巻応援 台湾の少年 游珮芸 周見信 倉本知明あうしぃ@カワイイマンガ本作は台湾で伝説的児童雑誌『王子』を創刊した、蔡焜霖さんの人生を描いたノンフィクション。戦前の日本統治時代から白色テロ時代、そして現代の民主化した台湾までを通して描く作品は、おそらく今までにないのではないか、と『綺譚花物語』翻訳者の黒木夏兒さんはおっしゃっていました。 全四巻のうち1巻と2巻が同時発売。両方を通して読んでみると、この二冊が同時発売された意味が分かる気がします。 1巻は戦前。台湾語を喋りながら日本語を学ばされる時代を、それでも大家族の中でおっとりと優しく育つ焜霖さんの少年時代は、穏やかなタッチで描かれます。 しかし1巻末、世界は暗転します。 2巻では、謂れのない罪を着せられた、政治犯としての過酷な10年が、暗く・痛々しいタッチで描かれます。 登場する人物も皆、焜霖さんが出会った実在の人物。さまざまな出会いも、大切な人も、容易に奪われてゆく。その悲しみ……とりわけ彼らを失ったのは自分のせいかもしれない、という焜霖さんの苦しみは、巻末の一人ひとりの解説を読むと、いっそう強く伝わるのです。 失われた者や時への焜霖さんの思いが、3巻以降、どのような形になるのか……続きを待ちたいと思います。ポストアポカリプスの世界で「文明」を探す終末の人類に文明は必要ですか? TALI名無し主人公は「神」を信奉し、その命令のもと「文明」を回収しているカサゴが親の仇を探している少女メバルと出会い、物語は動き始めます。 色々と対照関係にあるキャラクターが面白くて、文明崩壊後の世界観もいい感じ。残された「文明」が人々にどのように影響を与えてるのか、興味深かった。2話が楽しみな新連載でした。こりゃかわいい山、田畑、時々レイヤーお姉さん 田口ケンジ そのぐち中野愛こりゃかわいい…ずっとかわいい…!! 絵柄そのものはかわいいというより美しすぎるくらいだけど、美人で眼鏡でオタクのおねえさんと純情でクールにふるまうショタの2人がかわいすぎてかわいすぎて。 すべてがかわいいのでおばあちゃんも軽トラもたい焼きも全部かわいく見える。 かわいいとしあわせ以外の語彙が全部吹き飛んだ。かわいい。 名勝負数え唄の感想 #推しを3行で推す名勝負数え唄 モンキー・チョップstarstarstarstarstarマンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 同じ作者のジャンゴ 麻雀をする者が発売ので久しぶりに読み返したがやはり面白い。 ・特に好きなところは? ドラゴンボール/スラムダンク/バガボンド/シグルイのパロディ ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! モンキー・チョップのギャグ漫画はどれも面白いのでおすすめです。武士キャラの元ネタはなんか森秀樹っぽい気がするがどうかな?ついつい自分の人生も振り返ってしまう。薔薇村へようこそ 柴門ふみstarstarstarstarstar_border干し芋薔薇村なのに薔薇は咲かない・・・。 人生思うようにいかないってことなのかなぁ。 『薔薇の郷リゾート別荘地』の管理事務所スタッフの丸木倫太郎。 見学に来たお客さんに物件を案内する係なのだが、ここに来るお客さんがなぜか訳ありが多く、ついつい深入りしてしまう。 薔薇村に集いし人々の人生模様を垣間見て、自分の人生も何となく振り返りたくなる作品。陽炎の辻 居眠り磐音の感想 #推しを3行で推す陽炎の辻 居眠り磐音 かざま鋭二 佐伯泰英starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 原作を全く読んでなくても楽しめた。ただ3部構成で藩の内紛編、10人抜き編、弓場雪岳編とあるが、一番最後の弓場雪岳編だけなにかがおかしい。wikipediaで見てもほとんど情報がないしいくら調べても弓場雪岳がそんなに重要そうなキャラクターではないがこのかざま鋭二版だと重要なクレイジーキャラとして登場する ・特に好きなところは? 弓場雪岳の存在。漫画ゴラクでかざま鋭二が原作なしで描いた霧島嵐児の無茶苦茶さを思い出させる。少年誌ではまず出てこないし青年誌でもあまり見かけない感じの下衆いキャラだった。あと最後取ってつけたように改心したところもいい ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 藩の内紛編は時代劇漫画として面白いし、10人抜き編はサスペンス的な要素もあり楽しめます。弓場雪岳編に関しては読んだ感想をこちらが知りたいくらいです。あとこのマンガは原作に忠実なのでしょうか? タイトル通りな少女漫画理想的ボーイフレンド 綾瀬羽美starstarstarstarstarNanoマンガmeeで読んでハマってもう何週もしてる… まじで春田くんが理想的ボーイフレンドなの… 最初はフリで付き合い始めて、結沙の理想的な彼氏になりきる感じだったけど、なんかもう…回を増すごとにマジモンのいい彼氏になってるのが…ずるい…好きになるわ…青春少年マガジン1978~1983の感想 #推しを3行で推す青春少年マガジン1978~1983 小林まことマンガトリツカレ男・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 久しぶりに読み返した。連載当時も読んでいたがいろんな情報を仕入れた後である今読んだ方がおもしろかったな ・特に好きなところは? ヤクザと史村翔を間違えたところ。このエピソードいるか?って思ったりもしたがやはり外せないエピソードだ。柔道部物語でも五十嵐先生のライバルとして名前が登場していたな ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 小林まことの漫画はどれも年々読めば読むほど面白くなる 画像は作中に登場したThe Three Wood Creation 殺人事件(ザ・スリーウッドクリエーション殺人事件)『総監督・小林まこと、原案(ネーム)小林まこと/川三番地、作画・小林まこと/大和田夏希/村生ミオ/もとはしまさひで/楠みちはる/川三番地/しもさか保/三浦みつる/矢口高雄/ちばてつや/本山一城/井上大助/服部かずみ』の一コマ 思ってたより冒険活劇だった縄文少年ヨギ 【水木しげる漫画大全集】 水木しげるstarstarstarstarstarひさぴよ縄文時代を舞台としているものの、あくまでも水木しげるの想像上の縄文であり、考古学的に合ってる合ってないといったツッコミは野暮かも。いたるところに南国の原住民の雰囲気があって、やはりパプアニューギニアでの体験から物語を作り出している感じがした。 基本は少年読者向けの冒険活劇ではあるけど、人間を食べる食べられる話がやたらと多かったり、おそろしい怪物に襲われたりといった話が多い。河童のようなもの(ほぼ河童だったが)、どこかで見たことあるような化物も出てくる世界ということで、あまり細かいことを気にしてはいけないと思いつつも、さすがに「空中大レース」の回だけは内容がハチャメチャすぎてツッコミ不可避の回だった。 ステンドグラスの光の描写に感動あかり 小日向まるこ名無し子ステンドグラス職人のおじいさんは最愛の妻を亡くしたショックでスランプになっていた。疎遠になっている一人息子は葬式にも来ず、孤独によって卑屈になってしまったおじいさんはこのまま職人を辞めようとしたところに…息子が離婚してから会っていなかった孫娘のあかりが訪ねてくる。ステンドグラスに興味を持った孫娘との交流によって元気になっていくおじいさんだったが、実はあかりには秘密があって…というお話。あかりの秘密がなかなかの衝撃だったのでハラハラしましたが、結末はステンドグラスの灯りみたいに優しくてホッとするものでした。 ステンドグラスを通した光の描写が美しくて本当に感動しました。いつもと使われている画材も違うような気がしてこだわりを感じました。後書きによると小日向まるこさんのおじいさんが実際にステンドグラス職人だったそうで、セリフやストーリー以外でもそういうところに想いが込められているのかもしれません。ギャルも会社の部下に河原課長とギャル部下ちゃん 折紙ちよこ六文銭漫画におけるギャルの生息区域が広がっており、グルメ漫画のようなジャンルを展開している昨今。 ついに一般的な会社の部下になりました。 課長とギャル。 ギャルはどこにいてもギャルらしく、会社の中だろうと、いわゆるギャル特有の根拠のない自信による不遜な態度や謎のコミュ力は顕在です。 (なんとなく仕事で活用きそうなスキルだから、あながちギャルも悪くないのではと、ちょっと思ってしまった) 基本的にはギャルが出てくる漫画と同じで、上司である河原課長が部下であるギャルにいじられる。 なので、正直、他作品と設定以外にそこまで差異がなく、特別この作品らしさがなかったのが惜しいところです。 結局2巻で終わってしまいましたが、ぼーっとしながら読める好きな作品だっただけに残念でした。 ギャルのもつ可能性をもっと広げてほしい。やっぱり面白い 横山三国志三国志 横山光輝六文銭学校の図書館であった数少ないマンガ「三国志」(あと、「はだしのゲン」) 小さい頃、夢中になって読んだ記憶がありますが、今あらためて読み直してもやっぱ面白いなぁと思う。 三国志関連のマンガは後にも沢山でてくるけど、この横山三国志は原点であり至高だと思います。 思い出補正とかではない、確かな魅力があります。 後続に比べて蛋白なキャラ絵なのですが(ともすれば見分けがつかない笑)、それでもしっかり理解できるのは、きちんと「人間」を描いているからだと感じます。 セリフだったり、表現だったりで、登場人物の人となりを描ききっているから、記憶にも残るのだと。 三国志のコマがよくネタにもなるくらいなので。 リアルな絵だから良いというわけではないのだと痛感します。 ちばてつや先生もそうなのですが、昔のマンガにはよくある傾向だなぁと最近よく思う。 本質に迫るからか、風化されない面白さがあります。 なんにせよ、横山三国志はやっぱり面白い!それに尽きます。 たまに読み返したくなります。 図書館の思い出はだしのゲン 中沢啓治名無し小学校の頃図書館に全巻あったので、休み時間に毎日読みに行ってた。 賛否両論ある内容だと思うが、やはり受けた衝撃は忘れられない。語り継いでいく名作だと思う。「闇の土鬼」読んでみた闇の土鬼 横山光輝かしこ赤ん坊の時から口減らしの為に土に埋められても生き返る強靭な生命力を持った主人公。その才能を見込んだ元暗殺者が技を仕込み育ての父となるが、組織の裏切り者として暗殺集団から殺されてしまい、土鬼と名付けられた主人公が仇を打とうとする話なんだけど…中盤で「父から教わったこの技を極めたい!」と土鬼が言い始めたところから様子が変わる。序盤はあんまり面白さが分からなかったけど中盤からは面白くてあっという間だった。結末が少年漫画とは思えないくらい渋いのもよかった。「幸子、生きてます」読んでる人ー!幸子、生きてます 柘植文名無し幸子は婚活パーティーで出会った男から欠陥マンションを買わされたり全体的に不幸体質だけど、自分のこと嫌いになったりしないしブレずに婚活を続けるマイペースなところが強いですよね。基本的にはシュールなギャグ漫画なんだけど、年が近い自分は幸子のことを素直に笑えなかったりもする。でも幸子に共感するとも違うんだよな。「幸子、生きてんなぁ…」と思いながら読んでます。 せっかく毎月連載を追ってるのでこれからは感想を書いてこうと思います! 仕事に生きてきた30代女性の葛藤ウエディング・ドレス 池田理代子兎来栄寿池田理代子さんと言えば『ベルサイユのばら』や『オルフェウスの窓』などが圧倒的に有名ですが、短編でも優れた作品がいくつもあります。 この『ウエディング・ドレス』も正にそのひとつ。 改めて今読み返すと、 「あんたのおにいさんも…30を2つすぎて独身なんてさ 変わってるわよ」 といった台詞には世の流れを痛切に感じずにはいられません。この時代に生まれていたらますます肩身の狭い思いをしただろう、と感じる独身貴族の方も少なくないのではないでしょうか。 一方で、主人公である30年以上も仕事に生きてきた女性の葛藤は今を生きる私たちにも強く響きます。彼女は周りの人々が次々に結婚をしていくことで、自分は仕事に生きているんだから良いんだと体裁を繕いながらも、実際には深く傷付いていきます。そのことを、無邪気な笑顔で幸せになることで無自覚に持たざる者に負わせる気持ちを「見えない刃による暴力」と的確に可視化していることが凄いです。30年以上一度だって男に「愛してる」と言われたこともない、と嘆く彼女の痛切な叫びは胸を抉ります。 しかし、当時は自分の周りの世界はまだ狭いものでしたが、今はSNS全盛の時代で、近くもない人の無邪気な幸福が無限に見えてしまう世界です。これは、自分から無限の刃に傷付けられにいくようなものかもしれないと考えると、そら恐ろしくなります。 なお、本作の主人公はある過ちを犯しながらも、最後に自分の支えになるのは自分がこれまで人生を賭して頑張ってきた仕事とその成果となります。これは非常に熱い部分であり、今仕事を必死で頑張っている人にとってエールになるかもしれません。 「女性の自立」を多様な作品で描いてきた池田理代子さんの、ある意味では真髄のような一作です。百合は廃墟への入口るいるい 真楠あうしぃ@カワイイマンガまず百合作品としては、男性が一切出てきませんがエロは多めです。ワードとして出てくる男性は一切姿を見せないので、男性を見たくない百合好きには安心の作品です。 主人公のオンナノコ好きな女子が、包帯美少女に誘われて通称「廃墟部」に入るお話。 部室のある半廃屋や活動で訪れる場所等、廃墟だらけの高校生活……なのですが、最初は廃墟よりもどうしても、女の子達のエロに引き摺られます。 廃墟に興味薄な主人公と包帯少女、先輩達や変態先生の強烈な百合にときめきながら、廃墟への思い入れや訪れた場所にまつわるエピソード等をインプットするうちに、主人公と共にふと、その廃墟を愛おしいと思う、そんな瞬間がやって来ます。 廃墟マニアの世界は「考えるな」てはなく「考えろ、感じろ」です(私が今、考えました)。 そこがどういう場所だったか、その場所で誰が暮らしていたか、何故滅びたか……それらを知ってから朽ちてゆくそこを眺めると、儚い滅びの美が何倍にも増幅される。 思い入れを知っていく事で、ある時廃墟の良さに突然気付く。その現場に読者も居合わせる、という体験が本作なんだと思います。 だからどうか、お気軽に読み進めていってください。分かる瞬間が、どこかで来ます。<<206207208209210>>
何かを貶めるためだけに描かれた漫画というのが正しいのでしょうか、嘘と妄想を元に実在する地方自治体を悪く描くことに特化した漫画です。被災した一般人は無能だったり醜く描かれ、自分を助けてくれる(実際にはこき使われていいように使われているだけなのですが)ヤクザだけは美化して描く。こんなものを販売する気が知れません。