2033年、日本では恋愛する人間がマイノリティとなっていた。その象徴とも言えるシェアハウス「非・恋愛コミューン」でテロが発生。新聞記者の青枝聖は被害者のルポルタージュを作成するため、後輩の絵野沢理茗と共に取材に奔走する。その最中、事件と関連性があると報道された男・國村葉と出会い、恋に落ちてしまう。そんな聖を見つめる理茗は新たな秘密を持とうと持ちかけ、唇を交わす。様々な想いが交錯する中、葉は拘留されている男の元を訪れ、聖は被害者の故郷へと赴く――。「ずっと誰かを愛したいと心の中で渇望していた――」売野機子の恋愛ストーリー第3巻!!
心が動かされることが嫌で、映画も美術館も恋愛もしないと決めている主人公の聖。 しかし、葉と目があった途端に恋に落ちてしまう。 恋愛自体がかっこ悪いと思われている2033年。 マッチングで結婚して、子どもを育てて幸せに暮らすことが理想。穏やかな結婚生活。本当にそうなのか? 皆、自分の心をひた隠しにして生活しているにすぎないかもしれない。 しかし、相手は誰であれ、恋愛できない人もいる。 私の、知人でも一度も人を好きなったことがないし、これからもならないと思う。って言っていた。 私には、その当時理解できなかったが、そういう人もいるんだと今なら理解できるようになった。