ヒーローさんと元女幹部さん

善と悪のその先へ #完結応援 #マンバ読書会

ヒーローさんと元女幹部さん そめちめ
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

これは、悪の組織の女性たちの、変化の物語。 人間のネガティブな感情から生まれた彼女たちは、純粋に人間を滅ぼす意志だけの存在だったが、「個」の形をもつことで個性を獲得し、複雑な存在になる。 ヒーローの女性に惚れてしまった女幹部は、情欲に悶えながら、ヒーローの底抜けの優しさや真っ直ぐさに信頼を寄せ、変化してゆく。 下心と、精神性の両方で惹かれる……私もそんな恋をしてきた、と思い出す。 他の女幹部の二人は情を交わす中で「子供」を作り、家族の絆で主人公たちに対抗する。ここでは主人公たちの一方的な正義は崩れ、正義同士の争いが葛藤を生み出す。 彼女たちは笑い、泣き、欲望で動き、誰かを想う。その中で誰かは悪を漂白され、誰かは原理主義に染まってゆく。しかしそこには単純な「善」も「悪」もない。複雑な「個」がある。 私は最終的に誰かを憎むことができなくなる。それぞれの葛藤に、同調してしまうから。 そんな中で、悪の女幹部と情を通じたヒーロー女性は、百合を強力な推進力にして善悪の彼岸に到達する。彼女が見つける答えの大きさに、心が震える。 新しい次元の「強さ」を教えてくれる百合ヒーローものが、見事に完結した。

おはよう!スパンク てくてく

みんなのアイドルすぎるあのスパンクが奇跡の復活!!

おはよう!スパンク てくてく 雪室俊一 たかなししずえ
酒チャビン
酒チャビン

あの名誌「なかよし」に1978年〜1982年に連載され、アニメ化もされつつ、講談社漫画賞にも輝いた名作がかえってきました!! 来年(2023年)に連載45周年を迎えるということで、期間限定で4コマにて復活です。 連載が始まった号には、特製スパンク ステショセットがふろくとしてついていたため、私も買いました。40年以上生きてきましたが、さり気に初のなかよし購入となりました。 さて内容ですが、まずたかなし先生の画力の向上が圧倒的すぎます。ただ、これは個人の好みの問題だと断ったうえでなのですが、圧倒的技術力の向上により、スパンクが可愛くなりすぎてしまっているように思いました。 もう気持ち少し不細工で小汚い感じでもよかったと思うんですよね。そこに愛くるしさが宿っていたとおもうので。 ストーリーは前作から変わりないこころ温まる日常もので安心して読むことができます。 来年45周年に何か嬉しいサブライズがあることを期待しています!!!なかよしの編集者の方!!!40年以上で1冊しか購入していない読者に言われたくないでしょうが、よろしくお願いします!!!