話題のSF設定オメガバース×身分制度×華麗なる一族の愛憎劇、偽りの性別で生きる真宮が再会したのは……運命の第6巻!! 優れた性とされるαが支配する世界。虐げられる性・Ωの人生は、αの子供を持てるか否かにかかっていた。Ωであることを隠し、αとして財閥・英家を支える真宮は、家を出ていた伊織と再会を果たす。姉・麗子の結婚式に出席してほしいと真宮は伝えるが、そこにはある思惑があり……。αでありながら、Ωも同じ人間だと訴え、社会を変えようとしている伊織と、Ωでありながら、αのフリをし、社会で必死にのし上がろうとする真宮。性による差別と支配、弾圧と抵抗を描いた骨太の物語がスケールアップ! 第21話~第25話を収録。
馬宮の『きれいなディオ様感』がいい。やはり顔の良い貧しい生まれの男が成り上がる物語は最高ですね…!丸木戸マキ先生のレトロな絵柄と、昭和の旧華族やら上流階級っぽい世界観がマッチしてて雰囲気が素晴らしい! 子どもを生むことができない「メガエラ」として蔑まれている主人公・犀門が、愛する夫の第一婦人の座に戻るために他人を利用していくさまに痺れました。 やはり愛憎と権力欲のドロドロは、ハズレのない面白さ。 馬宮とともに、日本有数の名家を欺く…それは日本の社会システムを覆すことそのもので震える…! 世界観が古めかしいのにときどき言葉遣いが現代すぎるところがすこし気になりましたが、ストーリーがおもしろいのでオッケーです! いつもBLを読みつつ「オメガバースに女性のαとかΩとか出てくれば面白いのに、なんで出てこないんだ?」と思っていましたが、よく考えれば女性にたくさん焦点が当たってしまうとBLじゃなくなってしまう!!…そりゃそうだ。 丸木戸先生いわく、この作品はBLではなく『BLみあるドラマティックな少女漫画』とのことです。 萩尾望都、古屋兎丸作品が好きな人はハマると思うのでぜひ読んでください! 【追記】 マンバのクチコミで知った杉山美和子先生の『Bite Maker ~王様のΩ~』も女性が登場するとのことです(気になりつつまだ読めてません) https://manba.co.jp/topics/16353