あらすじ

ラウラから貰った吸血鬼の血液を飲むことでレントは、これまでと全く違う存在進化―― 吸血鬼への『新生』を果たす。どんな存在になろうとも「神銀級冒険者を目指す」という誓いを胸に。一方、そのレントがいる都市マルトへ新たな賓客が訪れようとしていた。一人は西方諸国で権勢を誇るロベリア教の『聖女』ミュリアス。東天教が広く信仰されている地にロベリア教を布教するため。そして、もう一人は金級冒険者のニヴ・マリス。吸血鬼を狩ることに異様な執着をみせる吸血鬼狩りであった――。タラスクを単独で狩る偉業を成したレントに疑いを抱いたニヴは、確実に吸血鬼をあぶり出すという《聖炎》を放つが……!?
望まぬ不死の冒険者 1巻

最高位の神銀級冒険者を目指して十年。いまだ銅級冒険者のレントは、いつものように単独で《水月の迷宮》に潜り、鍛錬と日銭稼ぎをするつもり―― だった。だが、初心者向けの迷宮にいるはずもない《龍》と遭遇。圧倒的な力の前に為す術なく喰われてしまう。そして、死んだはずのレントは“目覚めた”―― 『骨人(スケルトン)』の姿で。途方にくれたレントだったが魔物の持つ『存在進化』を用い人間を目指すことを決意。迷宮でひとり魔物へと挑み始める! WEBで圧倒的な人気を誇る、不死者レントの冒険が堂々開幕!

望まぬ不死の冒険者 2巻

迷宮で《龍》に喰われ『骨人(スケルトン)』の姿で目覚めたレントは、魔物の持つ『存在進化』で『屍食鬼(グール)』となり念願の肉体を手に入れた。そして、調査のため龍と遭遇した未踏破区域に再び訪れると魔法陣のトラップが発動し、見知らぬ場所へ転送されてしまう。その場所こそ《水月の迷宮》の最深部――ボス部屋であった。迷宮からエネルギー供給を受ける上級魔物『骨巨人(ジャイアントスケルトン)』に対し『屍食鬼(グール)』の能力と冒険者の経験を武器に挑む! ボスとの激しい戦いの中、レントの体に新たな異変が訪れ……。不死者レントが紡ぐ人外転生ファンタジー、第2幕! 巻末に描き下ろし漫画&書き下ろし小説を収録。

望まぬ不死の冒険者 3巻

『屍食鬼(グール)』から『屍鬼(しき)』に存在進化したレントは、未踏破区域から繋がる空間で謎の女性と出会った。だが、国宝級アイテム《アカシアの地図》を授かるも彼女の正体について何の手掛かりも得られぬまま迷宮の外へと飛ばされてしまう。《龍》との邂逅、不死者への転生、迷宮内の正体不明の女性――次々に襲い掛かる謎に満ちた出来事に昂揚感を抑えられないレントは更なる冒険者の高み――“神銀(ミスリル)級”への決意を新たにする!! そして次に挑むは、新人たちとの『銅級』昇格試験。不死者となり二度目の冒険者人生がいよいよ始まる……!! 巻末に描き下ろし漫画&書き下ろし小説を収録。

望まぬ不死の冒険者 4巻

二回目の昇格試験を受け、銅級冒険者になったレントだったが、ギルドの受付嬢シェイラに、素性を見抜かれてしまう。誤魔化そうとするものの、彼女の真摯な行動に心揺さぶられ自分の置かれている境遇を包み隠さず彼女に伝えることに。その後、再び銅級冒険者として活動を始めたレントはある特別な依頼――「銅貨一枚の依頼」を受ける。それは貧しい者が冒険者の力を求める救いの声だった……。“眷属”を仲間に加えた不死者レントの冒険ファンタジー、第4幕! 舞台は毒に満ち、常人の寄りつかない≪タラスクの沼≫へ!! 巻末に書き下ろし小説&12ページの描き下ろし漫画を収録。

望まぬ不死の冒険者 5巻

竜血花を採取するため《タラスクの沼》を訪れたレントは、毒の霧を撒き散らし、沼の主として君臨するタラスクと遭遇。圧倒的な存在感を放ち、単独で挑むには無謀な相手を前に、血を与え“眷属”となった小鼠のエーデルと連携し挑む。レントは『聖気』を最大限に込めた渾身の一撃を放ち――!? そして、ようやく到達した場所には多数の竜血花が咲き誇り、美に彩られたまるで『楽園』のような光景が広がっていた。この世とは思えぬそこで、摩訶不思議な男と出逢い……。挑戦が、次なる冒険を誘う人外転生ファンタジー、第5幕!

望まぬ不死の冒険者 6巻

都市マルトに絶大な影響力を持つ『ラトゥール家』からの指名で依頼を受けることになったレントは、当主の住む屋敷を訪れる。だが、邸宅に入る為には“迷路”の庭園を攻略する必要があった。苦労の末に迷路を抜け、ラトゥール家の当主との面会を果たすが、ようやく会えた当主ラウラは、年端もいかぬ少女の姿をしていて……。そして依頼の説明は程々に、ラトゥール家が並々ならぬ情熱と財力を注いで収集した『魔道具宝庫』を見せて貰っていたレントは、突如起動した『魔導人形』との戦闘に巻き込まれてしまい――!? 新たな出会いにより、遂に存在進化の次なる幕が開ける第6幕! 骨人、屍食鬼、屍鬼を経た不死者レントが到達した進化とは!?

望まぬ不死の冒険者 7巻

ラウラから貰った吸血鬼の血液を飲むことでレントは、これまでと全く違う存在進化―― 吸血鬼への『新生』を果たす。どんな存在になろうとも「神銀級冒険者を目指す」という誓いを胸に。一方、そのレントがいる都市マルトへ新たな賓客が訪れようとしていた。一人は西方諸国で権勢を誇るロベリア教の『聖女』ミュリアス。東天教が広く信仰されている地にロベリア教を布教するため。そして、もう一人は金級冒険者のニヴ・マリス。吸血鬼を狩ることに異様な執着をみせる吸血鬼狩りであった――。タラスクを単独で狩る偉業を成したレントに疑いを抱いたニヴは、確実に吸血鬼をあぶり出すという《聖炎》を放つが……!?

望まぬ不死の冒険者 8巻

レントは、吸血鬼狩りのニヴから「近い将来、都市マルトが吸血鬼により襲撃されるだろう」という未来予想を知らされる。商会や冒険者組合が協力して、事態に対応できるよう画策する一方、冒険者として更なる高みを目指すためロレーヌはレントに自身が持つ「聖気の根源」を調査することを提案。その旅支度を兼ねて《新月の迷宮》の素材集めをするレントだったが迷宮の深層――第四階層へと足を踏み入れた途端、伝説級の存在・大地竜と遭遇。腹の中に取り込まれてしまい……!? 不死の冒険者として積み上げてきた縁が複雑に重なり、新たな謎と冒険が紡がれていく人外転生ファンタジー第8幕!

望まぬ不死の冒険者 9巻

《新月の迷宮》での素材集めを終え、旅支度を済ませたレントは、ロレーヌと共に故郷の村・ハトハラーへと向けて出発。その道中『腐肉歩き』の襲撃を受けるも二人でいとも簡単に一掃し、『腐肉歩き』を追っていた金級冒険者・ヒルデと出会う。聖術師であるヒルデに、聖気の『残滓』からその扱いの未熟さを看破されてしまったレントは、聖気の扱い方について指南を受け―― 己を傍で見守ってくれていた魂の存在を感じ取るのだった。ハトハラーに辿り着き、家族や旧友と再会を果たすレント。歓迎ムード漂う故郷ではあったが、彼の心中は複雑なようで…… そして、久し振りの再会を祝う盛大な宴が幕を開ける。巻末に書き下ろし小説&10ページの描き下ろし漫画を収録。

望まぬ不死の冒険者 10巻

己の聖気について知るため、ハトハラーへ帰郷したレントは家族の眠る墓前で、ついに自身の過去をロレーヌに語り始めた。それは20年前――冒険者を夢見る幼馴染の少女・ジンリンとの記憶。生まれて初めて訪れた隣町でジンリンと巡った市場の喧噪。両親に内緒で二人だけで出掛けた探検で見た初めての景色。そして、不思議な妖精との偶然の小さな出会い。ジンリンに引っ張られるままに、そこで見て感じたものは、内向的だったレントを変えるに十分な転機になるはずだった。村への帰り道、彼等を待ち受ける惨劇さえ無ければ――。死してなお神銀級冒険者を目指す男の根源が明らかになる。巻末に書き下ろし小説&描き下ろし漫画を収録。

望まぬ不死の冒険者 11巻

神銀級冒険者を目指す――その理由を遂に語ったレント。その後、ロレーヌと共に己が持つ『聖気の根源』を知るべくかつて聖気を授かった“祠”へと向かう。到着早々に二人で汚れていた祠の掃除をしていたところ突然ロレーヌが持っていた人形に『神霊』を名乗る存在が憑依。その存在こそ、レントに聖気を与えたもので……!? そして神霊との交流を終えた矢先、師のカピタンとガルブがレントたちの前に現れ「村を終わらせる」と宣言する。炎に包まれ始めた村に駆け付けようとするも、師である二人はそれを許さず、本気の決闘をレントに挑んでくるのだった――。巻末に書き下ろし小説&描き下ろし漫画を収録。

望まぬ不死の冒険者 12巻

カピタンとの決闘を終え、故郷の秘密を受け継ぐことになったレントは、ロレーヌと共に不思議な迷宮へと案内される。そこはかつて先祖たちが暮らした地――古の王国があった場所。迷宮の謎が紐解かれる中、ガルブの口から明かされたのはハトハラーの民にまつわる正体と痛ましい歴史だった。そして戸惑う二人を前に、継承の儀式が幕を開ける……。一方、マルトで調査を続ける金級冒険者のニヴたちは、都市襲撃を画策する吸血鬼たちの潜伏先を発見する。しかしそれは時すでに遅く、新たな惨劇が迫っていて――!? 死を乗り越え頂へと駆け上がる人外英雄譚、第12幕!