少年マンガの感想・レビュー7876件<<230231232233234>>古き良き日の少年ギャグ漫画タトルくん 赤塚不二夫名無し土管を積んだ空き地で子供たちが野球、町の小さな果物屋さんやケーキ屋さんなど...懐かしい光景ですね。1977年の作品だそうですが、赤塚ギャグの素晴らしさとともに、描かれている風景の懐かしさに大きな郷愁を感じました。設定やギャグのぶっ飛び方とは逆に、コマ割りはカッチリしていて、作品としてはオーソドックスで手堅い印象です。可愛くて、あっけらかんと残酷わんぱく天使 赤塚不二夫名無し『わんぱく天使(エンゼル)』は1976年に秋田書店の月刊プリンセスで連載されていた赤塚不二夫の作品。美人のお姉さんと、酷いイタズラばかりする弟キヨシが巻き起こす、わちゃわちゃしたドタバタコメディです。 整形、首吊り、いじめ、恐喝、暴力など、アブナイ話題ばかりですが、それは時代もあってか、あっけらかんと描かれています。姉さんを慕う犬が、ハンドバッグにされて、最後は姉さんに愛用されて良かったね、なんて残酷でシュールな話でしょう笑 でも、そこが面白いです。 はたして当時の少女読者にどこまで受け入れられたかわかりませんが、少なくとも最終話のオチを見る限りでは、いいお話だったように思います。エンジェル伝説と同じ作者とは思えないCLAYMORE 八木教広名無しエンジェル伝説と同じ作者とは思えない、重厚なファンタジー?バトル物です。色素の薄い美少女が大量に出てきますが、きちんと主要メンバーひとりひとりの生い立ち、背景が描かれています。 次の展開がどうなるのか、ハラハラしっぱなしで一気に読めます。 まさかそうくるとは!死なないで!と、何度も思いましたw 読後感の良い作品です。教師と児童の恋と依存と、その先と。星川銀座四丁目 玄鉄絢あうしぃ@カワイイマンガ両親の存在に苦しみ、不登校になった小学六年生の松田乙女。見かねた教師の那珂川湊は彼女を引き取り、養子に迎える事を目指して、共に生活を始める。 強引に乙女を連れて来た湊。真っ当な愛情を注ごうとする、懸命で正義感の強い女性……なんだけど……。 ♡♡♡♡♡ 第一話では、乙女のためにしっかりしないといけない湊が、とんでもない事をしでかして驚かされる。しかもその理由が「乙女がいない時間が辛い」という、情けないもの。最初のカッコよさとの落差は、衝撃的だ。 しかしこれをきっかけに、乙女は大きな決断をする。そして却って湊への信頼を増し、湊の為に在りたいと想うようになる。 そしてその気持ちは、 信頼を超え、恋心になる。 互いを想い合う様子は温かく、二人の時間は甘く、時に危ないほどに気持ちが昂る。 しかし強い恋心は、過度な依存に形を変える。思ったよりだらしない湊と、思ったより恋にのめり込む乙女の関係には、常に危うさが付き纏い、不安になる。 更に協力者と思っている人物も、法律も、決して二人の味方とは言えない状況。乙女が子供であるために、二人が引き離される不安は常に示唆される。本当の心の絆が試される時、湊と乙女は……。 年の差百合にときめきつつ、恋愛依存関係から自立した人間同士の関係へと成長する過程を追った、真剣で優しい物語だ。 混沌のナンセンスギャグ漫画不死身探偵オルロック 完全版 G=ヒコロウ名無し不条理ギャグにつっこむ暇なく、次の不条理ギャグが襲ってくるような漫画。マニアックなパロディネタもかなりあるらしいけど、全然拾えていない。面白いとはなにか混乱してくるが、それもまた楽しい赤塚ワールドが炸裂する創世記B.C.アダム 赤塚不二夫名無し赤塚不二夫流解釈で綴られる、ギャグにびっしり包まれた旧約聖書・創世記といった趣の作品で、そのギャグも下ネタ、ダジャレ、楽屋落ち連発で、飲み屋で構想されたのでは?といぶかってしまうようなレベルのものが殆どという、まさに赤塚ワールド炸裂の作品です。この漫画は1975年発表ですが、今の感覚で見るとコマ割りが素直で、背景の書き込みが少なく、画面全体が白く感じられます。ギャグの破天荒さとともに、意外なほどオーソドックスで手堅い画面構成も印象に残りました。シュールすぎるギャグの海にどっぷりはまろう。おそ松くん 赤塚不二夫名無し登場人物一人ひとりがあまりにも強烈な個性を発しているため「主役は誰?」と、真面目なひとは考えてしまうかもしれません。 もはやお話もストーリーがあるのかないのかハチャメチャ。でも読後感は爽やかです。突き抜けすぎているナンセンスな世界。 常識をふりきっているキャラクターたちが、抑圧されて窒息しそうな気持ちに穴をあけてくれる。 自分の常識のねじを外す危険な本でもあります。平均・平等を無理やり意識させられて息が詰まりそうになっているとき、こんなギャク漫画が日常をちょっとだけ逸脱させてくれます。 現実に会社組織などで、この漫画のキャラクター達に当てはまる人がいると思います。苦手な上司・同僚をこの漫画のキャラクターでイメージすると、ちょっと気持ちが楽になりますよ。 風変わりなダーク(?)ヒーロー(?)JUSTICE HAZARD 雲母坂盾名無しジャンプGIGA 2018 SUMMER vol.3 掲載の読み切り。 キャラデザがなかなかゆるかっこいい。前作に比べるとギャグ要素はメイドさんに任せっぱなしなので薄めな印象。その代わり主人公の掴めなさというか、バランスの悪さが面白い。 話そのものは学友といえどヤクの売人して、無罪放免で本当にええんか?みたいなツッコミどころはある。まぁダークヒーロー(?)らしいし、OKか。「ボーンコレクション」雲母坂盾の出世作。THE END OF 幼馴染 雲母坂盾名無しジャンプGIGA 2018 WINTER vol.1掲載の読み切り 幼馴染の宇宙人美少女を取り合って、最強武術家と天才マッドサイエンティストが毎日バトってるという狂った初期設定から始まる漫画。 ただこの狂った初期設定もうまく回収して、物語にまとめてたからすごいと思う。後半の盛り上がりシーンはテンションとノリは分かるけど、正直敵に共感したw激辛で紡がれる百合激辛お嬢さまは自分を罰したい 小菊路ようにわか辛いって味覚じゃなくて、痛覚なんですよ。その意味だとたしかに激辛は罰になるわけで。贖罪するために激辛料理を食べるのは合理的選択なわけです。 ところでこの作品は百合です。いつも涼し気な顔をしている学校一のお嬢様が顔を真赤にして、目をうるませる姿(激辛料理食事中)を唯一見るのが同級生の女生徒。こんなの百合じゃないわけがない。まぁそんなわけで百合好きにはおすすめです。 西森節全開。ギャグセンとアイデアが楽しい短編集西森博之短編集 西森博之名無しもしも願いが叶うならの犬の言葉がわかる話と、軟派の高橋が好きだった。ギャグセンと、斜め上の発想力、不良だけどなんか憎めない感じのキャラがほんとに良かった。つまりいつもの西森先生ってことだ! ただ、個人的には長編のほうがキャラに愛着もわくし、物語に起伏があって好みかもなぁ。かわいい顔してゲスな天使ピヨ13世 赤塚不二夫名無し冴えない学生の男ふたりが、ゴミ捨場の冷蔵庫から天使のピヨ13世を拾う物語。ピヨ13世ができることは、恋のキューピッドでもなく、夢を叶えるでもなく、「人の心を具象化させること」だけ。つまり、人が何を考えているかを、わかりやすい絵で見せてくれるだけ。矢を放つと、刺さった人の頭の中が、そのままその人の頭部になっちゃいます。真面目そうな警察官の頭の中がエロづくしで、警察官の頭が女性の下半身に変わったり、お嬢様風を気取る女の子の頭からは、何本もの卑猥なものが生えてきたり…。ほぼシモネタです。天使も可愛い顔して、ゲスなことを平気で言います。 そして、男たちは、天使と触れ合ったことで大事なことに気づく…といった説教じみた話では当然なくて、最後までエロバカなままで、ハイサヨウナラ。このばっさり具合が好きです。ア太郎と絡む連中が最高もーれつア太郎 赤塚不二夫名無し日本中にブームを巻き起こした丸善石油の大ヒットCM「Oh!モーレツ」からもじった「もーれつア太郎」ですが、赤塚不二夫氏の作品らしく、主人公の「ア太郎」よりも「ニャロメ」や「ココロのボス」などの登場で爆発的な人気を得た作品です。バカボンのパパを少年にした様な、腹巻に鉢巻き姿で下町の八百屋を切り盛りするア太郎たちが巻き起こすドタバタ騒動。令和の今でも笑えます。 ガンガンの黄金時代の作品PON!とキマイラ 浅野りん名無しガンガンの黄金時代の作品で、当時雑誌でよく読んでいました。この作品の魅力は、キャラクターが可愛くて生き生きとしているところです。特にポン太のデザインが秀逸で、今見返しても可愛く、新しいと思います。生き生きとして描かれるキャラクターたちは、今の時代の漫画ではあまりないピュアさがあります。主人公が守銭奴で自己中と、人格者とは言い難い人物であるのに、なぜか不思議な魅力を持つ。展開としては巻き込まれ型であるが、状況や境遇に理不尽さもあるため、なにくそと反発する主人公を応援したくなってしまう。ある日空から落ちてくるタイプのメインヒロインだが、それよりも主人公に片思いするクラスメイトの少女の方を好きになってしまう。多くのキャラクターが行動的でパワフルに動き回る。展開も豪快なものが多く、少年漫画としてよくまとまっていると思う。欠点のあるキャラクターばかりなのに、不快なキャラがいないところがバランスが取れている。キャラがそれぞれ個性…鬼滅の刃 吾峠呼世晴aicoキャラがそれぞれ個性が強くて、でもそれが愛らしくて、好きなキャラが多すぎる。。。ストーリーもおもしろしいし、はまります!みんなのキャラがめち…鬼滅の刃 吾峠呼世晴aicoみんなのキャラがめちゃくちゃ濃いんだけど、それが愛らしくて好きです。ストーリーもおもしろしいし感動するし、はまります。 今なら即連載中止の破滅的傑作レッツラゴン 赤塚不二夫名無し昭和中期生まれの私には懐かし過ぎて涙する作品です。「おそ松くん」や「天才バカボン」を赤塚不二夫氏のギャグ漫画部門の代表作とするのが一般的ですが、私はこの作品を一番に推したいと思います。懐古趣味的なアプローチでなく、若い方にもナンセンス漫画の極みであるこの作品で充分に味わって貰いたいと思うからです。因みに、この作品内のギャグのカオス度に匹敵出来るのは、谷岡ヤスジ氏のそれしかないと思っています。猫好きだった赤塚不二夫…ネコの大家さん 赤塚不二夫名無し猫好きだった赤塚不二夫の人柄が忍ばれる作品だと思う。マンションの経営者になったネコが繰り広げるはちゃめちゃで痛快なストーリーが爆笑を誘います。猫が人間と重なりあうように、人間の小狡さなどもうまく表現されていて猫を通した人間学のようなものを感じた。色んな感情が入り混じる。明日、私は誰かのカノジョ をのひなおPom 3巻まですぐ読み終わってしまった! 女性の男性に対しての感情や、女友達に対する感情など、とても現実的で、せきららにストーリーが描かれているなと思った。 皆それぞれコンプレックスを抱えていて悩んで生きているのだけれど、私は特に3巻メインで出てくる、あやなの話がグッときた。 整形しても整形しても自分の見た目に納得できず、結婚したいと言ってくれてる彼にも嘘をついていて。。 現実世界とマンガの世界の境界線が薄いなと思ってしまうくらい、彼女たちの世界観にハマった。 ギャグ漫画の巨匠・赤塚不二夫イズムを継承!深夜! 天才バカボン 赤塚不二夫 あさだみほ 「深夜!天才バカボン」製作委員会名無し子供の頃、天才バカボンのギャグで、どれだけ腹を抱えて笑ったことでしょう。「深夜!天才バカボン」は、あさだみほさんの見事な筆致と、細川徹さんのオリジナルストーリーで、ギャグ漫画の巨匠・赤塚不二夫イズムを、時代を超えて継承してくれました。「これでいいのだ」の懐かしいフレーズ、バカボンのパパをはじめとするバカボンファミリー、個性的なキャラクターを見ると、少年時代の記憶が蘇りました。天才バカボンファンには、タマラナイ作品です。いま元気をなくしている人にこそ読んで欲しい電子版 天才バカボン 赤塚不二夫名無し天才バカボンと言うと、誰もが知る国民的漫画の一つだと思います。どこか憎めない、それでいて底抜けに明るい親子を中心に世界が回っている様子は人の根っこに訴える明るさがあります。古い作品ではありますが、「大抵のことは笑い飛ばしてしまえ」、「目の前にあることを一所懸命に楽しめ」と、心に語りかけてくれる漫画ですので、周囲に振り回されて落ち込んでいるような人などに、ぜひ一読してもらいたいシリーズです。最初だけ最強タンクの迷宮攻略 ~体力9999のレアスキル持ちタンク、勇者パーティーを追放される~ 如月命 さんど 木嶋隆太ぱこぴー※ネタバレを含むクチコミです。 愛しさとやましさ…からの、多幸感。出会い系サイトで妹と出会う話 もちオーレあうしぃ@カワイイマンガ同性愛特有の苦しみとして「やましさ」があるのは、お分かりいただけると思う。 道ならぬ恋に身を焦がし、罪悪感に陰で泣き、恋そのものを捨てようと苦しむお話を、百合好きは狂ったように読み漁り、似たような話で何度も泣きむせぶ。それが自分にとって真に迫った、大切な感情だから。 それがさらに、血の繋がった者……姉妹同士の恋愛であった時の、背徳感とNo Future感。しかし絶望的であればあるほど、奇跡的に2人が結ばれた時の多幸感たるや……! 本作単行本の「無印版」と「ー333日目ー版」の半分を使って語られる、まるで実録物みたいなタイトルの表題作は、出会いはタイトル通りなのだが、姉妹が互いに秘めていた気持ちと、ままならず離れていた時間の重さ、そしてあり得ない偶然の出会いの奇跡を何とか繋ぎ止めようとする、強い気持ちに胸打たれる。 強い想いは却って嫉妬にもなり、一筋縄ではいかない姉妹の関係に目が離せなくなる。こんなに重い苦しみと執着と、愛情と多幸感、なかなか味わえない。 他に掲載されている短編も、やましさや嫉妬、憎しみがちょっと歪んだ愛情へとスライドしていく「昏い」トキメキに満ちていて、一つ一つが印象深い。 萌えや少女漫画的「可愛さ」を排したもちオーレ先生の絵柄は、昏い感情表現や、下衆なコメディに合っている。特に恥ずかしさ、やましさ、悪巧みの表現は癖になりそう。そして恋に落ちた女性は、却って可愛く見えてくる不思議。 ♡♡♡♡♡ それにしても表題作で姉に振られた女性に関して、扱いが酷いので可哀想……という貴方は、『ゆりなつ』全3巻をご覧いただきたい。第3巻で……!一気読み必至漫画約束のネバーランド 白井カイウ 出水ぽすか名無し鬼に飼育される人間たち。少年少女は地獄から楽園に行けるのだろうか・・・。 ファンシーな絵柄、かわいいキャラクターとは対照的なシリアスなストーリー。 生きるか死ぬかの極限の世界で鬼と人間たちの頭脳&バトルは、ドキドキハラハラの展開の連続で、一度読み始めたら読む手が止まらなくなります。 人間が飼われる残酷な世界はなぜ生まれたのか。 鬼たちとの生死をかけた戦いの行方は・・・。 世界の謎に立ち向かう少年少女たちの物語、必読です!!!<<230231232233234>>
土管を積んだ空き地で子供たちが野球、町の小さな果物屋さんやケーキ屋さんなど...懐かしい光景ですね。1977年の作品だそうですが、赤塚ギャグの素晴らしさとともに、描かれている風景の懐かしさに大きな郷愁を感じました。設定やギャグのぶっ飛び方とは逆に、コマ割りはカッチリしていて、作品としてはオーソドックスで手堅い印象です。