女性マンガの感想・レビュー3243件<<2526272829>>今の時代にあったテーマ葬儀屋タケコ~あなたの最期、叶えます【電子単行本版】 高山繭六文銭主人公は色々あって、祖父母が経営していた仏具屋を受け継ぎ、代わりに「葬儀屋」を始める展開。 「葬儀屋」というあまり馴染みがない分野の経営方法は興味深く、また葬式を通したヒューマンドラマ的な側面もあるのが自分好みでした。 また、題材としても非常に今っぽいなと思いました。 人生100年時代。 長く生きられて健康なうちに死に方を選べるって人によっては重要だし、今後時代的にも生前葬とかその手の話題がでてきそうな予感なんです。 というのも、自分も年を重ねるごとに身内の死を経験することが多くなってきたのですが、ただ「死ぬ」だけで残された人に、結構、不便というか・迷惑がかかるんですよね。(甚だ不謹慎で恐縮なのですが) 本作にも描かれているように、相続やらお布施の仕方やら、細々ながらも決断をしなければならないことって結構負荷だなと。 死んでしまえば、後は知らん! 的な発想ができる豪快な人ならまだしも、自分みたいな小心者は突然死でもない限り 死んだ後くらい、迷惑はかけたくない と思ってしまうので、予め色々やっといたほうがいいなと。 自分だけでなく、世代間格差で苦労してきた世代は、今後そういう考えの人が多くなるんじゃないかなぁと考えます。 下の代に迷惑をかけたくない的な。 一方で、そんなネガティブな側面だけでなく、思い出を残すという意味で予め準備しておくというのも重要だと思います。 本作の主人公も葬式を企画するプランナーとして、訪問客に対して色々提案する感じなのですが、その中で家族間のトラブルなども当然出てくるわけで、主人公のちょっとしたおせっかいや思いやりが重要になってきます。 こうやって第3者が介入して長年のわだかまりが好転し、死を間際にして後悔が減っていく感じが読んでいて心地いいです。 人に歴史ありとはよく言ったもので、その最後が少しでもハッピーエンドになるように尽力する主人公は応援したくなります。 心温まるヒューマンドラマな1冊で、今後も続いてほしいと強く願います!猫の方が多い島での暮らし #1巻応援ねこじまぐらし 猫と私と田代島の愉快な日常 木月けいこ兎来栄寿「猫島」というと一番有名なのは愛媛県大洲市の青島かもしれませんが、本作は宮城県の猫島である田代島での暮らしぶりを描いた実録4コママンガです。 数百年前より豊漁を呼ぶ神様の化身として大切にされてきたこと、また実務的にも害虫やトカゲやヘビなどを追い払ってくれる存在としてありがたがられ、人口60人弱の島に200匹ほどの猫が半野良状態で自由に過ごして棲んでいるという田代島。猫好きには堪らない楽園ですね。 規格外の体の大きさで大量の餌を貪るデカ男、 キャンプ場の女帝・ナナミちゃん、 突然変異で生まれた茶トラのそらくん、 人懐こくてかわいく島の内外の人間から優先しておやつやご飯をもらえるアイドル猫のほくろちゃん、 彼女にずっと付き従う女官のようにしておこぼれを貰うグレーさんetc... キャラの立った猫たちの日常がたまりません。 モフりたいのになかなかモフらせてくれない猫と少しずつ絆を結んで立派な膝上大好きちゃんになる様子や、生魚はそれほどでもなくとも焼き魚への圧倒的な執着心を見せる子たちに思わず破顔します。 作者の方は既に島からは離れてしまったそうで、恐らく描かれていない苦労も色々とあったこととは思うのですが、島で保護して家猫にしていた子たちと元気に暮らしておられるようで何よりです。 猫島への移住や暮らしぶりの方をもっと読んでみたい方は、前作『猫島に移住しました。』の方からお読みください。 猫島や兎島、いつか一度行ってみたいです。夜の癒し弁当弁当屋さんのおもてなし 十峯なるせ 喜多みどりstarstarstarstarstar_borderママ子※ネタバレを含むクチコミです。なかなかじれったい没落寸前ですので、婚約者を振り切ろうと思います 夏目みや 大宮あやね ぽぽるちゃstarstarstarstarstar_borderママ子男の子の方が完璧イケメンで溺愛が伝わたないリカルド、女の子は薬草オタクゲキ鈍感で気づかない系アリシア。 婚約者だけど、うまくかみ合わない二人 今後実家が平凡で釣り合わないしリカルドの好意のせいで嫌がらせ受けてるから、破談にしたいアリシア。 がんばれ!リカルド!もっとはっきりと好きって伝えないとわからないよ!! 恋愛的な進行は遅いけど、これから盛り上がってくること期待します。 これはいい!異世界の沙汰は社畜次第 大橋キッカ 采和輝 八月八starstarstarstarstarママ子聖女召喚に一緒に連れてこられてしまった、ブラック企業で社畜生活まっしぐらだったコンドウセイイチロウ。 何の用もなく召喚されてしまったから、存在意義が見つけられないと前職を生かして経理部へ自ら働きに行く。 ただの転生ものと思ったら、さわやかBL絡みだった笑 団長とコンドウの関係性は好き。 二人が意地張り合ってるけど、お互いを知っていくことで距離が縮まって・・・ しかしこの聖女さま嫌だなぁ、他人に好かれていないこと悟れないとか無知は罪だ。里中満智子作品が懐かしくて読みました。幸福の条件 里中満智子starstar_borderstar_borderstar_borderstar_border干し芋里中満智子作品は、小学生の頃によく読んでいました。 懐かしいです。 二作品ともお金持ちで何不自由なく幸せな生活を送っている人と貧乏で不幸な生活を送っている人の対比を描いています。 昔の作品すぎて今の感覚では考えられないようなシチュエーションです。ゲームの中の人のってこんな感じなのかな。穏やか貴族の休暇のすすめ。@COMIC 岬 孫之手ランプ 百地 8KEY さんどstarstarstarstar_borderstar_bordermotomiゲームをやるときはキャラクターに感情移入しないので、中の人がいるとしたらこんな感じなのかな。 リゼルとジルがギルメンなら、強いパーティーが組めそう。(笑) ゲームしない女性でもこの作品なら、抵抗少なく読み進められそう 涙が止まらない。チャンプ! ~車椅子の犬と歩んだ15年~ 黒沢明世 三浦英司starstarstarstar_borderstar_bordermotomi可愛いからと簡単に買い、懐かないから・大変だからと飼育放棄する人が多いからこそこれからペットを迎えたいと思っている人達に、ぜひ見て欲しい作品です。こんなに大切に愛してくれた飼い主さんだからこそ、チャンプもここまで頑張れたんじゃないかな~。チャンプ歩けて良かったね(泣) 白塗りと少女が同一人物?脱・陰キャで事故プロデュース 島袋全優starstarstarstar_borderstar_bordermotomi表紙からはどうしても陽キャにしか思えない。インパクトのある表紙に惹かれ、試し読みしてみたけど 出生秘話?からしてギャグっぽくて面白かった。あらすじを見ると壮絶人生なのかなと思いつつもそんな素振りのない表紙と試し読みに、続きが見たくなりました。気になって仕方ない。タイトルが秀逸30代はまだキレイ 内田春菊かしこ30代に突入した身としてスルー出来ないタイトルだったので読みました!タイトルの元ネタはどこかの国のヒット曲だそうです。期待しすぎてしまったのもあるけど、春菊さんの漫画を以前からよく読んでるので新鮮な内容ではなかったかな。今の30代女性の価値観ともちょっと違ってると思う。ただ全編カラーなので読みやすかった!その点ではオススメです。 ペンタッチから作者の熱意が伝わってくる君が希望と呼ぶのなら 山田玲司 タカキぼくstarstarstarstar_borderstar_borderかしこマンバの「もっと売れてほしい/売れてほしかったマンガ」のスレで紹介されていて気になりました。とにかくあらすじの紹介が熱いので抜粋させて下さい。 『デジタル主流のコンテンツ業界では年々「空気」や「匂い」「体温」などを描ける漫画家が減少しています。そんな中この漫画の作者「タカキぼく」は圧倒的な感性で「失われた本当の世界」を表現します。「女」であることに苦しむ少女が出会った男の子は「死」を見つめる少年。「不可解な神」がいる海辺の街で2人は秘密の儀式に向かう。「虚構の時代」に「本当」を描く、実力派漫画家の登場。』 正直このあらすじを最初に読んでしまったことでハードルがだいぶ上がってしまった部分がありましたが、情感があるペンタッチで作者の熱意がとても伝わってくるのは本当でした。ただストーリーに目新しさがないように感じたのが残念だったかな。ぜひ次回作も読みたいと思いました。テンポよく進む実況漫画丁寧じゃない暮らし日記 アラサー!ズボラ!ぼっち主婦の生活 もも子 牧利江子starstarstarstarstar_borderゆゆゆ実況動画の漫画版をみる感じというのでしょうか。 聞けば「喋っているな〜」程度でも、文字にすると非常に多いとわかりました。 エッセイかなと軽い気持ちで読んでみたら、すごいテキスト量でした。 読んでいても、頭の中でずっと喋っています。 さらに、家事をしながら喋っているので、絵とテキストが全く違います。話が時々右に左にそれます。動画だとままあるのに、漫画だと斬新です。 本編について言えば、ズボラというより、おつかれという感じがしました。 介護のお仕事だからでしょうか。 それから、親が作る料理が単品になったらお疲れサインの可能性があると書かれていて、なるほどと思いました。 しかし。 ていねいなくらしとは、なにものなんでしょうね。 やりたいは聞いたことがあっても、実践中という人を身近に見たことがありません。優しくてなんでもできる大好きなお兄ちゃんが、悪魔に?おにいのカノジョに恋をした僕 なつきゆかstarstarstarstar_borderstar_bordermotomi人気モデルのハルを兄に持つ弟の蓮。、ハルが愛想がいいのは外だけで蓮には悪魔のような対応。毎日のようにパシリにされ、暴言も浴びせられる。でも本当は、弟が大好きすぎるブラコン!予想とは逆に進んでいく内容に、読んでいくにつれて胸がどんどん苦しくなってくる。家族愛と兄弟愛が痛いくらいわかる作品 レシピ本って漫画じゃないと読む気しないから全国の農家さんがおすすめ! みんなのどんぶり食堂 杏耶 JA全農広報部野愛漫画ではなく完全にレシピ紹介のための作品なんだけれども、レシピ本だったりJA広報の冊子だったら絶対読んでないわけだからそれだけで漫画としての価値がある。 鮮明な写真で見せられる以上に、ご当地の美味しそうな食材や真似したくなるレシピや美味しい料理に喜ぶ人たちの笑顔が伝わってくる。空腹時に読んだらたまらないし、ごはん作るのめんどい…って時に読んだら料理したくなる。 緻密なストーリー性やキャラクター設定があるわけじゃないのに漫画というコンテンツの素晴らしさに気づかされた作品。 めちゃくちゃ大げさなことを言ってる自覚はあるけど、とりあえず美味しそうだから読んでみて損はないです!新宿歌舞伎町 ホストクラブが舞台ラブ×ゼロ 藤原ゆかstarstarstarstarstar_bordermotomi上京して一人暮らしのはずが、アパート入居日にまさかの水漏れで入居できず・・頼れる人もお金もなくさまよっていた男の子ににイケメンホストが声をかけるといった、よくあるようなストーリー。あー。これでホストになって人気者になるのかなと思っていたら、あれ?主人公、まさかの女の子なの??予想をいい意味で裏切られ、どんどん読み進めてしまった。作者の自伝的作品かくかくしかじか 東村アキコstarstarstarstar_borderstar_bordermotomi作者の高校性の時のお話。ドタバタばりギャグあり、でもシビアな面もありと読んでいてあきがこないので面白い。漫画家になりたい人は参考になるかも 続きがきになる葬偽人 単行本版 朝野いずみ 八橋舞雪starstarstarstar_borderstar_bordermotomi※ネタバレを含むクチコミです。ただただ穏やかで朗らかな夫婦 #1巻応援小鳥遊夫婦は今日もしあわせ【電子特典付き】 くゑ兎来栄寿とかく、浮気であったり不倫であったり離婚であったり死別であったりと世間もマンガの中も穏やかではない部分がクローズアップされがちな現代の夫婦事情。 そんなご時世にあってそれらすべてと全く無縁な、平和な夫婦の日常系作品が本作です。 とてもお互いへの愛情が深い小鳥遊夫婦が、イチャイチャするだけ。それがいい。夫のイチヤは在宅ワーカーで、妻のミヤコは外勤めなのでいつも仕事帰りに優しい夫が家で待っていてくれる。お互いに仕事があり大変なときもある中で、支え合って行く姿が癒しです。 疲れたときはご飯だって作ってくれるし、至福の長風呂タイムにはお風呂におやつや飲み物、それにおかわりまで適切なタイミングで運んでくれる。 何よりお互いに日々くだらないことを言い合って笑い合える(個人的に、鼻毛が出ていることを「鼻から新芽が芽吹いてるよ」と表現するのが好きです)。理想の夫婦の形のひとつがここにあります。 カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛、マンガン、銅と並んで不足しがちな穏やかなイチャラブをたっぷり摂取できます。政略と愛憎に満ちた名家の物語セレナ INAstarstarstarstarstar野愛豪奢なホテルを経営する名家・セレニティ家唯一の相続者であるセレナ。 夫婦でありながらセレナと敵対しており、セレニティホテルの一切を取り仕切るアイザー。 セレナの側を片時も離れず寄り添う謎の男妾・フリードリック。 3人の男女が繰り広げる政略と愛憎に満ちた物語。 20世紀初頭の架空の王国をモチーフにしており、繊細かつゴージャスな絵がとにかく美しいです。 我儘で気高く、激しさと繊細さをあわせ持つセレナのキャラクター性も魅力的。 年相応の可愛らしさもありながら、圧倒的なカリスマ性を感じさせる女性です。 普段はあまり読まないジャンルの作品ですが、重厚なストーリー×美しい絵×縦読みの手軽さの相性がよく夢中になってしまいました。 恋愛要素は意外と少なく、名家の再興を描いたストーリーとして楽しめるので幅広い世代の方に読んでみてほしいです。 美しい絵を眺めているだけでも満たされます。 理想の葬儀を叶えてもらえるとしたら #1巻応援葬儀屋タケコ~あなたの最期、叶えます【電子単行本版】 高山繭兎来栄寿あなたは、自分の葬儀をどのように執り行って欲しいですか? 私はとりあえず吉野山に灰を撒いてもらえればそれ以上望むことはないのですが、高校生の時はMALICE MIZERの「虚無の中での遊戯」を葬式のBGMにして欲しいな〜などと思っていました。 35歳の主人公の健子は、結婚を考えていた恋人が実は妻帯者で、別れた後に自分も妊娠していたことを流産した後に知り、敗血症になり3週間入院して、会社を辞めて実家に帰るという過酷なスタート。 再会した幼馴染から仏具屋さんが葬儀屋さんになることも結構ある、特別な資格の取得なども必要なく本人のやる気次第という話を聞いて「ご本人様プロデュース葬」を行う葬儀屋を開業する準備を進めていきます。 葬儀とはいっても、死後のことばかりではなく生前葬という選択肢もあり、しかも多様化の現代にあってはもし望むならいろいろな形が可能になるのだなと考えさせられました。 恋愛関係に発展することを匂わせる良いメンターや、 「商売はアイディアとご縁!」 と、勇気づけてくれる顧客との出逢いもあり、周囲の温かい協力も得ながら少しずつ社会復帰を進めて行く様が良いです。誰かに喜んでもらえる仕事ができることで、自分自身も再び笑顔になることができる。人の世の素敵なサイクルに、読んでいるこちらも温かい気持ちになります。 しかし、葬儀に際しては人間の醜い部分を見ざるを得ないこともあり一筋縄では行かないだろうなということも強く感じさせます。時には失敗もしながら、それでも失敗した時こそチャンスでもあるということもエピソードで描いていきます。 男性ふたりと三角関係になる部分も見所のひとつでありつつ、少し変わっていながら誰にとってもいつか関わる仕事マンガとしても、一度大きな挫折をしてしまった人が人生を立て直す普遍的に誰かを勇気付けられる物語としても味わえる作品です。言動がイケメンなお姫様が主人公売られた辺境伯令嬢は隣国の王太子に溺愛される【コミックス版】 小椋あんstarstarstarstarstar_borderゆゆゆ※ネタバレを含むクチコミです。タワマンに住んで後悔したいタワマンに住んで後悔してる グラハム子 窓際三等兵六文銭何かと話題のタワマン文学なるもののコミック。 「タワマン文学」・・・これ自体、つくづく今の時代っぽいなと思う。 SNSを通して、芸能人だけでなく、これまで見えてこなかった一般人の生活が筒抜けになり、そこでセレブで綺羅びやかな生活を過ごす方々(本当かどうかは別として)と自分を比較し嫉妬や憎悪を募らせる。 特に、その富の象徴と格差の証明としてタワマンがそびえ立つわけです。 本作も、そんなタワマンに惹かれ、そしてタワマンですり減っていく人々を描いた作品。 中の上くらいの一般家庭が無理して住んでしまったケース。 パワーカップルの家庭のケース。 高給取り夫をもつ家庭のケース。 同じところに住んでいるが、異なる悩みと葛藤を抱える3人。 決してわかちあうことなく、建前だけで過ごす日々。 比較され、競争心を煽られ、何が正しいのかもわからなくなっていく。 読んでいてつくづく、本当の幸福ってなんだろう?って思ってしまった。 少なくとも、世間の評価が自分の幸福と必ずしも一致しないことだけは言える。それは、この3人がぞれぞれ出した結論にもつながっていると思いました。 自分らしさ、とは何か? 自分の立ち位置を相対評価で判断したくないものです。 とはいえ、一度くらいタワマン住んでイキってみたいっすね。 後悔するだけ、羨ましいとちょっと思ってしまいました。 見た目では分からない障害という足かせ。初恋、ざらり ざくざくろstarstarstarstarstar干し芋軽度の知的障害を持っている主人公の上戸有紗。 障がい者だとバレるとバイト先に採用されないので、健常者として、面接を受けて採用される。 しかし、教えてもらっても理解できることと、できない事がある。 研修担当の岡村はそんな有紗をドジっ子で可愛いと好意をよせる。 そして、有紗も優しく教えてくれる岡村のことを好きになり始める。 お互い、意識し始めた時に、有紗の母に挨拶に行った岡村は、有紗への対応に驚き、一緒に住まないかと提案する。 それから・・・。 最後の最後に、どっと涙が溢れます。 不器用ながら一生懸命生きている二人が愛おしくてしかたない。ひたすらに尊い気になってる人が男じゃなかった 新井すみこstarstarstarstarstar野愛想像以上の尊さだった!!! CDショップのかっこいいおにーさんが実は女の子だったという時点で素晴らしいのに、クラスメイトだったなんて……最高。 陽キャギャル×陰キャ女子は約束された組み合わせだし、音楽を通じて心を通わせるのがめちゃくちゃいい!! Twitterで話題になっていたのは知っていたけど、こんなに尊いなんてちょっと聞いてない……!!<<2526272829>>
主人公は色々あって、祖父母が経営していた仏具屋を受け継ぎ、代わりに「葬儀屋」を始める展開。 「葬儀屋」というあまり馴染みがない分野の経営方法は興味深く、また葬式を通したヒューマンドラマ的な側面もあるのが自分好みでした。 また、題材としても非常に今っぽいなと思いました。 人生100年時代。 長く生きられて健康なうちに死に方を選べるって人によっては重要だし、今後時代的にも生前葬とかその手の話題がでてきそうな予感なんです。 というのも、自分も年を重ねるごとに身内の死を経験することが多くなってきたのですが、ただ「死ぬ」だけで残された人に、結構、不便というか・迷惑がかかるんですよね。(甚だ不謹慎で恐縮なのですが) 本作にも描かれているように、相続やらお布施の仕方やら、細々ながらも決断をしなければならないことって結構負荷だなと。 死んでしまえば、後は知らん! 的な発想ができる豪快な人ならまだしも、自分みたいな小心者は突然死でもない限り 死んだ後くらい、迷惑はかけたくない と思ってしまうので、予め色々やっといたほうがいいなと。 自分だけでなく、世代間格差で苦労してきた世代は、今後そういう考えの人が多くなるんじゃないかなぁと考えます。 下の代に迷惑をかけたくない的な。 一方で、そんなネガティブな側面だけでなく、思い出を残すという意味で予め準備しておくというのも重要だと思います。 本作の主人公も葬式を企画するプランナーとして、訪問客に対して色々提案する感じなのですが、その中で家族間のトラブルなども当然出てくるわけで、主人公のちょっとしたおせっかいや思いやりが重要になってきます。 こうやって第3者が介入して長年のわだかまりが好転し、死を間際にして後悔が減っていく感じが読んでいて心地いいです。 人に歴史ありとはよく言ったもので、その最後が少しでもハッピーエンドになるように尽力する主人公は応援したくなります。 心温まるヒューマンドラマな1冊で、今後も続いてほしいと強く願います!